10期 予想歴15年
◎キングブレイク
6着/6人気
○ホッコータルマエ1着/2人
△アドマイヤレイ14着/7人
【最終予想】
◎キングブレイクは伏竜Sを評価したい。12.6 - 12.7 - 12.1 - 12.7の最速地点で楽に先頭に立って押し切りを狙う所にハタノヴァンクールにやられた形。この時点で動き出しの良さは一級品のものを見せていたし、序盤のハイペース、中盤の緩みにも対応できているという点でも、実に器用な馬という印象だった。前走はイジゲンに負けた形だけど、12.4 - 12.0 - 12.0 - 12.3 - 12.8とイジゲンが早めにペースアップする形になり、内で押し上げられずにL1で伸びてきた。スピードが要求されても対応できたのは大きい。要所での脚という点では新潟1800mというのは実にベスト条件に近いと思っているし、コーナーですっと動き出して直線出し抜くような競馬ができれば強敵ホッコータルマエも撃破できるのでは。
〇ホッコータルマエはこの条件だと出し抜かれての2~3着というパターンはありそう。小回りだが極端な前傾ラップにはなりにくく前有利のコース。外枠でキングブレイクを見る形の3~4番手ぐらいになりそうで、どうしてもコーナーで外を回す形となりそう。この馬は持続力が売りの馬ではあるので、低いレベルでは反応も負けていなかったがここに入ると、ペースが少し緩んで動きだしを問われたときに不安材料として少し残るかなと思って対抗に。素質はこちらの方が上だと思っているが。
△アドマイヤレイは追い切りを見てしっかり加速できているし良のダートも問題なさそうというのと、状態も良さそうという点で後押し。前走のパフォーマンス自体は高いし、12.3 - 12.1 - 12.4 - 12.3とラップも落とさず底を見せていない。芝でも2000mで走っているように、距離に不安はないし坂路でしっかり加速ラップを刻んでいるので、すっと先行して勝負どころでしっかり置かれずに競馬ができれば。
【展望】
今年の3歳ダート路線は実に層が厚い。3歳の頂点を決めるJDDで結果を出し切れなかった実力馬に対し、古馬に揉まれて結果を出してきた実力馬たちが激突。特に注目すべきは伝説の端午S組。ハタノヴァンクールを中心とした3歳ダート路線の勢力図、ここでどういった変化が加えられるのだろうか。新潟1800mというある程度序盤のスピードが必要な条件ということもあり、単純な能力だけでなく適性も問われる舞台。個人的には今年の夏の最大の注目レースだと思っているので、このレースだけは絶対に仕留めたい。
中心はJDD5着で辛酸を舐める結果となった実力馬ホッコータルマエ。前走はポケットの好位で競馬をすることになったのだが、勝負どころでフリートストリートが下がってしまいコーナーでかなり窮屈になってしまった。そのまま直線でも狭いインから伸びようとするのだが、しっかりと動き出せずに外から出し抜かれて勝負あった形。レースの上がりが36.4という流れを考えるとやはり要所でのペースアップにワンテンポ遅れてしまったのが致命的だったと言える。青梅特別では力が違いすぎて分からなかったが、基本的に少し動き出しという点では苦労している感じなので、平均的なペースで流れに沿って押し上げていく端午Sのような競馬がこの馬にとってはベストなのかもしれない。その点で新潟1800mは小回りという適性が問われることになる。この馬はある程度の先行力とそこから長くいい脚を使えるというのが持ち味なので、新潟1800mなら番手の外ぐらいからコーナーで押し上げて勝ちに行く競馬が望ましいと思われる。問題は少し時計が早い夏の新潟なので、ペースが上がりきらなかった時に要所で置かれないかどうか。この辺りが課題。これは幸に求めるべき点ではあるが、やはりワンテンポ早く勝ちに行く競馬を見せてもらいたい。展開次第ではハタノヴァンクールに対しても五分に戦える馬だと思っているのでここを勝ってまずは古馬相手でも重賞戦線を沸かせてもらいたい。
