|
【予想】
◎18メイショウマンボ
〇08ローブディサージュ
▲04コレクターアイテム
△05エバーブロッサム
△09ブリュネット
×15シャトーブランシュ16ノボリディアーナ
3連複◎軸〇▲△BOX
3連単F◎〇▲→◎〇▲△→◎〇▲△×
前予想の怖いところで、阪神は降っても少しだろうと思っていたらこれなので苦しい所。正直ローブとか雨降っていい要素一切ないんだよなあ…。メイショウマンボも今日の流れだと追走に脚を使わされるリスクが出てくるし…。正直自信は全くなくなった、以下前日予想。
展開は恐らく外からノボリディアーナが積極的に主張して徐々に内に切り込んでくる。これに対して内から逃げられそうな馬がおらず、ピクシーホロウやウインプリメーラ辺りがある程度は前に行く可能性はあるものの、恐らくノボリディアーナの前には行き切れないだろう。これが外から切り込む。となると内の馬は徐々にブレーキ掛ける可能性が高くなるので、内枠の先行争いが少しごちゃつく可能性は高い。ただ3角までの距離は長いのでそれほど影響はないだろう。ただ、中弛みがどうしても起きやすいコースなので、今の高速馬場状態を利して幸がシッカリと淡々と刻めるか、それとも緩めてしまうかで展開は変わってくる可能性が高い。単騎で割と楽にハナを取れる条件でもあり、普通ならばペースを緩める方向にシフトしそう。ノボリディアーナも緩めてある程度良さを出せている馬なので、前後半の速い中弛み戦を想定する。
◎メイショウマンボは厳しい一貫ペースにさえならなければまず崩れないだろうとみている。確かに追い切りを見るとまだ完調ではないかなとも思うが、ある程度は戦えるはず。この馬の良さはトップスピードにあって、オークスもだがベストパフォーマンスは意外とこぶし賞にあると思っている。スローから12.7 - 12.4 - 11.3 - 11.3の2F戦で内に包まれて3列目で直線。そこから進路を確保するとL1の11.3と落ちていない所でグンと伸びてダイナミックガイを楽に捕えた。このダイナミックガイもトップスピード勝負では結構強敵なので、これを涼しい顔で差し切っているのだからかなり質の高いトップスピードを持っているはず。ラップ推移からも間違いない。オークスの場合は道中ロスなく立ち回ったが一貫ペースでクロフネが逃げて息を入れて12.9 - 12.8 - 12.0 - 11.8 - 11.9とラップは少し変動しているもののこの流れで直線序盤にしっかり抜け出した。要所で良い脚を使えているように、トップスピードに関してはやはり世代トップで、オークスで距離延長したことで追走が楽になったのも大きいとみている。こういうタイプなので追走が比較的楽になる阪神外1800m、コーナー2つの競馬は恐らくベストだろうと感じている。大外枠で多少ロスは有ったとしてもトップスピードの質は非凡だし、ポテンシャルもオークスから見せてきた。休み明けでこの追いきりでは確かに多少不安だが、序盤脚を使わなければまず崩れないこの馬の適性からも、この条件で極端なハイペースにさえならなければ。
〇?はペースが割と緩まなかった時のための保険と、超高速馬場で怖いウォーエンブレム産駒という点で狙いたい。もともとこの馬はハイペースのJFや桜花賞で高いパフォーマンスを見せてきた馬。JFはハイペースで最内中団、11.9 - 12.2 - 11.5 - 12.7のラップ推移でL1ジリッと伸びてのバテ差だった。コーナーでロスなく立ち回ってこれたのも大きいが、基礎スピード、ポテンシャルに秀でたタイプなのは間違いない。チューリップ賞ではタフな馬場で12.1 - 12.2 - 11.8 - 10.7 - 12.2とスローからトップスピードを要求される競馬。この11.8-10.7で全然加速が出来なかったのがいかにもなウォーエンブレム産駒っぽい負け方だった。桜花賞では再びペースが上がった中で好位から速い地点で外目を回しながらも最後までしぶとく粘っての5着。このパフォーマンスは明らかに後方有利の展開においては高く評価できる。オークスはとりあえず距離に目途を立てた。本当は本番向きだと思っていて、できればローズSではおとなしくしておいてほしかったが、今週は芝を刈った影響もあるか、かなり時計が出やすいのと、幸の出方次第では平均ペースも有りうるので、高速馬場でインを立ち回らせると鬼の岩田ということも有り最大限の評価を取った。
