今年の天皇賞秋は馬名欄だけではなく騎手欄にもカタカナが多く、まるで海外のレースのようになった。ルメール騎手、デムーロ騎手、シュタルケ騎手、クリスチャン・デムーロ騎手、シュミノー騎手と5人出走で過去最多になった。
実は今年の天皇賞秋はリアルスティール・ネオリアリズムという有力馬の鞍上が直前まで決まらない異常事態で、どの騎手に白羽の矢が、と注目されたが、結局はいずれも外国人騎手になった。
なぜここで日本人の有力ジョッキーに依頼がいかなかったのか?ほかにいなかったのか?調べてみると、リーディング上位10人の騎手はいずれも天皇賞秋に騎乗馬がいる。その次の組が問題で、吉田隼人騎手、石橋脩騎手あたりだ。
特に石橋脩騎手はネオリアリズムを管理する堀調教師の主戦ジョッキーといってもよい存在。なぜ依頼しなかったのか?やはり所有するのが共同馬主クラブのキャロットファームであることが関係しているように思う。
出資者のために、特に大レースでは勝つ確率を最大化する必要があると考えがちだからだ。ただ、よく考えてみると出資者というのは基本的に日本の競馬ファン。であれば、多少のリスクはあっても、日本人ジョッキーにチャンスを与えても納得されやすいのではないだろうか。日本の競馬ファンは利益だけではなく、競馬に夢やロマンを抱くもの。石橋脩騎手の天皇賞制覇に期待してあげてもよいのではと思ってしまう。