10期 予想歴9年
◎ヒストリカル
18着/6人気
○ワールドエース4着/1人
▲トーセンホマレボシ3着/7人
△ジャスタウェイ11着/15人
・結論
◎ヒストリカル
◯ワールドエース
▲トーセンホマレボシ
△ジャスタウェイ
先週に引き続き超が付く高速馬場。前残りの競馬が目立ちましたが、展開によるものも大きそうです。最内よりも2、3頭目が一番伸びており、展開次第では外からでも届くのではないでしょうか。勝ち馬の4/5は34.0より速い上りを使っており、上位に来るには33秒台の上りを繰り出せる能力が必須。血統傾向はやはりサンデー系が優勢。6Rの芝2400mではディープインパクト産駒が勝利しており、ダービーに大挙して出走するディープ産駒にとっては視界良好と言った感じ。
レースの傾向からも、馬場の傾向からも瞬発力が問われるレースになることが予想されます。
世代最速の末脚を持つものが、世代の頂点を極める……そんなレースになりそうです。
本命はヒストリカル。
世代屈指の瞬発力を持つ一頭。きさらぎ賞の上り32.8が光ります。
現状は「後方で脚を溜めて直線勝負」という不器用なキャラですが、走法は回転の速いピッチ走法。内枠からコーナーをロス無く回り、直線で内を付くことは可能だと思います。
折り合いもつき過ぎるほどつきますし、若干遅いエンジンのかかりは府中の長い直線がカバーしてくれるでしょう。実際に京都内回りの福寿草特別で差し損ねたあと、外回りのきさらぎ賞で一気にパフォーマンスを上げてきました。直線の長いコースは合っています。
そして、天皇賞(秋)を当時のレコードタイで快勝したカンパニーの弟というのも買い材料。近親にはそのレコードを大きく塗り替えたトーセンジョーダンや、2200mの日本レコードを叩きだしたトーセンホマレボシと、高速決着に強い馬が並びます。今の府中の高速馬場はこの馬にはもってこいだと思いますし、前走の重馬場で見せた追い込み以上のパフォーマンスが期待できます。
毎日杯から直行という前例の無いローテーションではありますが、馬格が無く、使い減りしやすいとされるディープインパクト産駒ですし、逆に良い充電になったのではないでしょうか。それを証明するかのように、調教でも抜群の動きを披露しています。
データを、歴史を覆すような、衝撃の末脚を見せてくれることを期待します。
ヒストリカルの兄・カンパニーが大好きだったという個人的な思い入れもあります。2004年から競馬を始めた私にとってはディープインパクトも大きな存在ですし「カンパニーの弟でディープインパクト産駒」であるヒストリカルは大好きな馬の筆頭です。そんなわけで、ちょっと贔屓目が入っているかも知れませんが、そこはご容赦を。
大好きな馬がダービーに出走してくれる喜びを噛み締めながら、この予想を書いています。競馬って本当に楽しいし、ダービーはやっぱり特別なレースだと感じます。
対抗はワールドエース。
皐月賞では本命にしましたが2着まで。皐月賞の予想で「若葉Sで出遅れて前の残る流れを大外ぶん回しという最悪の競馬で勝った。これ以上の最悪は無いだろう」と書いたのですが、スタート直後に躓き、4コーナーではこれ以上無いほど大外を回されてしまう「最悪中の最悪な競馬」になってしまいました。それでも2着に来るあたり、この馬のポテンシャルは並ではないでしょう。
東京へのコース替わり、時計の速い馬場は間違いなくプラスで、ゴールドシップを逆転する条件は十分に揃っています。
ただ、立て続けに最悪な競馬をして、それでも好走してしまった反動があるのではないかと、少し不安です。調教の動きもトーセンホマレボシの方が良く見えました。
そんな不安を蹴散らすような快走で、名前の通り「世界」を展望できるような走りを期待したいです。
単穴はトーセンホマレボシ。
ヒストリカルとほぼ同じ血統で、キャラクターは真逆の先行タイプ。ウィリアムズ騎手を背に、積極的な競馬が期待できます。
前走の京都新聞杯は日本レコードで快勝。相手も皐月賞でグランデッツァと差のない競馬をしていたベールドインパクトと、内伸びだった弥生賞で外から追い込んだエキストラエンドと、決して低レベルではありませんでした。今回もレコード決着があり得るほどの高速馬場ですので、条件はピッタリ合うでしょう。
前走の反動も調教を見る限りでは感じられません。
兄譲りの高速馬場適性で、先行してアッと言わせる走りを期待します。
押さえはジャスタウェイ。
