それで前夜から考えて思いついたのが、
応援ボード。
ジャパニーズ応援スタイルといえばやはり横断幕だろうが、
そこまでは手が回らないので・・・。
私が宿泊させてもらっていた従兄のお宅で、
ピンク色の枠をした可愛らしいホワイトボードが目にとまった。
従兄の娘さん、リカちゃんの物だ。
スティッチやミッキーのシールが貼ってある。
「貸してもらっていい?」
それがこんな姿になろうとは・・
ごめんね、リカちゃん・・
でもお陰様で戦闘態勢は整った。
いざ出陣である。
しかしここへきてとても困ったことが起こった。
前記したとおり、ナドアルシバにはしゃぎすぎ、
デジカメのシャッターを切りすぎてせいで、
この肝心なときになって、
なんと電池が虫の息。。
アースリヴィングの写真をパシャパシャ撮りまくって、
動画をごりごり録って、
ジャパンで見せびらかそうと思っていた私の目論見はくずれた。
もうこうなればそういったメディアには頼るまい。
この目に焼き付けよう。
そして思う存分応援に集中しよう。
ナドアルシバの馬道は、日本のように地下馬道ではない。
一般客と同じグランドレベルを通る。
馬が通るときには、バーが下ろされて、ヒトの往来が遮られる、踏切のような仕組みだ。
ついにバーが下ろされて、次々に馬が登場する。
目当てのアースリヴィングも登場した。
彼女を追って、パドックへ行く。
(ごめんなさい、このあたりからもはや写真はありません。ここからは想像でお楽しみください)
「あーすりびんぐー!」
ドバイの人たちはあまり野次など飛ばさないから、
変な日本人が叫んでいることは周囲によく伝わる。
馬上からルメール騎手がこっちを見て微笑んだ。
このピンク色の応援ボードがウケたようだ。
坂田厩務員もアースリヴィングを曳きながら、会釈して、お辞儀してくださった。
ドバイの競馬ファンたちはこの怪しげな日本人の持つピンク色のボードに興味津津だ。
「なんだ?それは?」
「ディスイズジャパニーズスタイル」
「??」
まあいいや。
パドック周回の時間は短い。
あっという間にアースリヴィングは戦いの場へ。