今年の安田記念はスプリント路線から伸ばしてきたレッドファルクス、中距離路線から縮めてきたステファノス・アンビシャス、これまでマイル路線で一歩足りなかったイスラボニータ・サトノアラジン、新興勢力重賞未勝利のグレーターロンドン、香港チャンピオンの2騎らが入り乱れての大混戦。
思えばマイルで2強対決というのはあまり記憶にない。タイキシャトルやモーリスのような圧倒的王者がいるか、あとは大混戦のどちらか。今年は明らかに後者だ。
2006年1番人気オレハマッテルゼ5.7倍
2008年1番人気スーパーホーネット4.1倍
2010年1番人気リーチザクラウン4.0倍2012年1番人気サダムパテック6.6倍
2013年1番人気ロードカナロア4.0倍
特に2012年の安田記念は1番人気サダムパテックはなんと単勝6.6倍。一番人気が6倍台というのはなかなか見かけない数字だ。
なんとこのときは10番人気エイシンアポロンが16.9倍で、10強対決のような様相だった。
ただ、今年も競馬ナンデの予想オッズ的にはそれに迫るような割れ模様。9番人気ブラックスピネルが15.9倍としていて、もしも香港勢も評価されるようなら11強対決の構図になる可能性もある。
安田記念2017出走予定馬・予想オッズ
日程:2017.6.4 賞金順出走馬可能頭数:18頭
レコードタイム:1:31.3(ストロングリターン)
予想 オッズ |
出走予定馬 |
想定 騎手 |
厩舎 |
血統 (父馬) |
前走 着順 |
---|---|---|---|---|---|
6.5 | イスラボニータ | ルメール | 栗田 | フジキセキ | マイラー1 |
6.5 | レッドファルクス | デムーロ | 尾関 | スウェプトオーバー | 京王杯1 |
6.6 | グレーターロンドン | 福永 | 大竹 | ディープインパクト | 東風S1 |
7.4 | ステファノス | 戸崎 | 藤原 | ディープインパクト | 大阪杯2 |
7.5 | エアスピネル | 武豊 | 笹田 | キングカメハメハ | マイラー2 |
9.9 | アンビシャス | 横山典 | 音無 | ディープインパクト | 大阪杯6 |
10.8 | サトノアラジン | 川田 | 池江 | ディープインパクト | 京王杯9 |
15.1 | ロゴタイプ | 田辺 | 田中 | ローエングリン | 中山記念2 |
15.9 | ブラックスピネル | 松山 | 音無 | タニノギムレット | マイラー4 |
24.0 | ビューティオンリー | パートン | クルツ | ホーリーローマンエン | チャンピオ2 |
24.6 | コンテントメント | モレイラ | サイズ | Hussonet | チャンピオ1 |
32.5 | デンコウアンジュ | 蛯名 | 荒川 | メイショウサムソン | Vマイル2 |
34.3 | ロジチャリス | 内田 | 国枝 | ダイワメジャー | ダ卿1 |
39.1 | ヤングマンパワー | 松岡 | 手塚 | スニッツェル | マイラー3 |
44.4 | クラレント | 岩田 | 橋口 | ダンスインザダーク | 京王杯2 |
83.4 | サンライズメジャー | 浜田 | ダイワメジャー | マイラー5 | |
89.7 | ディサイファ | 四位 | 小島 | ディープインパクト | 大阪杯10 |
90.2 | トーキングドラム | 斉藤 | キングカメハメハ | 京王杯6 |
イスラボニータは富士S、マイルチャンピオンシップ、阪神カップと連続2着で、マイル路線では安定して上位。ミッキーアイルやモーリスといった強豪が抜けてついにチャンス到来か。
エアスピネルはマイル路線に戻って水を得た魚のように活躍。東京新聞杯では超スローで末脚を封じられたが、G1でハイペースになれば。
プロディガルサンもマイルに転じて東京新聞杯ではエアスピネルに先着。32.0の豪脚を繰り出した。血統はリアルスティール・ラングレーの下で良血だけに、伸びしろは十分。
ブラックスピネルは東京新聞杯で積極策で金星を挙げた。ミッキーアイルも引退し、この路線には逃げ馬も見当たらないことから面白い新星が誕生した。
サトノアラジンは人気に推されたマイルCSで直線で進路が塞がる不利。あれがなければ突き抜けていた可能性もある。不運だが能力はG1級なのは間違いない。
大混戦で馬券はどこから買おうか迷いに迷う安田記念になった。