相手筆頭には前走でキングブレイクを相手に長くいい脚を使って捻じ伏せたイジゲン。この馬の良さはエンジンが掛かってからのトップスピードと持続力。前走も12.4 - 12.0 - 12.0 - 12.3 - 12.8とコーナーが最速となるラップを外から一気に押し上げてそのまま粘りきる非常に強い競馬。内で立ち回ったキングブレイクも頑張ってはいたが、パフォーマンス的にはこちらの方が上だろう。この内容はかなりのものなので、実力的には3歳でも最上位を争える一頭になると思われる。ただし、この馬はテンが遅いという新潟1800mでは致命的な弱点があり、その点で勝ちに行くとなると中盤までのペースと仕掛け所の展開いかんとなってきそう。今のところ時計勝負に関してはやや分が悪く、新潟の特徴を考えるとある程度緩んで押し上げるタイミングが欲しいところ。トップスピードでは世代トップクラスなので、コーナー最速になったとしてもしっかり置かれずに押し上げることができるだろうし、あまり縦長にならずに仕掛けどころまでに射程圏内にいられるかどうかがポイント。個人的にはあまり良い条件とは思わないがここでどれだけやれるかが今後を占ううえでも大きいだろう。ホッコータルマエ辺りを目標に競馬ができれば面白い。
3番手にはスピードと器用さが大きな武器となりそうなキングブレイク。前走彦星賞ではイジゲンに後れを取る形となったがコーナーで最速地点、外からトップスピードに乗ってしまったイジゲンに出し抜かれる形でも、L1のばてでしっかりと食らいつき見せ場はつくった。伏竜Sでは12.6 - 12.7 - 12.1 - 12.7のラップ、番手外で4角から動いてしっかりと逃げ馬を捕えて先頭に躍り出る動き出しの良さが光っていたし、相手はハタノヴァンクール。レースレベルを考えてもこの馬も十分戦えるだけの能力は持っている。ただ、この馬の場合は能力面の魅力よりも、むしろ器用に立ち回れる適性面での方が大きい印象。ダートスタートなら安定して先行できているし、伏竜Sのように前後半が速く中弛みがあった展開でも要所で動けるという要所の動き出しという点においてはここでは最上位の適性能力だと言える。新潟1800mはやはりある程度の位置からコーナーですっと押し上げていける馬が強く、前走のように小回りの福島1700mで内を立ち回っても最速地点でしっかり脚を使えていたように小回りでもしっかり追走できるという点では新潟向きの適性を持っていると言える。個人的には上位2頭に対して素質という点では若干見劣るが、こういった動きだしという能力で太刀打ちできるだけのものは見せていると思っている。この条件でイジゲンには逆転したいところだ。
4番手にはJDD完敗組のフリートストリート。前走はオーバーペースというよりも、緩急をつけすぎて勝負どころで動けなかった感じに映った。ラップタイムが13.1- 12.5- 12.2- 11.8- 12.4。13.8が刻まれるなど、かなり中だるみがあった印象で、この馬は新馬戦以外は一貫ペースで結果を出してきたことを考えると、こういった緩急に対応できなかった可能性が高い。新馬戦も下り坂が有る京都でのものなので、フラットな馬場で緩いペースで自ら加速できるかどうかとなるとそういった適性はないのだろう。問題は新潟1800mということで、緩めてしまうとコーナーもきつく再加速はなかなか難しいコース。コーナーで外から捲られてしまうと更に難しくなるので、出来得る限り平均ペースでラップを刻む方が良いだろう。心配なのが前走の敗因を距離と思っているとすれば、今回距離短縮とはいえ変に溜めて持ち味を活かせないかもしれないという点。前走の逃げは恐らくイレギュラーで、今回は好位ぐらいからの競馬になりそうだが、緩いペースに付き合ってしまうと要所で押し上げられるかどうかは不安がある。平均ペースになってスピード持続力が問われた場合はこの馬の出番がきそう。そういう意味でも展開次第ではあるだろうか。
穴どころからはダイワスパンキーに少し。前走は東京1400mで僅差の勝利になっているが12.3 - 12.0 - 12.1 - 13.0と前傾ラップで最後までしぶとく粘ってのもの。高いスピードを見せてきた。3着以下は離しているし、それなりに評価していいものの時計的にはそこまで評価できるほどではない。ただ、1400mとしてみれば平凡でも、ダートスタートの1400mで平均ペースを刻んで逃げ切ったスピードは、相手が強化され高いスピードが求められる新潟1800mにおいては通用する適性ともいえる。2走前は東京1600mで12.4 - 11.9 - 11.9 - 12.8のラップ、要所でそれなりの脚を問われてしっかり出し抜いている。新潟1800m適性という点では面白い一頭だ。ここは強敵が多いが、逃げ、先行馬という括りならば意外とそう安定勢力はいないため、波乱があるとすればこういった馬の距離延長で楽に行けた時の逃げ残りだろうか。
