08期 予想歴15年
◎ハープスター
2着/1人気
○ホウライアキコ7着/2人
▲レーヴデトワール9着/3人
△モズハツコイ8着/10人
★傾向分析★
2008年 タイム 1'35"2 (良) 1FAve=11.90 3FAve=35.70
テン35.2-中盤24.4(3F換算36.6)-上がり35.6 『一貫・中弛み』
1着ブエナビスタ・・・スペシャルウィーク×Caerleon=サンデーサイレンス×ニジンスキー 〔16-c〕 16-15
2着ダノンベルベール・・・アグネスタキオン×Bering=サンデーサイレンス×ネイティヴダンサー 〔3-n〕 11-6
3着ミクロコスモス・・・ネオユニヴァース×Marquetry=サンデーサイレンス×ミスプロ 〔4-g〕 18-18
2009年 タイム 1'34"9 (良) 1FAve=11.86 3FAve=35.59
テン35.1-中盤24.5(3F換算36.75)-上がり35.3 『一貫・中弛み』
1着アパパネ・・・キングカメハメハ×Salt Lake=キングマンボ×ヴァイスリージェント 〔9-f〕 10-10
2着アニメイトバイオ・・・ゼンノロブロイ×フレンチデピュティ=サンデーサイレンス×ヴァイスリージェント 〔19〕 7-7
3着ベストクルーズ・・・クロフネ×サンデーサイレンス=ヴァイスリージェント×サンデーサイレンス 〔12〕 11-12
2010年 タイム 1'35"7 (良) 1FAve=11.96 3FAve=35.89
テン35.8-中盤25.4(3F換算38.10)-上がり34.5 『加速・中弛み』
1着レーヴディソール・・・アグネスタキオン×Highest Honor=サンデーサイレンス×グレイソヴリン 〔1-p〕 10-11
2着ホエールキャプチャ・・・クロフネ×サンデーサイレンス=ヴァイスリージェント×サンデーサイレンス 〔12〕 5-9
3着ライステラス・・・ソングオブウインド×スピードワールド=キングマンボ×ヌレイエフ 〔6-a〕 7-4
2011年 タイム 1'34"9 (良) 1FAve=11.86 3FAve=35.59
テン35.8-中盤24.4(3F換算36.60)-上がり34.7 『加速・中弛み』
1着ジョワドヴィーヴル・・・ディープインパクト×Caerleon=サンデーサイレンス×ニジンスキー 〔16-c〕 9-10
2着アイムユアーズ・・・ファルヴラヴ×エルコンドルパサー=ノーザンダンサー×キングマンボ 〔8-f〕 4-4
3着サウンドオブハート・・・アグネスタキオン×Caerleon=サンデーサイレンス×ニジンスキー 〔3-n〕 3-3
2012年 タイム 1’34”2 (良) 1FAve=11.78 3FAve=35.33
テン34.1-中盤23.7(3F換算35.55)-上がり36.4 『前傾』
1着ローブティサージュ・・・ウォーエンブレム×Singspiel=ミスプロ×サドラーズウェルズ 〔8-d〕 10-8
2着クロフネサプライズ・・・クロフネ×トニービン=ヴァイスリージェント×グレイソヴリン 〔A4〕 2-2
3着レッドセシリア・・・ハーツクライ×Selkirk=サンデーサイレンス×ネイティヴダンサー 〔6-a〕 15-16
近5年の流れは、08年・09年・10年・11年と4年で『中弛み』が複合していて、08年・09年は『一貫』、12年は『前傾』、と比較的厳しい流れも内在しているので、底力と完成度の高さを競う流れになると考える。
そのため07年1着トールポピーはオークス1着、08年1着ブエナビスタは桜花賞1着・オークス1着・秋華賞2着、09年1着アパパネは桜花賞1着・オークス1着・秋華賞1着とクラシック牝馬3冠達成、09年2着アニメイトバイオは秋華賞2着、10年2着ホエールキャプチャは桜花賞2着・オークス3着・秋華賞3着、11年2着アイムユアーズは桜花賞3着と、クラシックで好走できる能力を秘めている証明ができるレースと考える。逆に言えば来年のクラシックで狙いたい馬を素直に評価するレースといえると考える。
