08期 予想歴16年
◎ベルキャニオン
6着/2人気
○アジアエクスプレス2着/1人
▲クラリティシチー3着/4人
△リーゼントロック5着/12人
★傾向分析★
2009年 タイム 1'50"8 (良) 1FAve=12.31 3FAve=36.93
テン36.6-中盤39.0-上がり35.2 『加速・中弛み』
1着アンライバルド・・・ネオユニヴァース×Sadler's Wells=サンデーサイレンス×サドラースウェルズ 〔1-l〕 8-7
2着レッドスパーダ・・・タイキシャトル×Storm Cat=ヘイロー×ストームバード 〔19-c〕 2-1
3着フィフスペトル・・・キングカメハメハ×Bahri=キングマンボ×ネヴァーベンド 〔19-b〕 11-10
2010年 タイム 1'48"2 (良) 1FAve=12.02 3FAve=36.07
テン35.8-中盤36.8-上がり35.6 『一貫・中弛み』
1着アリゼオ・・・シンボリクリスエス×フジキセキ=ロベルト×サンデーサイレンス 〔19〕 1-1
2着ゲシュタルト・・・マンハッタンカフェ×エンドスウィープ=サンデーサイレンス×フォーティナイナー 〔13-e〕 3-3
3着ローズキングダム・・・キングカメハメハ×サンデーサイレンス=キングマンボ×サンデーサイレンス 〔1-w〕 8-6
2011年 東日本大震災にて阪神芝1800mにて代替のため、参考外。
2012年 タイム 1’50”7 (重) 1FAve=12.30 3FAve=36.90
テン37.5-中盤36.8-上がり36.4 『加速』
1着グランデッツア・・・アグネスタキオン×Marju=サンデーサイレンス×ノーザンダンサー 〔9-f〕 4-3
2着ディープブリランテ・・・ディープインパクト×Loup Sauvage=サンデーサイレンス×ネヴァーベンド 〔1-b〕 4-3
3着ロジメジャー・・・ダイワメジャー×Cryptoclearance=サンデーサイレンス×ミスプロ 〔10-c〕 7-6
2013年 タイム 1’47”8 (良) 1FAve=11.98 3FAve=35.93
テン36.8-中盤35.4-上がり35.6 『裏「へ」』
1着ロゴタイプ・・・ローエングリン×サンデーサイレンス=サドラーズウェルズ×サンデーサイレンス 〔8-k〕 4-2
2着タマモベストプレイ・・・フジキセキ×ノーザンテースト=サンデーサイレンス×ノーザンテースト 〔1-t〕 5-5
3着マイネルホウオウ・・・スズカフェニックス×フレンチデピュティ=サンデーサイレンス×ヴァイスリージェント 〔16-c〕 9-10
中山芝1800mのらしく、中盤が弛まない厳しい流れになりやすく、『前傾』や『一貫』といった流れになりやすい重賞。牝馬のフラワーCや中山牝馬Sでは『中弛み』の流れになることも多いが、この重賞は弛みにくくきつい流れで底力が問われることが多いと考える。08年・09年・10年と弛んだ流れとなってはいるが、本来は厳しい流れになりやすい。そのため逃げ馬にはきつい流れなのだが、直後につけた4コーナー2・3番手の馬が良く好走している傾向がある。
血統の傾向は、サンデーサイレンス系×大系統ノーザンダンサー系に向く感じです。持続型の流れになりやすいこともあり、欧州型のノーザンダンサー系やロベルト系、グレイソヴリン系・レッドゴッド系の大系統ナスルーラ系も好走する傾向に思えます。全般的にスタミナ型に向くといってよいと思います。
ステップの傾向は、前走きさらぎ賞好走馬が最良のステップ。過去に好走馬は多く(=04年1着ブラックタイド、06年1着メイショウサムソン、08年1着スマイルジャックなど)、全て1着なので好走の確率が高いと考えます。きさらぎ賞好走馬は後にダービーや菊花賞で好走することが多く、スタミナ型の証明がされているので適性が嵌りやすいのかもしれません。
また前走共同通信杯好走馬(=06年2着フサイチリシャール、07年1着フライングアップル、08年3着ショウナンアルバ、10年1着アリゼオ、12年2着ディープブリランテなど)も好走が多い。中山好走歴があるならば好走確率は高いと考えます。
前走朝日杯FS好走馬も近年では好走が多く(=09年3着フィフスペトル、10年3着ローズキングダム、13年1着ロゴタイプなど)、GⅠ好走している能力の高さと完成度の高さで好走しやすいのではないか?と考えます。ただ休み明けとなる分、やや割引は必要かも。
★予想★
スプリングSのポイントは、
①中盤の弛みにくい流れで、締まったペースになりやすい。逃げ馬には厳しいが、その直後2・3番手に位置する馬の好走が多い。
②スタミナ型サンデーサイレンス系の好走が多い。
③欧州スタミナ型血統(=大系統ノーザンダンサー系:ニジンスキー系やサドラーズウェルズ系など、大系統ナスルーラ系:グレイソヴリン系やレッドゴッド系など、ロベルト系なども)に向く。サンデーサイレンス系×大系統ノーザンダンサー系配合馬には注目。
