桜花賞2015予想
上位拮抗の激戦(資料追加)

スカイポット
14期 予想歴18年

◎レッツゴードンキ
  1着/5人気

○ルージュバック9着/1人
▲ココロノアイ10着/2人
△クイーンズリング4着/3人
×コンテッサトゥーレ


【2015年】(調整指数順)
印 番 馬名        着順(天・血・人・馬)の印 調整指数  上がり実績
  6 レッツゴードンキ    ( ・ ・+・○)3  62.9  JF(2)
  8 ルージュバック     ( ・ ・+・ )1  62.6  きさ
  9 アンドリエッテ     ( ・ ・ ・×)-2 62.5∵ チュ
  15 ココロノアイ      ( ・ ・△・○)1  62.4  チュ(2)、JF(3)
  13 クイーンズリング    ( ・ ・+・×)-1 62.4↓ フィ
  2 ムーンエクスプレス   ( ・×・ ・×)-4 62.0
  11 キャットコイン     ( ・ ・△・○)1  59.8
  17 レオパルディナ     ( ・ ・ ・×)-2 59.3
  7 クルミナル       ( ・ ・ ・○)2  59.1NS
  5 ペルフィカ       ( ・ ・ ・×)-2 58.1↓ 追込
  3 ノットフォーマル    ( ・×・△・×)-5 57.6  先行
  12 ローデッド       ( ・ ・ ・○)2  57.0  フラ
  10 アースライズ      ( ・ ・ ・ )0  57.0
  18 クールホタルビ     ( ・ ・+・×)-1 50.3
  14 テンダリーヴォイス   ( ・ ・ ・○)2  56.5  フェ
  1 コンテッサトゥーレ   ( ・ ・+・×)-1 56.5↓ 紅梅
  16 メイショウメイゲツ   ( ・ ・△・ )-1 55.5
  4 トーセンラーク     ( ・ ・△・ )-1 54.8

◇スカイポットによる予想(天星指数及びリスク)の見方
→http://baryutensei.com/008tenseiindex.htm

 桜花賞はデータアート作成レースのため、そちらの評価をベースに右に指数リスクを記入しています(その他の記載は予想文を見ればわかるかと思います)。
(参考)桜花賞データアート → http://baryutensei.com/31ouka.htm

 データアートで好評価となったのはレッツゴードンキ、クルミナル、ローデッド、テンダリーヴォイスですが、指数リスクの観点から信頼できそうなのはレッツゴードンキのみ。ルージュバック、ココロノアイは上位に見るべきでしょうし、クイーンズリングも前走指数は高いです。
 指数が高いものの、BPR(ベストパフォーマンスレース)が1400m以下かつ先行というムーンエクスプレス、レオパルディナは桜花賞では消えるパターンです。

 阪神改修後の過去8年で、馬券に絡んだ24頭中、上がり連対経験がなかった馬はゼロ。1位が22頭と圧倒的です(2位の2頭はダイワスカーレットとエフティマイア)。

 血統系統的には、過去8年24頭の3着以内馬中、SS系が18頭、ND系が16頭、MP(ミスプロ)系が6頭、RO(ロベルト)系が4頭という分布でした。SS系×ND系(あるいはND系×SS系)という組合せが13頭と半数以上を占めています。ココロノアイ、クイーンズリング、ルージュバック、キャットコインがこの組合せです。

 今年の予想時TBIは40.7と過去8年で最低となった。昨年は53で、結局は100程度まで上昇し、基本的に事前に把握できる数値よりも外差しが通用しやすくなる傾向があるのですが、展開も踏まえると昨年のように前傾ラップになるとも思えず。外枠及び追込&持続タイプは評価を下げます。

 展開については、新しい予想ツール「展開指数」にて計算したところ標準の値であり、極端に速くなったり遅くなったりということもないと考えています。
→http://baryutensei.com/report/1504bt-oukadoc.pdf

○ルージュバック
 牝馬ながら、牡馬クラシックに直結するきさらぎ賞を勝って無敗の3連勝、ダービーに出ても勝ち負けできる逸材とも言われており、人気の中心になるでしょう。
 もちろん強いのですが、指数は上記のとおり2位であり、これまで軽い馬場の新潟、東京、京都しか走っていないので、パワーの要る阪神でパフォーマンスを落とすおそれがないとも言えません。マイル経験なしというのも異例のローテーションです。
 データアートでは現状1ポイントにすぎませんが、シンザン記念連対で◎(+5)というデータがあるので、きさらぎ賞もこれに加えることに合理性があり、実質的には6ポイントのトップと考えてしまうほうが妥当という修正も想定され得ます。
 この馬は過去3走が全て上がり1位です。先に書いた通り、阪神マイルは末脚の破壊力が重要でして、過去8年の3着以内馬24頭中、OP以上で上がり1位または阪神マイル重賞で上がり3位以内経験のあった馬は下記の18頭と多数います。

