スプリンターズS2023予想
タフなタイプに注目

夏影
14期 予想歴40年

◎マッドクール
  2着/6人気

○ナムラクレア3着/1人
▲ママコチャ1着/3人
△ピクシーナイト8着/7人
×ジャスパークローネ
×アグリ


「レース傾向」
 改修後しばらくは終いのスピードが問われていた感も、ここ2年は、前目の位置取りの重要性が高くなっている。
 傾向として特に面白いのは、ロベルトの血の活躍。昨年は、馬券に絡んだ3頭全てがロベルトの血を有し、ここ2年は、ロベルトの血を有する馬が勝っている。
 スタートからの加速力に加え、ゴール前での踏ん張りが肝になっているという事だ。
 「ダンチヒ or フォーティナイナー」は、スプリント向きの加速力強化に必須な血である事は言うまでもない。
 プラス、ダート中長距離に実績のある系統の血やヨーロッパ色の強い馬など、タフな競馬に向くタイプに注目してみたい。

 アメリカ型血統を狙うのであれば、差し脚鋭いタイプが良い。

「馬場読み」

 今開催は前半の2週がBコース、後半の2週がCコース。夏場にしっかりと休ませた馬場ゆえ、ほとんど悪化する事なく開催を消化している。
 先週の競馬を見てみると、距離を問わず、4角で5、6番手以内に付けていないと、勝ち切るのは難しい。
 ここ2年の傾向を見ても、先行馬の枠順は問われていないが、差し馬の場合、真ん中枠よりも内側の馬でやっと馬券に絡める程度。
 まず、外からの後方差しは決まらないと考えて欲しい。
 時計は速くもなく、遅くもなく。G2の2200㍍で2.12.0、2勝クラスのマイルで1.33.8。33秒台の速い上がりは見らず、ラストはかなり踏ん張りが問われる様子。
 今回もどんなに速くても1分07秒後半、1分間08秒台の決着になるだろうと見る。
 結局、昨年に似たような要素が問われる結果になりそう。

◎マッドクール

(血統)
父ダークエンジェル
母父インディアンリッジ

(オプション)
休み明け、生涯初G1、「58.5→58kg」斤量減。

 「ダンチヒ」持ちのヨーロッパ色で、且つ先行力がある事を評価。

 前走は大半の馬が上がり33秒台をマークし、ちょっとレースの質が軽過ぎた感が強い。
 逆に評価したいのは、シルクロードSの内容。
 道中は逃げるも、カイザーメランジェやキルロードに突かれ通しの展開。掲示板に馬番を挙げた上位5頭中4頭は差す競馬をした馬だった中、ナムラクレアやファストフォース相手に逃げてアタマ+クビ差の3着。
 物理的にも展開的にも辛い条件でありながら強敵2頭と差の無い競馬を繰り広げており、内容的には勝馬以上の好内容だった。タフさが増す条件で巻き返しが可能と考える。

 最終追い切りでは、前半鞍上が抑え込むのに必死だった様子。傍から見れば悪く映る内容も、わたし的には評価。
 体力充填がしっかり出来たが故に、走る気に満ちていたからこそのアクションだったと思われる。

14.0→12.6→11.5→12.2

ラップの推移を見ると、弾けるべきタイミングで弾けてるし、最後はしっかり踏ん張っている。前目の位置取りで気持ちよく競馬が出来れば。

○ナムラクレア

(血統)
父ミッキーアイル
母父ストームキャット

(オプション)
多頭数内枠、「G3→G1」格上げ、「先行→差し」位置取りショック。

 父母ダンチヒ系、母母ロベルト系。

 この枠に入られては、流石に押さえない訳にはいかない。
 「重馬場→良馬場」や位置取りショックと体力補完的要素あり、且つ集中力を生かせる環境下。スピード面が前面に出ているので、前目の位置取りから差す競馬で。
 
▲ママコチャ

(血統)
父クロフネ
母父キングカメハメハ

(オプション)
生涯初G1。
 母母母父トップサイダーは、パワーと粘り強さが特徴で、ダート中長距離で多くの活躍馬を輩出した血である。
 ソダシの妹という事で、人気が過剰になりそうも、底力あり、スプリンターに必要な勢いあり。スプリント路線に変更してから日も浅く、鮮度も高い。
 難点を1つあげるならば、スプリント向きの加速面という部分。ダンチヒやフォーティナイナーの血が無い為、勝負所で分の悪さが出る可能性も。

△ピクシーナイト

(血統)
父モーリス
母父キングヘイロー

(オプション)
「先行→差し→先行」バウンド位置取りショック。

 一昨年の勝馬で、「ダンチヒ」+「ロベルト」持ち。
 前走は8着凡走も、体力充填後で10kgの馬体増。先行して何ぼ?の状態で位置取りを悪くしながらも、0.5秒差ならば悪く無い。
 軽く馬体を絞って、前目の位置取りならば。

✕ジャスパークローネ

 パワーを生かして一本調子押し切る競馬がベストで、馬群が密集しにくい条件が向く。高速馬場や、重馬場といった両極端な馬場は、馬群がバラけやすいので得意だ。
 逆に速度差が付きにくい洋芝コースや力量高いメンバーが揃うレースは苦手。
 今回はある程度摩擦のある馬場な上に、力量ある馬を相手にする。後続を振り切れずに苦戦する公算高く。

✕アグリ

 前走高速上がりを駆使し、多大なストレス残した。
 前哨戦だっただけに、あそこまで追わなくても良かったような。中2週では辛い。
 高松宮記念で、全く踏ん張りが利かなかった内容からも、今の中山では足りない競馬になりそうで。時計が出る季節の府中、阪神、京都の1400㍍がベストか?


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