天皇賞(秋)2014予想
天皇賞秋 イスラボニータvsディープインパクト産駒。

軍神マルス
08期 予想歴16年

◎イスラボニータ
  3着/1人気

○スピルバーグ1着/5人
▲マーティンボロ13着/7人
△ジェンティルドンナ2着/2人


★傾向分析★
2009年 タイム 1'57"2 (良) 1FAve=11.72 3FAve=35.16
テン35.6-中盤47.9(3F換算35.93)-上がり33.7 『加速・中弛み』
1着カンパニー・・・ミラクルアドマイヤ×ノーザンテースト=グレイソヴリン×ノーザンテースト 〔9-a〕 9-9
2着スクリーンヒーロー・・・グラスワンダー×サンデーサイレンス=ロベルト×サンデーサイレンス 〔1-x〕 4-4
3着ウオッカ・・・タニノギムレット×ルション=ロベルト×ネヴァーベンド 〔3-l〕 14-14

2010年 タイム 1'58"2 (稍重) 1FAve=11.82 3FAve=35.46
テン35.3-中盤48.0(3F換算36.00)-上がり34.9 『一貫・中弛み』
1着ブエナビスタ・・・スペシャルウィーク×Caerleon=サンデーサイレンス×ニジンスキー 〔16-c〕 8-8
2着ペルーサ・・・ゼンノロブロイ×Candy Stripes=サンデーサイレンス×レッドゴッド 〔6-a〕 17-17
3着アーネストリー・・・グラスワンダー×トニービン=ロベルト×グレイソヴリン 〔3-n〕 4-4

2011年 タイム 1’56”1 (良) 1FAve=11.61 3FAve=34.83
テン34.3-中盤46.0(3F換算34.50)-上がり35.8 『前傾』
1着トーセンジョーダン・・・ジャングルポケット×サンデーサイレンス=グレイソヴリン×サンデーサイレンス 〔9-a〕 10-11
2着ダークシャドウ・・・ダンスインザダーク×Private Account=サンデーサイレンス×ダマスカス 〔A4〕 8-7
3着ペルーサ・・・ゼンノロブロイ×Candy Stripes=サンデーサイレンス×レッドゴッド 〔6-a〕 13-13

2012年 タイム 1’57”3 (良) 1FAve=11.73 3FAve=35.19
テン34.8-中盤45.9(3F換算34.43)-上がり36.6 『前傾・中弛み』
1着エイシンフラッシュ・・・King's Best×Platini=キングマンボ×ハンプトン 〔8-a〕 12-12
2着フェノーメノ・・・ステイゴールド×Danehill=サンデーサイレンス×ダンチヒ 〔11-d〕 4-4
3着ルーラーシップ・・・キングカメハメハ×トニービン=キングマンボ×グレイソヴリン 〔8-f〕 15-15

2013年 タイム 1’57”5 (良) 1FAve=11.75 3FAve=35.25
テン35.0-中盤47.2(3F換算35.40)-上がり35.3 『一貫』
1着ジェスタウェイ・・・ハーツクライ×Wild Again=サンデーサイレンス×ニアークティック 〔2-n〕 10-9
2着ジェンティルドンナ・・・ディープインパクト×Bertolini=サンデーサイレンス×ダンチヒ 〔16-f〕 2-2
3着エイシンフラッシュ・・・King’s Best×Platini=キングマンボ×ハンプトン 〔8-a〕 9-10

 流れは、近年『一貫』や『前傾』になりやすく、テンは比較的速い流れになることが多い。中盤は弛むことも多く、『中弛み』の複合ラップになることも多いが、直線が長いコースのため末脚の持続勝負になりやすい。そのため速い上がりを使う馬が好走しやすく、近年はサンデーサイレンス系の独壇場。逃げ馬は近年は壊滅的で(=08年2着ダイワスカーレットが近年では唯一の好走馬)、基本は先行・差しの好走馬が多い。
 また近年、好走馬の多くが内枠の馬で、過去5年をみても馬番12番よりも内枠の馬が好走していて、かなり偏りがあると思います。

