安田記念2019予想
安田記念 2強の戦い。

軍神マルス
08期 予想歴21年

◎アーモンドアイ
  3着/1人気

○ダノンプレミアム16着/2人
▲ステルヴィオ8着/5人
△アエロリット2着/3人



★傾向分析★
2014年 タイム 1’36”8 (不良) 1FAve=12.10 3FAve=36.30
テン35.1-中盤24.0(3F換算36.00)-上がり37.7 『前傾』
1着ジャスタウェイ・・・ハーツクライ×Wild Again=サンデーサイレンス×ニアークティック 〔2-n〕 9-11
2着グランプリボス・・・サクラバクシンオー×サンデーサイレンス=プリンスリーギフト×サンデーサイレンス 〔8-c〕 9-9
3着ショウナンマイティ・・・マンハッタンカフェ×Storm Cat=サンデーサイレンス×ストームバード 〔4-k〕 13-15

2015年 タイム 1’32”0 (良) 1FAve=11.50 3FAve=34.50
テン34.3-中盤23.0(3F換算34.50)-上がり34.7  『一貫』
1着モーリス・・・スクリーンヒーロー×カーネギー=ロベルト×サドラーズウェルズ 〔10-d〕 3-3
2着ヴァンセンヌ・・・ディープインパクト×ニホンピロウイナー=ディープインパクト×ハビタット 〔1-n〕 12-10
3着クラレント・・・ダンスインザダーク×ダンシングブレーヴ=サンデーサイレンス×リファール 〔9-f〕 5-4

2016年 タイム 1’33”0 (良) 1FAve=11.63 3FAve=34.88
テン35.0-中盤24.1(3F換算36.15)-上がり33.9 『加速・中弛み』
1着ロゴタイプ・・・ローエングリン×サンデーサイレンス=サドラーズウェルズ×サンデーサイレンス 〔8-k〕 1-1
2着モーリス・・・スクリーンヒーロー×カーネギー=ロベルト×サドラーズウェルズ 〔10-d〕 2-2
3着フィエロ・・・ディープインパクト×Danehill=ディープインパクト×ダンチヒ 〔10-a〕 9-9

2017年 タイム 1’31”5 (良) 1FAve=11.44 3FAve=34.31
テン33.9-中盤23.2(3F換算34.8)-上がり34.4 『前傾・中弛み』
1着サトノアラジン・・・ディープインパクト×Storm Cat=ディープインパクト×ストームバード 〔16-h〕 14-15
2着ロゴタイプ・・・ローエングリン×サンデーサイレンス=サドラーズウェルズ×サンデーサイレンス 〔8-k〕 1-1
3着レッドファルクス・・・スウェプトオーヴァーボード×サンデーサイレンス=フォーティナイナー×サンデーサイレンス 〔9-c〕 14-13

2018年 タイム 1’31”3 (良) 1FAve=11.41 3FAve=34.24
テン34.2-中盤22.6(3F換算33.90)-上がり34.5 『一貫』
1着モズアスコット・・・Frankel×ヘネシー=サドラーズウェルズ×ストームバード 〔4-r〕 11-12
2着アエロリット・・・クロフネ×ネオユニヴァース=ヴァイスリージェント×サンデーサイレンス 〔6-a〕 3-3
3着スワーヴリチャード・・・ハーツクライ×Unbridled's Song=サンデーサイレンス×ミスプロ 〔1-a〕 5-5

 流れは、『前傾』や『一貫』など東京芝1600mコース独特の厳しい流れになりやすく、テンが33秒台ならば差し・追込の位置取りの好走馬が多い傾向。テンが34秒台なら先行馬の好走が多いが、逃げ馬に関してはどの流れでも好走は少ない傾向。また好走馬のうち2頭は同じような位置取りにいることが多いのも特徴。

 血統の傾向は、東京芝コースGⅠで好走の多いサンデーサイレンス系の好走が、以前は他のGⅠに比べて多くない傾向でしたが、近年はディープインパクト産駒やマンハッタンカフェ産駒などの好走が増え、以前ほど苦戦傾向にはあらず。ただサンデーサイレンス系のみの上位独占などは、他のGⅠと違い近年でも起きていません。なのでややスタミナ血統ながらマイルGⅠで好走しているサンデーサイレンス系なら注意が必要です。
 またそのサンデーサイレンス系の独占を阻んでいるのが、スピードの持続性能が高いノーザンテースト系、ニジンスキー系、ダンチヒ系などの大系統ノーザンダンサー系やロベルト系やトニービン系など欧州スタミナ型血統。キングマンボ系も好走馬多し。