アーリントンCを勝って、NHKマイルCを使ってはいますが、マイラーだとは思いません。マイルだと置いていかれ気味になってポジションがとれていませんから、距離延長はむしろプラスに働くのではないでしょうか。
脚を溜められれば新潟2歳Sで見せたように強烈な末脚を持っています。
父はダービー2着で、父としてダービー2着馬も出しているハーツクライ。このコースのレコードと同タイムで走った馬です。血統的には距離も高速馬場も合うでしょう。巻き返しに期待します。
買い目
単勝2
馬連2-4,8,14 8-4,14
素晴らしいメンバーが揃った今年のダービー。今からワクワク、ドキドキが止まりません。どうか素晴らしいレースになりますように。
以下は、以前に書いたこの予想に至る過程になります。
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今年もダービーの季節がやって来ましたね。
ただダービーというだけでワクワクしますが、今年はメンバーも揃ってハイレベルなレースが期待できそうなので、例年にも増して楽しみです。
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・傾向分析
とりあえず、過去10年のデータから、ダービーの傾向をザックリと分析してみました。
まず、ダービーにはガッツリ絞れるデータがあります。それは「連対馬の全て、好走馬の26/30に1600以上の重賞勝ちの実績があった。例外の4頭も1800以上の重賞で連対実績があった」というもの。
世代の頂点を決めるレースなので、クラシック路線である程度結果を残している馬でないと勝負にならないということでしょう。
ちなみに、登録馬で1600以上の重賞を勝っているのは
アルフレード
クラレント
グランデッツァ
コスモオオゾラ
ゴールドシップ
ジャスタウェイ
ディープブリランテ
トーセンホマレボシ
ヒストリカル
フェノーメノ
モンストール
ワールドエース
以上の12頭。全然絞れてねー……
次に、いろいろなカテゴリごとに注目できるデータを集めて、そこから注目馬をピックアップしていきます。
【人気】1番人気は7-0-1-2と信頼出来る。
【斤量】斤量増は0-6-3-66と勝利なし。2㎏以上増は0-0-0-3と好走なし。
【枠番・馬番】1枠が4勝、単回収値235と好成績。勝ち馬の8/10が1~3枠、1~4枠は複勝率20%以上と、内枠が好成績。最内が3-1-0-6と好成績なのに対し、大外は0-0-1-8と不振。
【脚質・上り】先行、差しが中心。前走脚質は差しが好成績。上り最速馬が6-2-1-3、勝率50%、複勝率75%と好成績。速い上りが使える馬に注目。
【血統】サンデー系が中心で、ロベルト系、ミスプロ系も複数の好走馬を出している。ミスプロ系で好走しているのはキングマンボ系だけ。サンデー系×ダンチヒ系の配合が2-0-2-2、複勝率66.7%、複回収値206と好成績。
【間隔】10週以上は0-0-0-1と好走なし。
【前走】前走勝ち馬が6-6-2-35と圧倒的な好成績。一方で二桁人気からの巻き返しもある。前走GⅠ組が10-4-7-80と圧倒的な好成績。GⅡ組が0-6-1-43、OP組が0-0-2-24。GⅢからの参戦はない。前走ダートは0-0-0-5と好走なし。
1番人気はゴールドシップか、ワールドエースでしょうね。どちらになるかはわかりませんが、人気の中心であるこの2頭は軽視禁物です。
上り最速を狙える馬となると、やはりワールドエース。あとはきさらぎ賞で32秒台の脚を使ったヒストリカルあたりでしょうか。
血統的にはサンデー系×ダンチヒ系のフェノーメノに注目。
現時点での注目馬はこのあたりですね。
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・ゴールドシップについて
皐月賞はポッカリ開いた内を突いたとはいえ、0.4差の完勝でした。過去20年で皐月賞で0.4以上の差をつけて勝利した馬はミホノブルボン、ナリタブライアン、ディープインパクト、キャプテントゥーレ、オルフェーヴルの5頭で、ダービーに出走しなかったキャプテントゥーレ以外は二冠を達成しています。数字だけ見ればゴールドシップを中心視するのが妥当でしょう。
