08期 予想歴17年
◎サウンズオブアース
9着/4人気
○アドマイヤデウス15着/3人
▲クリールカイザー16着/12人
△ウインバリアシオン12着/6人
×ゴールドシップ
×キズナ
★傾向分析★
テン5F-中盤6F(5F換算)-上がり5Fで考えています。
2010年 タイム 3'15"7 (良) 1FAve=12.23 5FAve=61.16
テン60.7-中盤76.5(5F換算63.75)-上がり58.5 『加速・中弛み』
1着ジャガーメイル・・・ジャングルポケット×サンデーサイレンス=グレイソヴリン×サンデーサイレンス 〔1-w〕 5-5
2着マイネルキッツ・・・チーフベアハート×サッカーボーイ=ダンチヒ×ファイントップ 〔10-e〕 10-10
3着メイショウドンタク・・・マンハッタンカフェ×Machiavellian=サンデーサイレンス×ミスプロ 〔10-a〕 6-3
2011年 タイム 3'20"6 (稍重) 1FAve=12.54 5FAve=62.69
テン64.2-中盤76.5(5F換算63.75)-上がり59.9 『加速・中弛み』
1着ヒルノダムール・・・マンハッタンカフェ×ラムタラ=サンデーサイレンス×ニジンスキー 〔4-i〕 7-6
2着エイシンフラッシュ・・・King's Best×Platini=キングマンボ×ハンプトン 〔8-a〕 10-8
3着ナムラクレセント・・・ヤマニンセラフィム×サクラショウリ=サンデーサイレンス×マイバブー 〔16-a〕 1-1
2012年 タイム 3’13”8 (良) 1FAve=12.11 5FAve=60.56
テン60.0-中盤74.0(5F換算61.67)-上がり59.8 『中弛み』
1着ビートブラック・・・ミスキャスト×ブライアンズタイム=サンデーサイレンス×ロベルト 〔22-a〕 1-1
2着トーセンジョーダン・・・ジャングルポケット×ノーザンテースト=グレイソヴリン×ノーザンテースト 〔9-a〕 7-5
3着ウインバリアシオン・・・ハーツクライ×Storm Bird=サンデーサイレンス×ストームバード 〔19-c〕 12-12
2013年 タイム 3’14”2 (良) 1FAve=12.14 5FAve=60.69
テン59.4-中盤72.8(5F換算60.67)-上がり62.0 『前傾』
1着フェノーメノ・・・ステイゴールド×Danehill=サンデーサイレンス×ダンチヒ 〔11-d〕 3-2
2着トーセンラー・・・ディープインパクト×Lycius=サンデーサイレンス×ミスプロ 〔17-b〕 6-2
3着レッドカドー・・・Cadeaux Genereux×Peintre Celebre=ハイペリオン×ヌレイエフ 〔9-e〕 10-4
2014年 タイム 3’15”1 (良) 1FAve=12.19 5FAve=60.97
テン61.7-中盤74.6(3F換算62.17)-上がり58.8 『加速・中弛み』
1着フェノーメノ・・・ステイゴールド×Danehill=サンデーサイレンス×ダンチヒ 〔11-d〕 7-5
2着ウインバリアシオン・・・ハーツクライ×Storm Bird=サンデーサイレンス×ストームバード 〔19-c〕 14-8
3着ホッコーブレーヴ・・・マーベラスサンデー×ダンシングブレーヴ=サンデーサイレンス×リファール 〔16-h〕 10-10
流れは『加速』と『中弛み』の複合ラップになりやすいため、前(逃げ・先行)有利な展開。差し・追込は捲り気味に動ける馬か、ディープインパクト級でないと無理な傾向。
菊花賞と同様に長距離を走るため、基本的には内の経済コースを通る馬が有利と考える。しかし中盤が弛むのでテンから激しく行かない限りは、外枠でも無理なく先行できる馬は好走している感じ。4コーナー5番手前後の馬が1着によく好走している傾向。
