25年ほど前、カツラギエースやシンボリルドルフが海外の強豪馬を負かして、
日本馬の性能が外国馬に劣らないことを証明した。
10年ほど前、シーキングザパールやタイキシャトルらが、次々に海外のGⅠレースを制して、
日本馬が海外でもやれることを証明した。
もはや日本と外国との馬の差は特にはないと思う。
こと芝に関しては。
さらに僕は、ダイワスカーレットのような日本の芝トップホースがドバイワールドカップのようなダート最高峰のレースに挑戦すれば、
通用すると個人的には思っている。
日本馬は強い。
もう今は、
「弱い日本の馬の代表が、強い外国の馬を、頑張ってやっつけにいく」といった構図を楽しむ時代ではなくなっているように思う。
だからこそ、
アースリヴィングの今回の遠征は有意義だったように思う。
アースリヴィングは日本を代表するトップホースではない。
小笠調教師も若い方で、今のところはまだトップトレーナーではない。失礼ながら。
それでも彼らはドバイに渡った。
今更ドバイの準重賞を勝ったって、日本の馬の価値を証明するとかそういうことではない。
自分のため。自分の馬の価値を証明するため。
アースリヴィングの価値を上げるため。
アースリヴィングにとって、より適性があり、価値を高めてくれる、良いレースを探した結果として、
ドバイのUAEオークスという競走を選んだ。
良識ある賢明な判断であり、ある意味普通の選択といえる。
なぜなら、日本にはちょうど今の時期、オープンのダート競走というのがない。
(個人的にはこれは番組編成上の不備、ダート競走体系の整備遅れであって、問題だとは思っている)
ヒヤシンスS?昇竜S?
つまんないよね。
スーニが芝のアーリントンCに挑戦?
いいや。そんなの使うくらいなら、ドバイに行こうぜ。
だから「日本馬の海外挑戦」とかではない。
普通の「選択」だ。
日本競馬にもそういう時代が遂に来た。
なんだかわくわくしてしまうのは私だけだろうか。