 牝系の傾向は、No.〔2〕〔4〕〔8〕が近年複数好走馬を輩出していますが、毎年他の牝系も好走し傾向と呼べる感じではないかも。
また好走馬に多いのが分枝記号d。分枝記号dは、精神的にタフなタイプが多く、前走好走だと次走でも好走しやすい特性も持ち、特にトライアルレースなど前哨戦快勝→GⅠは必殺のローテーションとなり、実際に好走馬の多くが前走で好走しています。

 ステップの傾向は、近年様々なステップにて好走馬が多く、傾向と呼べるものがない難儀な傾向。
 しいて言うなら、京王杯SCやマイラーズCといった安田記念の正統ステップ好走馬は1着馬が連続好走するよりも、敗退馬の反撃が多いこと。前走好走で人気になる馬よりも、人気が下がり伏兵となることで好走するタイプを狙うべきと思います。
 また海外戦からの帰国馬や大阪杯など、比較的前走より間隔が開いたり条件が変わることで鮮度を活かすステップでの好走も多いように思います。
 ヴィクトリアMからのステップ馬は、牡馬相手に能力を引き出された方が良いタイプなら好走が可能で、牝馬独特の『中弛み』からの瞬発力勝負での好走が多い馬は、人気でも危険な馬となると思われる。

 リピーターの好走も近年多くなっているが、着順は基本的に前年よりは下がることが多く、「老馬の法則」も活きると思います。

★予想★
安田記念のポイントは、
①流れは『前傾』や『一貫』といった厳しい流れになりやすく、逃げ馬の好走は少ない。開催後半の馬場を持続する末脚で伸びてくるタイプに向く。
②速い流れで時計が速くなりそうならば、適性は短距離~マイル寄りに適性がシフトする。中盤弛む場合は中距離対応型のマイラーが好走できる。
③レコード決着で好走しやすい血統に向く。シンボリクリスエス、キングマンボ系、トニービン系などは要注目(=厳しい流れでプラスαの能力を発揮するような血統)。
④ステップの傾向は、前哨戦の結果がアテにならない。ダービー卿CTマイラーズCは開催前半の馬場で先行しての好走が多く、好走馬の適性は異なる。京王杯SCからのステップ馬は、上がり上位かどうかがポイントで、着順は度外視できる。
⑤前走の上がり上位馬に注目すべし。
⑥マイラーズC組は、3着馬が安田記念では好走が多い。1・2着馬よりも3着以下の反撃を重視。ただし安田記念では2・3着のヒモ扱いが妥当。
⑦大阪杯や海外GⅠ挑戦馬など、やや間隔の開いたステップ馬に注目。
⑧リピーターの好走に注意。「老馬の法則」は活きる。

◎アーモンドアイ・・・ロードカナロア×サンデーサイレンス=キングマンボ×サンデーサイレンス 〔8-f〕
 前走ドバイターフ1着(=ドバイ芝1800m)。東京芝コースは(3-0-0-0)、芝1600m戦は(3-0-0-0)。18年桜花賞1着(=阪神芝1600m)、オークス1着、秋華賞1着と牝馬クラシック3冠馬。18年JC1着馬でもあり、現在5冠牝馬。安田記念は前走海外GⅠ挑戦馬も好走している傾向があり、今期はまだ前走のドバイターフ1着のみの余力も十分の臨戦過程と考えて、堅軸と考えて評価する。今期の東京芝はレコードタイム続出の速い馬場だが、本馬はJC1着好走時も2’20”6と破格のレコードタイムで好走していて、時計勝負にも対応できる馬。キングマンボ系はレコード決着のような速い時計勝負にも対応できる特性を有していて、その特性を存分に発揮できる馬と考えて好走に期待する。母父サンデーサイレンスの好走時の勢いも持続していると考えて期待する。
 ロードカナロア産駒はキングマンボ系で、スピードと仕上がりの早さを有している。意外と短距離では勝ち馬は出ず、芝1600mで好調。ストームキャット系も内包しているため、高速タイムやハイペースも苦にしない。ダイワメジャー産駒のように、スピード持続型とスロー瞬発型の見分けが馬券のカギを握りそうで、得意とするペース、得意とする上がりを個々の馬で見つけたい。ダートも走り、脚抜きのいい馬場はプラス。母父サンデーサイレンスは、前走の勢いをそのまま活かして好走することの多い特性がある。瞬発力を武器に上がり特化のレースで強く、勢いのあるときには重賞挑戦はプラス要因。
 No.〔8〕の牝系は、2歳~3歳春シーズンも好走は可能だが人気の時には詰めが甘い特性があり、本領発揮は3歳秋以降で、古馬で真価を発揮するタイプが多い。叩き良化型で、高速時計にも強い。分枝記号fは、休養明けは苦にしない反面、叩いて一変が少ないタイプ。前走好走だと調子は維持と考えて好走が期待できる。また不器用だが、決め手鋭く瞬発力勝負に強い特性がある。

