14期 予想歴39年
◎マテンロウオリオン
17着/9人気
○イクイノックス2着/2人
▲ダノンベルーガ4着/1人
△ドウデュース1着/3人
×ピースオブエイト
×キラーアビリティ
(近年のオークスから見える事)
別路線組が強いイメージあるオークスだか、実は桜花賞組が強かったという事実。
下記はここ6年の桜花賞出走馬のオークス入着馬。
年度、勝ち時計、前半1000㍍ラップ、レース上がり、☆勝馬上がりも一緒に記載しておく。
2022年 2.23.9(60.6→34.8☆33.7)
1着 スターズオンアース
3着 ナミュール
4着 ピンハイ
5着 プレサージュリフト
2021年 2.24.5(59.9→34.9☆34.4)
2着 アカイトリノムスメ
5着 アールドヴィーヴル
2020年 2.24.4(59.8→34.2☆33.1)
1着 デアリングタクト
4着 リアアメリア
5着 マジックキャッスル
2019年 2.22.8(59.1→35.3☆34.5)
3着 クロノジェネシス
5着 ダノンファンタジー
2018年 2.23.8(59.6→34.9☆33.2)
1着 アーモンドアイ
2着 リリーノーブル
3着 ラッキーライラック
4着 レッドサクヤ
5着 マウレア
2017年 2.24.1(61.7→34.1☆34.1)
1着 ソウルスターリング
3着 アドマイヤミヤビ
4着 ディアドラ
5着 リスグラシュー
800㍍の距離延長の不安材料となるはずだが、勝率、入着率共に.667とかなり健闘している。
2019年と2021年は別路線組が健闘したが、この2年には際立った特徴がある。
それは共に、勝ち馬の上がりタイムが遅い事。
上がりタイムが落ちるのは、道中の体力消費が高いから故。
逆に桜花賞組が健闘した年はほぼ33秒台の末脚が繰り出されている。
2017は例外で、ソウルスターリングが先行馬だった事が34.0を切れなかった要因である。
34.1という上がりは、先行馬なら速い部類だろう。
結局何が言いたいのかと言えば、スタミナ要素が問われていると言われ続けたオークスですら、スピード化が進んでいると考えられるという事だ。
牝馬は、牡馬に比べスタミナ要素も気の良さも無いので、2400㍍への距離延長適性が低い。
それにも関わらずこういった結果になるのは、少なくとも物理的には、「1600㍍の経験が生きている」という話になるのではないか?…と推測している。
精神的な部分については、ディープインパクトの他に、エピファネイアやドゥラメンテといった「気の良さ」を伝える種牡馬が台頭するようになり、延長適性を得やすくなった事が挙げられる。
(ディープインパクト産駒のダービー馬から見える事)
シャフリヤール 33.4 毎日杯1着
コントレイル 34.0 東スポ杯2歳S1着
ロジャーバローズ 35.1 (該当なし)
ワグネリアン 34.3 東スポ杯2歳S1着
マカヒキ 33.3 (該当なし)
キズナ 33.5 毎日杯1着
ディープブリランテ 34.5 東スポ杯2歳S1着
ダービー御用達血統と呼ばれているディープインパクト産駒だが、出走頭数も多い中、ダービー馬なりの共通点を持つ馬が多い。
7頭中5頭数は1800㍍の重賞レースの勝鞍を持つ。
マカヒキは非該当馬の一頭だが、ダービーではディープインパクト産駒最速の上がりを見せており、実績的な裏付けを見せる機会が無かっただけという話。
もう一頭のロジャーバローズは、他のディープインパクト産駒とは全く比較なならないほどの遅い上がりタイムを計時している。
この年のダービーは、前半1000㍍が57.8という超ハイペースだった。
スピードが問われがちなダービーも、この年は例外的にスタミナ要素が問われたと考えるべきだろう。
基本的には、1800㍍以下の重賞で勝てるだけのスピードがあるかどうか?…という事になりそうだ。
ちなみに、ダービーレコードとなった昨年は…
1着 シャフリヤール 毎日杯1着
2着 エフフォーリア 共同通信杯1着
3着 ステラヴェローチェ サウジRC1着
時計も速く、上がりも速い文字通りのスピード決着。
上位入線馬は全て1800㍍以下の重賞の勝馬だった。