▲コレクターアイテムはアルテミスSと同じ展開になる可能性がある今回積極的に狙いたい。ハーツクライの仔なので高速馬場でトップスピードに乗せやすい舞台というのは間違いなく良い。アルテミスSでは前後半速い中弛みの競馬で11.5 - 12.1 - 12.3 - 11.6 - 11.6 - 11.7の流れ、緩んだところで最内を上手く押し上げて直線で抜け出してくる競馬で、確かに展開には恵まれたがトップスピードに乗れればL1しっかり伸びているようにポテンシャルはかなり高い。またアユサンと共にグンと伸びているように質も高い。問題は基礎スピード不足で、クイーンCではドスローで位置取り悪くポジションも上げられず。桜花賞ではハイペースで大外枠から強引に押し上げて失速。基礎スピードが足りないわけなので距離延長は確実に良い。序盤のスピードが足りない分は多少中弛みが有れば解消できるし、ギアチェンジ力がやや足りないのも高速馬場で加速しやすい舞台というのも良い。全てにおいて追い風の条件がそろっているが、唯一枠が内という点を少し嫌っての単穴とする。一旦下げきるか、それとも道中中弛みを上手く立ち回れるか、また緩まないか。いずれにせよ展開面で恵まれないと勝ち切るのは難しいだろうが、嵌れば強烈なトップスピードとポテンシャルはここでは魅力的。JFは悪い競馬ではない。
△エバーブロッサムは総合力が高い。フローラSでは超中弛みの13.3 - 13.3 - 11.6 - 11.2 - 11.4の流れでわざわざデニムアンドルビーが上がってくるのを待ってからの仕掛けでも置かれずにしっかりと伸びた。ただ勢いをつけてきたデニムのトップスピードに直線ヨーイドンより不利な状態で受けたので屈したが、あの流れで緩いペースからすっとトップスピードに切り替えられるギアチェンジはある程度見せた。オークスではペースが上がった中でポジショニングの良さとポテンシャルが問われる競馬でデニムは完封した。が、その前にメイショウマンボがいた。個人的にはこの2点で少しペースが緩んだ場合メイショウマンボに勝てるとは思わない。が、ペースが極端に緩まない限りデニムアンドルビーに負けるとも思わない。ので連下候補となる。
△ブリュネットはフローラSの回顧で注目していた馬なんだが気性面に課題があったのと距離の問題もあってオークスでは全然話にならなかった。前走も中団から捲ったは良いがすぐにばててしまった。これは不良馬場の影響もあったしトップスピードに乗って 12.3 - 11.9 - 11.3 - 11.7 - 11.6と3角最速で外々ぶん回すことにはなったので、厳しい競馬だったのは間違いない。フローラSでは13.3 - 13.3 - 11.6 - 11.2 - 11.4の流れで前が壁、直線進路を開いてからの追い出しになったがここで置かれずに普通に伸びてきた。 緩い地点の4角の段階でデニムに既に抜かれてしまったのもどう考えても痛い。そこからトップスピードに乗ってからはL1詰めていることからも、ポテンシャルに関しては未知数。かなり不安定ではあるが3,4走前のパフォーマンスは高いし、高速馬場での競馬は良いものがある。中弛みに対応できるギアチェンジ能力を持っているので、緩みそうな条件も良い。全く人気が無いが、フローラSのパフォーマンスだけならデニムアンドルビーなんかとは差はないと思っているが。
×シャトーブランシュは前走ペースが上がってパフォーマンスも上げてきた。中弛みが有りそうな中で外枠、押し上げて行けるというのも良い。トップスピード面では上位には見劣るので要所で置かれる可能性はあるものの、L1食い込んできての3着ぐらいはある。これも本番型の印象だが。ノボリディアーナはここで格好の目標になってしまうのを嫌う。確かに緩めての二の足は白百合Sで見せているので対応可能だが、今回は直線までほぼフラットのコースであり、下り坂で加速できるわけではないので、京都実績しかないことを考えると狙い辛い要素もある。 追いきりの良さを含めてもこの扱いが妥当かな。