○ダノンプレミアム・・・ディープインパクト×Intikhab=ディープインパクト×ロベルト 〔1-s〕
 前走マイラーズC1着(=京都芝1600m)。東京芝コースは(1-0-0-1)、芝1600m戦は(3-0-0-0)。東京芝コースは、18年ダービー5着(=東京芝2400m:0.2秒差)のみ凡走してしまったが、芝2000m以下ではまだ(6-0-0-0)と崩れておらず、特にマイル戦は信頼性の高い馬。ダービーの凡走は、皐月賞直前に挫石で回避しそのまま直行とローテーション的に間隔が開いてしまったのと、距離適性もやや長かったことの2点が挙げられると思うが、今回東京芝1600mなら能力完全開放は可能なはずと期待して評価する。能力完全開放ならアーモンドアイを逆転できる能力は秘めていると考えて期待するが、気になるのはマイラーズC1着馬であること。近年マイラーズC好走馬は安田記念でことごとく凡走している傾向があるので、その点は割り引くが、マイラーズC好走時の時計は18年マイルCSよりも速く、単純にその時の時計と比較をするならばマイラーとしてトップクラスの馬と考えて好走に期待する。また母父Intikhabも速い時計勝負にも対応可能なロベルト系。厳しい流れでこそ本領発揮が出来るスパルタ型という点も期待する。
 ディープインパクト産駒はサンデーサイレンス系で、広いコースで加速をつけながら全開になる末脚が武器で、スローで脚を溜めてキレキレの瞬発力を繰り出す。一瞬でトップスピードに乗れるタイプと点火に時間がかかるタイプがいて、前者は馬体重が軽い馬、後者は馬体重の重い馬が多い。それから母系がスピード型だと一瞬の反応が速く、母系がスタミナ型だとトップスピードに乗るまで時間を要する。また道中が速いペースだと脚をなし崩しに使わされて末脚が鈍るので、距離短縮の速い流れの時には過信禁物。逆に距離延長で緩い流れとなるときには狙い目。スローでしか好走歴のない馬の距離短縮時は、疑って掛かる方が良い。ゆったりローテーションに強く、間隔が詰まるのも良くない。母父IntiKhabはロベルト系で、短距離から芝2400mまでを守備範囲とする芝向き血統。直線の長いコースでの末脚比べより、小回りをまくる競馬で持ち味が活きる。根幹距離よりも非根幹距離の方が強さを発揮する。父系の中にミスプロ系やダンチヒ系を内臓しているため、一瞬の脚も使え好位差しが得意。成長は仕上がりも早く、3歳~4歳がピーク。
 No.〔1〕の牝系は、クラシックで好走が多く3歳春にはある程度完成する、完成度が高く仕上がりの早い牝系。3歳秋~4歳前半は充実期で、古馬になると緩やかに成長する。分枝記号sは、立ち回りが上手く、スローの上がり勝負で強い。上級クラスでは展開利が必要。

