08期 予想歴25年
◎フェーングロッテン
3着/2人気
○マテンロウレオ5着/3人
▲ラーグルフ1着/1人
△レッドランメルト6着/4人
★傾向分析★
2018年 タイム 1’59”8 (良) 1FAve=11.98 3FAve=35.94
テン36.5-中盤48.0(3F換算36.00)-上がり35.3 『加速』
1着セダブリランテス・・・ディープブリランテ×ブライアンズタイム=ディープインパクト×ロベルト 〔13-a〕 3-4
2着ウインブライト・・・ステイゴールド×アドマイヤコジーン=サンデーサイレンス×グレイソヴリン 〔18〕 4-3
3着ストレンジクォーク・・・メイショウサムソン×アグネスタキオン=サドラーズウェルズ×サンデーサイレンス 〔2-f〕 11-10
2019年 タイム 1’59”2 (良) 1FAve=11.92 3FAve=35.76
テン35.6-中盤48.1(3F換算36.08)-上がり35.5 『加速・一貫』
1着ウインブライト・・・ステイゴールド×アドマイヤコジーン=サンデーサイレンス×グレイソヴリン 〔18〕 9-7
2着ステイフーリッシュ・・・ステイゴールド×キングカメハメハ=サンデーサイレンス×キングマンボ 〔5-g〕 3-2
3着タニノフランケル・・・Frankel×タニノギムレット=サドラーズウェルズ×ロベルト 〔3-l〕 1-1
2020年 タイム 1’59”5 (良) 1FAve=11.95 3FAve=35.85
テン36.5-中盤47.2(3F換算35.40)-上がり35.8 『裏「へ」』
1着トリオンフ・・・タートルボウル×ダンスインザダーク=ノーザンダンサー×サンデーサイレンス 〔7-c〕 2-2
2着ウインイクシード・・・マンハッタンカフェ×ボストンハーバー=サンデーサイレンス×ボールドルーラー 〔3-l〕 5-4
3着テリトリーアル・・・Teofilo×Street Cry=サドラーズウェルズ×ミスプロ 〔12-c〕 8-6
2021年 タイム 2’00”9 (良) 1FAve=12.09 3FAve=36.27
テン37.0-中盤48.9(3F換算36.68)-上がり35.0 『加速』
1着ヒシイグアス・・・ハーツクライ×Bernstein=サンデーサイレンス×ストームバード 〔3-h〕 5-6
2着ココロノトウダイ・・・エイシンフラッシュ×アグネスタキオン=キングマンボ×サンデーサイレンス 〔9-f〕 8-6
3着ウインイクシード・・・マンハッタンカフェ×ボストンハーバー=サンデーサイレンス×ボールドルーラー 〔3-l〕 2-2
2022年 タイム 2’00”1 (良) 1FAve=12.01 3FAve=36.03
テン37.6-中盤46.6(3F換算34.95)-上がり35.9 『裏「へ」』
1着レッドガラン・・・ロードカナロア×シンボリクリスエス=キングマンボ×ロベルト 〔7〕 6-6
2着スカーフェイス・・・ハーツクライ×クロフネ=サンデーサイレンス×ヴァイスリージェント 〔7〕 8-9
3着ヒートオンビート・・・キングカメハメハ×ディープインパクト=キングマンボ×ディープインパクト 〔9-f〕 8-9
流れは、近年『加速』になることが多く、先行馬の好走が多い傾向。これは中山芝2000mコースが、小回り急坂コースの中山芝コースということで、なかなか追込が決まりにくい傾向と考えます。
また中盤は締まる流れになることが多く、『中弛み』にはなりにくい傾向です。
血統の傾向は、以前はネヴァーベンド系(=大系統ナスルーラ系)が強く、好走馬の多くにこの系統が入っていました。ネヴァーベンド系は欧州スタミナ型(持続型)の特徴があり、似た適性を持つリファール系(=大系統ノーザンダンサー系)などもよく好走しています。近年は欧州型の要素も含むキングマンボ系の好走が多い傾向。
またブラッドバイアスが発生するのか、例年同系統の上位独占の結果も多いようです。暮れの有馬記念でも似たような血統配合馬が上位独占しているときには、要注意。