スピードが問われれば、問われるほど、1800㍍以下の重賞実績が重要になる事が解る。
ちなみにエフフォーリアは、エピファネイア産駒、ステラヴェローチェはバゴ産駒。
非ディープインパクト産駒であっても、この実績を有する馬はチェックが必要だ。
3歳世代で、これまでG1レベルのパフォーマンスを見せたディープインパクト産駒は、キラーアビリティのみ。
エピファネイア、ハーツクライ、ドゥラメンテ、ドレフォン、ロードカナロアなど他の産駒の攻勢が目立ち、ディープインパクトの活力が落ちた印象あり。
「ディープ✕アメリカ血統」パターンを狙い続けるというのもちょっと無理がありそう。
もし今年が通用したとしても、来年は僅かな数の産駒しか存在しないので、これまでのような攻略の仕方では通用しなくなる。
そんな訳で、新しい考え方を提示してみた。
今後はエピファネイアやドゥラメンテの産駒が幅を利かせるようになり、より距離延長適性を持った中長距離馬の割合が増えるので、スピード競馬に対応した実績の重要性が増すのでは?…という話である。
◎マテンロウオリオン
父ダイワメジャー、母父キングカメハメハ
シンザン記念1着、NHKマイルCで最速上がり33.5をマーク(2着)。
母母の影響強く、タフで中距離向きの体力あり。
異端路線からの参戦で、フレッシュさが他馬とは段違い。
精神的アドバンテージあり、且つ集中状態。
昆貢師は、唯一ディープスカイで「マイルC→ダービー」という「死のローテ」をクリアさせた調教師。
使い込みや強行ローテに対するノウハウを信用してみたい。
○イクイノックス
父キタサンブラック、母父キングヘイロー
東スポ杯2歳Sで最速上がり32.9の神脚を披露(1着)。
気の良さあり、内枠よりも外枠向き。
末脚を生かす競馬で。
▲ダノンベルーガ
父ハーツクライ、母父ティズウェイ
共同通信杯で最速上がり33.7をマーク(1着)。
父から距離延長適性高く。
母父よりトップスピードの高さに期待が持てる。
△ドウデュース
父ハーツクライ、母父ヴィンディケイション
朝日杯で最速上がり34.5をマーク(1着)。
父から距離延長適性高く。
✕ピースオブエイト
父スクリーンヒーロー、母父オアシスドリーム
アメリア賞の前半は4Fが47.3、後半が46.9の微妙な後傾ラップ。
このレースは、後方から追い込む競馬。
毎日杯の前半は47.6、後半が47.9の微妙前傾ラップ。
明らかな相手強化の競馬を逃げている。
実質ペース激化による、「追込→逃げ」逆ショックでの勝鞍。
これが意味するところは、「気性が前向き過ぎる」という事。
800㍍の距離延長という事で、今回は極端にペースが緩むステップとなる。
今回は精神コントロールに苦しむ場面が出て来そうだ。
掛かる、暴走するといった事態も考慮に入れて取捨選択を考えたいところ。
大逃げといきたいところだが、デシエルトのような同型も存在、果たして?
✕キラーアビリティ
父ディープインパクト、母父コンガリー
皐月賞でも述べたが、血統は「ディープ ✕ アメリカ」パターンであっても、実際の競馬は体力ゴリ押し系。
そもそも、アラジという血が日本のチャンピオン戦で活躍を見せた例はなく、適性にも疑問が残る。
ホープフルSで評価した理由は、あくまでも体力面での完成度の高さ。
母、母父父共に2歳で尽きたように、2歳時点での体力的アドバンテージを武器にしていた馬。
スピード面を評価した訳ではない。
(今年の3歳馬総評)
今年の、3歳牡馬勢のレベルはとにかくレベルが高い。
マテンロウ、イクイはおそらく名馬クラス。
ダノンも軽くG1を獲るだけの力はあるだろう。
スターズオンアースも蓋を開けたらバケモノだった、同世代牝馬の中にライバルはいない。
無事なら余裕でトリプルティアラ、その後は牡馬混合戦という話になるだろう。
「オルフェーヴル VS ジェンティルドンナ」的な競馬の再現にも期待をしてみたい。
おそらく日本競馬史最強の世代ではないか?…とすら考える。
秋以降の競馬は、この世代の活躍で満たされる事になりそう。
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