④きさらぎ賞好走馬の好走が多く、信頼性は高い。
⑤共同通信杯好走馬も好走が多く、中山芝コース実績があればなお良い。
⑥1着にはオープン・重賞好走実績のある馬が好走しやすく、2・3着なら条件戦好走馬も好走は可能。どちらかというと実績重視の方が良い。
◎ベルキャニオン・・・ディープインパクト×フレンチデピュティ=サンデーサイレンス×ヴァイスリージェント 〔4-n〕
前走共同通信杯2着(=東京芝1800m:0.2秒差)。中山芝コースは(0-1-0-0)、芝1800m戦は(0-1-0-0)。共同通信杯好走馬は、中山芝コース好走実績がある馬だと好走の可能性が高く、本馬はその条件はクリアしている馬。中山芝コースでは、前々走ホープフルS2着(=中山芝2000m:0.1秒差)の好走があるが、このときは後方から差しての好走で、本来はもう少し前にて展開が可能な馬。今回は内枠の利を活かして先行するならば好走必至と考えて、期待して評価する。また全兄のマウントシャスタやカミノタサハラがこの時期の重賞で好走している点も、本馬の成長力と完成度に期待できる要因と考える。
ディープインパクト産駒はサンデーサイレンス系で、広いコースで加速をつけながら全開になる末脚が武器で、スローで脚を溜めてキレキレの瞬発力を繰り出す。一瞬でトップスピードに乗れるタイプと点火に時間がかかるタイプがいて、前者は馬体重が軽い馬、後者は馬体重の重い馬が多い。それから母系がスピード型だと一瞬の反応が速く、母系がスタミナ型だとトップスピードに乗るまで時間を要する。また道中が速いペースだと脚をなし崩しに使わされて末脚が鈍るので、距離短縮の速い流れの時には過信禁物。逆に距離延長で緩い流れとなるときには狙い目。スローでしか好走歴のない馬の距離短縮時は、疑って掛かる方が良い。ゆったりローテーションに強く、間隔が詰まるのも良くない。母父フレンチデピュティはヴァイスリージェント系で、セカンドステージが存在する芝・ダート兼用タイプ。鮮度や勢いが好走に重要なポイントで、好走中なら馬体重がポイントになる。使い詰めると馬体重が減りやすい傾向があり、パフォーマンスが低下する。距離の守備範囲は広いが、牡馬は1600m以上、牝馬は1600m以下の勝ち鞍が中心。芝・ダート兼用型のため、“時計のかかる芝”や“時計の速いダート”が得意で、芝もダートも重馬場を得意。
No.〔4〕の牝系は、2歳時にも好走可能だが、3歳春から力をつけてクラシックでも好走することの多い牝系。成長能力に優れ、スタミナも豊富。2歳のこの時期はもともとの素質で走る感じだが、3歳春シーズンになると実が入り始める。分枝記号nは、仕上がり早で素軽いスピードと立ち回りの上手さが持ち味。底力には欠けるが器用さでカバーする。また短距離向きの馬が多く、中距離馬は洋芝開催向き。
○アジアエクスプレス・・・Henny Hughes×Running Stag=ストームバード×グレイソヴリン 〔4-m〕
前走朝日杯FS1着(=中山芝1600m)。中山芝コースは(1-0-0-0)、芝1800m戦は初。前走は初芝ながらGⅠで好走し、対応力の高さを証明。朝日杯FS好走馬も近年好走が多い傾向だが、芝1800m戦が初にて、距離延長の中距離の流れに対応できるかがまだ証明されていない分を、やや割り引きました。今の中山コースの芝はダート好走歴のある馬の好走も多い馬場にて、好走の可能性は高いと考えるが、約3ヶ月半の休み明けも少しは影響あるかもと考えて、対抗評価と考える。
Henny Hughes産駒はストームバード系で、短距離~マイルの守備範囲なら多少のハイペースを先行してもバテず、前々の強気な競馬が合う。仕上がりは早く、急激な成長力こそないが、ダートもこなし高齢までしぶとい。またストームバード系は、好調期にまとめて稼ぐタイプでもあり前走好走だと好走確率が高い。ただ崩れると立て直すのに時間がかかることも多い両極端なタイプでもあるので、崩れた後は人気でも過信禁物。母父Running Stagはグレイソヴリン系で、Cozzeneを経た血統で詳細は不明。なので母父Cozzeneの特性を有していると推察し、大物喰いの特性を持ち、先行馬は二枚腰、差し馬はえげつない末脚を繰り出す。芝向きの豪腕血統で、淀みのない流れで持ち味が活きる。マイルを中心に産駒によって短・中距離もこなす。2歳から走り、一度落ち込んでも古馬になって復活する。
