10期 予想歴15年
◎ナリタシルクロード
1着/4人気
○バトードール2着/5人
▲チュウワブロッサム11着/8人
△クラシカルノヴァ5着/1人
【最終予想】
JDDなら仕方ないとはいえ…タルマエが古馬の中堅どころ相手にどこまでやれるか見たかった。残念。
◎ナリタシルクロードは平均からややハイペースだった東大路Ｓでは12.5 - 12.7 - 12.3 - 12.3前半早く、その分中盤で少し緩くてペースが上がりきらず、後方の馬の方が足を使わずに済んだ形。それでもＬ２でしっかり前を捕えて動けているし余力はあった。番手の外から下り坂を利して直線に向かいたい中京ダートならこの馬の動き出しの良さが活きてくる舞台だと考える。時計的にも最上位の馬で、器用さのある先行馬。今の中京なら一番信頼できそうだが。
〇バトードールも同型。ウィリアムズ以外だと少し後ろ目で競馬してはいるが、この枠なら邪魔されずに走れそう。前走は不良馬場でそもそものスピードが足りなかった感じ。３角で汲々としていて、ある程度時計が掛かる馬場で良さが出る馬だけに仕方ない。平均ペースではフェアウェルＳで強い競馬をしているし、ある程度緩くても対応できるタイプ。位置取りをどこに取るかだが、下手に緩んで勝負どころで内で詰まって加速できずに直線坂を迎えるよりも、多少ロスがあっても外から勢いに乗った方が良いと思うので。
▲チュウワブロッサムは前走芝スタートでオーバーペース。休み明けの公開調教というような形で、叩いて２走目、ベストのダートスタート。特に勝ち上がった瀬波温泉特別では12.0 - 12.5 - 12.0 - 12.8というラップの最速地点で押されて押されて押し上げて終い突き放す圧勝劇。良い先行力があるし、この条件で軽い馬場なら面白い。ハンデ52kgもかなり恵まれたと思うし、ここは一発を期待。
△クラシカルノヴァは馬券的には手を出さないが、トップスピードや平均的なスピード面でもやはり大きくは崩れてこないだろうなと。中団ぐらいで内で進めると仕掛けが遅れて今の中京では怖いかも。その点でやや狙いを下げる。
【展望】
準OPの番人たちが出走してくる中に、キラ星のごとく登場した３歳世代。４～５歳世代のダート路線の層が薄いし、今年の３歳世代のトップクラスは相当な大物が潜んでいるように感じる。ここも注目の３歳馬が１頭登録。準OPでも上位の古馬たちを相手に、ここでどんな競馬を見せてくれるのか。
中心はその３歳馬ホッコータルマエ。おそらく伝説の端午Ｓとなるだろう、ハタノヴァンクール、グッドマイスターとの大接戦の３着。13.3 - 12.0 - 12.1 - 12.0 - 12.7と４Ｆの勝負でグッドマイスターが流れを作り、それを外から追い上げていって、Ｌ１のバテでハタノと共にしぶとく伸びて、グッドマイスターを捕えるかというような競馬。４着イジゲンを圏外に追いやる非常に高いパフォーマンスで1:50.9の走破時計は言うまでもなく早い。前走青梅特別では東京1600ｍで緩いペースから13.1 - 12.2 - 11.8 - 11.7 - 11.9と４Ｆで速い脚を使う競馬。特に３角でプレッシャーをかけられて急に仕掛けた分、反応は鈍かったしこういった流れは合わないと思っていたが、スピードに乗ってからは良い脚を使った。それでもエアハリファのトップスピードに見劣り、接近され最後は差されるかと思われたがそこからもう一伸び反応した。３着以下は千切っている。ラップ的にも落としていない流れで最後まで走りきっていて、かなり長くいい脚を使えている。２走前で全体的な時計を問われても問題なく、前走で緩んでのトップスピード勝負にも対応。それでもパフォーマンスからはやはり全体的な競馬向きだろう。とにかく先行して脚を出し切れている今の状態ならここは通過点のレベルだとは思うのだが、もともとがテンが速いというほどの馬ではないし、反応が良いという馬でもないので、内枠で包まれたときに課題は出てきそう。それでも相当なポテンシャルを秘めた馬。個人的には重賞級なのは間違いないと思っているので、ここは強烈なパフォーマンスを期待したい。
相手筆頭には前走東大路Ｓを完勝して同条件のクラシカルノヴァ。ナリタシルクロードやマストハブと言ったここで登録している馬たちを相手に12.5 - 12.7 - 12.3 - 12.3とラストまで落とさない流れで完勝。時計的にもなかなかに早いが、ホッコータルマエの端午Ｓの時期に比べてもそう差のない馬場状態だっただけに、これで優位に立てるというほどではないか。13秒弱のラップを平坦に刻んで楽なペースを中団で追走して緩いところで押し上げてという内容で、抜けたパフォーマンスとはいえあくまでそのレースの中ではという感じ。今回は同組が主力なので、もちろんここでも中心の１頭に違いはないのだが、春の中京のイメージ通りなら、ある程度前目にいないと苦しいし、外から押し上げていくという競馬をすると４角で不利な印象もあるので、この辺りがどうか。それにハンデ58kgは極めて重い。端午Ｓから2kg減のホッコーと東大路Ｓから1kg増の同馬ということを考えても、今回は条件的に厳しい要素も多い。それでも準OPではこれまで頭一つは抜けたパフォーマンスを見せてきたのも事実。強敵の３歳馬ホッコータルマエとの力関係がカギ。２走前のようにある程度前目から競馬ができれば。
