天皇賞(秋)2016予想
WMデータ分析

スカイポット
14期 予想歴19年

◎アンビシャス
  4着/4人気

○ステファノス3着/6人
▲モーリス1着/1人
△サトノクラウン14着/8人


天皇賞秋のデータ分析
1.人気
過去10年の馬券圏内馬30頭中1~3番人気が16頭、残る14頭が4番人気以下である。
人気薄14頭のうち、7番人気以内が13頭。例外は昨年10番人気2着のステファノスだけであったことを考えると、基本的には7番人気以内の馬を重視すべきレースと考えられる。

1番人気の勝利は、4勝。同年の宝塚記念馬ラブリーデイ(秋天まで同年重賞5勝)、同年の宝塚2着のブエナビスタ(前年オークス馬)、前年のダービー馬ウオッカ、同年の宝塚2着のメイショウサムソン(前年ダービー馬)だけであることを考えると、相当の勢いがあるか、相当の実績馬でなければ、1番人気は勝ちきれないと考えるべきだろう。今年の1番人気はモーリスだろうが、2000m以上の勝利実績もなく今年は国内戦未勝利。1番人気馬としてはかなり微妙なライン。

また、2、3番人気は過去10年勝利なし。今年の該当馬はおそらくエイシンヒカリ、ルージュバック。エイシンヒカリは国内ではGⅠ実績がなく、ルージュバックはオークス2着があるのみであり、1800m巧者でスローペースで好走している印象からも、勝ちきれるかどうかは微妙なところだろう。

5番人気が4勝、7番人気、4番人気が1勝と、4番人気以下馬が頭に入るケースを警戒すべきレースであり、真の実力馬不在の年は、頭を決めつけないほうが得策。

4~7番人気は、アンビシャス、リアルスティール、ラブリーデイ、ステファノスだと思うが、この4頭をどう扱うかが、今年の焦点ではないか。

2.前走
過去10年の馬券圏内馬30頭中、前走重賞勝利が13頭、重賞2~3着馬が10頭。前走重賞好走馬が基本的には強いレースである。
前走重賞4着以下で好走した7頭は下記のとおり。

2着ステファノス    毎日王冠7着(0.5)2走前香港GⅠ2着、富士S勝ちあり。
2着ジェンティルドンナ 宝塚記念9着(1.2)前年秋天2着、オークス馬
3着エイシンフラッシュ 毎日王冠9着(0.6)前年秋天1着、ダービー馬
3着ペルーサ      天皇賞春8着(0.9)前年秋天2着
2着ペルーサ      毎日王冠5着(0.5)同年青葉賞1着
2着スクリーンヒーロー 宝塚記念5着(0.5)前年JC1着
2着スウィフトカレント オールカ4着(0.0)2走前小倉記念1着

スウィフトカレントはややイレギュラーだが、他の馬は、1年以内に東京2400GⅠで勝利、前年の秋天を好走、青葉賞を圧勝、2走以内に重賞連対という実績を持つ。基本的に東京巧者であれば、前走で4着以下の凡走をしていても評価すべきということだろう。

今年、前走重賞勝利馬はルージュバック1頭だけで、かなり低調なメンバーといえる。同年宝塚の連対馬、3着馬が出ていない。オールカマー勝ちのゴールドアクターもいない。
過去10年、前走重賞勝ち馬が1頭も馬券にならなかった年は皆無であり、その意味では、ルージュバックはキーホースであろう。

前走重賞2~3着馬は、アンビシャス(毎日王冠2着)、アドマイヤデウス(京都大賞典2着)、サトノノブレス(オールカマー2着)、ヒストリカル(毎日王冠3着)、モーリス(札幌記念2着)、ラブリーデイ(京都大賞典3着)の6頭。

前走4着以下馬のうち、東京巧者と考えられる馬は、毎日王冠5着ステファノス(前年秋天2着)が有力だろう。ややズレるが、宝塚記念6着サトノクラウン(前年ダービー3着、東スポ杯勝ち)は穴としては面白いだろう。今回の福永とのコンビでは2戦2勝でもある。

3.重賞実績
2と重複する箇所もあるが、過去10年の馬券圏内馬30頭中17頭までに、国内外の芝2000m超のGⅠ勝利実績があった。
今年はエイシンヒカリとラブリーデイが該当している。
国内外2000m超GⅠ連対まで広げると、20頭までにその実績があったと考えると、この実績は重視すべきであろう。
今年は連対まで広げると、ステファノスとルージュバックが該当する。