 血統の傾向は、まずサンデーサイレンス系のためのGⅠと思えるほど異常に強い傾向。特に1'58秒台の決着なら、ほぼサンデーサイレンス系が好走している。馬場悪化で2'00秒かかるようならサドラーズウェルズ系に向くレース質へと変貌するが、まずはサンデーサイレンス系を中心にすべし。特にアグネスタキオン、スペシャルウィーク、ゼンノロブロイ、ダンスインザダーク、ステイゴールドなどスタミナ型サンデーサイレンス系の好走が多く、スタミナも必要だがスタミナだけに偏るタイプではなく、マイル・中距離にも強いサンデーサイレンス系向きと考えるべきと思います。
 そのほかに強い血統はトニービン系、ノーザンテースト系。サンデーサイレンス×トニービン配合やトニービン×ノーザンテースト配合、サンデーサイレンス×ノーザンテースト配合は好走馬も多い。

 ステップは、近年は毎日王冠好走馬が天皇賞秋も好走する傾向。東京コース改修後に顕著になったステップで、ストレスが残りにくい臨戦過程になったと考えます。また良馬場の天皇賞秋はマイル寄りの中距離馬に向いていることの証明とも思えます。
 対して京都大賞典好走馬は苦戦傾向。馬場が悪化すると好走するが、良馬場ならば差して届かずになりやすい(=07年ポップロックなど)。馬場悪化ならステイヤー寄りの中距離対応型の好走に変化することの証明と思います。
 宝塚記念からの直行組は、宝塚記念好走馬なら好走可能。これは中距離持続型の証明と思えます。その中で東京芝2400m好走歴がある馬ならなお良い傾向。

 牝系の傾向は、No.〔3〕〔4〕〔8〕〔9〕の牝系の好走が多い。
No.〔3〕の牝系は、特に分枝記号lの〔3-l〕が好走。No.〔3-l〕は07年1着メイショウサムソン、08年1着→09年3着ウオッカ、古くは99年1着スペシャルウィークと特に4歳時の秋に東京コースで崩れない特性がある。
No.〔4〕の牝系は、00年以降では一番好走馬が多い牝系。00年1着テイエムオペラオー・2着メイショウドトウ・3着トゥナンテと上位独占した時もあり、02年2着テイエムオペラオー・3着メイショウドトウ、06年1着ダイワメジャー、07年2着アグネスアーク、08年2着ダイワスカーレットなど。この牝系の好走馬は、前走好走していた馬が(=休み明けでも)好走しているので、前走好走が必須条件。
No.〔8〕の牝系は、02年1着・03年1着シンボリクリスエス、04年3着アドマイヤグルーヴ、06年2着スウィフトカレントなど。古馬の本格化モードでの好走が多く、高速決着にも強い特性が活きやすいのだと思います。
No.〔9〕の牝系は、07年3着→09年1着カンパニー、11年1着トーセンジョーダンなど。トニービン系×ノーザンテースト系配合馬で、古馬になり本格化した馬が好走しやすいと思われる。
 分枝記号は、d記号が好走馬多し。d記号は、前哨戦好走だと本番でも好走しやすい特性があり、前走の勢いを活かしやすいので注目。

 また特注は、3歳路線からの転戦組。鮮度の高さを活かしての好走馬が多く、サンデーサイレンス系の特性がある馬は特注(=04年2着ダンスインザムード、06年3着アドマイヤムーン、08年3着ディープスカイ、12年2着フェノーメノなど)。古馬初対戦の鮮度の高さが活きるものと思います。

 老馬の法則はここでも威力を発揮。リピーターの好走は多いのだが、前年好走馬は着順を下げる傾向にある。00年以降では、00年1着→01年2着テイエムオペラオー、00年2着→01年3着メイショウドトウ、04年1着→05年2着ゼンノロブロイ、04年2着→05年3着ダンスインザムード、06年1着→07年9着ダイワメジャー、06年3着→07年6着アドマイヤムーン、07年3着→08年4着→09年1着カンパニー(=09年は1着好走ですが、血統的にも好走しやすい配合で成長力があった馬なので例外事象かも)、08年1着→09年3着ウオッカ、10年2着→11年3着ペルーサ、12年1着→13年3着エイシンフラッシュなど(=例外は02年1着→03年1着シンボリクリスエスだが、02年は中山開催でコースが異なるので参考外とみてよいと思います)。中距離のスペシャリストが好走しやすいコースでもあり、馬が最高能力を維持できる期間は短いという証明が出来ると思います。