血統の傾向は、スタミナ型サンデーサイレンス系の好走が多く、スペシャルウィーク、アグネスタキオン、ネオユニヴァース、ゼンノロブロイ、ディープインパクトと東京芝2400m好走血統が好走しています。またタニノギムレットやジャングルポケット、キングカメハメハなどの好走からも、東京芝2400m好走血統は要注目と思います。
それからグレイソヴリン系やニジンスキー系などスタミナ型血統も好走が多く、持続型の流れに強い特性があり、厳しい流れに向いています。、特に母父として存在感が大きく、好走馬の血統ポイントとして重要です。またファルブラヴ産駒(=07年2着レーヴダムール、11年2着アイムユアーズ)も好走馬を輩出していて、相性は良いと思います。
09年はヴァイスリージェント系を父や母父に持つ馬が1~3着独占。10年・12年も2着にヴァイスリージェント系を持つ馬が好走。ヴァイスリージェント系は、仕上がりが早いので2歳戦では完成度が高く、鮮度や勢いを活かせる状態なら要注目。
ステップの傾向は、黄菊賞(=京都芝1800m)好走馬が06年・07年と連続して1着馬(=06年1着ウオッカ、07年1着トールポピー)を出しているステップ。牡馬と対等に戦えるだけの力の証明と対戦ストレスが少ないことが好走の要因と思われます。また好走した2頭はともに東京芝2400mのGⅠを勝つことになる馬。ダービーやオークス好走血統ならば堅軸と考える。
また赤松賞(=東京芝1600m)好走馬も08年・09年と好走馬(=08年2着ダノンベルベール、09年1着アパパネ)と好走馬を輩出。東京芝1600mの赤松賞を好走した2頭とも最速上がりで好走していたことから、速い上がりを繰り出して好走している馬で、こちらもダービー・オークス血統ならば要注目と考える(→赤松賞は12年より、同条件で重賞格上げでアルテミスSになったので、アルテミスSには注目)。
またファンタジーS好走馬は、好走馬も多いが2・3着になりやすい傾向(=06年2着アストンマーチャン、07年3着エイムアットビップ、09年3着ベストクルーズ、10年2着ホエールキャプチャ、11年2着アイムユアーズ、12年1着ローブティサージュなど)。
★予想★
阪神JFのポイントは、
①『中弛み』が基本の流れになりやすく、オプションとして『前傾』『加速』『一貫』などの流れが付加される。そのため求められるのは瞬発力と完成度の高さ。
②瞬発力勝負のため、器用なサンデーサイレンス系向きのレース。母父サンデーサイレンスも要注意。
③グレイソヴリン系の好走も多く、父や母父にグレイソヴリン系が入っているとなお良い。父系にトニービン系の要素の入っているハーツクライ産駒やタニノギムレット産駒もあうが、中心よりはヒモに一考とすべし。
④ヴァイスリージェント系も好相性。
⑤ここ数年好走馬がクラシック(=特に東京芝2400m)で好走していて、東京芝2400mGⅠ好走血統は特注。
⑥芝1400m~1800mの牡馬混合戦での重賞やオープン実績がある馬で、瞬発力勝負に強い上がりの速い馬は特注。
⑦ファンタジーS好走馬は好走するが、2・3着になりやすい。その中でも上がり上位馬を狙うべし。
◎ハープスター・・・ディープインパクト×ファルブラヴ=サンデーサイレンス×ノーザンダンサー 〔9-f〕
前走新潟2歳S1着(=新潟芝1600m)。阪神芝コースは初で、芝1600m戦は(1-0-0-0)。今回は約3ヶ月半の休み明けだが、調教の乗り込み量は多く休み明けでも能力の発揮は可能と考える。また新潟2歳S上位好走馬は、2着イスラボニータがいちょうS1着→東京スポーツ杯2歳S1着好走、3着ピークトラムがデイリー杯2歳S3着好走、4着ウインフェニックスがいちょうS2着好走、5着マーブルカテドラルが芙蓉S1着→アルテミスS1着好走など、オープン戦や重賞で好走しているのでレースのレベルは高いと思われ、そこで1着好走している本馬の能力は高く評価したい。瞬発力の上がり勝負が得意な馬にて、適性は高く、好走必至と考えて評価する。