▲ステルヴィオ・・・ロードカナロア×ファルブラヴ=キングマンボ×ノーザンダンサー 〔11-c〕
 前走大阪杯14着(=阪神芝2000m:1.5秒差)。東京芝コースは(1-2-0-1)、芝1600m戦は(2-2-0-0)。前走大阪杯14着は大敗だが、芝1800m以下に限れば(4-3-1-0)と崩れておらず、さらに芝1600m戦は信頼性が上がる馬。適距離に距離短縮となれば、反撃は十分可能と考えて評価する。18年マイルCS1着馬でもあり、またアーモンドアイと同じくロードカナロア産駒である点からも同系での好走に期待する。
 ロードカナロア産駒はキングマンボ系で、スピードと仕上がりの早さを有している。意外と短距離では勝ち馬は出ず、芝1600mで好調。ストームキャット系も内包しているため、高速タイムやハイペースも苦にしない。ダイワメジャー産駒のように、スピード持続型とスロー瞬発型の見分けが馬券のカギを握りそうで、得意とするペース、得意とする上がりを個々の馬で見つけたい。ダートも走り、脚抜きのいい馬場はプラス。母父ファルブラヴはノーザンダンサー系で、、同系のエリシオなどと同じく2歳や3歳春に好走する早熟の快速牝馬がでやすい特性がある(=レーヴダムール、ビーチアードル、ラルケットなど。エリシオ産駒ならヘルスウォール、シェーンクライトなど)。牝馬のスピード馬は多数いるのだが、現状は芝1200mや芝1400m、芝1800mが主戦場で稼ぎ所。夏を境に上昇する産駒も多く、上昇軌道に乗った馬はしばらく追いかけても損はない。トップスピードに乗るのは早くないが、速い上がりの瞬発力勝負にも対応できる。
 No.〔11〕の牝系は、3歳春から秋にかけて成長し、古馬でもう一段階成長する。東京や京都などののびのび加速できるコースに強い牝系。分枝記号cは、開幕週・最終週や重馬場での持久力勝負に強い傾向。欧州的な瞬発力を秘めるがゴチャつく展開は苦手。

△アエロリット・・・クロフネ×ネオユニヴァース=ヴァイスリージェント×サンデーサイレンス 〔6-a〕
 前走ヴィクトリアM5着(=東京芝1600m:0.4秒差)。東京芝コースは(3-2-0-2)、芝1600m戦は(1-4-0-4)。東京芝1600mは17年NHKマイルC1着、18年安田記念2着好走歴があり、どちらも牡馬相手に好走している点は評価出来る。対して18年ヴィクトリアM4着、19年ヴィクトリアM5着と牝馬限定戦では善戦するも足りない成績から、牡馬相手の厳しい流れで本領発揮のタイプと考えて好走に期待する。18年安田記念2着時の臨戦過程と今回もほぼ一緒で、時計はさらに速くなっている点から衰えは少ないと考える。ただ「老馬の法則」から着順は良くて前年と同じと考えて、連下候補と考える。
 クロフネ産駒はヴァイスリージェント系で、鮮度と勢いが好走に非常に重要なポイントとなる。芝もダートも走れる兼用型だが、同系のフレンチデピュティと比べるとややパワー型で、持久力も豊富。勢いがある時には連勝も多く、上昇馬はクラスの壁を突き抜けて短期間にまとめて稼ぐ特性を持つ。“ダートから芝に転じて急上昇”や“詰めの甘かったマイラーが地力先行勝負で本格化”という成長パターンを示す。充実期は連勝が多く、積極的に狙える。重不良の成績も抜群で、“雨のダートのクロフネ”には要注意。母父ネオユニヴァースはスタミナ型サンデーサイレンス系で、中山芝コースなど小回りコースでの好走が多く、短い直線をぐいっと抜けてくる器用さが武器。また内枠で我慢できるのも、ネオユニヴァース産駒の強み。上がりの速いキレ味勝負より、平均ペースに乗って短い直線でぐいっと出る競馬に抜群の適性を有す。また鋭い瞬発力を繰り出すタイプには能力の高い馬が多い(=アンライバルド、ミクロコスモス、ヴィクトワールピサなど)。また産駒はパワータイプの馬も多く、ダート中距離で好走も多い。芝馬は最初から能力の高さを見せるが、旬は短く、ゆっくりクラスを上がって強くなるのはダート中距離型。
 No.〔6〕の牝系は、直線の長いコース向きで、ハイペースの消耗戦に強い牝系。厳冬期や真夏などシーズンオフに強い特性をもつ。成長能力は早い時期から走るのだが、詰め甘にて人気を背負うと脆い傾向がある。3歳クラシックでは脇役の方が良い仕事をし、古馬になり本格化する。分枝記号aは、気性的には素直な産駒が多いが父親よりはスケールが小さくなる傾向。


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