デニムアンドルビーは外枠なら3着ぐらいに拾ってもと思ったが内枠なら要らないと判断。基礎スピードが顕著に足りない上に高速馬場の阪神1800なので中弛みで押し上げて行くフローラSのパターンが必要だったが最内枠だとそれを狙うのは難しい。緩まなければ追走に苦労して前もそう簡単には止まらない馬場。普通に苦しいだろう。この馬は過剰人気しすぎ。オークス、フローラみてもエバーブロッサムの方が上だろう。
レッドオーヴァルはちょっと嫌った。まあ来たら俺の見る目がなかったと。多分この馬1400がベストなんじゃないかなと思う。ベストバウトは恐らく紅梅Sで、これは圧巻だった。桜花賞もハイペースで良さが出ているように、基本的に淡々と厳しい競馬で良さが出ると思う。今のオークスならマイラーで厳しい競馬でも足を使わなかったらそこまで極端に崩れないし、いくらなんでも負けすぎだと思う。阪神1800は緩みやすいという点でも中長距離型が強いコースなので。多分1400向きのポテンシャルタイプだと思うんだよな。今回が試金石ではあるが。
【展望】
秋の3歳トライアル戦線がいよいよ開幕。牝馬は秋華賞へ向けてのステップレース、ローズSが阪神1800の舞台で行われる。今年はオークスの上位陣が勢ぞろい。これに桜花賞2着馬、2歳女王も復権を狙う。これと言って目立つ夏の上がり馬もおらず、比較的春の勢力図のままとなりそうだが、残る一冠、秋華賞のタイトルを狙って、各馬まずは前哨戦で激しいぶつかり合いとなりそうだ。
中心はオークスで波乱の主役を演じたメイショウマンボ。桜花賞での惨敗から評価を落としていた形なのだが、その桜花賞はそれなりに時計が掛かる馬場で12.1 - 12.0 - 11.9 - 11.5 - 12.7と厳しいペースでL1が大きく落ちる消耗戦の形。ここで大外枠から積極的に出して行ってしまい、3~4角大外追走で脚を使い果たして直線で全然伸びなかった。この馬はオーバーペースになるとパフォーマンスを落とす傾向にある。紅梅Sでもレッドオーヴァルに完全に伸び負けしていて、道悪で12.0 - 12.5 - 11.6 - 12.4とハイペースからの消耗戦のレースだったのだが、レッドオーヴァルが大外からぶっちぎったのに対してこちらはジリジリとは伸びるものの3着オツウの強襲を退ける程度で突き放されてしまっていた。一方で、フィリーズレビューでは平均ペース気味ではあるのだが、序盤無理せずに中団、やや後方で進め、11.8 - 11.3 - 11.9 - 12.2のラップ推移で直線馬群を捌いて外目からしっかりと差し切ってきた。ペースにもよるが、序盤無理せず運んだ方が良さが出る馬なのは間違いない。そしてこの馬最大の武器はこぶし賞で見せたトップスピードの質。12.7 - 12.4 - 11.3 - 11.3のラップ推移で中団内で前が壁の状態で直線を迎えながら、進路確保するとそこから鋭く伸びてL1突き抜けた。これはかなりの芸当で、正直オークスまでのレースの中で一番高いパフォーマンスだと考えている。そこからも本来この馬の持ち味はトップスピードにあるだろう。オークスではこれら諸々の適性面が距離延長によって花開いたとみている。距離延長で序盤無理せずゆったり運べ、中団最内から3~4角でロスなく立ち回って直線外に持ち出すと、そこから12.9 - 12.8 - 12.0 - 11.8 - 11.9のラップ推移で早い段階で先頭に立つキレを見せる。そこからそれなりに伸びてきたエバーブロッサム、デニムアンドルビーを全く問題とせずの完勝だった。基礎スピード面でマイルでは足りずに追走で脚を使っていた感じの馬が距離延長で明らかにパフォーマンスを上げてきた。基本的には中距離型の馬とみていいだろう。またトップスピードの質に関しては3歳牝馬では最上位は間違いない。問題はペースが上がった時にどこまで追走できるかなのだが、阪神1800なら基本的に極端な一貫ペースは起こりにくく、どこかで中弛みが起きやすいという点でもゆったりと進めたいこの馬にとっては急がせる必要のない条件と言える。トップスピードの質はかなりのものなので、内外フラットの馬場でも気にしないし、こぶし賞を見る限りでは前が壁からのギアチェンジ能力も非凡。中距離なら総合力の高さで一枚上だろう。素直に中心視すべき馬だとみている。
