10期 予想歴20年
◎アンビシャス
5着/5人気
○キタサンブラック1着/1人
▲サクラアンプルール13着/9人
まずは馬場予想から。土曜の馬場を見る限り、あの段階では恐らく標準馬場ぐらいだったとみるべきかなと。外回りはそれなりに速いラップを踏んでいたがドスローでちょっと当てにしにくい。 内回りは1000万下の仲春特別がコントロールされてL3最速11.2なのでそこまでズブズブではない。これが明日は晴れるわけなので恐らく回復傾向で、後はどこまで軽くなるか。Bコース替わり初週で読みにくい面もあるがやや高速ぐらいにはなるだろうとみる。このメンバー構成なら58秒にはまず入ってくるかな。57秒はちょっと難しいかもしれないが、イメージ的に59-59ぐらいは出ると意識しておく。
ひとまずマルターズアポジーがハナ宣言をしているのでこれが外から内に切り込んでいく形になる。キタサンブラックもこれを行かせる形での番手を狙っているのは間違いないだろうが、あまり最序盤でゆっくりしているとロードヴァンドール辺りにまで前に行かれるのはあるし、それなりには出していって抵抗しながらマルターズを行かせて途中で控えて、離れた番手で実質的にレースを支配する選択になるかなと思う。キタサンとしては番手でも良いが重要なのは自分のすぐ外のマークにロードヴァンドールを置かせることで後ろに対する緩衝材にしたいというのはあるだろうと。サトノクラウンはゲートが安定しないしこの距離なのでそこまで前を狙えるかどうか。これはミッキーロケットもそうでこの距離でゲートが安定しないのでこの2頭はちょっと読みにくい。サクラアンプルールが内の隊列を見ながら内に切り込んで中団内目、マカヒキやヤマカツエースは今回は中団ぐらいは取ってくると思うしそれを見ながら後方からアンビシャスだろう。ペースは恐らくマルターズアポジーで59秒ぐらい、キタサンが3~4馬身離れた位置で大体60秒を切るかな?という程度で実質的にレースを作って大体60-58.5ぐらいにはなるだろうと。実質で見ればかなりのスロー前後で恐らく後半の4~5F戦になる。特に今回仕掛けのポイントはサトノクラウンで、これが外から動く競馬を選択してくると思うので、これでスイッチが入ってマカヒキやヤマカツが3~4角で外から動く形になっていくと思う。
◎アンビシャス
この大阪杯はイメージ的にはアンビシャスかマカヒキ本命かなと思っていた。ただ、先週の馬場と今週土曜の雨の影響で思ったよりは時計が掛かってきたなと。少なくとも明確な高速状態にはない。マカヒキとこの馬を比較するときに、マカヒキはダービーの様にロンスパからの2段階加速でL2最速のトップスピード地点で良さが出ているように、複合的にポテンシャルを使ってそこからもう一段のトップギアに良さがあると。半面このアンビシャスは2段階加速でも対応できる馬だが、本質的には11秒前半を終始維持し続ける競馬が得意だろうと。4速を異常なぐらいに連続できるのが魅力。なので、かなりの高速状態ならマカヒキ本命、そこまで行かずに若干時計が掛かっているという感じならアンビシャスを本命に、というなかで馬場を見て後者を取った。この馬は展望の段階で書いているから端折るけど、前走の中山記念なんかは標準ぐらいには時計も掛かっていた中で、50.3-46.2と4.1の超々スローがレースのペースバランス。この馬自身は大体51秒ぐらいの1000通過で、走破時計と逆算すれば後半5Fは56.8、しかもそれをサクラアンプルールとは違って終始3~4角でロスがあったということ。ラップ推移を見ても12.9 - 11.1 - 11.6 - 11.6 - 11.3 - 11.7と後半5Fに特化している。L5からミラノが暴走してL4-3で離れた番手以降がミラノに対して差を詰めていたことを考えてもこの辺りは実質的にもう少しフラットに11秒前半を続けてきていると思うし、その中であれだけのロスがありながらL1でも4馬身差を2馬身弱までは詰めてきたので推定でも11.3ぐらいでは上がってきている。この持続力は半端ないし、何より昨年の中山記念でもドゥラメンテ相手にL1の坂の上りで猛追しているように、ここでの伸びが素晴らしい。秋天なんかは3F勝負の中で内から一気に加速していい脚を使った、一気のギアチェンジで消耗した感じだとみている。