血統の傾向は、菊花賞連対した血統・天皇賞春連対馬をだした血統がそのまま強い傾向。しかしダンスインザダークは何故か天皇賞春には縁がない傾向。ステイヤー血統がそのまま強いということだが、ただし自身がステイヤーだと3着に落ち着くことが多く、基本は中距離も走れる(=距離適性がクラシックディスタンス向き)タイプが強い傾向にあると思います。
リファール系、ターントゥ系(=サンデーサイレンス系・ロベルト系)、ミスプロ系が近年好走が多い傾向。ファイントップ系も好走馬は多い。
また特注はトニービン系で、父系や母父に内包している血統が、好走馬多し。
牝系では、人気薄ならNo.〔4〕の牝系の馬が穴をあけることが多いように思います(=04年1着イングランディーレ、07年2着エリモエクスパイア、11年1着ヒルノダムールなど)。
ステップの傾向は、
・大阪杯組は3着内好走(=好走馬は中距離適性が高いことが証明)よりも、4着以下からの巻き返しが多いこと(=00年以降では、00年4着からテイエムオペラオーが巻き返し1着、03年7着ヒシミラクルが巻き返し1着、07年1着メイショウサムソンは連続好走、08年6着からメイショウサムソンが巻き返し2着好走・3着アサクサキングスは3着好走、09年1着からドリームジャーニーが3着好走、11年1着ヒルノダムールは連続好走・3着エイシンフラッシュは2着に好走、12年3着トーセンジョーダンが2着好走)。
・阪神大賞典組は、好走馬がそのまま走るが2着・3着になることが多い。1着からそのまま連続好走したのは06年ディープインパクトと08年アドマイヤジュピタ。長距離を走るため、ストレスの影響を受けやすく疲れやすいのが原因と考えます。ディープインパクトが好走したのは、2着を0.6秒差をつけたことから力が抜けていたこと、アドマイヤジュピタは鮮度と勢いが好走に重要なフレンチデピュティ産駒だったことが原因と思います。
・日経賞組は、前走好走馬で天皇賞春も好走した馬の共通点は、有馬記念で好走して休み明けで好走していた馬(=01年メイショウドトウ、04年ゼンノロブロイ、06年リンカーンなど)。近年は09年1着→10年2着マイネルキッツ、09年2着アルナスライン、12年3着ウインバリアシオン、13年1着→14年1着フェノーメノ、14年2着ウインバリアシオン、14年3着ホッコーブレーヴと、前述の傾向以外の馬も好走が増え、注目のステップ。日経賞が休み明けで好走した馬は、有馬記念やJCなどで上位好走している馬の期待値が高く、またはGⅡ(京都記念やAJCC)で人気より凡走していた馬が日経賞好走の勢いを利用して好走するパターンとあるようです。
・京都記念組は、好走馬が天皇賞春上位人気の時に、芝2400m以上のGⅡ・GⅠ好走実績がある場合は注意が必要(=10年1着ジャガーメイル、13年2着トーセンラー)。特に京都記念を休み明けで好走していて、消耗度が少ない場合は期待値が高い。
さらにステップの詳細分析 -Mの法則- 大穴血統辞典 2014-2015 ステップ爆弾編を参考に。
■阪神大賞典組
・疲労度合いはマックス。実力が相当上の場合でなければ、踏ん張りきれない可能性が高い。
・好走率自体は高い。実績上位で好走したような好調な実力馬は崩れにくい。
・脚質は逃げや追込など極端な脚質で好走すると疲労が溜まりやすく、マイナス要因となる。
・阪神大賞典連対馬で、阪神大賞典を5番人気以下で好走した馬は、ストレスにより惨敗する。
・阪神大賞典好走馬のうち、当日3番人気以内の馬で、前々走2番人気以内でないと連対は難しい。このパターンで4着以下に沈んだ馬はC系種牡馬の馬。強い相手に頑張り続けてきたが、延長の単調な長距離戦で、馬群に入れず後方からの競馬で、集中力が切れてしまって凡走のパターン。
・阪神大賞典3〜5着馬は、前に行っていた馬(特に2コーナで3番手以内)はほぼ全滅で、不利なステップ。ただしC系なら、相手強化で集中力が活かされる結果となり、プラス要因になる。基本的には、C系要素の強い馬かまとまった馬以外は、苦戦するステップ。
・阪神大賞典は少頭数のスロー→天皇賞春は多頭数に変わるため、少頭数のスローを先行していた馬には忙しく感じるため、前走より着順をあげるのは大変。
