| ◎単勝 12番
200円的中 |
【予想】
◎フェノーメノはここでは譲れないだろう。超高速馬場のダービーで一番強い競馬をして勝ちに等しい2着。弥生賞で岩田が糞騎乗をして負けた以外は全て強い競馬。時計が少し掛かっていた時期の青葉賞の内容、超高速のダービーで持続戦。ある程度の位置からでも競馬ができる馬だし、死角を探すとなるともう包まれて動けないとかぐらいしか考えにくい。蛯名ならこの馬の力を出し切れるでしょう。これに関してはあんまり語ることはないかな。多分世代NO.1のはずなので。
〇ラニカイツヨシは2走前中京の内容を評価。12.2-11.4-11.5-11.4-12.6とロンスパ戦L1落ち込む厳しい競馬で中団からしっかりと伸びてくるあたり、持続力に長けた馬。前走は1000万下で12.5 - 11.9 - 11.3 - 12.5のラップでしっかりと外差。ポイントはペースが早くてもばてないところにあり、かつ高速馬場適応力が高いという点。気になるのはソルレヴァンテに敗れた京都2000mの内容だが、12.1 - 11.7 - 11.6 - 12.0 - 12.2のラップでラップがほとんど落ち切らず、平均ペースで位置取りを押し上げきれなかった。この馬はL1の落ち込みで差しこんでくるタイプなのは確かなので、ペースが上がってくれば良さが出てくるはず。
△サンレイレーザーは軽い馬場でパフォーマンスが高いというのと、動き出しが良いという点を評価。今回ちょっと展開がよみにくいところがあって、行くであろうニューダイナスティはスピード面で足りない馬なので、ペースが上がりきる保証がないという点が難しい。スロー気味になると後半ペースが上がった時の対応力が必要になるし、その点でこの馬のトップスピードとそれなりの反応力は武器になると思う。プリンシパルの内容からも距離動向より馬場状態だと思うので。パンパンの良馬場なら。
【展望】
内が極悪馬場でタフな競馬となった皐月賞。超高速馬場で厳しいペース、混戦となったダービー。両極端に終わった春のクラシック2戦だったこともあるが、力関係がダービーを終えてもいまいち判然としない状態ではなかろうか。そして、それは秋の菊の舞台にも言えること。有力馬の故障も相次ぎ、そしてこれまでの2冠がいずれも極端な馬場。秋初戦を迎えるに至っても、混戦。例年に比べても、これほどまでに前哨戦が重要な年はないだろう。ダービーの栄冠まであと1歩だった人馬を筆頭に、夏の上がり馬、春の実力馬が入り乱れて、それを迎え入れるのは超高速中山。混戦の中から導かれるものは、英傑の誕生か、それとも更なる混線か。
中心は超高速ダービーで好位からしっかり最後に伸びてきたフェノーメノ。冬の段階で大器との呼び声高かった1頭だが、馬場が渋った弥生賞では12.3 - 11.9 - 11.5 - 12.0のラップでコーナーでポジションを上げられずに脚を余してしまい、皐月賞への権利を得ることはできなかった。青葉賞では、まだ高速馬場とまではいかない状態で、12.1 - 11.6 - 11.2 - 12.1のラップ。外から敢然と抜け出して突き抜ける圧勝劇だった。エタンダールのダービーを考えれば、やはり力で1枚上だった内容だろう。1流のステイゴールド産駒らしい、ある程度のトップスピードと、それをかなり長い間維持することができる持続力が武器。反面で、脚を出し切れない展開で脆さを露呈している。ただ、よくよく考えるとホープフルSでも最内に拘って出し抜かれたわけで、基本的にこういったタイプに岩田は合わなかったということだろう。蛯名は逆に、要所でスムーズに進路を取る能力に長けている。その分、仕掛けで遅れるというような危険性はより小さくなるだろう。そしてダービーで12.3 - 11.7 - 12.0 - 12.4のラップ。かなり苦しい展開の中で、L1ジリジリと、しかししっかりと差を詰めてきてディープブリランテをハナまで追い詰めた。力を出し切る競馬となったのも確かだが、単純なポテンシャルでは世代NO.1をしっかりと印象付けた内容だったことは間違いないだろう。前述のとおり、動き出しですっと動けるというほどの馬ではなく、出来ればラップは緩まずに脚を出し切る競馬になってもらいたいところ。その点で、今の超高速の中山ならば、大きな緩急はなさそうだし、この馬の持ち味である、ある程度のトップスピードをかなり長く持続させる力というのはこの中山2200mという舞台ではこの上ない適性だろう。ここは相手関係を考えても負けられない一戦と銘打って良さそうだ。やや混戦の様相ではあるが、力を見せつけてもらいたい。
