ぼくはオーナーブリーダーというのは趣味の究極型で、主義(あるいは夢)に殉ずる自由を有していると考えています。だから、今回の解散について、成功しているマーケットブリーダーを引き合いにあれこれ論じるつもりはありません。残念だとは思いますが、大往生だったと言っておきたい。
メジロの馬で強く印象に残っている馬を3頭。まずメジロアサマ。競馬を始めて最初に好きになった馬といいたいところですが2番目の馬(最初の馬はヒカルイマイ)。当時のメジロはアサマとムサシの2Top時代で、ミーハー系はアサマ、玄人筋はムサシファンが多かったですね。当時はオーナーサイドもムサシを評価していたはずで、凱旋門賞にチャレンジしたのもムサシだったですし。当時、父パーソロンの評価もあまり高くはなく、大川慶次郎さんも「パーソロンはマイラー」といっていました(まぁ、大川さんの種牡馬評価は大概間違っていて、ノーザンテーストもサンデーサイレンスも評価は低かったですが)。
2頭目はマックイーン。この馬については皆さんご存じでしょう。
最後の1頭は、歴史に名を残すことはありませんでしたが、メジロエスパーダ。この馬に感じた鮮烈なイメージは、テンポイント、マルゼンスキー、サッカーボーイと変わりないですね。戦績を見ると6戦4勝。どうということのない成績ですが、この馬が競走馬人生を全うできていれば、スピード系のメジロ牧場になっていたかもしれない、そんな印象を持っています。
史上初めて1200mで1分10秒を切った馬ですね。
そしてメジロといえば横山騎手、今の横山典騎手のお父さんですね。当時の騎手は皆厩舎に所属していましたが、横山騎手だけがフリー。メジロの専属騎手でした。タイプは典騎手とはちょっと違って、燻し銀という感じの騎手でした。メジロムサシ、キクノオー、懐かしいですね。
さて、メジロ牧場は、現在一括して売却する話が進んでいるようです。おそらく社台でしょうが、社台なら名前を明らかにできないというのも不自然に感じます。案外個人オーナーが相手なのかも...と妄想しておきます。