・惨敗馬は、穴で期待出来るが、人気より着順が悪く、その差が大きい方がより疲労が残らず期待値が上がる。2走前も同じように人気よりも着順が悪いとなお良い。また脚質は極端なタイプの方が良く、前走好位で展開した馬だと巻き返しは期待出来ない。つまりは、ここ2走で疲労を取りきるような負けっぷりをしていて、かつ極端な脚質が今回嵌まりそうな馬を狙うべし。この場合もC系やM系の方が期待値が高い。
■産経大阪杯組
・産経大阪杯連対馬は、距離が大幅延長になるため、追込で好走した馬は危険。距離が延びると、かなりのケースで前走よりペースが遅くなる。追込の場合、前走よりペースが速くなった方が自然に前が潰れるため、楽に差せることが多くなる。特に産経大阪杯→天皇賞春の場合、距離が1200mも長くなるため、道中の中だるみは産経大阪杯の比ではなく、後方で押さえている時間を長く感じ、また前もなかなか潰れずに長時間追い込む脚を継続させないといけなくなるため、産経大阪杯で追込で好走したストレスがある馬には、相当な負担になる。
・産経大阪杯連対馬のうち、産経大阪杯3番人気以内で好走していないと天皇賞春3着以内の好走は難しい。人気に応えて産経大阪杯を連対した馬でないと、反動が出て天皇賞春で好走しにくく、疲労度合いは相当高い。それでも阪神大賞典組に比べると、やや疲労度合いは軽い。
・産経大阪杯好走馬のうち、中距離〜クラシックディスタンス向き(2000m〜2400m)をベスト距離としている場合、得意距離を気分良く好走した後の大幅延長は、マイナス要因となる。
・産経大阪杯2着馬は、苦戦傾向。基本は1着馬を狙うのがセオリー。産経大阪杯での位置取りは、3コーナー7番手以内。
・距離が阪神大賞典と違って、大幅に本番より短い分だけ、体力消費が少なく済むという利点があるため、阪神大賞典ほどには疲れない。
・産経大阪杯3〜5着馬は、期待値は高い。距離が1200mも短い2000mで、しかも連を外しているために、疲労度合いはかなり軽減される。
・産経大阪杯6着以下でも、産経大阪杯を叩き台とした使っていた場合は、好走に期待出来る。長距離適性がある(菊花賞や天皇賞春好走歴)馬が、敢えて短い距離の産経大阪杯を叩く事で活性化され、かつ短い距離の凡走で疲れもなく挑むことになり、効果的。産経大阪杯での位置取りは、2コーナーで9番手以降に位置して、差しor追込or捲りだったことには注意。
■ダイヤモンドS→阪神大賞典組
・長距離路線だけに、心身疲労の蓄積はかなりのレベル。ただGⅠを前に、前2走ともGⅠを使っていないのは、疲労面からはかなりのアドバンテージになる。だが、それでも3000m以上を連続で使うこと、また主要ステップの一つであることによるストレスを考慮すると、疲労度合いは高く、似たような条件を連続して走って前走で好走したような馬は、疲労度MAXと考えるべし。凡走の危険性大。
・逆に2走とも人気を裏切って惨敗している馬の方が、ストレスフリーで期待出来る。
■3走連続して3000m以上の馬
・疲労度MAX。ストレスもMAX。凡走必死。
また「老馬の法則」が活きやすく、前年好走馬は翌年着順を下げやすい傾向にあります(=07年1着→08年2着メイショウサムソン、09年1着→10年2着マイネルキッツなど)。
★予想★
天皇賞春のポイントは、
①長距離重賞なので内枠の先行馬が非常に有利。4コーナー5番手以内に位置取りそうな馬。差しに回りそうな人気馬が、外枠にまとめて入るようなら総崩れもありうると考えるべし。
②菊花賞・天皇賞春血統がやっぱり好走しやすい。トニービン系やサッカーボーイは特注。
③大阪杯好走馬は中距離適性が高いので、1着にはなりにくくヒモ受けが正解。ちょい負けのステイヤーの反撃が多い。
④阪神大賞典好走馬は好走も多いが、2・3着になりやすい。前々走長距離戦好走馬なら疲れはたまっていると考えるべし。
⑤「老馬の法則」が活きる。過去に好走した馬は着順を下げやすい。
⑥日経賞好走馬は近年好走馬が多く、芝2400m以上のGⅠ好走実績がある馬は特注。最重要ステップとなりつつある。
