今週で小島太調教師が引退する。小島太といえば、まず最初に思い浮かぶのがサクラだろう。日本では珍しい桜サクラコマースの専属契約騎手として活躍した小島太騎手。
しかし小島太調教師の引退レースである中山記念の出馬表を見ていると変なことに気が付く。サクラコマースの所有馬サクラアンプルールが登録しているのだが、なぜこの馬の調教師欄に小島太と刻まれていないのだろうか。
サクラコマースが小島太調教師と決別したのかどうなのか、その理由といったことまでネット上には色々と出回っているが定かではない。サクラローレルの凱旋門賞遠征に失敗したとか、サクラプレジデントがイマイチ出世できなかったなど云々。
ただ、これも基本的には、昨今の騎手事情を見ても感じられる競馬界の「ドライ化・非情化」が影響していると思われてならない。
マルターズアポジー武士沢のコンビも解消。ゴールドアクター吉田隼人も解消。サウンドトゥルー大野騎手も解消。経済合理性の名のもとに、競馬サークル内の人間関係や繋がりといったものが分断されてきているのは寂しいことだ。
情や絆の代表である小島太という存在が競馬界を去るというのが、競馬界の現状を象徴しているのかもしれない。