2014-1 ハープスター   (チューリップ賞、阪神JF、新潟2歳S)
2014-2 レッドリヴェール (札幌2歳S、阪神JF(3))
2014-3 ヌーヴォレコルト (チューリップ賞(3))
2013-1 アユサン     (アルテミスS)
2013-2 レッドオーヴァル (チューリップ賞)
2013-3 プリンセスジャック(ききょうS)
2012-1 ジェンティルドンナ(チューリップ賞(3))
2012-3 アイムユアーズ  (函館2歳S)
2011-1 マルセリーナ   (エルフィンS)
2011-2 ホエールキャプチャ(阪神JF(2)、ファンタジーS)
2011-3 トレンドハンター (フラワーC)
2010-1 アパパネ     (阪神JF(2))
2010-2 オウケンサクラ  (チューリップ賞(2))
2009-1 ブエナビスタ   (チューリップ賞、阪神JF)
2009-2 レッドディザイア (エルフィンS)
2009-3 ジェルミナル   (チューリップ賞(2))
2007-1 ダイワスカーレット(チューリップ賞(3))
2007-2 ウオッカ     (チューリップ賞、エルフィンS、阪神JF)

 残る6頭中、マイル重賞を先行(5番手以内)から3着以内に入った実績のある馬が4頭(ヴィルシーナ、エーシンリターンズ、エフティマイア、カタマチボタン)。残るレジネッタとソーマジックはBPRは追込馬(10番手以降あり、5番手以内なし)でした。

 このデータによりムーンエクスプレスはやはり軽視となりますが、追加の根拠として、過去8年で、阪神JFを4角5番手以内に先行して5着以内に粘った馬(1400m以下の距離で実績のあった馬が多い)は、以下のとおり桜花賞でほとんど消えています。おそらく、開催時期による馬場の重さが影響していて、スピード馬がより台頭しにくくなっていると見ています。自身が最高指数を出した秋明菊賞も1400mであり、厳しいと見ています。

2014-8 フォーエバーモア (3番人気:阪神JF3着 6-5)
2013-4 クロフネサプライズ(1番人気:阪神JF2着 2-2)
2012-3 アイムユアーズ  (3番人気:阪神JF2着 4-4)
2012-4 サウンドオブハート(5番人気:阪神JF3着 3-3)
2011-12ライステラス   (5番人気:阪神JF3着 7-4)
2009-18ショウナンカッサイ(13番人気:阪神JF4着 2-3)
2008-12オディール    (3番人気:阪神JF4着 6-2)
2007-7 アストンマーチャン(2番人気:阪神JF2着 3-3)

◎レッツゴードンキ
 ルージュバックが期待値と比べてオッズ妙味がないことから、チューリップ賞での凡走で期待値の上がったこの馬は狙い目と考えています。調整指数はメンバー1位。前走は抑えがきかずに掛かるように逃げる形となって目標にされてしまいました。ゴール前はだらしない印象でしたが、着差としては0.3秒差にすぎません。
 この馬は過去4走が全てマイル以上の重賞戦で、離された最大着差も0.3秒です。過去8年で、ここまで善戦格っぽい実績馬はいません(2012年のアイムユアーズは、過去4走が重賞(重い馬場3戦)で、離された最大着差は0.2秒と優秀で、前述のデータなどのマイナス材料がありながら本番で3着に好走しました)。
 血統系統の配合は完璧ではありませんし、前走逃げたことの影響は不明ですが、前に馬を置ける枠順かつ岩田騎手が乗るのは心強く、データアートや指数理論からも本命に推して問題なしと見ます。

 なお、3枠は内枠なので軽視という考え方もされますが、今回枠も分析しましたので、問題ないと考えています。
→http://baryutensei.com/report/1504bt-oukadoc2.pdf

△ココロノアイ
 阪神JF3着、チューリップ賞1着と、この条件は問題なし。今回も上位入線の期待できる馬です。ただ、アルテミス賞時の出遅れと残り1200mから動いて3番手まで上がってしまった荒削りなレースぶりも記憶にあり、外枠で抑えが効かないおそれもないわけではありません。
 ちなみに、阪神JFとチューリップ賞をいずれも3着以内に入っている馬の桜花賞成績は、過去8年で下記のとおり。