⑦日経賞好走馬のうち、前走有馬記念好走馬は特注で、堅軸とみて良い馬。JCや有馬記念上位好走馬も侮れない。
⑧京都記念からのステップ馬は、芝2400m以上のGⅡ・GⅠ好走実績がある場合は注意が必要。
⑨ドバイAW好走馬、香港ヴァーズ好走馬にも注目。
⑩ステップによるストレスの影響は熟考すべし。
◎サウンズオブアース・・・ネオユニヴァース×Dixieland Band=サンデーサイレンス×ノーザンダンサー 〔23-b〕
前走日経賞4着(=中山芝2500m:0.3秒差)。京都芝コースは(1-3-0-2)、芝3200m戦は初。14年菊花賞2着馬で、長距離実績がある馬。前走は約5ヶ月半の休み明けで、休み明けは(1-1-0-1)と好走も多かったのだが、出遅れて直線も前が詰まる場面もあり差し届かずの内容で、反撃の可能性が高い馬。叩き2戦目は(0-1-1-0)と好走も多いし、天皇賞春に好相性の日経賞からのステップにも期待して評価する。外枠だが先行できる馬にて、好走に期待する。
ネオユニヴァース産駒はスタミナ型サンデーサイレンス系で、中山芝コースなど小回りコースでの好走が多く、短い直線をぐいっと抜けてくる器用さが武器。また内枠で我慢できるのも、ネオユニヴァース産駒の強み。上がりの速いキレ味勝負より、平均ペースに乗って短い直線でぐいっと出る競馬に抜群の適性を有す。また鋭い瞬発力を繰り出すタイプには能力の高い馬が多い(=アンライバルド、ミクロコスモス、ヴィクトワールピサなど)。また産駒はパワータイプの馬も多く、ダート中距離で好走も多い。芝馬は最初から能力の高さを見せるが、旬は短く、ゆっくりクラスを上がって強くなるのはダート中距離型。母父Dixieland Bandはノーザンダンサー系で、スタミナはもとよりパワーもあり、力のいる馬場を先行させたら強い。差す展開では取りこぼしは多々あるが、ローカルD1700mよりも中央のD1800mや大井に向く。2歳よりは3歳、3歳よりも古馬と成長力はある。
No.〔23〕の牝系は、スタミナとスピードに優れた牝系。分枝記号bは、鮮度と勢いが好走に重要なポイント。重賞初挑戦など鮮度の高い時は好走率高し。決め手には欠けるが自在性があり、格上げ戦に強い。
○アドマイヤデウス・・・アドマイヤドン×サンデーサイレンス=ミスプロ×サンデーサイレンス 〔1-l〕
前走日経賞1着(=中山芝2500m)。京都芝コースは(1-1-2-0)、芝3200m戦は初。近走日経新春杯1着(=京都芝2400m)→日経賞1着と重賞連続好走中の本格化モードの馬で、4歳馬ということを考えるとNo.〔1〕の牝系からも今が狙い目の馬。大外枠はマイナス要因になるが、先行できる馬でもあり、本格化モードと日経賞好走からのステップに期待して評価する。
アドマイヤドン産駒はミスプロ系で、パワーとスタミナを売りにダート中距離以上を仕事場とする血統。コーナー4つのコースを前々で押し切り、東京D2100mも手の内。ただ、芝スタートの2000mをはじめ阪神の成績は芳しくなく、阪神、京都の出し入れは上手くやりたい。芝も走るが、時計のかかる中距離以上の方が安心。母父サンデーサイレンスは、前走の勢いをそのまま活かして好走することの多い特性がある。瞬発力を武器に上がり特化のレースで強く、勢いのあるときには重賞挑戦はプラス要因。
No.〔1〕の牝系は、クラシックで好走が多く3歳春にはある程度完成する、完成度が高く仕上がりの早い牝系。3歳秋以降は緩やかに成長する。分枝記号lは、クラシックで特注の記号で、能力が高くトップクラスのポテンシャルを秘めていて、成長力も豊富。
▲クリールカイザー・・・キングヘイロー×サッカーボーイ=リファール×ファイントップ 〔4-c〕