★予想★
天皇賞秋のポイントは、
①流れは『加速』か『一貫』になりやすい。流れで好走馬のタイプが変わり、『加速』はキレ重視のタイプが好走しやすく、『一貫』は中距離持続型のスペシャリストが好走しやすい。
②基本はサンデーサイレンス系のGⅠ。1000m通過時が1分をこえるなら確実にサンデーサイレンス系向きの流れ。1分以内ならトニービン系、レッドゴッド系など大系統ナスルーラ系や大系統ノーザンダンサー系を有した馬が好走しやすい流れとなる。ノーザンテースト系も相性は良い。
③No.〔3〕〔4〕〔8〕〔9〕の牝系が好走馬多し。
④毎日王冠好走馬を中心に。特に上がり最速で好走した馬は要注目。
⑤宝塚記念好走馬は、休み明けでも好走率高し。東京芝2400mGⅠ好走歴があるならば堅軸。
⑥札幌記念好走馬も好走が多い。
⑦3歳牝馬は鮮度を活かしての好走が可能。基本3歳馬は鮮度が活かせるかを重視すること。
⑧「老馬の法則」が活きやすく、前年好走馬は着順を下げやすい。

◎イスラボニータ・・・フジキセキ×Cozzene=サンデーサイレンス×グレイソヴリン 〔4-n〕
 前走セントライト記念1着(=新潟芝2200m)。東京芝コースは(4-1-0-0)、芝2000m戦は(1-0-0-0)。14年皐月賞1着(=中山芝2000m)、ダービー2着(=東京芝2400m:0.1秒差)と世代トップクラスの馬。前走は、約3か月半の休み明けでセントライト記念1着好走。その後菊花賞路線に向かうプランがあったようだが、今回天皇賞秋に路線を変更して参戦。叩き2戦目は(2-0-0-0)と叩いた効果も期待できるし、東京芝コースでは崩れていない馬でもあり、芝2000mはおそらく血統配合からもベストの距離と思われ、適性は高い馬と考える。また天皇賞秋は3歳馬の好走も多く、鮮度が高いとなお良い傾向があり、前走好走の勢いを持ったまま、古馬との対戦ストレスがない状態で臨める今回は好走必至と考えて、堅軸と考えて評価する。やや外枠なのが気になる点ではあるが(=フジキセキ産駒は内枠での好走が多いし、天皇賞秋は近年内枠有利な傾向がある)、それほ大きな割引にはならないと考えて期待する。
 フジキセキ産駒はスピード型サンデーサイレンス系で、内枠を活かして好位から抜け出す“イン突き”のレースが得意。すっと好位を取って折り合い、一瞬のタイミングで馬群を抜けられる器用な脚を持っていて、サンデーサイレンス系の中でも屈指の能力。この器用さは2~3歳の早い時期では大きな武器となる。この器用さと一瞬の脚の速さは、特に牝馬戦でも発揮され、大物食いもしばしば。2歳から走る早熟性を有しながら、高齢でも侮れないしぶとさがあり、セカンドステージも存在する。休み明け(=4ヶ月以内)での穴も多い。母父Cozzeneはグレイソヴリン系で、大物喰いの特性を持ち、先行馬は二枚腰、差し馬はえげつない末脚を繰り出す。芝向きの豪腕血統で、淀みのない流れで持ち味が活きる。マイルを中心に産駒によって短・中距離もこなす。2歳から走り、一度落ち込んでも古馬になって復活する。
 No.〔4〕の牝系は、2歳時にも好走可能だが、3歳春から力をつけてクラシックでも好走することの多い牝系。成長能力に優れ、スタミナも豊富。2歳時はもともとの素質で走る感じだが、3歳春シーズンになると実が入り始め、秋シーズン以降は成長力も豊富で本格化する。分枝記号nは、仕上がり早で素軽いスピードと立ち回りの上手さが持ち味。底力には欠けるが器用さでカバーする。また短距離向きの馬が多く、中距離馬は洋芝開催向き。