2014-1 ハープスター   (1番人気:阪神JF2着0.0差、チューリップ賞1着)
2013-4 クロフネサプライズ(1番人気:阪神JF2着0.0差、チューリップ賞1着)
2012-6 ジョワドヴィーヴル(1番人気:阪神JF1着、チューリップ賞3着0.5差)
2011-12ライステラス   (5番人気:阪神JF3着0.2差、チューリップ賞2着0.7差)
2010-1 アパパネ     (1番人気:阪神JF1着、チューリップ賞2着0.1差)
2009-1 ブエナビスタ   (1番人気:阪神JF1着、チューリップ賞1着)
2008-8 トールポピー   (1番人気:阪神JF1着、チューリップ賞2着0.0差)
2007-2 ウオッカ     (1番人気:阪神JF1着、チューリップ賞1着)

△アンドリエッテ
 ディープインパクト産駒の中でどの馬が一番可能性が高いかを考えたところ、クイーンCの内容が4角の位置取りから連対馬よりも上であったと考えられ、また、チューリップ賞では道中、すぐ前にいたレッドカーラが後退した煽りを受けて無駄に後方に下がってしまう不利がありながら、上がり1位の速さで豪快な追込みで2着に入りました(勝ったココロノアイと同等以上の評価ができる内容と見ています)。馬場への対応はもちろん、成長もありそうということで、データアートは重馬場での実績を除くことになっていて-2となっていますが、この馬を上位に抜擢しました。正直、やっぱりディープ産駒かという結果になっても驚けません。
 馬場と展開から評価を下方修正しました。

△クイーンズリング
 3戦3勝、前走のフィリーズレビューでは、外が伸びない馬場差の条件で外を回して勝ち切っていて、指数は上位と並んでいます。能力がトップクラスの馬にデムーロ騎手が乗れば多少の粗があっても乗り越えて好走してきそうに思いますが、気になるのが手応えの良さと振り出しピッチの走法。血統が父マンハッタンカフェで、1800m勝ちもあるので気にする必要はないのかもしれませんが、この走法では現状、短距離及び直線が短いコースのほうが良いと判断します。
 データ的な不安材料としては、過去8年で前走フィリーズRの馬の馬券圏はアイムユアーズとレジネッタだけであること。アイムユアーズは阪神JF2着経験や函館2歳S2着経験があり、重い馬場への適性があったと言えます。レジネッタは少し難しいですが、阪神JFでは、激流に近い流れを先行した中でかなり粘っており、元々G1で通用できる能力があったと考えます。
 持続・追込のアンドリエッテ、外枠のココロノアイ(クイーンズリングも外枠だが、鞍上がペース判断で動ける)の評価を下げたところ、期待値的に同じくらいになってきたように思います。走法に問題があっても、2,3着程度ならあっても不思議ではありません。

 キャットコイン
 こちらも3戦3勝の無敗馬であり、父ステイゴールドなら重い馬場で上昇する余地もあると考えられ、おさえても良いと思いますが、ここまでおさえると参戦妙味がなくなってくるので割り切って消すのもありと考えます。
 桜花賞では、3番人気以内に支持されながら馬券圏外に消えた馬が以下のとおりいますが、前走が軽いコース条件又は1400m以下の軽いコース条件での勝利(条件戦以上)の経験馬が多く、クイーンC経由は不安材料とも考えられます(もっとも、キャットコインは3番人気以内には入らないでしょうが)。

2014-8 フォーエバーモア (3番人気:前走クイーンC、サフラン賞勝ち)
2013-4 クロフネサプライズ(1番人気:りんどう賞勝ち)
2013-7 トーセンソレイユ (3番人気:前走エルフィンS)
2012-6 ジョワドヴィーヴル(1番人気:?)
2011-7 ダンスファンタジア(3番人気:前走クイーンC)
2010-5 アプリコットフィズ(2番人気:前走クイーンC)
2009-8 ダノンベルベール (3番人気:前走クイーンC)
2008-8 トールポピー   (1番人気:?)
2008-5 リトルアマポーラ (2番人気:前走クイーンC)
2008-12オディール    (3番人気:ファンタジーS勝ち)
2007-7 アストンマーチャン(2番人気:ファンタジーS勝ち、小倉2歳S勝ち)

 アンドリエッテの評価を下げ、クイーンズリングの評価を上げました(同じくらいの期待値)。
 ということで、ドンキ、ルージュ>ココロ>クイーンズ、アンドリという期待度合で考えています。