相手筆頭にはオークスでメイショウマンボの2着に甘んじた善戦馬エバーブロッサム。オークスで実に重賞3連続2着というなかなかのシルバーコレクターぶりを発揮してしまっているエバーブロッサムだが、パフォーマンスは確実に上げてきている。フラワーCではスローペースから12.5 - 12.2 - 11.5 - 11.8と徐々にペースアップしてL2最速のトップスピード勝負と言っていい。後方で3~4角馬場の良い大外を回し、直線ではほぼ最後方。そこから大外グングン伸びてきて最後は差し切ったか、というほどの勢いではあったがハナだけ届かなかった。高いトップスピードを見せたと言っていい。フローラSではかなり特殊な競馬で13.3 - 13.3 - 11.6 - 11.2 - 11.4と超スロー+かなり中弛みの有った競馬。ここで中団で進めて前を向いて3~4角の緩い地点で上がってきたデニムアンドルビーに呼応してじわっと仕掛けつつ直線を向くが、直線での脚色はデニムに見劣っての2着だった。内容としては序盤のポジショニングが意味をなさない競馬になったので、単純なトップスピード勝負になったわけだが、勢いに乗っていたデニムアンドルビーにトップスピードの質では見劣った形になる。一方でトップスピード特化戦になったのも事実で、この馬の対デニムでのポジショニングの良さでのアドバンテージはかなり削がれてしまった形。オークスでは逆に12.9 - 12.8 - 12.0 - 11.8 - 11.9とラップ推移的にはやや不純だがクロフネサプライズの変な逃げによるものなので実質的に2列目以降はもう少しフラットな競馬だったと思うが、この競馬で中団からしっかりと伸びて後ろにいたデニムアンドルビーを序盤に離している。L1ではメイショウとの差は詰まらず、デニムにもジリッとは詰められたが、対デニムには完勝だったと言っていい。フラットな競馬になって総合力がそれなりに問われる競馬になれば対デニムにはポジショニングの良さ、基礎スピードの差で上回ったと言える。従って極端に緩まないペースならばこちらの方が上だろう。ただ、阪神1800mは比較的中弛みが起きるコースでもあるので、その点で序盤のポジショニングが必ずしも優位に働くとは限らない。この点がどうかだけだろう。メイショウマンボには総合力で1枚見劣るので、1800mという距離でどこまでやれるかは注目したい。
3番手にはフローラSで鮮やかな末脚を繰り出したデニムアンドルビー。オークスで1番人気となるほど見た目のインパクトは強烈で、3~4角で外から一気に押し上げて直線でそのままトップスピード勝負でもエバーブロッサムより質のいいキレでしっかりと差し切った。これだけ見ればオークスで人気となるのも仕方なかったのかなとも思うが、ここで何度も言っている通り個人的にはこれは評価していな。この馬は根本的にポジショニングが悪い馬で、このレースでも案の定最後方からの競馬になった。ただ序盤でもスローだったのが12.5 - 13.4 - 13.3 - 13.3 - 11.6 - 11.2 - 11.4と更に緩んで13秒台が3F続くという強烈な中弛みが起きている。そしてデニムが押し上げて行ったのはこの遅い地点での出来事なので、むしろ外からスムーズに押し上げて前を向いて最速地点へ向けて押し上げていけたという解釈の方が無難だろう。中弛みで内にいて前が壁だったグループは全滅する苦しい競馬だったことを考えるとこのレースの評価は正直難しいところで強いて言えばトップスピードは良いものを見せたというぐらい。案の定オークスではそれほど押し上げるタイミングがなく地力でポジションを上げて行き12.9 - 12.8 - 12.0 - 11.8 - 11.9のラップ推移で外からジリジリ伸びは見せたものの劇的なものにはならず、完敗の3着だった。つまり自分で押し上げる展開だと終いは甘くなるという点でポテンシャルはさほどでもないということが分かったレースだったと言える。それを踏まえたうえで、今回は阪神1800mの舞台。コーナー2つで3角までの距離が長く比較的中弛みが起きやすいコースということも有り、基礎スピード面で不安があるこの馬にとっては緩んだところで押し上げられる材料があるというのはプラスに働くのは間違いない。トップスピードに関してはエバーブロッサムよりフローラSでは良いものを見せたが、メイショウマンボとの差となると難しい。今回条件は悪くないだろうが、勝ち切れるかどうかとなると悲観的材料が多いように感じているが。