ディープインパクト産駒はサンデーサイレンス系で、広いコースで加速をつけながら全開になる末脚が武器で、スローで脚を溜めてキレキレの瞬発力を繰り出す。一瞬でトップスピードに乗れるタイプと点火に時間がかかるタイプがいて、前者は馬体重が軽い馬、後者は馬体重の重い馬が多い。それから母系がスピード型だと一瞬の反応が速く、母系がスタミナ型だとトップスピードに乗るまで時間を要する。また道中が速いペースだと脚をなし崩しに使わされて末脚が鈍るので、距離短縮の速い流れの時には過信禁物。逆に距離延長で緩い流れとなるときには狙い目。スローでしか好走歴のない馬の距離短縮時は、疑って掛かる方が良い。ゆったりローテーションに強く、間隔が詰まるのも良くない。母父ファルブラヴはノーザンダンサー系で、同系のエリシオなどと同じく2歳や3歳春に好走する早熟の快速牝馬がでやすい特性がある。牝馬のスピード馬は多数いるのだが、現状は芝1200mや芝1400m、芝1800mが主戦場で稼ぎ所。根幹距離よりも非根幹距離を得意とする産駒が多く、平坦コースならなお良く、わずかな距離の違いや坂の有無で成績が上下する。夏を境に上昇する産駒も多く、上昇軌道に乗った馬はしばらく追いかけても損はない。トップスピードに乗るのは早くないが、速い上がりの瞬発力勝負にも対応できる。
No.〔9〕の牝系は、早い時期から好走できるが本格化前までは詰め甘なところがある牝系。小回りコースは鬼門で、広いコース変わりはプラス要因。3歳秋以降は本格化が始まり、堅実に走るタイプとなるが、人気よりもやや人気が落ちて伏兵の立場のときの方が好走しやすい特性もある。分枝記号fは、休養明けは苦にしない反面、叩いて一変が少ないタイプ。前走好走だと調子は維持と考えて好走が期待できる。また不器用だが、決め手鋭く瞬発力勝負に強い特性がある。
○ホウライアキコ・・・ヨハネスブルグ×サンデーサイレンス=ストームバード×サンデーサイレンス 〔4-d〕
前走デイリー杯2歳S1着(=京都芝1600m)。阪神芝コースは初で、芝1600m戦は(1-0-0-0)。小倉2歳S1着(=小倉芝1200m)→デイリー杯2歳S1着と重賞連続好走中で、しかも前走デイリー杯2歳Sではレコードで好走している快速馬でもある。スピードの持続能力は高く、本馬の能力も高いが、前走に比べ急坂コースの阪神芝コースという点でやや割り引いて、好走に期待して評価する。
ヨハネスブルグ産駒はストームバード系で、短距離~マイルを得意とし、溜めて差す競馬よりもハイペースを先行させる強気な競馬が合う。仕上がりは早く、若いうちは芝の上級条件でも勝ち負けするが、年を経るとともにダートに傾倒する。ただ年齢に関係なく芝→ダート変りには注意。母父サンデーサイレンスは、前走の勢いをそのまま活かして好走することの多い特性がある。瞬発力を武器に上がり特化のレースで強く、勢いのあるときには重賞挑戦はプラス要因。
No.〔4〕の牝系は、2歳時にも好走可能だが、3歳春から力をつけてクラシックでも好走することの多い牝系。成長能力に優れ、スタミナも豊富。2歳時はもともとの素質で走る感じだが、3歳春シーズンになると実が入り始める。分枝記号dは、精神的にタフなタイプが多く、遠征や重馬場は苦にしない。また前走好走だと次走でも好走しやすい特性も持ち、特にトライアルレースなど前哨戦快勝→GⅠは必殺のローテーションとなる。
▲レーヴデトワール・・・ゼンノロブロイ×Highest Honer=サンデーサイレンス×グレイソヴリン 〔1-p〕
