「ダイワスカーレットを逃げ切らせていいのか?」問題の続きです。
前回は、
強い馬をいかに潰して勝つかという、勝負の厳しさについて、
2001年の産経大阪杯を例にあげて解説している部分を、
後藤浩輝騎手の著書(「意外に大変」)から引用させてもらいました。
ご存知のとおり、
後藤浩輝騎手は天皇賞(秋)には、エアシェイディで参戦します。
産経大阪杯のときと比べて少し違うのは、
アドマイヤボスとエアシェイディとでは、エアシェイディのほうが人気薄だということですね。
産経大阪杯のときほど、後藤自身が自分で潰しに行かなきゃいけないという義務感は持っていないかもしれません。
しかし、この著書は、
まるで今年2008年の天皇賞(秋)のことを暗示するかのように、
そのあとにこう続けています。
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そういう意味で、もしかしたら考え方が似ているのではないかと思うのが"武豊"さんだ。
こんな言い方をしたらおこがましいかもしれないけれども、豊さんと話をすると、そういう部分で近いものを感じる。
豊さんのレースを見ていると、
やはりライバルを負かしに行く乗り方をしているのがよくわかる。
前団をとらえにいくときの迫力には、自分の馬の100%を引き出しながらも、明らかに相手を負かそうという意志が見える。
豊さんといえば、ファンの皆さんは温和な印象を持っていると思うし、実際にそういう人ではあるけれども、
勝負に対する厳しい姿勢やここ一番のキツさは人一倍である。
競馬が勝負である以上、僕もそれが当然だと思うし、その意味では豊さんは
誰よりもプロフェッショナルだと思う。
僕らがやっていることは、みんなで一緒に手をつないでゴールしましょうというものではない。
タイムトライアルでもないし、馬の走る姿を見る品評会でもない。
「勝負」なのだ。
そのなかで自分が一番でゴールするにはどうしたらいいかと考えたとき、
相手を負かしに行くのは当たり前のことだ。
豊さんはその姿勢をレースで強烈に見せてくれる人だ。
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そうです。武豊です。
ダイワスカーレットのライバルであるウオッカにまたがるのは。
前走の毎日王冠で、
まさかまさか、武豊は追い込み馬だったウオッカを逃げさせました。
これは天皇賞(秋)で対決することが避けられない
ダイワスカーレットを想定したものだったのか。。
仮にそうでなかったとしても、
後藤浩輝の武豊観からすれば、
武豊は、ダイワスカーレットを競り潰しに行って当然、ということになります。
「見て見ぬふりをする人ではない」と。
たしかに、いち競馬ファンの自分からすれば、
武豊という人は、
その場その場で自在に馬を操るタイプであって、
毎日王冠では行く馬がいなかったから虚をついて逃げたが、
ダイワスカーレットのような確たる逃げ馬がいるときには、
「無理なことはしない」のでは。
という武豊観に立っています。
でもそれはもちろん
より近くで武豊を見ている後藤騎手の言うことを傾聴すべきでしょう。
ファンの固定観念を裏切って、
武豊とウオッカがダイワスカーレットを競り潰しに行ったとき、、、
競馬ファンは今年一番の「勝負」に、
今年一番の歓声を上げるに違いありません。