この4頭は実績面からは有力となる。

残る10頭について見ておく。実績馬有力といいながら、2000m超GⅠ実績のない馬が4勝しているという事実はかなり特徴的。

ダイワメジャーが勝利した2006年2着のスウィフトカレントは、同馬程度の馬が7番人気に支持されていたことから考えても、かなり低調なメンバー。
またブエナビスタが勝利した2010年も、3番人気が7歳馬のシンゲンであったように、かなり低調なメンバー構成であったと思われる。

今年も近走さえない馬が多いながら、2006年、2010年ほどに低調なメンバー構成ではないと考えられることから、重賞実績がない馬については、毎日王冠3着以内、前走重賞勝ちを求めることとしたい。

該当馬は、毎日王冠2着アンビシャスのみとなる。

5番人気スピルバーグ    1着 毎日王冠3着
4番人気ジャスタウェイ   1着 毎日王冠2着
7番人気トーセンジョーダン 1着 札幌記念1着
2番人気ダークシャドウ   2着 毎日王冠1着
4番人気ペルーサ(3歳時) 2着 毎日王冠5着(同年青葉賞圧勝)
5番人気カンパニー(8歳時)1着 毎日王冠1着
7番人気アグネスアーク   2着 毎日王冠2着
6番人気カンパニー(6歳時)3着 関屋記念1着(0.6差圧勝)
7番人気スウィフトカレント 2着 オールカマー4着
2番人気アドマイヤムーン  3着 札幌記念1着

4.各馬分析

ルージュバック  斤量56キロが課題。外枠からの大外追い込みでしか成績を残せないタイプなので、流れが向くかどうかだろう。過剰人気気味だが、実績面はクリアしている。戸崎騎手がじっくり乗れば3着はあって不思議はない。

アンビシャス   昨年は引っかかり通しにもかかわらず0.2差5着と舞台適性は十分。自在性もあり、内枠でためられれば。大阪杯ではキタサンブラックも倒している。

アドマイヤデウス 東京コースは3戦全敗でオール掲示板外。非常に厳しい。スピードも足らないか。

サトノノブレス  前走で手綱をとった福永が乗らない時点で微妙。東京コースも(0.1.0.4)とパンチ不足。買い材料があるとすれば、シュタルケが乗ることぐらいか。

ヒストリカル   前走は展開がハマったに過ぎない。能力不足

モーリス     距離不安あり。ムーアの手腕頼み。実績面もクリアできていないので1番人気は過剰。素直に毎日王冠を使うべきだったのではないか。ただし、流れそのものは向く可能性があり、底力で3着ならありそう。エアジハード的に。

ラブリーデイ   今年勝ち星なしも前年覇者で、宝塚も4着で、今回のメンバーでは最先着。同じ6歳馬のエイシンフラッシュも前年1着、翌年3着と相性の良さで好走している。しかしながら、大外15番は脚質的に大きくマイナスも、イスラボニータが15番、16番から2年連続3着していることを考えると、2、3着なら十分あるはず。

ステファノス   前年2着馬。前哨戦で仕上げない藤原厩舎で叩いた効果は大きい。前回は内で詰まって全くの参考外。巻き返し有力。

サトノクラウン  ダービー3着の実績があり、宝塚でも6着と中距離路線では上位の実績がある。今年は宝塚1~3着が不在であり、台頭の余地は大きい。秋好調の福永が再度穴を演出するか。

エイシンヒカリ  フランスGⅠを圧勝するような馬は国内では厳しい。実績面はクリアも香港へのたたき台の可能性すらある。

ロゴタイプ    レース適性疑問。安田記念のような展開は期待薄。

リアルスティール 臨戦過程は大きくマイナス。状態は悪くないようだが、そもそも能力がアンビシャスよりも下と考えると、デム-ロ以外に買える材料が見当たらない。しかし、この手の追って味がないタイプはデム-ロ向きとは思えないところ。そもそも、ここで勝ち負けできる能力馬であれば、ノーザンFもこちらにムーアを配する可能性があったはずで、あまり期待されていないのだろう。

5.結論
今年はダービー馬、オークス馬、JC馬が不在、今後、JCや有馬記念で勝ち負けできそうなスケール感がある馬もなく、信頼に足る人気馬がいない印象。
1枠を引いたエイシンヒカリが逃げると思われるが、すぐ横にクラレント、ロゴタイプと先行を示唆する馬がいるので、楽なペースにはならないだろう。
やはり末脚タイプが有利となるのではないか。
Bコース替りで外伸び馬場とはならないはずで、ルージュバックは不発の危険性がある。
モーリスは、流れそのものは合うはずなので、距離不安があっても可能性は残す。

速いペースの末脚比べでは、今年の皐月賞がそうであったようにディープインパクト産駒に有利。
今年はさしたる実績馬がいないので、4~7番人気の馬の戴冠で終わるのではないか。


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