なのでマカヒキには瞬間的なトップスピードで見劣ると思っているけど、今回の馬場ならそれも決定的にはなりにくい。マカヒキは高速馬場巧者の可能性が非常に高いし、こちらは今年の中山記念でもえげつない脚を最後まで見せてきている。今の馬場ならこちらの方が上に来る可能性は高いとみて、アンビシャスを本命にした。不安はダービー卿で馬場もあれだし大知でも大丈夫やろと思ったらやっぱりスローで好位外からというようなことになり得るし、鞍上福永がきっちりとこの馬の脚を出し切れるかどうか。マカヒキの後ろをマークする形で良いと思うのでその点では福永とは合うと思う。後は流れを読み取って前が仕掛けを遅らせる形になった時に対応してほしい。まあミルコもいるしキタサンを意識しないってのは流石に内回りでは難しいだろうからね。ちょっと個人的な予想はスランプなんだけど、ここはこのコンビを素直に信じたい。
〇キタサンブラック
この馬は一昨年の有馬みたいに2段階加速になってL2で速いラップを踏む形でとなると出し抜けるけどTS持続はちょっと甘い。これは京都大賞典でも勝ち切ったが仕掛けを遅らせる形が噛み合った武豊のファイプレーでもアドマイヤデウスに迫られるぐらいだし、昨年の大阪杯でもアンビシャスに目標にされて3F特化でも差し込まれている。これができれば解消できる競馬が望ましい。なのでこの馬も土曜の馬場を見て浮上させた形になる。やはりできれば4~5Fで分散したいところだし、3~4角でしっかりと外から押し上げてくる馬に対して内からペースを引き上げて外に張らせてちょっとでもロスを作らせたい。個人的には2000はベストではないとは思っているが、それでも3歳時の皐月賞なんかでは59.2-59.0と平均ペースを上手く番手で進めて12.2 - 12.2 - 12.1 - 11.7 - 11.4 - 11.6のラップ推移でしっかりと一足を使って抜け出そうとした。まあドゥラメンテやリアルスティールといった強敵だったわけだし、ここではサトノクラウンを相手に楽に先着している。少なくとも明らかにステイヤー色が強いサトノクラウンよりは2000適性は高いと思うし、宝塚でも59.1-61.3という流れで消耗しながら踏ん張っているので今のこの馬の力なら対応可能だろう。馬場が読みにくい状況というのも総合力があって前目で支配できるこの馬にとってはレースも進めやすい。ミルコの仕掛けがポイントになると思うが、そこを意識しながら3角手前ぐらいからしっかりと動くイメージ、コーナーで引き上げる進路をイメージして3角に入っていって欲しいかな。
▲サクラアンプルール
シメシメという感じ。まあアンビシャスを高く評価しているわけで、それは前走のラップ推移からも明らかだし、ヴィブロスがドバイターフを勝ったからハイレベルっていうわけでもないけど、個人的にあの競馬で差し込む競馬は難しかった。コーナリング抜群のロゴタイプもコーナーで勝負できる競馬でかなり強かったと思っているからね。その中で上手く内を立ち回ったといっても中山はそこまで緩いコーナーではないので11秒前半を連続するなら単純にコーナリングも問われているはず。それでもしっかりと置かれずついていって12.9 - 11.1 - 11.6 - 11.6 - 11.3 - 11.7のラップ推移でL1までしぶとく伸びて2着を確保という点でも底を見せていない。もちろんかなり嵌ったのは間違いないし、ノリの神騎乗と言っていいコース取りだったが、今回もそれを狙えなくはない。スローを決め打ってキタサンの直後を取ってしまえば、キタサンは基本3~4角で勝負していかないといけない立場でキタサンが抜けたスペースを取れれば一気にチャンスが広がってくる。コーナリングの上手さを見せてきたのは確かだと思うので、内を綺麗に立ち回り切るのは難しい阪神内回りでも中山記念同様嵌り切る可能性は十分にある。まあそれでも阪神2000だとアンビシャスの逆転を考えないといけないかなとは思うので本命には推し切れなかったかな。前走はこの馬も最内ぴたりと立ち回ったといっても5Fで56秒台を意識できる競馬をしているわけでペースの課題もなくはないが美浦Sでは一定のレベルでクリアはしてきていて、間違いなく充実期には入ってきていると思う。こういうキングカメハメハ産駒は怖いので。
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