ホープフルS2023予想
「スピード競馬に苦しんだ経験」が生きるかも?

夏影
14期 予想歴40年

◎ゴンバデカーブース

○シリウスコルト6着/9人
▲タリフライン
△ミスタージーティー5着/7人
×シンエンペラー
×ヴェロキラプトル


 ☆有馬記念の結果は私からすると意外な結果で、根幹距離タイプの2頭がワンツー、非根幹距離タイプの2頭が3着4着。非根幹距離レースにも関わらず、根幹距離適性が問われたのではないか?…と考える。
 グッドラックHでは、「サンデー系+キングカメハメハ」配合の差し馬がワンツー。
 非根幹距離レースで主流適性が問われるとなると、根幹距離G1では尚更だろう。

 ☆近年の傾向を見てみると、先ずは基本的には小回り向きのパワーは必須条件となりそうだ。
 有利な血はダンチヒ。昨年は大荒れとなったが、勝馬ドゥラエレーデは母母がダンチヒ系、2着馬トップナイフはダンチヒの直系だった。
 ダンチヒ系に限らずパワーのあるタイプは大歓迎のレースらしく、ダート適性もプラス。ドゥラエレーデは好走歴がダートに寄っているが、後にダート路線を歩んたタイムフライヤーのような実例も存在する。
 更に洋芝適性もプラスに働いた実例もある、2018年の2着馬アドマイヤジャスタは後に洋芝の函館記念を大爆走。2020年の2着馬オーソクレースは道悪巧者マリアライトの仔。2021年の2着馬ジャスティンパレスは母父にダート向きのパワーを伝えるヌレイエフ系の血をもつ。

 そしてスピード。好走馬の大半は主流種牡馬を父に持ち、根幹距離適性を高めた産駒が多い。
 パワー問うが、あくまで根幹距離G1なのだろう。2020年のタイトルホルダーが4着だったように、ジリ貧のステイヤーでは分が悪い。
 トップナイフのように、洋芝2000㍍に必要な加速力があり機敏に動けるタイプが理想だろう。
 スピードのあるタイプで能力の高い馬なら、「捲る」という手もある。
 要は、勝負所でスピード差がアドバンテージになるという事。

2022年
1着 ドゥラメンテ産駒

2021年
1着 ディープインパクト産駒
2着 ディープインパクト産駒

2020年
2着 エピファネイア産駒

2019年
1着 ディープインパクト産駒

2018年
1着 ロードカナロア産駒

 そして完成度。近5年の連対馬を見てみると、ドゥラエレーデ以外は1勝ちクラス勝ち、もしくはオープンでの連対歴があり、それなりの完成度をしっかり示していた。

 昨年はかなり酷い結果となったが、有馬記念ウィークの傾向をから、今年の適性は例年以上に主流寄りにシフトしてくるのではないか?…と考えている。
 そんな理由から、パワー寄りの適性を持ちながら、過去にスピード競馬に苦しんだ経験を持った馬にアドバンテージが、ありそうだ。
 
◎ゴンバデカーブース

(血統)
父ブリックスアンドモルタル
母父ディープインパクト

(オプション)
「1600→2000㍍」距離延長、「逃げ→差し→先行、捲り」バウンド位置取りショック。

 母母と父が上手く調和し、物理的に主流的なタイプに出た。
 ダンチヒの血は無いが、代用品とも言えるフォーティナイナーの血を持ち、しっかりとパワー面を支えている。

 前走で、ボンドガールやシュトラウスを大外から差して一蹴した内容からも、ちょっと完成度的にも力量的にも抜けているかな?…といった感じ。
 負かしたボンドガールのデビュー戦は、超ハイレベル。2着に敗れたチェルヴィニアは後にアルテミスSを勝ち、3着に敗れたコラソンビートは後に京王杯を勝ち、阪神JFを3着。アスコリピチェーノではなく、「ボンドガールこそが世代牝馬最強」と言う人も少なくない。シュトラウスに関しても、東スポ杯の勝馬。朝日杯では不甲斐ない結果に終わったが、道中掛かり通しの競馬を失速する内容で、力負けした内容ではなかったのは明らか。
 そんな馬を相手に、2馬身差の着差を付けて完勝しているのである。

 前走、なかなかのスタートを切ったものの、マイル戦のペースの追走に苦しみ最後方までポジションを落としている事からも、400㍍の距離延長はプラスに働くはず。

○シリウスコルト

(血統)
父マクフィ
母父ゼンノロブロイ

(オプション)
「OP→G1」格上げ、多頭数。

 マクフィ産駒の集中力の高さと、スプリントやマイルで追走に苦しむ競馬を経験をした事を評価。

 前走の勝負所での反応の鋭さや楽な勝ちっ振りから、やはり基本は中長距離がベスト。
 前2戦は、距離不足、スピード不足ながら良く走っており、中長距離馬にしてはかなり内容の高い競馬をしている。
 コテコテの非主流も、ここ近年の傾向通りなら理想的な心身構造で、勝ち負けは十分あると考える。
 今後は、小回りや非根幹距離レースではかなり活躍するはず。単勝も少し押さえておきたい。

✕シンエンペラー

 前走は前傾ラップの競馬を、「先行→差し」位置取りショックによる体力補完を施しての勝利。今回でソレなら良いが、前哨戦でそのカードを切ってしまうとは。デビューから押せ押せのローテで反動を癒やす期間少なく、疲労面の心配も。力量は相当にある。今後の活躍に期待。

✕ヴェロキラプトル

 無敗馬も、速度差を感じさせる内容皆無。この面子で勝負所で前に出るのは困難だろう。もっとスピードが問われる度合いの少ないレースで。


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