サンデーサイレンス系は、スタミナ型サンデーサイレンス系の好走が多い。トニービン系の特性を有したアドマイヤベガ産駒やハーツクライ産駒が好走している点からも、欧州スタミナ型の要素を有しているスタミナ型サンデーサイレンス系にも注目。
連対馬のステップは1800mや2000mからの好走が多く、しかも前走上がりの速い競馬で負けた馬が上がりのかかる流れとコース適性で逆転するような傾向があります。ハンデ戦ということもあり軽量のハンデ馬もよく好走しています。
★予想★
中山金杯のポイントは、
①中盤が締まる流れになりやすく、小回り芝2000m好走実績が重要。
②「ローカルコースの鉄則」が活きやすく、4コーナー5番手以内の馬を中心に。
③中山芝コース巧者なら芝2000mの距離実績が不足しても好走があり得る。ただし2・3着の可能性が高く、本命にはするべからず。また距離適性をカバーするのに先行し、距離ロスは少なくする必要が生じる。
④大系統ナスルーラ系(=ネヴァーベンド系、グレイソヴリン系など) や大系統ノーザンダンサー系(=リファール系、ノーザンテースト系、サドラーズウェルズ系など)の欧州スタミナ型血統が前面に出ている馬。スタミナ型サンデーサイレンス系の好走もあるが、より前者を重視すること。
⑤前年暮れの有馬記念好走馬の血統配合も注目(=年度が替わるが、馬場は変わらないので有馬記念上位好走血統で偏りがある場合はブラッドバイアスが発生していると考えて要注意)。また人気薄で好走した血統には要注目。
⑥内枠有利な傾向。
⑦ベリー騎手にも注目。
◎フェーングロッテン・・・ブラックタイド×キングヘイロー=サンデーサイレンス×リファール 〔3-d〕
前走菊花賞15着(=阪神芝3000m:3.8秒差)。中山芝コースは初で、芝2000m戦は(2-1-1-2)。
ブラックタイド産駒はサンデーサイレンス系で、ディープインパクトの全兄でもあり同配合。現役時代もディープインパクトと比較して馬格で上回り、その傾向は産駒にも現れているようで本馬も馬体重は480kg前後。ディープインパクト産駒のイメージだと芝でキレる脚を使う中距離型のタイプなのだが、本産駒の傾向としては逃げ・先行の粘り込みだが、それほど器用とは思えない様子で、ゆったり流れる展開を前々で押し切るか、ハイペースを大外から差し切る競馬が合う。適距離は芝1600m~2200mで直線の長いコース向きだが、もっさりした馬はダートが主戦場になる可能性も高い。母父キングヘイローはリファール系で、嵌れば大物喰いも出来るが、いつ嵌るかあてにならない展開次第の大穴血統。旬の時期は格上げでも狙い、旬を過ぎた実績馬は深追いしないのがポイント。気合をつけて前々で勝負するか、後方一気に懸けるか、自分の型に徹すると高い能力を示し、逆に人気を背負って中途半端に脚を溜めると勝ちきれない。勝率や連対率が高いのは、福島・札幌・函館の芝で、小回りの方が届く差し馬も多い。ハイペースに強い反面、緩急があると勝負どころの反応が鈍かったり、馬群の外しか回れなかったり、展開に左右されるため安定感はないが、このツボの狭さが大穴の多さを生んでいる。また叩き良化型で、休み明けは不振。詰まったレース間隔で調子を上げる。
No.〔3〕の牝系は、2歳戦から走れる仕上がりの早さとクラシックでも好走する成長能力を有した牝系。直線の長いコースでの末脚勝負にも強く、東京や京都芝コースでの好走も多い。分枝記号dは、精神的にタフなタイプが多く、遠征や重馬場は苦にしない。また前走好走だと次走でも好走しやすい特性も持つ。
◯マテンロウレオ・・・ハーツクライ×ブライアンズタイム=サンデーサイレンス×ロベルト 〔22-d〕
前走きさらぎ賞1着(=中京芝2000m)。中山芝コースは(0-0-0-3)、芝2000m戦は(3-1-0-3)。
