14期 予想歴6年
◎ハクサンムーン
13着/1人気
○ストレイトガール2着/2人
△セイコーライコウ7着/9人
×コパノリチャード
×レッドオーヴァル
(1)上級条件ほど逃げ・先行優勢?
新潟芝1200m・内は「平坦」「極端な小回り」という要素から、起伏による消耗が小さく、3・4角のペースダウン&マクリ難さから、逃げ・先行馬が有利になりやすいコース形状です。
平均的な展開=前傾ラップなので“展開上は”差し・追い込み馬有利ですが、以下の通り上級条件ほど前後差が小さく(=上がりの失速が少なく)なっていて、上級条件ほど逃げ・先行馬の粘りが増していることが分かります。
千万 33.8-34.8 =1'08"5/-1.0秒(2009~13、1000万下、計9レース)
五百 33.9-35.2 =1'09"1/-1.3秒(2011~13、500万下・除:3歳、計13レース)
未勝 34.0-35.8 =1'09"8/-1.8秒(2009~13、未勝利・除:2歳、計16レース)
※「3F-3F =6F/前後差」で表記、1600万下以上は施行数が少ないため省略
これは上級条件ほど底力(=ハイペース耐性)を備えた馬が増えるためと考えられ、馬場傾向がよほど極端でなければ、逃げ・先行馬>差し・追い込み馬という図式が成り立つのでは。
(2)差し・追い込み馬はキレ必須で、斤量差や斤量の増減に注意
新潟芝1200m・内は「平坦」「極端な小回り」という特徴から、極端な小回りからの立ち上がりで急加速力が、平坦な直線でトップスピードがそれぞれ要求されるため、差し・追い込み馬が好走するにはキレ(=トップスピードと急加速力)が必須だと思われます。
相対的にキレ(=トップスピードと急加速力)を増減する斤量差(牡馬と牝馬の斤量差を忘れずに!)や、近走からの斤量の増減にも注意が必要です。
今の新潟芝・内回りは全体的に荒れ馬場ですが、平坦+野芝という特徴から、急坂や洋芝以上にパワーが必要だとは考えにくく、また、G1好走歴のある馬なら平坦+野芝の荒れ馬場が堪えるほど非力でないとも考えます。
心配だった雨も、午後から弱い雨(強い雨は日曜夜から)との予報で、影響は限定的と想定します。
各馬の印
◎ ハクサンムーン
○ ストレイトガール
▲ 該当なし
△ セイコーライコウ
× コパノリチャード
× マヤノリュウジン
× レッドオーヴァル
× グランプリボス
買い目はなるべくシンプルに。
ワイド・馬連 : ◎○
~ 各馬の短評 ~
◎ ハクサンムーン
短評:
ダッシュ力に秀で、先行力とキレに優れる短距離馬。
前走と条件を比較すると、急坂→平坦替わり、それぞれがやや急な3・4角→極端な小回りの3・4角、他馬との斤量差減少…と、起伏の負荷が小さくなり、3・4角で息を入れやすくなり、直線での急加速力や全体的なスピードが相対的に向上する…と、好転する要素が多くなっています。
少し心配なのは荒れ馬場ですが、土曜を含めたここ数週の内回りは大外を回しての差し切りが難しく、荒れ馬場を走るマイナスよりコースロスを抑えられるプラスの方が大きいと考えます。
急坂の中山や中京では届かなかったG1タイトルに、平坦の新潟なら手が届いても。
○ ストレイトガール
短評:
底力・キレ・機動力に優れる短距離馬。
短距離馬としては先行力にやや欠けますが、それが気にならないほど道中での機動力やキレに優れ、極端な小回り+平坦の新潟芝1200mはその両者を生かすのに絶好の条件。
前走・函館スプリントSは直線で周りに馬がいたため内で動けず終い。これは他馬に余力のあるスローペースが影響していたと思われ、額面のテンが早くなりやすい新潟芝1200mでは似た状況に陥る可能性が低いと考えます。
また、斤量の減少は機動力・キレの相対的な上昇(しかも小柄な分、プラスが大きい)に繋がり、前走のような包まれるリスクの低減にも繋がります。少なくとも、差し・追い込み馬の中で最上位の評価が必要では。
▲ 該当なし
△ セイコーライコウ
短評:
底力・キレに優れる千直巧者、短距離馬。
前傾ラップのアイビスSDで重賞初制覇を飾るなど芝1200m未満に抜群の適性を見せ、芝1200mでは長く良い脚を続けられないのが弱点。
ここでも中山より長い直線で詰めの甘さを見せそうですが、他馬が極端な小回りからの急加速に手間取るようなら、キレを生かして好走しても。勝率の低い相手候補としてマーク。
~ 評価を控えめにしたい人気馬 ~
× コパノリチャード
短評:
先行力・底力に優れる千四巧者?
ここでの不安はキレ不足。阪急杯のレース内容は距離短縮への適性を示すものでしたが、中盤が11.1秒と淀みない流れ過ぎ、キレ(=トップスピードと急加速力。特に後者)を示していません。京都での好走は下り坂を利用して急加速力不足をフォローしていると思われ、極端な小回りや平坦の新潟芝1200mで必要になる急加速力を示したレースが今までにありません。
血統もパワー・スタミナ寄りで、休養期間中にキレが急激に成長している…ということも考えづらく、人気に見合う期待値を望めないのでは。
× マヤノリュウジン
短評:
パワー・底力に優れる千四巧者。
父×母父のイメージや馬体重の重さ通りパワータイプで、力の要る馬場で持続力を生かす競馬がベストです。
しかし、今年のスプリンターズステークスはキレの重要度が非常に高い=平坦&極端な小回りの新潟芝1200m。荒れた馬場であっても平坦・野芝ではパワーを生かしきれず、極端な小回りからの急加速+平坦・野芝で求められるトップスピード=キレでも劣る可能性が高いと考えます。
単勝オッズの割に複勝が売れていますが、もっとキレに寄った差し・追い込み馬を探した方が良いのでは。
× レッドオーヴァル
短評:
底力・キレに優れる千四巧者。
ここでの不安は芝1200mを基準にすれば大きく劣る先行力≒全体的なスピードと、かなり小柄な馬体に負担が大きい斤量増。
芝1200m戦では先行力≒全体的なスピードを見せたことがなく、平坦+野芝の新潟では早い追走や走破時計に付いていけない可能性があります。
また、短距離馬としてはかなり小柄で、前走より斤量が増えるのは大きなマイナス。
少なくとも、前走より大幅に成長を見せないと人気に見合う期待値が望めないのでは?人気なら積極的に消して攻めたいです。
× グランプリボス
短評:
底力にやや特化したマイラー。
父こそ短距離向きの産駒を数多く送り出したサクラバクシンオーですが、母父SSの影響かこの馬のベストの距離はマイル。
マイル戦や芝1400m戦で距離短縮への適性を見せたレースは一切なく、年齢による全体的なスピード・キレ(=トップスピードと急加速力)の衰え不安と合わせてここでは苦戦を強いられると考えます。
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