古馬相手に勝ち上がってきたナムラビクターも圏内。前走は中京で12.2 - 12.4 - 12.7 - 12.0 - 13.0のラップタイム。好位から直線序盤でしぶとく先頭に立ち、そこから突き抜けるパフォーマンス。L5からある程度ペースアップしていて、L2最速戦でもそれなりに対応してL1突き放す内容だけに、総合的な能力の高さを見せた形。2走前阪神加古川特別では12.4 - 12.3 - 12.3 - 12.3 - 13.0の平均ペースで外から押し上げて終い少し甘くなった形。ただ要所での脚は光るものがあったし、新潟1800mにもある程度対応してきそうな印象はある。ここ2走の安定はある程度の位置から競馬ができるようになったという点でも大きい。が、2走前を見ても平均ペースを追っかけると終いが少し甘くなる印象で、ロブロイらしくトップスピードを引き出す競馬か、新潟に対応させるか、結構悩ましい選択を強いられることになるかもしれない。前走のようにそこまでペースが上がらずにスピードを要求されない方が良さが出るとは思うので、この辺りがこの強力なメンバー相手にどこまでできるかというところ。
ユニコーンSで地味にジリジリ伸びてきていたメイスンキャプテンが1800mでどうか。伝説の端午Sでは13.3 - 12.0 - 12.1 - 12.0 - 12.7のラップで最後方で仕掛けが遅れるという面白い騎乗。確かに伸びもなかったが、この馬の場合はバテ差しタイプで緩急に弱いタイプなのでこの競馬ではどうしようもなかった。逆にユニコーンSでは12.6 - 12.3 - 12.1 - 12.4と大きな緩急はない流れ。ここで勝負どころで少し置かれてラストでジリジリとばてずに詰めてきていた。トップスピードや動き出しは見劣る反面、ヒヤシンスSのように一貫ペースになれば伸びを見せてくる馬。その点でも地力はまずまず、適性面で不安が大きい馬と言える。それだけに新潟1800mとなるとかなり積極的な競馬が要求されそう。もちろん展開的に一貫ペースになってくれればこの馬の良さは出てきても良い。地力面では上位とは決して小さくない差はあるが、展開次第では圏内に食い込んできてもという馬。
前走ダート替わりで一変したアドマイヤレイも不気味。12.6 - 12.3 - 12.1 - 12.4 - 12.3とほぼ平均的なラップを刻んでいるが、L1もそう落とさずに楽に千切り捨てた。これで見せた平均的なスピードは魅力的で早い時計が出やすい夏の新潟という舞台を考えても面白い存在ではある。また序盤は番手から早めに動いてのものでもあり、新潟1800mにいかにも合いそうな競馬を前走では見せた。課題はやはり良馬場でしっかりと競馬ができるかどうか。ただこの馬の場合は芝でもタフな時計が掛かる阪神芝で実績がある馬で、一概には言えないが単純なスピードタイプというわけではなさそうという点でも不気味ではある。相手は手ごわいが人気次第では面白い存在だろう。
時計面で測るならダノンゴールドも怖い1頭。伏竜Sではキングブレイクには完敗の内容ではあったが、前走道悪の函館1700mで12.4 - 13.1 - 12.8 - 12.2 - 12.4のラップで突き抜ける競馬。3角手前で逃げ馬がばてて目標になる形でも馬なりで楽走。後続が必死に追いかける中、加速して突き放す圧巻の競馬。あのペースからもう一段突き放すだけの余力を残していたという点は評価したい。伏竜Sでは比較的緩いペースではあり、13.1 - 12.6 - 12.7 - 12.1 - 12.7の最速地点で外を回しておかれる競馬になった。L1では伸びてきていたのでやはりこの馬としてはタフなペースでレースを進めたいところだろう。その点ではまだまだ底を見せているわけではない馬であり、ここに入っても見劣る馬ではないのは確か。要所での動き出しという点では見劣るので、ペースを上げてスピードの持続力戦に持ち込むことができるかどうか。
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