相手筆頭には京成杯の勝ち馬ベストディール。京成杯では12.7 - 12.3 - 11.8 - 11.7 - 11.7と中弛みがあった中でフラットに競馬して、コーナーで勢いに乗って押し上げ、直線しっかりと抜け出したという形。強敵マイネルロブストを退けたという点は評価できるが、これだけではいかんとも評価がしづらい。札幌2歳Sでは上位勢と比較すれば完敗の内容。それだけに、長い休養を経た先にどういった成長を見せられるかが重要なポイントになるだろう。それと同時に高速馬場のスピード持続戦に対応できるかどうかというのも大きな問題。これまで厳しいレースを経験しておらず、京成杯も前半は厳しいペースだったが、ここの流れには乗らずに中盤の緩みで押し上げた。そういった意味で、平均的な競馬になった時に押し上げるポイントがない場合、そのまま脚を持続させることができるかどうか。フェノーメノが強敵なだけに、不安要素も決して小さくないだろう。ただ、いずれにせよ未経験というのは不安材料にもなるが、未知の魅力という見方にも変換できる。ディープ産駒は平均ペースでパフォーマンスを上げてくる馬も多いので、百日草特別で見せた高速馬場での速い脚を見れば、強ち戦えないとは言い切れない。相手もフェノーメノ以外はそこまでの強敵はいないので。
3番手には青葉賞2着馬、春の実績馬の1頭、エタンダール。青葉賞では好位から直線でフェノーメノとのたたき合いに何とか持ち込む。12.1 - 11.6 - 11.2 - 12.1と最速地点では抵抗できたもののL1で見劣ったのは持続力の差だろう。超高速馬場のダービーでもラストは脚が上がって伸びきれなかった。これはフェノーメノにも突き放されたという意味で、持続戦においてでも見劣ってしまったので、春の段階ではフェノーメノとの勝負付けは済んでしまったと言える。今回は中山2200mということで、比較的ダービーに近いスピード持続力が問われる競馬になることが想定される。それだけに、やや器用貧乏さが否めないこの馬でフェノーメノとどう戦うかを考えると正直厳しいかもしれない。ただ、これも他の馬相手ならば十分戦える総合力は持っている。勝ちに行ってやられるパターンは覚悟する必要はあるが、うまく立ち回れれば上位に加わってきて然るべき馬だ。
穴どころからはカナロアを抜擢。瓢湖特別では結構良い競馬をしていて、内枠で割と先行、中弛みにも対応して、そこから12.3 - 12.0 - 11.6 - 11.4 - 11.4とペースアップしていく流れ。新潟で内内を立ち回ってこのペースアップに置かれずにしっかり追走していたし、そこから直線外に出すとじわじわ伸びてきて、ラップを落とさずL1で突き抜ける内容。高速馬場でスピードに乗ってそれを長く使えるということと、窮屈になってもコーナリングで見劣らなかったという点は大いに評価ができる。今回の競馬にもしっかり繋がってきそうな競馬をしてきた。相手関係を考えると決して楽ではないだろうが、権利を拾うという競馬は十分狙えそうな立場だし、上位を崩すぐらいのことはできるだけのポテンシャルは秘めているように見える。2走前も敗れた相手は実力馬ヴィクトリースターだし、侮ると怖い1頭か。
新潟外回りで500万下を勝ち上がったラウンドロビン。超高速馬場と言えばタニノギムレット産駒と言っても過言ではない程、この血統は時計勝負に強い。前走新潟外回りで番手から12.2 - 11.3 - 10.5 - 11.3の瞬発力戦で突き抜けた強さは500万下戦とはいえ目立つものだった。ただ、未勝利戦、内回り2200mの内容がイマイチだったし、ここでどこまでやれるかとなるとやや厳しいところもあるかもしれない。現状ではU字コース向きのマイラーという印象。
