今月、ブラウンシャトレー唯一の初年度産駒が中央で馬名登録されました。
その名もブラウンシュプール。
父ブラウンシャトレーは近年の東海公営最強世代の1頭。
同期には笠松のレジェンドハンターとミツアキサイレンスがいました。
統一グレードレースの勝ち鞍は金沢で行われたサラブレッドチャレンジCの1つだけですが、
交流重賞路線で人気薄ながら再三馬券圏内に食い込み、存在感を示していました。
また、すみれS2着、阪急杯3着など中央の芝のオープンクラスでも中央馬と互角に渡り合う
オールラウンダーでもありました。
ブラウンシャトレーのレースは名古屋競馬場で何度も見ており、
中央馬相手に立ち向かう姿を応援していたのが、つい最近のことのように思い出されます。
母シャトレーダンサーは大井、笠松で計7勝を上げたグルームダンサー産駒。
この響きだけでは凡庸な繁殖牝馬にしか感じませんが、
シャトレーダンサーは7代母に血統不詳馬バウアーストックを持つサラ系なのです。
その仔ブラウンシュプールはサラ系8代目という訳です。
そして、サラ系は8代続けてサラブレッドと配合されることで、
晴れてサラブレッドとして認められます。
そう、ブラウンシュプールはサラ系ではなく立派なサラブレッドなのです。
バウアーストックを祖とする牝系からは大井、船橋、名古屋を経て中央入りし、
有馬記念を制したヒカリデユールが出ています。
(ブラウンシュプールはヒカリデユールの妹のひ孫にあたります。)
南関東、東海、中央をまたにかけ活躍したヒカリデユールとブラウンシャトレーには、
勝利したレースの格こそ異なるものの、なにか重なるものを感じます。
ブラウンシュプールは中央からのデビューを目指していますが、
調教内容からも正直、中央での勝利は苦しいものがあると思います。
しかし、まずは無事にゲートインまでこぎ付けて欲しいと切に願っています。
そして、いつか名古屋競馬場でブラウンシュプールの走る姿を見てみたいです。
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