○スピルバーグ・・・ディープインパクト×Lycius=サンデーサイレンス×ミスプロ 〔17-b〕
 前走毎日王冠3着(=東京芝1800m:0.1秒差)。東京芝コースは(5-1-2-1)、芝2000m戦は(2-1-0-2)。前走は、約4ヶ月半の休み明けで毎日王冠3着好走し、叩き2戦目は(1-0-1-0)と叩いた効果も期待できるので、好走に期待して評価する。毎日王冠好走馬が近年好走が多いステップでもあり、今回はその上位馬は本馬が該当にて、ステップ的にも期待する。また全兄トーセンラーでGⅠ好走も可能な一族だし、上がり勝負に向くディープインパクト産駒ということでも好走に期待する。
 ディープインパクト産駒はサンデーサイレンス系で、広いコースで加速をつけながら全開になる末脚が武器で、スローで脚を溜めてキレキレの瞬発力を繰り出す。一瞬でトップスピードに乗れるタイプと点火に時間がかかるタイプがいて、前者は馬体重が軽い馬、後者は馬体重の重い馬が多い。それから母系がスピード型だと一瞬の反応が速く、母系がスタミナ型だとトップスピードに乗るまで時間を要する。また道中が速いペースだと脚をなし崩しに使わされて末脚が鈍るので、距離短縮の速い流れの時には過信禁物。逆に距離延長で緩い流れとなるときには狙い目。スローでしか好走歴のない馬の距離短縮時は、疑って掛かる方が良い。ゆったりローテーションに強く、間隔が詰まるのも良くない。母父Lyciusはミスプロ系だが、母系のリファールやハイハットなど底力とやや不器用さを秘めた血統が入り、他のミスプロ系ほどの軽さがない。だがやはりミスプロ系であることに変わりなく、短距離~中距離までが守備範囲で、仕上がりも遅くはない。芝は時計のかかる馬場に向き、平坦コースならなお良い。ダートなら力の要る馬場もこなす。
 No.〔17〕の牝系は、好調期に連続好走しやすい特性を秘めた短距離~マイル向きの牝系。分枝記号bは、鮮度と勢いが好走に重要なポイント。重賞初挑戦など鮮度の高い時は好走率高し。決め手には欠けるが自在性があり、格上げ戦に強い。

▲マーティンボロ・・・ディープインパクト×Nureyev=サンデーサイレンス×ヌレイエフ 〔12-c〕
 前走新潟記念1着(=新潟芝2000m:0.0秒差)。東京芝コースは初で、芝2000m戦は(6-1-3-3)。近走はサマー2000シリーズを好走し、重賞連続好走中の勢いがある馬。前走新潟記念は、直線で馬群をこじ開けて好走したが、他馬に迷惑をかける後味の悪い競馬ではあったが、好走した能力は本格化とみて評価すべきと考える。芝2000mでの好走も多いし、上がり勝負にも対応可能と考えて好走に期待する。
 ディープインパクト産駒はサンデーサイレンス系で、広いコースで加速をつけながら全開になる末脚が武器で、スローで脚を溜めてキレキレの瞬発力を繰り出す。一瞬でトップスピードに乗れるタイプと点火に時間がかかるタイプがいて、前者は馬体重が軽い馬、後者は馬体重の重い馬が多い。それから母系がスピード型だと一瞬の反応が速く、母系がスタミナ型だとトップスピードに乗るまで時間を要する。また道中が速いペースだと脚をなし崩しに使わされて末脚が鈍るので、距離短縮の速い流れの時には過信禁物。逆に距離延長で緩い流れとなるときには狙い目。スローでしか好走歴のない馬の距離短縮時は、疑って掛かる方が良い。ゆったりローテーションに強く、間隔が詰まるのも良くない。母父Nureyevはヌレイエフ系で、持続するスピードを持ち味とし、力の勝負に強い。成長力も豊富。ただ本格化前は詰めの甘さがあるが、これはヌレイエフ系全般に言えること。母父としても優れ、父系の種牡馬としての特徴を伝えやすい。
 No.〔12〕の牝系は、早い時期から走る馬もいるが、3歳秋から古馬にかけて本格化する馬が多い牝系。また高齢でも衰えが少なくタフな馬が多い。分枝記号cは、開幕週・最終週や重馬場での持久力勝負に強い傾向。欧州的な瞬発力を秘めるがゴチャつく展開は苦手。

