まずこの馬はデビュー戦から大仕事を成し遂げている。あの幻のダービー馬シルバーステートを負かしているのだ。シルバーステートはその後4戦を大楽勝して惜しまれながら屈腱炎のため引退しているが、唯一先着したのがこのアドマイヤリード。シルバーステートは福永騎手が今まで乗った中で一番強い馬だったと激賞するほどの馬。それを事も無げに負かすあたりがスナイパー人生の始まりだ。
そして昨年6番人気でのヴィクトリアマイル制覇。それまで重賞も勝ったことがない馬がいきなりのG1勝ちというのもスナイパーならではだった。
その後も府中牝馬ステークスでも素晴らしい記録を作る。やや重馬場にも関わらず32.9という驚異の末脚を披露するのだが。このときアドマイヤリードは牝馬としては酷量の56キロを背負っていたのだから、ちょっと狂気じみた切れ味だ。スナイパーだ。
このところ大人しく息を潜めているアドマイヤリード。それが鞍上にデムーロ騎手を迎え得意のG1で人気薄の一発を狙って出走となると、これほど恐ろしいものはない。
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