4番手には白百合Sで鮮やかに逃げ切ったノボリディアーナ。前半3Fを34.9と刻み、そこから道中緩めて12.8 - 12.4 - 11.9 - 11.3 - 11.8のラップ推移で直線序盤に再び出し抜いての逃げ切り勝ち。ウリウリやバッドボーイと言った強敵をしっかり撃破できているという点でもこのパフォーマンスは高い。ただDコース時で内有利の状態だったこともあるので、これがどこまで評価できるかという点は何とも言えない。ただ一つ言えるのは基礎スピードが高くペースを引き上げハナを取り切り、そこでペースを緩めてコントロールしたうえで、要所でしっかりと加速していけるように、ペースアップができるという点は非常に大きな材料。阪神1800は基本的にはどこかで緩めたい意識が働くコースだし、今年は去年ほどの高速状態には無いと思うので、その点では緩めてしっかりと反応できるというのは大きなオプションになると思われる。ただ基礎スピードが足りないというわけでもなく、500万下勝ちは京都1600m内回りで12.1 - 11.8 - 11.7 - 11.4 - 11.7のラップ推移で番手追走抜け出していて、しっかりとマイルの時計勝負に対応できている点からも、1800mなら上位のものを持っているはず。ここは相手もそれなりに揃っているが、こちらも牡馬の中堅どころは撃破してきた。しっかりとオークス上位陣相手に逃げてレースを支配できるか。
2歳時は中心の1頭だったコレクターアイテムが正念場を迎える。アルテミスSの覇者もその後は徐々に結果が悪くなってしまった。桜花賞ではハイペースで12.0 - 11.9 - 11.5 - 12.7のラップ推移、かなり良質な基礎スピードが問われる競馬で外から押し上げて行くというかなり苦しい競馬を強いた結果直線で沈んでしまった。クイーンCでは一貫してスローから12.0 - 11.2 - 11.1 - 12.0の流れで後方から押し上げられずに直線大外。ジリジリとは伸びてきたものの、やはりポジショニングが絶望的過ぎたと言える。JFではハイペースで外目追走と苦しい競馬にはなったが11.9 - 12.2 - 11.5 - 12.7のラップ推移でL1で何とか伸びを見せてはいた。本質的にはポテンシャルタイプで、基礎スピード面で本来マイルでは足りない馬だという認識をアルテミスSの内容から個人的には分析していたので、この3走の負け方はどれも納得できるもの。アルテミスSでもポジショニングは良くなかったが、11.5 - 12.1 - 12.3 - 11.6 - 11.6 - 11.7と中弛みが有って直線入りでは馬群は凝縮していたし、内にスペースが大きく開いていたのでそこをついてしぶとく伸びてL1突き抜けた形。これは正直かなり嵌っていて、基礎スピード不足がコーナーの緩みでじわっと押し上げることができ、かつ前がペースを落としたことで、相対的にも勢いをつけて直線に向けた分も大きいとみている。従って一貫ペースだったり緩まず押し上げるポイントの無いマイル戦で苦しむのは仕方ないだろうとみている。本来デイリー杯で見せた強烈な追い込みのように、出来るだけ序盤楽に運んで後半の破壊力を引き出す競馬をすべき馬だと思うし、マイルで無理に追走するよりは中弛みが起きやすく追走がかなり楽になる阪神1800はこの馬の適性とマッチしているはず。ここが正念場の一戦、条件的にもここは見せ場以上が欲しい。
チューリップ賞で悪くない競馬をしての2着ウインプリメーラ。チューリップ賞時は内が圧倒的有利の馬場状態ではあったが、逃げるクロフネサプライズを見ながら2番手で進め、12.2 - 11.8 - 10.7 - 12.2のラップ推移で2番手から直線を向くも、前を行くクロフネサプライズに突き放されてしまう。それでもしっかりと3番手争いを確実に退けての2着確保。ある程度の位置で競馬し、そこからギアチェンジ、トップスピードとある程度求められ、そこで最低限の対応が出来ていた。持ち味は恐らくポジショニングにあるのだが、マイルだと桜花賞の内容を見ても基礎スピード面でそれほど良さが見せられない。チューリップ賞やエルフィンSの内容からも楽なペースの方が良さを出せているタイプなので、個人的には距離延長でこの馬の良さが引き出せる可能性は高いとみている。中弛みが起きやすい阪神1800という舞台はカギだが、これもアルテミスSで12.1 - 12.3 - 11.6 - 11.6 - 11.7とハイペース、中弛みからのペースアップに対応しての3着で最低限の結果を残せている。阪神1800mで総合力を活かす競馬が出来れば面白い存在といえそう。前走惨敗だがタフな洋芝でのもので消耗戦だったしあまり気にしなくて良い。