△ジェンティルドンナ・・・ディープインパクト×Bertolini=サンデーサイレンス×ダンチヒ 〔16-f〕
 前走宝塚記念9着(=阪神芝2200m:1.2秒差)。東京芝コースは(3-1-0-0)、芝2000m戦は(1-1-0-0)。13年天皇賞秋2着好走歴がある馬で、東京芝コースではGⅠでも崩れずに好走していて、リピーターとしての好走に期待する。ただし、「老馬の法則」が壁地なって立ちはだかると思うし、14年度に入りやはり衰えは出てきていると考えて連下候補として考える。また今回約4ヶ月の休み明けとなるが、休み明けは(1-2-1-2)とそれほど苦にしない馬と考えるが、前走宝塚記念からのステップ馬は基本的には好走馬が好走しやすい傾向からも、割引は必要と考えて評価しました。
 ディープインパクト産駒はサンデーサイレンス系で、広いコースで加速をつけながら全開になる末脚が武器で、スローで脚を溜めてキレキレの瞬発力を繰り出す。一瞬でトップスピードに乗れるタイプと点火に時間がかかるタイプがいて、前者は馬体重が軽い馬、後者は馬体重の重い馬が多い。それから母系がスピード型だと一瞬の反応が速く、母系がスタミナ型だとトップスピードに乗るまで時間を要する。また道中が速いペースだと脚をなし崩しに使わされて末脚が鈍るので、距離短縮の速い流れの時には過信禁物。逆に距離延長で緩い流れとなるときには狙い目。スローでしか好走歴のない馬の距離短縮時は、疑って掛かる方が良い。ゆったりローテーションに強く、間隔が詰まるのも良くない。母父Bertoliniはダンチヒ系で、仕上がりの早い短距離・マイラー血統だが、底力に欠ける。2歳の新馬から走り、3歳前半までは芝の重賞でも無視できないが、あくまでも穴狙いが正解。
 No.〔16〕の牝系は、早い時期から走るのだが3歳春以降に成長を始め、距離が延びて本領発揮が多いステイヤー特性を持つ牝系。叩き良化型も多い。分枝記号fは、休養明けは苦にしない反面、叩いて一変が少ないタイプ。前走好走だと調子は維持と考えて好走が期待できる。また不器用だが、決め手鋭く瞬発力勝負に強い特性がある。


tipmonaとは?

天皇賞(秋)2014回顧
天皇賞秋 JC&有馬記念に向けて②。

軍神マルス
08期 予想歴16年

次走狙い:スピルバーグ
次走狙い:ジェンティルドンナ


2014年 タイム 1’59”7 (良) 1FAve=11.97 3FAve=35.91

ラップ
①12.9-②11.7-③11.8-④12.2-⑤12.1-⑥12.1-⑦12.3-⑧11.4-⑨11.3-⑩11.9
1FAveとの誤差
①+0.9 ②-0.3 ③-0.2 ④+0.2 ⑤+0.1 ⑥+0.1 ⑦+0.3 ⑧-0.6 ⑨-0.7 ⑩-0.1
テン36.4-中盤48.7(3F換算36.53)-上がり34.6 『加速・一貫』

『加速』・・・逃げ◎ 先行○ 差し△ 追込×
『中弛み』・・・逃げ◎ 先行△ 差し× 追込○

1着スピルバーグ・・・ディープインパクト×Lycius=サンデーサイレンス×ミスプロ 〔17-b〕 14-12
2着ジェンティルドンナ・・・ディープインパクト×Bertolini=サンデーサイレンス×ダンチヒ 〔16-f〕 3-3
3着イスラボニータ・・・フジキセキ×Cozzene=サンデーサイレンス×グレイソヴリン 〔4-n〕 3-3
4着ラブイズブーシェ・・・マンハッタンカフェ×メジロマックイーン=サンデーサイレンス×マイバブー 〔1-l〕 7-6
5着ヒットザターゲット・・・キングカメハメハ×タマモクロス=キングマンボ×グレイソヴリン 〔8-h〕 14-15

流れは、テン-上がりのラップ差から『加速』と中盤が弛んだ流れから『中弛み』の複合ラップ。展開的には、逃げが最も恵まれ、次いで先行、差し・追込には厳しい流れと考える。