ハーツクライ産駒はサンデーサイレンス系で、ハーツクライ自身はサンデーサイレンス×トニービン配合。母父トニービンの不器用さをやや受け継ぐタイプが多く、一瞬でエンジンがかかり加速できる器用さはないが、助走をつけて末脚が全開になりギアが入れば長く良い脚を繰り出す。馬群の外をのびのび走れるコース向き。サンデーサイレンス系としては、ダンスインザダーク産駒に近く、点火しづらい弱点を持ちつつ、嵌れば大仕事という“難儀なステイヤー血統”。ペースが締まるGⅠほど、大駆けが期待できる。また距離が延びて成績が良くなる馬も多く、本質は中距離~クラシックが能力を活かしやすい。牡馬は芝1800m~2600m、牝馬は芝1400m~2000mを中心に走る。後方一気型は展開に左右され、直線だけの勝負や、内しか伸びない馬場は不発多数。スローが苦手なわけではなく、前半じっくり追走して、助走付きのロングスパートが出来れば好走可能。長い直線+剛腕騎手はプラス条件になる。母父ブライアンズタイムはロベルト系で、タフな展開や目一杯に仕上げられた時にMAXの能力を発揮するスパルタ型。休み明けよりも叩いてこそのタイプが多い。またロベルト系は緩い流れよりも厳しい流れに向き、ペースの緩まないマイル戦はプラス要因。
No.〔22〕の牝系は、タフでスピードとスタミナに優れた牝系。消耗戦を前々にて踏ん張るタイプが多く、ペースが上がる締まった流れに向く。分枝記号dは、精神的にタフなタイプが多く、遠征や重馬場は苦にしない。また前走好走だと次走でも好走しやすい特性も持つ。
▲ラーグルフ・・・モーリス×ファルブラヴ=ロベルト×ノーザンダンサー 〔A4〕
前走甲斐路S1着(=東京芝2000m)。中山芝コースは(1-0-1-3)、芝2000m戦は(3-0-1-2)。
モーリス産駒はロベルト系で、現状では2着や3着が多く、良血の評判馬も新馬戦で2着や3着に敗れるケースが見受けられる。もともと仕上がりの早い父系ではなく、忙しい距離に向く血統ではない。2着が多いのは、切れ味がないのではなく、一瞬の加速が得意ではないため。緩急のある流れより、ワンペースや締まった流れのほうが能力を発揮できる。その意味で1600mは向く。距離延長で良化し、力のいる洋芝が合う。母父ファルブラヴはノーザンダンサー系で、、同系のエリシオなどと同じく2歳や3歳春に好走する早熟の快速牝馬がでやすい特性がある(=レーヴダムール、ビーチアードル、ラルケットなど。エリシオ産駒ならヘルスウォール、シェーンクライトなど)。牝馬のスピード馬は多数いるのだが、現状は芝1200mや芝1400m、芝1800mが主戦場で稼ぎ所。夏を境に上昇する産駒も多く、上昇軌道に乗った馬はしばらく追いかけても損はない。トップスピードに乗るのは早くないが、速い上がりの瞬発力勝負にも対応できる。
No.〔A4〕の牝系は、米国のファミリーで、高速決着は得意だが、メリハリある流れが苦手。体力はあり、シーズンオフは得意な牝系。
△レッドランメルト・・・ディープインパクト×Orpen=ディープインパクト×ダンチヒ 〔13-c〕
前走常総S1着(=中山芝1800m)。中山芝コースは(2-1-0-1)、芝2000m戦は(1-1-0-1)。
ディープインパクト産駒はサンデーサイレンス系で、広いコースで加速をつけながら全開になる末脚が武器で、スローで脚を溜めてキレキレの瞬発力を繰り出す。一瞬でトップスピードに乗れるタイプと点火に時間がかかるタイプがいて、前者は馬体重が軽い馬、後者は馬体重の重い馬が多い。それから母系がスピード型だと一瞬の反応が速く、母系がスタミナ型だとトップスピードに乗るまで時間を要する。また道中が速いペースだと脚をなし崩しに使わされて末脚が鈍るので、距離短縮の速い流れの時には過信禁物。逆に距離延長で緩い流れとなるときには狙い目。スローでしか好走歴のない馬の距離短縮時は、疑って掛かる方が良い。ゆったりローテーションに強く、間隔が詰まるのも良くない。母父Orpenはダンチヒ系で、詳細は不明。母母父Lureは、マイルを中心に、短距離も中距離もこなす。早めに先頭に立って押し切るか、後方一気が合う。芝・ダート兼用型。
No.〔13〕の牝系は、クラスの壁をキャリアを積みながら超えていくタイプが多い牝系。叩き良化型でもある。分枝記号cは、開幕週・最終週や重馬場での持久力勝負に強い傾向。欧州的な瞬発力を秘めるがゴチャつく展開は苦手。
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