14期 予想歴41年
◎テリオスララ
3着/7人気
○ジャルディニエ10着/13人
▲ブラウンラチェット16着/1人
△モズナナスター9着/15人
×コートアリシアン
×メイデイレディ
今年の阪神JFは京都開催となる。京都外回りコースは3角から下りその勢いで押し切る、いわゆる「惰性」による決着になりやすく、アメリカ色が実力を発揮しやすい環境下での競馬が予想される。
事実、ファンタジーSとデイリー杯の2歳重賞がこの秋京都でおこなわれたが、アメリカ色の強い血統背景を持つ4頭が人気以上のパフォーマンスを見せて馬券に絡んている。
2歳戦は能力差が大きく反映されがちだが、今年の特徴はメンバーに飛び抜けた存在がなく、他馬との能力差は小さい。馬場状態やコース適性に対する影響、ステップによる優越が出やすい環境だと考える。
・ファンタジーS
ダンツエラン(4人気1着)
父ロードカナロア
母父イントゥミスチーフ
父「欧州✕米国」型
母「米国✕米国」型
モズナナスター(10番人気2着)
父フランケル
母父アグネスデジタル
父「欧州✕米国」型
母「米国✕日本」型
ベルビースタローン(11人気3着)
父シンボリクリスエス
母父ゼンノロブロイ
父「欧州✕米国」型
母「日本✕米国」型
・デイリー杯
ドラゴンブースト(3人気2着)
父スクリーンヒーロー
母父エンパイアメーカー
父「欧州✕日本」型
母「米国✕米国」型
馬場状態は連続開催で路盤が硬く、且つ内目が悪い。
大外差しはほぼ壊滅的、ゴール前は惰性で押し切れてしまう為、差し馬ならば4角までに経済コースを通って好位に取り付きたい。但し、経済コースと言っても馬場の最内ではない。馬群が荒れた内を嫌って外目に持ち出すはずなので、「馬群」の内目でコースロスを抑えるという意味である。
先週の古馬レースの傾向を見ても、4角5番手以内が必須といった感じで、前残りの惰性競馬となっている。そして、450kg以下の小柄な馬体の馬は全く絡んでいない。
惰性競馬は、なんといってもスタートが肝心。スタートの加速力と体力的な完成度は馬格にも出る。アメリカ色が強く馬格のあるタイプに注目したい。
◎テリオスララ
(血統)
父シスキン
母父マンハッタンカフェ
(オプション)
広いコース、生涯初重賞。
父シスキンはアメリカ産アイルランド調教馬で、フェニックスS、愛2000ギニーの勝馬。2歳〜3歳春に活躍した早熟スプリンターで、スピード的にもパワー的にも優秀な血統背景を持つ。ファピアノとゴーンウエストからミスプロ的スピード、オアシスドリームからダンチヒ的なパワーと加速力、ダンシングブレーヴとエルグランセニョールからノーザンダンサー的スピード、シアトルスルーとカロからナスルーラ的スピード、インリアリティからのスピード…と多種多様なスピード要素が分団に盛り込まれている。アイルランドで活躍した馬だが、アメリカ的な仕上がりの早さや、スピードを生かして現役生活を送っていたものと思われる。
種付け時のトラブルにより、その年の種付けは20頭で中断となる。そんな理由から今年の産駒は僅か7頭ばかりだが、そのうちの5頭が出走し3頭が勝ち上がり4勝。芝レースだけで「4,4,0,3」という驚異的な快進撃をみせており、仕上がり早で、且つスピード面でも優秀さを見せつけている。
母シャンドランジュは、マンハッタンカフェ産駒で、父に不足している「サンデーサイレンス」の血を補完し日本の競馬適性を与えている。「ハルーワソング→グローリアスソング」と遡る世界的にも超優秀な血筋で、みやこS勝馬セラフィックコールを輩出。母母ハルーワソングは大魔神一族の母ハルーワスウィートの母であり、重賞2勝のマーティンボロ、ラジオNIKKEI賞勝馬フレールジャックを輩出している。
