2008年10月アーカイブ

=天皇賞(秋)=「ダイワスカーレットを潰すのは、ウオッカと武豊だ」後藤浩輝著書の暗示

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「ダイワスカーレットを逃げ切らせていいのか?」問題の続きです。


前回は、
強い馬をいかに潰して勝つかという、勝負の厳しさについて、
2001年の産経大阪杯を例にあげて解説している部分を、
後藤浩輝騎手の著書(「意外に大変」)から引用させてもらいました。


ご存知のとおり、
後藤浩輝騎手は天皇賞(秋)には、エアシェイディで参戦します。
産経大阪杯のときと比べて少し違うのは、
アドマイヤボスとエアシェイディとでは、エアシェイディのほうが人気薄だということですね。
産経大阪杯のときほど、後藤自身が自分で潰しに行かなきゃいけないという義務感は持っていないかもしれません。


しかし、この著書は、
まるで今年2008年の天皇賞(秋)のことを暗示するかのように、
そのあとにこう続けています。



【天皇賞(秋)】後藤浩輝が教えてくれる、ダイワスカーレット@安藤勝己の潰し方

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今週は、
「ダイワスカーレットに勝たれてしまっていいのでしょうか?」問題を2度にわたって取り上げてきました。


ではどうすればダイワスカーレットを負かすことができるのか。
今回はそこまで追究してみたいと思います。


そのヒントは
僕が「座右の書」のように思っている
後藤浩輝著「意外に大変」の中に書かれていました。


2001年産経大阪杯
あのテイエムオペラオーが4着に負けたレース。
「後藤がオペラオーを負けさせたレース」の解説で
彼は以下のように語っています。


(因みに、レースは、
 単勝1.3倍のテイエムオペラオーが絶好の中団外めを追走し3コーナーを迎えます。
 そこで、その直後につけていた後藤鞍上アドマイヤボスが外から被せるように競りかけるように交わしていき、テイエムオペラオーもそれに合わせて早めのスパート。
 直線半ばまで2頭のマッチレースかのようなバトルが繰り広げられますが、
 最後には2頭とも力尽き、
 漁夫の利とばかり大外から大穴トーホウドリームとエアシャカールがすっ飛んできて、大波乱となったものです。)


長くなりますが、以下とても興味深いので引用させてもらいます。

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向こう正面あたりで「これはまずいことになった」と察知した。
ペースや位置取りがテイエムオペラオーにもってこいになっていたのである。
完全にテイエムオペラオー中心のレースが出来上がりつつあったのだ。
こうなれば、もはや誰もオペラオーにはかなわない。
なにも起こらないまま3コーナーを回り、そのまま4コーナーを回ったらあとはオペラオーの独壇場になってしまう。
別にほかの騎手を責めるつもりはないけれども、「どうしてみんなは見て見ぬふりをしてるんだろう」と思った。
自分のレースをしようと努力しているのはわかる。自分の馬の力を出し切ろうとしているのはわかる。
しかし、みんなは重大なことを忘れている。
自分の馬の100%とテイエムオペラオーの100%はどちらが上なのか。言うまでもない。
テイエムオペラオーは現役のどの馬よりも力が上だからこそ、前の年に恐るべき成績を叩き出せたのだ。
だから、もしこのままテイエムオペラオーに100%の力を出し切られたら、自分の馬が負けるのは決まり切ったこと。
だとするなら、その状況をぶち破るべく、なにか策を講じるしかないではないか。

<中略>

レースに出ている以上、自分が勝ちに行くのは当然のことだ。
ましてやチャンスのある馬に乗っていてそれをしなかったら、そちらのほうが問題だろう。
そのうえ、相手はあのテイエムオペラオーなのだ。「どうぞ楽な競馬をしてください」という乗り方をしていたら、自分の勝つチャンスが消滅してしまう相手なのである。
競馬は単なる能力検定ではないのだし、セパレートコースでタイムを競うものでもない。逃げ馬がいて追い込み馬がいて駆け引きを繰り広げる"レース"なのだから、僕はそれがテイエムオペラオーであろうとだれであろうと、ライバルだと定めた馬に勝つために全力を尽くす。ラフプレーをするとか、強引な競馬で競り潰すということではない。

<中略>

そうやって真っ向からぶつかっていくことを、「正々堂々」というのではないだろうか。

<中略>

僕ら騎手は、やはり勝たなければなんにもならない。勝利だけが評価になる。最終的な評価は勝利をつかんでこそ得られる。少なくとも僕はそう思っている。

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明日に続く

"競馬界の石井慧?" ダイワスカーレット@安藤勝己が天皇賞(秋)で放つメッセージとは...