前走白菊賞1着(=京都芝1600m)。阪神芝コースは初で、芝1600m戦は(2-0-0-0)。07年阪神JF2着レーヴダムールと10年阪神JF1着レーヴディソールが半姉で、阪神JFと好相性の一族。姉もキャリア2・3戦で好走していて重賞挑戦で本領を発揮するタイプの一族にて、本馬も好走に期待できると考えて評価する。最内枠を活かし、好位で展開できるなら好走の可能性が高い馬と考えて評価する。
ゼンノロブロイ産駒はスタミナ型サンデーサイレンス系で、脚を溜めて鋭くキレるタイプが多いサンデーサイレンス系の中で、速いペースを追いかけて前で展開し踏ん張る競馬もこなせる適性の広さが持ち味。フジキセキ+マンハッタンカフェ的な特徴を有し、万能型のイメージ。人気馬がしっかり好走する比較的堅実なタイプが多い。産駒は中山芝コースでの好走が多く、東京芝コースでは3着になることが多いのが特徴で、コーナーワークが上手いということで小回りのローカルコースにも向くと考える。また産駒は道悪で馬場が悪くなっても好走可能なタイプが多く、10年オークス(=やや重)などからも馬場が渋って距離延長なら好走しやすい特徴を有している。体力は豊富で、リフレッシュ効果が大きく、鮮度の活かせる休み明けで立ち直る馬が多い傾向もある。母父Highest Honorはグレイソヴリン系で、狂気のゼダーン系へと遡る。2歳から走るタイプもいれば古馬にて強くなるタイプもいて様々だが、確実なのは芝向きで厳しい流れで真価を発揮するタイプ。
No.〔1〕の牝系は、クラシックで好走が多く3歳春にはある程度完成する、完成度が高く仕上がりの早い牝系。2歳のこの時期は成長力で他の牝系よりも完成度は高い。分枝記号pは、時計のかかる馬場に強く、急坂も苦にせず安定性はある。ただしここ一番の大舞台に弱いところがあり、伏兵の立場だと好走しやすく狙いたい。断然人気では過信禁物。またスローの上がり勝負には強いが、時計の速い決着は苦手な傾向。
△モズハツコイ・・・クロフネ×サクラバクシンオー=ヴァイスリージェント×プリンスリーギフト 〔11-d〕
前走ファンタジーS2着(=京都芝1400m:0.2秒差)。阪神芝コースは(0-0-1-0)、芝1600m戦は(0-0-0-2)。ファンタジーS好走馬は阪神JFでも好走が多く、その中でも上がり上位で好走した馬が好走しやすい。本馬は上がり上位で好走していてその傾向には合致するし、また阪神JFでも好走の多いヴァイスリージェント系でもあり侮ってはいけないと考える。人気的には今回低評価だが、2・3着の可能性は十分あると思うので、好走に期待して評価する。
クロフネ産駒はヴァイスリージェント系で、鮮度と勢いが好走に非常に重要なポイントとなる。芝もダートも走れる兼用型だが、同系のフレンチデピュティと比べるとややパワー型で、持久力も豊富。勢いがある時には連勝も多く、上昇馬はクラスの壁を突き抜けて短期間にまとめて稼ぐ特性を持つ。“ダートから芝に転じて急上昇”や“詰めの甘かったマイラーが地力先行勝負で本格化”という成長パターンを示す。充実期は連勝が多く、積極的に狙える。重不良の成績も抜群で、“雨のダートのクロフネ”には要注意。母父サクラバクシンオーはプリンスリーギフト系で、テンのダッシュ力に優れ、スピードという意味合いではピカイチの種牡馬。休み明けから好走可能で、使い詰めるとパフォーマンスが低下する鮮度重視の特性がある。持ち時計には限界があり、各馬の能力を示す指標にもなる。中4週~8週のローテーションが良く、それより短くても長くても成績が落ちる。レース間隔1~2ヶ月がホットスポット。
No.〔11〕の牝系は、3歳春から秋にかけて成長し、古馬でもう一段階成長する。東京や京都などののびのび加速できるコースに強い牝系。分枝記号dは、精神的にタフなタイプが多く、遠征や重馬場は苦にしない。また前走好走だと次走でも好走しやすい特性も持ち、特にトライアルレースなど前哨戦快勝→GⅠは必殺のローテーションとなる。
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