1着スピルバーグは、前走毎日王冠3着(=東京芝1800m:0.1秒差)からの好走。東京芝コースは(5-1-2-1)、芝2000m戦は(2-1-0-2)でした。前走は、約4ヶ月半の休み明けで毎日王冠3着好走し、叩き2戦目は(1-0-1-0)と叩いた効果も期待できるので、好走に期待して評価し、結果1着好走。毎日王冠好走馬が近年好走が多いステップでもあり、今回本馬が好走したことからも、毎日王冠好走馬は上位上がりで好走してきた馬なら好走の可能性が高いと考えて期待できると考える。また全兄トーセンラーでGⅠ好走も可能な一族だし、上がり勝負に向くディープインパクト産駒ということでも好走に期待しましたが、この点もうまく活きたと考える。GⅠでの鮮度はまだ高いし、また今回の好走からも能力的にも信頼はおけそうなので、距離的に良績はないが、次走JCでの好走にも期待したいと思います。特に今回負けた馬の反撃が期待できるということで、本馬の人気が下がるようならもう一回の好走を期待してみたいと思います。
 ディープインパクト産駒はサンデーサイレンス系で、広いコースで加速をつけながら全開になる末脚が武器で、スローで脚を溜めてキレキレの瞬発力を繰り出す。一瞬でトップスピードに乗れるタイプと点火に時間がかかるタイプがいて、前者は馬体重が軽い馬、後者は馬体重の重い馬が多い。それから母系がスピード型だと一瞬の反応が速く、母系がスタミナ型だとトップスピードに乗るまで時間を要する。また道中が速いペースだと脚をなし崩しに使わされて末脚が鈍るので、距離短縮の速い流れの時には過信禁物。逆に距離延長で緩い流れとなるときには狙い目。スローでしか好走歴のない馬の距離短縮時は、疑って掛かる方が良い。ゆったりローテーションに強く、間隔が詰まるのも良くない。母父Lyciusはミスプロ系だが、母系のリファールやハイハットなど底力とやや不器用さを秘めた血統が入り、他のミスプロ系ほどの軽さがない。だがやはりミスプロ系であることに変わりなく、短距離~中距離までが守備範囲で、仕上がりも遅くはない。芝は時計のかかる馬場に向き、平坦コースならなお良い。ダートなら力の要る馬場もこなす。
 No.〔17〕の牝系は、好調期に連続好走しやすい特性を秘めた短距離~マイル向きの牝系。分枝記号bは、鮮度と勢いが好走に重要なポイント。重賞初挑戦など鮮度の高い時は好走率高し。決め手には欠けるが自在性があり、格上げ戦に強い。

2着ジェンティルドンナは、前走宝塚記念9着(=阪神芝2200m:1.2秒差)からの約4ヶ月の休み明けでの好走。東京芝コースは(3-1-0-0)、芝2000m戦は(1-1-0-0)でした。13年天皇賞秋2着好走歴がある馬で、東京芝コースではGⅠでも崩れずに好走していて、リピーターとしての好走に期待し、結果2着好走。「老馬の法則」が壁となって立ちはだかると思うし、14年度に入りやはり衰えは出てきていると考えて連下候補として考えましたが、「老馬の法則」はやはり非常に重要なポイントで、3歳→4歳と充実期ならまだ着順のUPもありうるが、古馬になってからは良くて前年の着順と考えたい。それでもキチンと2着に好走したことは評価したく、JCでも1着は「老馬の法則」から難しいと思うが、2・3着なら十分にありうる馬として注目したい。また今回約4ヶ月の休み明けでしたが、休み明けは(1-2-1-2)とそれほど苦にしない馬と考え、好走したことからもあまり割り引きの必要がない馬だったと反省するが、次走は好走の多い叩き2戦目(3-0-0-0)なので、状態は上向きになると思われ、この点からも好走には期待したい。
 ディープインパクト産駒はサンデーサイレンス系で、広いコースで加速をつけながら全開になる末脚が武器で、スローで脚を溜めてキレキレの瞬発力を繰り出す。一瞬でトップスピードに乗れるタイプと点火に時間がかかるタイプがいて、前者は馬体重が軽い馬、後者は馬体重の重い馬が多い。それから母系がスピード型だと一瞬の反応が速く、母系がスタミナ型だとトップスピードに乗るまで時間を要する。また道中が速いペースだと脚をなし崩しに使わされて末脚が鈍るので、距離短縮の速い流れの時には過信禁物。逆に距離延長で緩い流れとなるときには狙い目。スローでしか好走歴のない馬の距離短縮時は、疑って掛かる方が良い。ゆったりローテーションに強く、間隔が詰まるのも良くない。母父Bertoliniはダンチヒ系で、仕上がりの早い短距離・マイラー血統だが、底力に欠ける。2歳の新馬から走り、3歳前半までは芝の重賞でも無視できないが、あくまでも穴狙いが正解。
 No.〔16〕の牝系は、早い時期から走るのだが3歳春以降に成長を始め、距離が延びて本領発揮が多いステイヤー特性を持つ牝系。叩き良化型も多い。分枝記号fは、休養明けは苦にしない反面、叩いて一変が少ないタイプ。前走好走だと調子は維持と考えて好走が期待できる。また不器用だが、決め手鋭く瞬発力勝負に強い特性がある。