No.〔4〕の牝系は、2歳時にも好走可能だが、3歳春から力をつけてクラシックでも好走することの多い牝系。成長能力に優れ、スタミナも豊富。2歳時はもともとの素質で走る感じだが、3歳春シーズンになると実が入り始める。分枝記号mは、勝ち上がり率は高いが、能力の壁にぶつかると乗り越えることが少ないタイプ。よく言えば自分の持てる力を全て吐き出すが、相手がそれ以上だとあっさり負けてしまうタイプ。ただし弱い相手には滅法強いタイプ。 ただし自身が強ければとことん強い可能性は十分(=テイエムオペラオーやカワカミプリンセスなどが分子記号mで、連続好走中の上昇期は逆らうのは痛い目をみることが多い)。
▲クラリティシチー・・・キングカメハメハ×スペシャルウィーク=キングマンボ×サンデーサイレンス 〔2-f〕
前走500万条件戦セントポーリア賞2着(=東京芝2000m:0.0秒差)。中山芝コースは(0-0-1-0)、芝1800m戦は(1-0-2-0)。前々走ホープフルS3着(=中山芝2000m:0.1秒差)は、◎ベルキャニオンと互角で、また13年東京スポーツ杯2歳S3着(=東京芝1800m:0.2秒差)と重賞好走歴もあり、またこのときの1着馬イスラボニータとの着差をみるとやはり14年共同通信杯2着ベルキャニオンとは互角の能力と考えてよさそうと思います。なので頭も十分ありうると考えて、単穴候補に3番手評価と考える。
キングカメハメハ産駒はキングマンボ系で、格の高いレースで究極のスピード競馬(=レコード決着)になるほど凄味をきかす血統。厳しい展開ほど持ち前の底力が活き、2歳から走れる完成度の高さと成長力がある。本格化前は詰め甘な点があることには注意が必要だが、ダービーの時期からは実が入り、成長力も豊富。また馬場悪化時にも好走が多く、これはキングマンボ系特有の道悪の上手さに起因するものと考える。母父スペシャルウィークはスタミナ型サンデーサイレンス系で、長い末脚を使い、嵌った時の強さは破壊力十分で、カミソリというよりはナタの切れ味。その分、小回りコースでの取りこぼしやスピード競馬での不安定さがある。一方で2歳戦に強い早熟性も有するが、古馬での成長力は豊富。
No.〔2〕の牝系は、2歳戦から走れる仕上がりの早さとクラシックでも好走する成長能力を有した牝系。古馬での成長力も豊富。直線の長いコースでの末脚勝負に強い。分枝記号fは、休養明けは苦にしない反面、叩いて一変が少ないタイプ。前走好走だと調子は維持と考えて好走が期待できる。また不器用だが、決め手鋭く瞬発力勝負に強い特性がある。
△リーゼントロック・・・ダイワメジャー×A.P. Indy=サンデーサイレンス×エーピーインディ 〔2-e〕
前走ヒヤシンスS9着(=東京D1600m:0.7秒差)。中山芝コースは初で、芝1800m戦も初。しかしD1800m戦は(2-1-0-0)。今の中山芝コースは、ダート好走歴のある馬の好走が多いスタミナとパワーの要る馬場にて、ダート好走経験もプラスに働くと考える。前走ヒヤシンスSこそ9着と凡走したが、先行する馬が差しに回ったことも影響していたと考える。またダイワメジャー産駒のコース特性を考えると、東京コースよりも小回りコースの中山コースで再浮上は可能と考えて好走に期待して評価する。父ダイワメジャー自身もダート→芝変わりで、このレースで好走した経緯があり、産駒もその特徴を受け継いでも不思議ないと期待して評価する。
ダイワメジャー産駒はサンデーサイレンス系で、力強いスピードを持ち、芝1600~2000mを得意とするマイラーや中距離型。フジキセキに近いイメージで、自身がダートを圧勝した実績もあるのでダートの得意な馬力型のタイプと、芝で鋭く斬れる脚を使うタイプと存在するはず。ダイワメジャー自身が中山芝コースで好走が多かったように、また古馬で本格化するまでは直線の長い東京芝コースや京都芝コースなどで最後につかまるレースが多かったことからも、キレよりもスピードの持続性能を活かしたレースに向くと考えますが、完成度は高い。本格化すると鋭く斬れる脚も使えるようになり(=父母父ノーザンテーストの成長能力で引き出される感じと思います)。また直線の短い中山・阪神芝コースでは1着も多いが、東京・京都芝コースになると勝ちきれずに2・3着になることが多い。母父A.P Indyはエーピーインディ系で、平均ペースで流れる8.5~10Fにめっぽう強い典型的なアメリカン血統で、瞬発力よりも全体的なスピードで勝負する。夏に強く、海外ではダートに強いが、日本では芝向きで、ローカルの平坦中距離はもちろん、坂のある1800m&2200mでも狙える。
No.〔2〕の牝系は、2歳戦から走れる仕上がりの早さとクラシックでも好走する成長能力を有した牝系。古馬での成長力も豊富。直線の長いコースでの末脚勝負に強い。分枝記号eは、気性が荒く、平均ペース以上での雪崩れ込みが得意で、上がりのかかる消耗的な流れに強い特性がある。また重馬場やダートなど時計のかかる馬場に強いが、一旦調子を崩すと復活が難しく、調子のピークが短い。
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