３番手には穴どころからバトードール。休み明けの前走灘Ｓではウィリアムズが外から積極的に位置を取りに行って11.9 - 12.0 - 12.0 - 11.8 - 12.0 - 12.6とほぼ一貫してペースを刻まれた流れ。３～４角でも中目を通していたが、手応えが怪しかった。好走したサンタクロースＳでは12.2 - 12.5 - 12.6 - 12.0 - 12.8のラップでＬ２最速地点で楽な手ごたえ、しっかりと番手から抜け出し、リバティバランスには完敗も、ここに出てくるナリタシルクロードやマストハブは完封している。特段動き出しで良さがあるというほどではないが、フェアウェルＳでも前傾ラップでしっかり粘っていて、クロフネ産駒の割にはしっかりとラップを刻んで強気の競馬に持ち込んでも好走できるタイプ。総合的にバランスは取れた馬だとは思うが、軽い馬場での時計勝負となってくるとかなり不安があるのも事実なので、当日のダートの状態は重要かもしれない。前走は条件的にかなり厳しい競馬だったので休み明けを含めて度外視して良いし、ハンデも57kgなら。
４番手には安定感抜群のマストハブ。灘Ｓでは道悪で時計勝負。前もなかなか止まらずに、なだれ込んだ形だが、11.9 - 12.0 - 12.0 - 11.8 - 12.0 - 12.6と押し上げるタイミングもなかったので仕方ない。それでもＬ１でしっかりと伸びてきてはいるので、1800ｍのスピード勝負でも最低限の対応を見せたという点は大きい。東大路Ｓではクラシカルノヴァに完敗の内容ではあり、後ろから行く馬の宿命ではあるのだが、やはりある程度嵌ってくれないと辛いだろう。トップスピードはあまりない馬で、ばてずにＬ１でジリジリと伸びてくるタイプ。1900ｍ以上でペースに緩みがあった時に、そこでワンテンポ早めに押し上げて勝ってきた馬なので、このクラスで1800ｍだと勝ち負け争いをするにはかなり展開面で恵まれないと苦しいか。今回はハンデも57kgで、条件的にも良いとは言えないスピードと勝負所での動き出しが問われる傾向だった中京1800ｍ。不安は大きいか。
同じく安定株のナリタシルクロードも圏内。２走前東大路Ｓでは平均ペースで番手から直線でしっかり抜け出す競馬。勝ったかと思わせる内容だったが、Ｌ１で甘くなっての２着。勝負どころでしっかり動けたという点では評価も、トップスピードを長く維持することは出来なかった。逆に灘Ｓでは不良馬場で前傾ラップ、軽いスピード持続力が問われた展開で、３～４角ではかなり苦しい競馬になっていたが、手応えの割に最後までしぶとい４着。安定しているが、どちらかというと動きだしの良さで勝負するタイプのように感じるので、そういう意味で中京1800ｍでは良さそうな感じはする。クラシカルノヴァに対して1kg軽いハンデは歓迎材料で、適性的にもロスなく立ち回れる先行力を持っているこちらの方が、中京では面白いかもしれない。
大穴にメイショウエバモアを抜擢。新中京ダートで穴を開け捲っていたのが前残りと松山。1800ｍ実績自体は1700に比べると見劣るが、和布刈特別では12.3 - 12.2 - 12.1 - 11.9 - 12.1のラップで３角から早めに逃げ馬にプレッシャーをかける形で直線しっかり抜け出す完勝。逆に昇級の桜島Ｓでは12.9 - 12.0 - 12.1 - 11.8 - 11.8のラップで仕掛けが後手になり、コーナーで既に脚色で見劣ったいわゆるキレ負け。本質的には長く平均的に脚を使って何ぼの馬だと思うので、1800ｍの延長自体はカギかもしれない。それでもこのメンバーならハナを狙えるし、ハンデも54kgはかなり恵まれた印象。前走は力負けというよりワンテンポ遅れた分のキレ負けだとするなら、まだ底は見せていない。上手くマイペースで運べれば春中京の傾向通りなら穴を開ける可能性は十分にあるだろう。
最後にメタギャラクシー。500万、1000万下クラスと連勝で挑んだ準OP３走ではやや壁を感じる内容。好走できてはいるし、脚自体も使えてはいるのだが、どうしても序盤の位置取りが悪すぎて苦しくなっていたように感じる。前走でスローペースだったとはいえ、ある程度の位置につけることはできたが、12.2 - 11.8 - 11.7 - 12.2の勝負所の３～４角では最内でスペースがありながらも前とは置かれてしまったし、最後もバテはしなかったが伸びもせずという印象。現時点で中京の傾向と当てはめると、かなり条件的には苦しくなってきそうな印象は否めないか。ただ、いずれのレースでもばててはいないし、特に上賀茂Ｓではコーナーで外を回しながら最後までしぶとく食らいついて３着は確保しているので、多少ロスがあっても早い段階で勢いに乗った方が良いような気もする。苦しい競馬になりそうな気はするが、まだ大きくばてていないという点は考慮したい。
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