3着イスラボニータは、前走セントライト記念1着(=新潟芝2200m)からの好走。東京芝コースは(4-1-0-0)、芝2000m戦は(1-0-0-0)でした。14年皐月賞1着(=中山芝2000m)、ダービー2着(=東京芝2400m:0.1秒差)と世代トップクラスの馬。前走は、約3か月半の休み明けでセントライト記念1着好走。その後菊花賞路線に向かうプランがあったようだが、今回天皇賞秋に路線を変更して参戦。叩き2戦目は(2-0-0-0)と叩いた効果も期待できるし、東京芝コースでは崩れていない馬でもあり、芝2000mはおそらく血統配合からもベストの距離と思われ、適性は高い馬と考え期待し、結果3着好走。また天皇賞秋は3歳馬の好走も多く、鮮度が高いとなお良い傾向があり、前走好走の勢いを持ったまま、古馬との対戦ストレスがない状態で臨める今回は好走必至と考えて、堅軸と考えて評価しましたが、やはりこのタイプは北出来ると考える。やや外枠なのが気になる点ではあったが(=フジキセキ産駒は内枠での好走が多いし、天皇賞秋は近年内枠有利な傾向がある)、もう少し内枠だったならさらに上位に好走もできたのでは?と少し残念に思います。それでも3歳馬で僅差の3着に好走したので、来年以降の成長にも期待し、今後の活躍に期待します。次走JCに参戦予定のようですが、ベストは芝2400mよりも芝2000m前後の中距離が向いている馬だと思うので、人気なら過信禁物と考えます。
 フジキセキ産駒はスピード型サンデーサイレンス系で、内枠を活かして好位から抜け出す“イン突き”のレースが得意。すっと好位を取って折り合い、一瞬のタイミングで馬群を抜けられる器用な脚を持っていて、サンデーサイレンス系の中でも屈指の能力。この器用さは2~3歳の早い時期では大きな武器となる。この器用さと一瞬の脚の速さは、特に牝馬戦でも発揮され、大物食いもしばしば。2歳から走る早熟性を有しながら、高齢でも侮れないしぶとさがあり、セカンドステージも存在する。休み明け(=4ヶ月以内)での穴も多い。母父Cozzeneはグレイソヴリン系で、大物喰いの特性を持ち、先行馬は二枚腰、差し馬はえげつない末脚を繰り出す。芝向きの豪腕血統で、淀みのない流れで持ち味が活きる。マイルを中心に産駒によって短・中距離もこなす。2歳から走り、一度落ち込んでも古馬になって復活する。
 No.〔4〕の牝系は、2歳時にも好走可能だが、3歳春から力をつけてクラシックでも好走することの多い牝系。成長能力に優れ、スタミナも豊富。2歳時はもともとの素質で走る感じだが、3歳春シーズンになると実が入り始め、秋シーズン以降は成長力も豊富で本格化する。分枝記号nは、仕上がり早で素軽いスピードと立ち回りの上手さが持ち味。底力には欠けるが器用さでカバーする。また短距離向きの馬が多く、中距離馬は洋芝開催向き

4着ラブイズブーシェは、前走札幌記念4着(=札幌芝2000m:1.0秒差)からの16番人気での好走。東京芝コースは(0-1-0-0)、芝2400m戦は(0-0-0-1)でした。13年有馬記念4着(=中山芝2500m:1.9秒差)など、GⅡやGⅢでは好走するのだが、GⅠではもう一押しが足りない馬。小回りコース向きの馬と思っていたので、4着好走は十分好走したと評価すべきかもしれないが、今後はやはりGⅠよりもGⅢなどでこそ注意したい馬と考える。
 マンハッタンカフェ産駒はスタミナ型サンデーサイレンス系で、ステイヤータイプだが素軽い先行力を持ち、難儀な不発が少ない堅実さが特徴で、前半に脚を溜めれば鋭い瞬発力も使える。また道悪の成績が良く、パンパンの良馬場よりも多少時計の掛かる馬場向き。丈夫さが取り柄で、詰まったローテーションや高齢馬が穴をあける。母父メジロマックイーンは晩成型の成長力があり、古馬で本格化するステイヤー血統だが、2歳~3歳時にも第1次の成長段階がある。叩き良化型で、中長距離での好走が多い。古馬での成長能力にも期待できる。
 No.〔1〕の牝系は、クラシックで好走が多く3歳春にはある程度完成する、完成度が高く仕上がりの早い牝系。3歳秋以降は緩やかに成長する。分枝記号lは、クラシックで特注の記号で、能力が高くトップクラスのポテンシャルを秘めていて、成長力も豊富。