 皆さまの予想の参考になれば幸いです。


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桜花賞2015回顧
展開と条件に大きく影響を受けた1戦

スカイポット
14期 予想歴18年

次走狙い:アンドリエッテ
次走狙い:ココロノアイ
次走危険:コンテッサトゥーレ
次走危険:クルミナル


 桜花賞は本命に推したレッツゴードンキが勝利したものの、2着にクリミナル、3着にコンテッサトゥーレが入ったことから予想としては残念サイドだったと思います。しかし、予想できない展開とレッツゴードンキの勝利が濃厚に見えた直線は見ごたえがありましたね! そして、結果的に何が起きたのかが理解できると、競馬はより愉しくなります。

 結果だけ見て、馬券が外れて、では愉しくないと思います(特に、初心者の方は)。しっかり回顧していきますので、馬券を外した方は是非、学びを得て次に活かしましょう。

 今回の桜花賞は、逃げ馬不在と言われていて、それでもノットフォーマルが逃げるのかなと思っていたのですが、フタを開けて見ればレッツゴードンキが逃げる展開に。私もですが、多くの方が想像していなかった展開だったと思います。しかし、それで終わったと見るのは早計で…。

 スタート後10秒くらいの出来事ですが、ノットフォーマルが折り合ってしまい、ムーンエクスプレスの松山騎手が抑えているところ、スタートの良かったレッツゴードンキに行く気があると見るや、岩田騎手は迷わずに行きました。チューリップ賞では外枠でスタートも良かったわけではなかったので、馬が我慢できず、騎手の制止を振り切っていく感じで、実際先頭に立つまで25秒くらいかかっていましたが、今回はスムーズに逃げの形に入れました。

 岩田騎手は3F目で早くもペースを落として、後続を封じていきます。ここでスローペースでは勝ち目のない馬の騎手が前に行けばよかったのですが、行ける位置にいたノットフォーマルの黛騎手、アースライズの幸騎手、ローデッドの川島騎手(レオパルディナの武騎手は距離不安があるので抑えたのかも)は行かなかったですね。そもそもムーンエクスプレスの松山騎手もスロー勝負ではダメなのでハナを主張したほうが良かったと思います。デムーロ騎手は進路があれば行ったと思いますが、フタをされてしまっていました。

 それで超スローペースが生まれたのですが、スローでも単騎で逃げているレッツゴードンキにとっては気分良く走れますからラストも止まりません。刻んだラップは以下のとおり。
12.7 - 11.7 - 12.7 - 12.9 - 12.5 - 11.3 - 10.7 - 11.5

 テン3Fは過去8年よりも遅い37.1秒、上がりは33.5秒です。その差3.6秒となる超スローの上がり勝負になりました。1頭抜けたレッツゴードンキを見ながら、横一線で追い比べをする各馬という、残り200mからの映像が全てを物語っています。

 2着から12着までが0.4秒差ですから、2,3着はたまたま、良馬場の加速勝負なら脚を使えたクルミナルと、内の良い条件で末脚も速いコンテッサトゥーレが来たという感じ。展開と条件に大きく影響を受けた1戦でした。

 予想の印では本命しか当てられなかったのですが、データアートの評価は1番手のレッツゴードンキが勝ち、2番手のクルミナルが2着に入るという、去年に続いてアナログ重視がデータアートに敗れる結果に^^;(「天」の評価を加えると、レッツゴードンキが4点、クルミナルとローデッドが2点、ルージュバック、キャットコイン、テンダリーヴォイスが1点、ココロノアイ、アースライズ、コンテッサトゥーレ、トーセンラークが0点の順でした)

 予想の過程においては、内枠不利の常識について、少なくとも3枠は悪くないことを明らかにできました。結果的には1枠の馬も今回来ましたし、こういったジンクスは崩れる時に一気に来るものです。バイアス判定について、今回は詳細のデータを公表しませんでしたが、昨日の阪神牝馬Sでは極端な内先行有利な馬場(追込みも来ているので、横は極端な内有利&縦はフラットという感じです)でした。

 また、展開はミドルのスロー寄りと想定していました。展開指数計算時にレッツゴードンキのBPRを、阪神JF時のものを採用していれば6ポイント下がって23ポイントとなり、スローへの注意を高められたと思いますが、その上で、BPR逃げ馬が1頭以下の時には極端なスローになる可能性も留意すべきということかと。

 インバイアスと超スローが組み合わさって、予想だにしなかった結果となりましたが、今回の予想ツールは来年も継続して使えそうなこと、本命馬がぶっちぎって勝ってくれた(評価を下げたルージュバックが負けた)こと等、一応の収穫があったレースでした。

 狙い馬は今回脚を余したアンドリエッテと、外差し不利の条件で消えたココロノアイ、危険馬はインバイアスに助けられたコンテッサトゥーレと、混戦の2着で字面上妙味の落ちるクルミナル。


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