春の実力馬エキストラエンドも巻き返したいところだが。弥生賞では大外をまわしたが、内が有利な展開、馬場状態を考えれば決して悪くはなかった。ただ、動き出す脚に速さがなかった点は評価できないところでもある。京都新聞杯では平均ペースでジリジリと伸びて3着は確保したが、京都の天才岩田が、多分これ以上ない程の完璧な競馬でロスなく立ち回っての3着なので、超高速馬場でのスピード勝負となると、見劣る面もあるだろう。トーセンホマレボシはともかく、ベールドインパクトを物差しにすると、ここに出てくる春の実績馬の中でも評価は控えめにすべき1頭のように感じる。もちろん持続力はそれなりにあるので、うまく立ち回れれば上位に顔を出してくるだけの力はあるだろうが、馬券的妙味に関しては薄いかもしれない。
札幌で強い勝ち方をしてきたダノンジェラートもこれなら戦えるか。12.2 - 12.4 - 12.3 - 11.5 - 11.8と緩い地点で勢いをつけて捲って最速地点に向かい、そこから突き抜けると言った競馬。序盤はスローから、じわっとペースアップをすることでエンジン点火し、トップスピードの速さを活かしてきた形だが、大外を回して最速地点を回ってもキレ負けしなかった点を最大限に評価したい。今回はペースが上がってどこまでやれるかというところ。これもディープ産駒なのであまり気にしなくていいだろう。基本的には緩急がない方が良いタイプが多いので、後は単純に力関係と言ったところ。前走のレースレベルはまずまずだし、そこに完勝してきているのでそれなりに期待しても良さそう。未勝利2戦もラップ的にはまだまだ底を見せていない。フェノーメノを破るだけのポテンシャルは秘めているかもしれない。その点でも馬券的妙味としては1着まで考えるのもありかも。いずれにせよ、見せてきた適性面はスローに偏っているので、ペースアップがプラスに働くかどうかが全てだろう。
ラスカルスズカ産駒のサンレイレーザーも圏内に加われるか。春に高いパフォーマンスを見せてあっと言わせた1頭だが、ラジオNIKKEI賞では期待外れに終わってしまった。もともと高いパフォーマンスを示したレースの大半はスローで、動き出しの良さとトップスピードの良質さを見せてきた形。馬場だけに限定すれば重い馬場よりは軽い高速馬場でパフォーマンスが高く、その点で時計が掛かったラジニケ賞で前半に脚を使っては苦しかったのかもしれない。これの敗因がどれなのかによるし、この1戦だけで見限るのは怖い。いずれにせよ高速馬場適性は示せているし、高いレベルのトップスピードは大きな武器ではある。白百合Sでも12.4 - 11.6 - 10.9 - 11.0とほぼ2Fの競馬でポジションが悪かったが、最後は良いスピードを見せていた。時計勝負のめどは立っていないが、こなせれば上位争いまでなら十分戦える。
最後にキングヘイロー産駒のクリールカイザーでリファール系2頭目を推す。クリールカイザーは今のところピリッとしない正統派のキングヘイロー産駒という感じだが、崩れたプリンシパルSの敗因は加速力の差だと思っている。12.8 - 11.6 - 11.4 - 11.9とタフな馬場で12.8から11.6に一気に加速しているのだが、ここで一気に並びかけられてしまった。そこからトップスピード勝負でも見劣り最後までジリジリという形。これがラジニケ賞では12.4 - 12.2 - 11.7 - 11.5 - 12.0とじわじわと加速する流れ。ラストはそこまで落ちていないので上位に入り込めなかったが、L1でしぶとく伸びてきているあたりに、キングヘイローの傾向が出ていたようだ。高速馬場適性に関しては、東京の未勝利勝ちで12.8 - 11.4 - 11.3 - 11.5のラップを刻んで番手から抜け出しているので問題はないとみている。トップスピードではかなり見劣ると思うので、中山2200mで緩まない持久戦になった時に出番があるんじゃないかと。特に高速中山2200mと言えばステイゴールド産駒をはじめとしてディクタスが入る血統が強いイメージ。その点もこの馬の穴としての魅力にはあるかもしれない。自分のペースで進めて持久戦についていく形で競馬ができれば波乱の演出ぐらいはあっていいはずだ。
http://blog.livedoor.jp/catassan/ 09/17 10:01
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