しかし、評価がわかれるのは皐月賞の内容。前述のとおりポッカリ開いた内をついて、外を回ったワールドエースらを出し抜いた形で、あの着差がそのまま能力の差かと言われれば疑問符がつきます。
もしも内が開いていなかったらどうなっていたかを考えると、大外を回して2、3着だったのではないかと個人的には思っています。
しかしながら、それによってゴールドシップの評価を下げるわけにもいきません。大外回して2、3着なんて、典型的な「ダービーで買いたくなる馬」ですからね。
ローテーションも皐月のトライアルを使わずにダービーに標準を絞っているように感じられますし、前走は間隔が開いてスタートダッシュがつきませんでしたが、一回使った今回はもうちょっと良い反応を見せてくれるはず。これはジャングルポケットのイメージですね。
高速馬場も共同通信杯で上り33秒台の脚を使って勝っており、心配無いかと思います。
基本的には中心視すべき馬でしょう。
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・その相手
皐月賞で0.4差以上の差をつけて勝った馬はダービーに出てくればもれなく好走していることは前述のとおり。
では、その相手はどうかというと、皐月賞以外のレースを使ってきた別路線組が台頭したデータがあります。
オルフェーヴルの相手は青葉賞を勝ったウインバリアシオン。
キャプテントゥーレの年はNHKマイルC勝ちのディープスカイが勝ちました。
ディープインパクトの相手は京都新聞杯を勝ったインティライミ。
ナリタブライアンの相手は青葉賞を勝ったエアダブリン。
ミホノブルボンの相手は皐月賞で敗れた後、NHK杯を使ってダービーに臨んだライスシャワー。
皐月賞で0.4以上ちぎられた馬の巻き返しは難しい、勝負付けが済んでしまったということでしょうか。
こうなると、ゴールドシップの相手も別路線組に注目したいです。
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・先週の馬場
かなりの高速馬場で、33秒台の上りが連発。
枠に偏りは見られない。
「前が残る」という意見も多く聞かれたが、実際は差し、追い込みも届いている。
勝利数は先行が5勝でトップだが、好走率は差しがトップ。上り最速馬が3-3-4-3、複勝率76.9%の好成績で、上り4位以下は好走率が落ちる終いの切れが必要な馬場。前走上り2位以内も連対率40%以上と好成績。
種牡馬成績はシンボリクリスエスが3勝でトップで、それに続くのがダイワメジャー、ハーツクライ、ディープインパクトの若いサンデー系種牡馬。
系統で見るとサンデー系が好走数では圧倒しているが、好走率や回収値ではロベルト系、グレイソヴリン系が優勢。ミスプロ系はいまいち。母父もトップはサンデーで、2位にトニービン。ノーザンダンサー系の影が薄い、スピード重視の馬場だといえる。
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・馬場状態から見る皐月賞との繋がり
今年の中山開催は毎週のように雨が降り、最終週で行われた皐月賞は馬場の内側が激しく痛んでほとんどの馬がそれを避けて通るという異常な馬場でした。
一方、現在の東京はレコードが連発する、これも異常なまでの高速馬場。
さらにコース形態も考慮すれば、皐月賞で問われた能力と、今回のダービーで問われる能力は全くの別物と言っていいでしょう。
また、過去10年で2分25秒以下の高速決着だった04、05、07年はディープインパクト以外の皐月賞好走馬が不振で、別路線組が台頭しています。
データ的には皐月賞組を重視すべきですし、皐月賞を圧勝したゴールドシップを中心とするべきなのですが、現状の高速馬場を考えると絶対の信頼は置けないと思われます。
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・レース展開
逃げ馬はゼロス一頭。ただ、皐月賞で大失速をしているだけに、再び逃げるのかどうかは……
先行馬も少なく、ディープブリランテは折り合い重視の騎乗をしそうですから、積極的にポジションを取りに行くのはウィリアムズ騎手のトーセンホマレボシくらいでしょうか。
普通に考えればスローになりそう。ただ、生涯一度の栄光の舞台で一発を狙って積極策に出る陣営が無いとは言えませんし、展開は読み辛いですね。
私はスローの瞬発力勝負を想定します。
tipmonaとは?