馬の走法を見る筆者にとってブレスジャーニーは特別に思い入れがある。昨年競馬ナンデサイト内で秋のG1十一番勝負という、シーズン前に事前予想を行う企画を行ったのだが、私はただひとりブレスジャーニーを朝日杯フューチュリティステークスの本命に指名した。まだ未勝利を買ったばかりで誰も注目していなかったときに評価できたことをちょっとした自慢にしている。
というのも新馬戦、未勝利で見せたフットワークというのが素晴らしいものだった。非常に体が柔らかく、とても滑らかな回転をする。肩の関節が外れそうになるくらい大きく前脚が出て、ハンドスピナーのように美しく回る。
私はこれまでサラブレッドの走法をたくさん見てきて、理想的な走法というの3パターンに分類している。柔らかい型、飛んでいく型、パワフル型とでもいいましょうか。ブレスジャーニーはこのうち、柔らかい型、ディープインパクトを彷彿とさせる。血統的にはまったく関係ないのだが、ディープインパクト産駒よりもディープインパクトらしいと感じる。体のサイズ的にも同じくらいで、重なって見えてしまう。
それくらい素晴らしい馬なので当然クラシックも楽しみにしていたが出走叶わず残念だった。ただ、復帰後は不良馬場の菊花賞は参考外として、チャレンジカップでは復調の兆しを見せてくれた。
有馬記念参戦は無謀という声が多いが、2歳時の輝き、潜在能力からすれば、やはりここしか狙うところはないというレベルの馬だとひそかに期待している。