前走日経賞10着(=中山芝2500m:1.0秒差)。京都芝コースは初で、芝3200m戦も初。長距離戦は、14年アルゼンチン共和国杯2着(=東京芝2500m:0.4秒差)→14年ステイヤーズS3着(=中山芝3600m:0.4秒差)など好走していてスタミナの裏付けはある馬だし、前走は凡走したが、近走は重賞好走していた馬にて好走に期待して評価する。血統的には、巻き返しにも期待できるキングヘイロー産駒だし、母父サッカーボーイは菊花賞や天皇賞春と相性の良い血統にて、適性は合うと考えて期待する。
キングヘイロー産駒はリファール系で、嵌れば大物喰いも出来るが、いつ嵌るかあてにならない展開次第の大穴血統。旬の時期は格上げでも狙い、旬を過ぎた実績馬は深追いしないのがポイント。気合をつけて前々で勝負するか、後方一気に懸けるか、自分の型に徹すると高い能力を示し、逆に人気を背負って中途半端に脚を溜めると勝ちきれない。勝率や連対率が高いのは、福島・札幌・函館の芝で、小回りの方が届く差し馬も多い。ハイペースに強い反面、緩急があると勝負どころの反応が鈍かったり、馬群の外しか回れなかったり、展開に左右されるため安定感はないが、このツボの狭さが大穴の多さを生んでいる。また叩き良化型で、休み明けは不振。詰まったレース間隔で調子を上げる。母父サッカーボーイはファイントップ系で、ディクタスの特性がよくでていて、夏~秋にかけてよく軌道に乗ることが多い。ディクタスはスタミナ型の特性とまた強敵相手に食い下がる勝負根性が特徴。強敵相手の格上挑戦など重賞挑戦はプラス要因。ひとたびスピードにのるとグイグイ加速して、息の長いロングスパートを繰り出せる。ロングスパートの消耗戦は望むところ。
No.〔4〕の牝系は、3歳春から力をつけてクラシックで好走するような成長力もあるが、さらに3歳秋から古馬にかけて成長力が著しい。またスタミナを活かしての好走が得意。分枝記号cは、開幕週・最終週や重馬場での持久力勝負に強い傾向。欧州的な瞬発力を秘めるがゴチャつく展開は苦手。
△ウインバリアシオン・・・ハーツクライ×Storm Bird=サンデーサイレンス×ストームバード 〔19-c〕
前走日経賞2着(=中山芝2500m:0.3秒差)。京都芝コースは(0-2-1-2)、芝3200m戦は(0-1-1-0)。12年3着→14年2着と天皇賞春でも好走している馬で、11年菊花賞2着馬でもあり、スタミナの裏付けは十分な馬。リピーターとしての好走は期待するが、「老馬の法則」は考慮しなければならないので、連下候補と考えて評価する。日経賞も、12年3着→14年1着と好走していて、次走天皇賞春では12年3着→14年2着と着順を落とす傾向にあるので、この点からも3着候補筆頭と考える。
ハーツクライ産駒はサンデーサイレンス系で、ハーツクライ自身はサンデーサイレンス×トニービン配合。母父トニービンの不器用さをやや受け継ぐタイプが多く、一瞬でエンジンがかかり加速できる器用さはないが、助走をつけて末脚が全開になりギアが入れば長く良い脚を繰り出す。馬群の外をのびのび走れるコース向き。サンデーサイレンス系としては、ダンスインザダーク産駒に近く、点火しづらい弱点を持ちつつ、嵌れば大仕事という“難儀なステイヤー血統”。ペースが締まるGⅠほど、大駆けが期待できる。また距離が延びて成績が良くなる馬も多く、本質は中距離~クラシックが能力を活かしやすい。牡馬は芝1800m~2600m、牝馬は芝1400m~2000mを中心に走る。後方一気型は展開に左右され、直線だけの勝負や、内しか伸びない馬場は不発多数。スローが苦手なわけではなく、前半じっくり追走して、助走付きのロングスパートが出来れば好走可能。長い直線+剛腕騎手はプラス条件になる。母父Storm Birdはストームバード系で、仕上がりの早さと先行力、軽いスピードを有している。ただし勝負強さや底力には欠けるのと、勢いがなくなるとスランプに陥る点には注意が必要。
No.〔19〕の牝系は、淡々と流れる厳しい流れにに強いタフな牝系。分枝記号cは、開幕週・最終週や重馬場での持久力勝負に強い傾向。欧州的な瞬発力を秘めるがゴチャつく展開は苦手。
ここで評価を下げた馬は、ゴールドシップとキズナ。
ゴールドシップ・・・ステイゴールド×メジロマックイーン=サンデーサイレンス×マイバブー 〔16-h〕