テリオスララ自身はと言うと、1800㍍を矯めて逃げる事が出来るように、気の良さと体力的な完成度の高さがウリなタイプ。
心強いのは乗り替わりで、今回はミルコ・デムーロが騎乗する事になった。体力を生かす騎乗に定評があるジョッキーだけに相性もピッタリだ。
未出走馬相手に2着→経験馬相手に1着(0.1秒差)→オープン馬相手に1着(0.3秒差)と相手が強化される毎に逆にパフォーマンスを上げ着差を広げているところも魅力。クラスが上がって頭打ちするというタイプでは無さそうだ。叩き良化っぽい挙動を見せているところや、物理的な面は母父の影響が強そうだ。マイルベストとは言い難いが、内が荒れながら前残りという馬場状態も、馬群がバラけやすく揉まれにくい環境。この馬にはプラスに働きそうだ。
血統は仕上がり早のスピードタイプ。且つステレンボッシュやチェルビニア、レガレイラなど2歳時から一線級で活躍する馬を送り出したノーザンF天栄で効果の高い調教を施されているのも魅力の一つだ。
余談になるが、馬主鈴木美江子氏は、1枠1番ビップデイジーの馬主鈴木邦英氏の奥さん。共に愛馬が同枠に入っての珍しい夫婦対決が実現する。オカルト派には「1一1」のゾロ目馬券がお薦め。
○ジャルディニエ
(血統)
父アドマイヤマーズ
母父ワイルドキャットエア
(オプション)
生涯初重賞。
父は4戦無敗で朝日杯FSを制したアドマイヤマーズ。NHKマイルC、世界的強豪が集う香港マイルも制したマイルのスペシャリストでもある。
デビュー戦こそ落としたが、ここ2戦は単勝オッズ2倍を切る圧倒的支持を集めての勝利で、人気相応のパフォーマンスで他馬を圧倒。2走前は体力の違いで0.6秒差の圧勝。前走はゴール前の脚色が他馬と明らかに違っていた。
にも関わらず、今回は人気急落は意味不明。母系がアメリカ色で前向きさもあり、例え道中で好位が取れなくても、馬群の内目を突きやすい枠順を得た。広い選択肢を得た強みがある。この時期に馬体が増えたのも良い。完成度高く、現時点では能力上位と捉える。
▲ブラウンラチェット
(血統)
父キズナ
母父コングラッツ
(オプション)
なし
「前々走63.4→前走60.2」というペース激化にも戸惑わず同じポジションで競馬をし、レースを1ランク上のレースを勝てた事を素直に評価したい。スタートも問題なく普通に出れるので、不利のなく自分なりの競馬が出来るはず。大物感はないが…
△モズナナスター
(血統)
父モズアスコット
母父アグネスデジタル
(オプション)
「1400→1600㍍」距離延長。
距離延長はタブーとされる阪神JFだが、それは差し競馬が嵌りやすい阪神開催での話。しかし、今回は前残り有利想定で、むしろこのステップはプラスと考える。
モズアスコットと、母父アグネスデジタルは共に、ダートと芝の両方のG1を勝ったオールラウンダーで、パワーとスピードの両方を備えたタイプだった。両馬共に癖の強いタイプで、環境が整えば跳ね上がるが、気が向かなければ全く走らないといった感じになりそう。要は「ピンか?パーか?」の馬で、馬券の軸にはしにくいタイプ。性格的にアメリカ色強く、軽い距離延長はベスト。
✕コートアリシアン
毎回スタートで腰を落として後手を踏んでるように、トモが緩さが致命的。今回も、スタートで後手を踏み終わるパターンか? 母父の影響が強そうで、トモの力をつけるのには時間が掛かりそう。ある程度馬体が増えたら、もっと強くなるはず。
✕メイデイレディ
ダート色強く、差し馬と言ってもキレるタイプではなく消耗戦向き。道中ゆったり流れる広いコースではなく、芝なら流れが厳しくなりやすい小回りかスプリントが向くはず。
番外
香港C
◎ロマンチックウォリアー
◯ウイングスパン
△タスティエーラ
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