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北京オリンピックの代表選考がかかった今年の全日本選手権で
石井慧が優勝し、代表に決定したとき。


マスコミは一斉に彼を叩いた。
ある意味"汚い柔道"だったからである。
形は悪くても、がむしゃらにポイントを取りに行き、
きちんと駆け引きをして、逃げ切るような戦術。


これは日本伝統の一本を取りに行く"柔道"ではないと、叩いたものだ。


しかし、北京オリンピックの後で、
マスコミが手のひらを返したのは誰もが知るところ。
バタバタと敗れる男子柔道日本代表を救ったヒーローとして、
今度は石井慧を称えた。


彼は言い放つ。
「一本を狙う日本伝統の柔道なんて、今は世界では通用しない。
 もう国際的な"JUDO"の時代が来ているんだ」と。


一方。


昨年3つのGⅠを勝ったダイワスカーレットだが、
評価は必ずしも高くなかった。
同じGⅠ3勝のアドマイヤムーンにダブルスコアをつけられて年度代表馬には選ばれなかった。


先行してすんなり押し切る勝ち方から、
ダイワスカーレットの勝つレースは何か面白みがない
という声もあって。


後方から強烈な末脚を繰り出す
ウオッカやベッラレイアのほうが多くのファンの心を掴んでいたように思う。


しかし、実績を残しているのは、圧倒的に
ダイワスカーレットの方だ。

10戦7勝。連対率100%。
ウオッカには3勝1敗。

ウオッカやディープスカイが綺麗でかっこいい差し切り勝ち=一本勝ちを狙っているのを尻目に、
とにかく勝つために、一番勝てる可能性が高い先行押切の競馬で、貪欲に勝ちに行く、
ある意味"汚い競馬"
それがダイワスカーレット。
1頭だけ、本当のガチンコ勝負をする馬である。



「その綺麗な勝ち方というのは本当に大事なものなのか?
 そのままでいいのか?
 それで勝てるものなら勝ってみろ」
 
"石井慧とダイワスカーレット"
この1人と1頭のヒールがそんな強いメッセージを発しているように感じる。


「強い馬が勝つのではなく、
 勝った馬が強いのだ」
という格言を思い出す。


【天皇賞(秋)】◎ダイワスカーレット・安藤勝 逃げ切っちゃっていいんですか? 誰かかかってこいや!

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大嫌い 大嫌い 大嫌い 大好き!



という歌があった。たしかモーニング娘。の曲。


僕はダイワスカーレットが、
大嫌いで大嫌いで大嫌いだが、

大好きだ。



ダイワスカーレットは去年3つものGⅠを勝ったが、

その3つのレースのすべてで

僕は全く感動を覚えなかった。


スルっと行って、スルっと逃げ切るだけなんですもの。

何にも面白みないじゃないですか。


すごい大逃げをうつわけでもない。

壮絶な叩き合いを繰り広げるわけでもない。

盛り上がりどころのない完勝であって、

入線後には虚脱感だけが残る。



僕がダイワスカーレットを大嫌いな理由である。




でも、ダイワスカーレットは何も悪くないはずだ。

安藤勝己は、この馬が一番力を出せるように、操っているだけだ。

変な大逃げ打ったり、差しに回ったりしたら、それこそヤラズだろう。



悪いのはひとえに、

ダイワスカーレット以外の馬たちだ。

あるいはその鞍上なのかもしれない。


桜花賞の一度ならまだしも、

同じ過ちを3度繰り返すこともないだろう。

強いのはわかっているんだから、

勝ちたいのなら何かやることがあるだろう。


2、3着でもいいと思っているのかもしれない。

僕はそれでは、日本競馬が盛り上がっていくとはどうしても思えない。

GⅠレースではみんなが勝ちたいと思っていちかばちかでもいいから、勝負をかけるものであって欲しい。これは僕だけの個人的な願望なんだろうか・・


ダイワスカーレットは問いかけている。

このままでいいんですか?と。

逃げ切っちゃいますけど、いいんですか?と。

誰かかかってきやがれよ!と。


僕がダイワスカーレットを大好きな理由である。


【菊花賞】ワクワクしない馬柱、雑なレース、オウケンブルースリの前にいたはずの馬...【セントレジャー化?】

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ちょっと雑なレースを見た感がある。


アグネススターチが逃げるが、

ノットアローンが引っ掛かってハナを奪い、

スマイルジャックも引っ掛かって先頭に並びかけ、

もう一度アグネススターチがハナを奪い返し。

直線では前に行った馬たちがバテる外から

オウケンブルースリとフローテーションが飛んできた。

直線ではよれる馬も多く、メイショウクオリアはそのあおりで、追えない不利もあった。



素人目には、直線でどんでん返しで面白いレースに映ったかもしれないが、

競馬通の方は"雑さ"を感じたのではないだろうか。

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GⅠレースというと、週末にGⅠレースがあるというと
ワクワクしてしまうのが、競馬ファンではないだろうか。

月曜日に競馬ブックを開いて、GⅠレースの馬柱を見て、
あの馬とあの馬が出てくるのかあ。むふふ

と、もう気持は週末に飛んでしまって、
平日の日常を乗り切れる、というのがGⅠレースだと思う。



今年の菊花賞の馬柱を見て、、
そんなワクワクを感じれた人がどれだけいただろうか・・
ディープスカイとブラックシェルが抜けた、まさに飛車角落ちの菊花賞は、
まるでGⅡかGⅢのようなメンバーになってしまった。

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レースが終わった今も、
その印象はぬぐえなかった。

あのレースを見る限りでは、
菊花賞を回避すべき馬は他にもいたように思うのだ。

引っかかったノットアローン・スマイルジャック、
直線で寄れたヤマニンキングリー(アグネスデジタル産駒)、
タイキシャトル産駒のダイシンプラン、、、

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競馬先進国の欧米では、
菊花賞が範を取ったセントレジャーは、
時代の流れの中で、
すでに
「ワクワクしない」GⅠレースになり下がっている。


菊花賞もそうなってしまうのか?
ダービー馬が出てこれないような条件のレースにどれだけの価値があるのか?
クラシックロードとは言うが、本当に文字通りの意味での"クラシック(=古典)"になってしまうのか?