ウリウリにも注目したい。前走中京1600mの500万下戦でしっかり外目から押し上げながら直線で抜け出しエクスパーシヴを退けての勝利。割と平均ペースで11.7 - 12.0 - 11.7 - 11.7 - 12.2の流れでもあり、外から押し上げながらの競馬で勝ち切ったのは価値がある。白百合Sでもハイペースで序盤進め12.4 - 11.9 - 11.3 - 11.8と道中中弛みが有る競馬。3~4角でも外を回して直線でも大外からしっかりと伸びを見せ、最後まで詰めてきたものの2着までだった。ノボリディアーナは捕えられなかったものの、中弛みで押し上げたというわけでもなく、4角で動いて外から鋭く伸びてきたという点でトップスピード能力に関しても良いものを見せたと言っていい。チューリップ賞は要所で外々回されて内有利の状態でやや伸びを欠いたということもあるし、アネモネSもポジションが悪くなったは大外を回すロスもあった。1800mに延長したことで白ユリ賞である程度良さが見られたことは大きいだろう。ただここは相手関係という点ではやはり一枚上の存在が揃っているので、ここでどこまでやれるかという所。
桜花賞2着からオークス惨敗となかなかに判断が難しいレッドオーヴァルが阪神1800でどうなるか。オークスは明らかに距離が影響した負け方だったので度外視していいとは思われる。この馬の場合はパフォーマンスが高いレースは総じてペースが早く厳しいレースになっていることが多い。桜花賞ではクロフネサプライズがかなり強引にペースを引き上げて12.0 - 11.9 - 11.5 - 12.7の流れでL1しぶとく伸びて一旦先頭、最後にアユサンに再び差し返されるがポテンシャルの高さを発揮した。これは紅梅Sの圧勝にもつながっていて、ハイペースを後方からぶっこ抜くという強烈なポテンシャルが持ち味だろう。一方でスローペースのチューリップ賞や東京1400スローのギアチェンジ戦となるとすっと動けずトップスピードも並で伸びきれていない。その点で厳しいペースになった方が良いのは間違いないだろう。中弛みしやすいこのコースだと不安材料にはなるのだが、ポテンシャルはやはり最上位。それだけに何とか厳しい競馬になってくれればという所。個人的には1800だとなかなか競馬が難しくなる気はしないでもない。また距離もあっただろうが大崩れしたディープ産駒はなかなか立て直すのが難しい傾向もあるので、その点もあまり信頼できない材料と言える。
最後に小倉の鳥栖特別で非常に強い勝ち方をしてここに殴り込んできたシャトーブランシュまで注目したい。前走は不良馬場で12.3 - 11.7 - 11.9 - 11.8 - 11.9 - 12.1のラップ推移、後半のロンスパ戦で後方から3~4角で外目回して直線で大外に出すとただ1頭違う脚でL1グイッと伸びての完勝だった。ロンスパ戦で結果を出してきたいわゆるポテンシャル型の馬になるのだが、それでも古馬混合戦の500万下で戦えたというのは非常に大きい。特に今年の3歳牝馬はポテンシャル型でこれと言った馬がいないし、このパフォーマンスからも秋華賞ならチャンスがあると思っている1頭。基礎スピード面でも進境を見せてきて、本物と言っていい。今回は阪神1800mではトップスピード面でどうかという不安もある。一応2走前で12.4 - 12.6 - 11.7 - 11.5 - 11.8のラップ推移でギアチェンジが問われる競馬の中で、馬群の中、前にスペースはそれなりにはあったがやや反応鈍い感じで4角鞭入って外に持ち出し直線序盤は切れなかったがL1でグンと伸びてきた。トップスピード面、ギアチェンジ面ではやはり多少不安はあると見た方が良い。ただトップスピードに乗れば長くいい脚を使えるポテンシャルは非凡。これを行かせる競馬ならという所。出来れば外枠で中弛みに対応できる方が良いだろう。内だと詰まってしまうと厳しくなる。 09/15 14:09
|