前走阪神大賞典1着(=阪神芝3000m:0.2秒差)。京都芝コースは(1-0-0-3)、芝3200m戦は(0-0-0-2)。阪神大賞典好走馬は、天皇賞春でも好走は多いので中心視すべきところだが、以外に踏ん張りきれず2・3着になることが多い。また本馬は京都芝コース(1-0-0-3)に対して、阪神芝コースは(6-1-0-0)とコース適性に差がある馬にて、前走の好走を今回も信頼してよいかという点では割引は必要と考える。また今回最内枠になったが、12年菊花賞1着好走時も最内枠でした。ただその時は内から馬群を割ってきたわけではなく、外を捲っての好走だったし、ステイゴールド産駒なので馬群は割れると思うが、せっかくの最内を外に回す競馬になるのでは?と考えると差し届かずは十分考えられるので、結構危険な人気馬では?と疑って評価を下げました。
ステイゴールド産駒はスタミナ型サンデーサイレンス系。ステイゴールドは母父ディクタスの特性がでていて、サンデーサイレンスというよりはサッカーボーイに近い特徴があり、夏~秋にかけてよく軌道に乗ることが多い。ディクタスのスタミナ型の特性とまた強敵相手に食い下がる勝負根性は、ステイゴールド産駒の持ち味。1戦燃焼型のタイプも多く、惨敗後から涼しく巻き返す能力も高い。断然人気よりも穴で狙いたいタイプで、人気馬よりもその人気馬をマークする立場の方が好走しやすい。母父メジロマックイーンは晩成型の成長力があり、古馬で本格化するステイヤー血統だが、2歳~3歳時にも第1次の成長段階がある。叩き良化型で、中長距離での好走が多い。古馬での成長能力にも期待できる。
No.〔16〕の牝系は、早い時期から走るのだが3歳秋以降に本格化する成長力があり、また叩き良化型のステイヤー特性がある。そのため距離延長で本領発揮のタイプが多い牝系。分枝記号hは、揉まれ弱く、基本的には広いコースがベストで、器用さには欠けるが、広いコースでの持久戦は得意。小回りコースの場合は外枠か先行策が必須。
キズナ・・・ディープインパクト×Storm Cat=サンデーサイレンス×ストームバード 〔13-a〕
前走産経大阪杯2着(=阪神芝2000m:0.3秒差)。京都芝コースは(3-0-1-1)、芝3200m戦は(0-0-0-1)。産経大阪杯からのステップ馬は、追込んで好走した馬がストレスにより凡走することが多く、昨年は本馬もその傾向通りに凡走。今年も追込んで2着に好走はしたが、同じストレスを受けること、また昨年は1着だったのに対し今年は2着と着順を下げていることからも衰えがあると考えて、今年も危険な人気馬と考える。ベストは中距離と思うので、調教の出来が良くても、過信禁物と考えて評価は下げます。
ディープインパクト産駒はサンデーサイレンス系で、広いコースで加速をつけながら全開になる末脚が武器で、スローで脚を溜めてキレキレの瞬発力を繰り出す。一瞬でトップスピードに乗れるタイプと点火に時間がかかるタイプがいて、前者は馬体重が軽い馬、後者は馬体重の重い馬が多い。それから母系がスピード型だと一瞬の反応が速く、母系がスタミナ型だとトップスピードに乗るまで時間を要する。また道中が速いペースだと脚をなし崩しに使わされて末脚が鈍るので、距離短縮の速い流れの時には過信禁物。逆に距離延長で緩い流れとなるときには狙い目。スローでしか好走歴のない馬の距離短縮時は、疑って掛かる方が良い。ゆったりローテーションに強く、間隔が詰まるのも良くない。母父Storm Catはストームバード系で、斬れよりも全体のスピードに優れ、ハイペースに強いが、揉まれる競馬は苦手。大一番よりも前哨戦が向くタイプ。またストームバード系の特性として、勝負強さや底力には欠ける点と勢いがなくなるとスランプに陥る点には注意が必要。
No.〔13〕の牝系は、クラスの壁をキャリアを積みながら超えていくタイプが多い牝系。叩き良化型でもある。分枝記号aは、気性的に素直なタイプが多く、また父親よりもスケールが小さくなる。
tipmonaとは?