いまから来年の馬柱が心配だ・・・


【凱旋門賞】メイショウサムソン59キロVSザルカヴァ54キロ 斤量差5キロの意味

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佐藤藍子でググると、

「と思っていました」

というのがわんさか出てくる。


佐藤藍子さんは

「知ったか」「便乗」キャラで売っているんだそうだ。


そう。ディープインパクトがレイルリンクというよく知らない馬に差されて負けたときに
佐藤藍子さんは
「斤量の差があったので、実力の差じゃないと思っている」

みたいなことを言っていて。
ネット上とかでは
「また知ったかかよ」

といった感じで笑い物にされていたが。

僕はひとり
「なかなか正しいことを言ってくれる」

と思っていた。


僕は競馬予想するときでもけっこう

斤量

を重視するんですよね。

物理的に動きようのない絶対的な要素だから。


今回の凱旋門賞(ああもう1時間後だよ)
メイショウサムソンのライバル、3歳牝馬ザルカヴァとの斤量差は5キロ。

やはりこれは大きいと思います。


日本ではこの時期、例えば天皇賞秋に3歳牝馬が出走したときにもらえるハンデは

4キロ


フランスでは日本より1キロ優遇されているんですね。
競馬には1キロ=1馬身という格言があるので、
1馬身分お得なわけです。

ちょっとしたことが大きく響く頂上決戦の凱旋門賞では1馬身は大きいはずです。


昔日本では
ヒシナタリーという馬が3歳牝馬の身で宝塚記念に挑戦し、

6キロ

ハンデをもらって、
全くの人気薄ながら僅差の4着に突っ込み、
あわや大波乱というシーンもありました。

ああもう1時間ですよ そわそわ

何が言いたかったかというとですね。

仮にザルカヴァがメイショウサムソンに半馬身差で負かしたりしたら、
ぼくは
「勝った!
メイショウサムソン勝った!」
と言ってやりますよ


ということです

お後がよろしいようで!

【涙のスプリンターズS】上村洋行@スリープレスナイト サイレンススズカを降ろされてから11年

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なんだか涙涙のスプリンターズSだった。

誰もが「上村おめでとう」と言う。

たしかにそれだけ上村洋行の初GⅠ制覇までの道は険しかった。


ほんとに今回は「降ろされなくて」よかったと思う。


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競馬というスポーツの面白いところは、

馬と人が一緒になってするというところだ。

当たり前だけど。



そして面白いのは、

これが非常に「脆弱なコンビ」だからだ。


お笑いのコンビとかって、大概ずっと一緒にやっていくものだろう。

歌手のデュオだって、大体基本的に一緒にやっていくもので。

コロコロこれが変わったりはしない。

馬術だって、もともとコンビが決まっていて、人馬一体で競技をしていくもの。



しかし、競馬はこれがほんとに
コロコロ変わる。
色んな力や思惑が働いて変えさせられて、引き裂かれたりする。


一流ジョッキーが、走らない馬を「捨てる」

二流ジョッキーが、強い馬から「降ろされる」

といった現象が起こる。日常茶飯事だ。


ファレノプシスを降ろされた石山繁や

ビワハヤヒデを降ろされた岸滋彦や

ドリームパスポートを降ろされた高田潤の

寂しそうな背中が今でも目に浮かぶようだ。

上村洋行もサイレンススズカを降ろされたことがある。


今回はそんなことがなくてよかった。

上村自身の努力もあるだろうが、
上村を信じた橋口調教師も素晴らしかった。


そういったものが全部重なったからこそ
涙涙のスプリンターズSになった。


【ポートアイランドS】マイネルレーニア圧勝 稍重王子誕生だ! 

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ポートアイランドSはマイネルレーニアの圧勝でした。



にしてもマイネルレーニアは、

まあよく稍重のときに走る


マイネルレーニアの稍重出走率はなんと5割。

デビュー以来16戦して、8回が稍重。

因みに成績は、

【4、0、1、3】

4勝の内訳も、GⅡ京王杯2歳S勝ちと、0.6秒差勝ち、0.7秒差勝ち、0.8秒差勝ちと、
非常に強い内容。

稍重というのは、
馬場を重視して予想する自分にとってはやっかい。


中途半端な馬場だからだ。

色んな稍重馬場がある。
速い稍重。
重い稍重。


稍重巧者かあ。

そんな馬聞いたことないよ。

マイネルレーニアかあ、
やっかいな馬が出てきたもんだ。。


稍重王子ってちょっとポッチャリ王子に近いものがありますね


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