5着ヒットザターゲットは、前走京都大賞典4着(=京都芝2400m:0.3秒差)からの10番人気での好走。東京芝コースは(0-0-0-3)、芝2400m戦は(1-0-0-3)でした。前々走宝塚記念4着(=阪神芝2200m:0.7秒差)とGⅠでも上位好走は出来るが、4着ラブイズブーシェ同様にもう一押しが足りない馬。6歳馬でもあり、今後これ以上の好走が出来るかという点では難しいと思うが、ラブイズブーシェ同様にGⅢなどではまだまだ注意は必要と考える。
 キングカメハメハ産駒はキングマンボ系で、格の高いレースで究極のスピード競馬(=レコード決着)になるほど凄味をきかす血統。厳しい展開ほど持ち前の底力が活き、2歳から走れる完成度の高さと成長力がある。軽い先行力、瞬発力勝負の切れ味、指示通りに動く反応の速さが武器で、芝1600m・2000m・2400mと根幹距離の重賞で特に強く、人気馬なら堅実。本格化前は詰め甘な点があることには注意が必要だが、ダービーの時期からは実が入り、成長力も豊富。距離延長を不安視されることも多いが、折り合いさえつけば距離はこなし、むしろ1400mや1600mなどの忙しい流れで末脚を溜められなかった時に不発が目立つ。中長距離型が安定しているのは、スローの良馬場で、ハイペースや力のいる馬場は凡走もある。マイラー型は高速馬場の内枠を活かしての先行粘り込みが得意。また馬場悪化時にも好走が多く、これはキングマンボ系特有の道悪の上手さに起因するものと考える。母父タマモクロスはグレイソヴリン系で、嵌るとカミソリの瞬発力で突き抜ける一方、不発もたびたびだが、これはグレイソヴリン系の宿命。古馬の成長力も十分。手堅く狙うならローカルコースだが、直線平坦ということでは京都芝コースも狙える。競馬場の得手・不得手があるので、コース実績に注意。
 No.〔8〕の牝系は、2歳~3歳春シーズンも好走は可能だが人気の時には詰めが甘い特性があり、本領発揮は3歳秋以降で、古馬で真価を発揮するタイプが多い。叩き良化型で、高速時計にも強い。
分枝記号hは、揉まれ弱く、基本的には広いコースがベストで、器用さには欠けるが、広いコースでの持久戦は得意。小回りコースの場合は外枠か先行策が必須。

天皇賞秋のポイントは、
①流れは『加速』か『一貫』になりやすい。流れで好走馬のタイプが変わり、『加速』はキレ重視のタイプが好走しやすく、『一貫』は中距離持続型のスペシャリストが好走しやすい。
②基本はサンデーサイレンス系のGⅠ。1000m通過時が1分をこえるなら確実にサンデーサイレンス系向きの流れ。1分以内ならトニービン系、レッドゴッド系など大系統ナスルーラ系や大系統ノーザンダンサー系を有した馬が好走しやすい流れとなる。ノーザンテースト系も相性は良い。
③No.〔3〕〔4〕〔8〕〔9〕〔16〕の牝系が好走馬多し。
④毎日王冠好走馬を中心に。特に上がり上位(=最速ならなお良い)で好走した馬は要注目。
⑤宝塚記念好走馬は、休み明けでも好走率高し。東京芝2400mGⅠ好走歴があるならば堅軸。
⑥札幌記念好走馬も好走が多い。
⑦3歳牝馬は鮮度を活かしての好走が可能。基本3歳馬は鮮度が活かせるかを重視すること。
⑧「老馬の法則」が活きやすく、前年好走馬は着順を下げやすい。
⑨東京芝コース好走実績も重視すべし。
⑩内枠有利。外枠は割引が必要。


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