勝ったマカヒキは後方から一気の差し。
やはり今回ばかりは勢いが違いましたね。
次はそう簡単ではないでしょう。

２着リオンディーズは早めの競馬。
この形で崩れなかったのは立派だと思います。
皐月賞に向けては一番良い内容でした。

３着エアスピネルは少しかかりましたが、
それでもこの内容は負けすぎですね。
少なくともリオンディーズには力負けです。
レースレベル：4
→次走狙い馬:リオンディーズ  
→次走危険馬:マカヒキ  

　今年の弥生賞は、朝日杯の連対馬リオンディーズ、エアスピネルと若駒Ｓを勝った無敗馬マカヒキの３強対決で盛り上がりました。朝日杯連対馬２頭（特に勝ち切ったリオンディーズ）は、当時３着馬に４馬身差をつけ、今年のクラシックでも本命と目されていたところでしたが、新星のマカヒキが２頭を両断する結果となりました。これでマカヒキは皐月賞で主役候補の筆頭にまで上がったと言えるのではないでしょうか。皐月賞の予想人気は、１番人気マカヒキ、２番人気サトノダイヤモンド、３番人気リオンディーズとなるように考えますが、ルメール騎手の選択や、選択しなかった馬に誰が乗るかも影響を与えるかもしれません。

　今回は予想（展望）文も書いていましたが、３強のみ指名して印の順番も合致し、着差的にも指数の計算通りとなったのでとても良かったです（文中の指数差４（３馬身半）は、マカヒキの６１に対するタイセイサミットの５６．９との差のことであり、結果的にマカヒキは楽勝リスクにより指数を更に上げ、エアスピネル６２．４との差となったため（指数差５．５は約４馬身半～５馬身））。配当は低いですが、こういう精度の高い予想をいつもお送りしたいものです。

　レースを見ていた時の印象は、リオンディーズは行きたがってしまったのをデムーロ騎手が先行させる形で何とか制御したこと、エアスピネルも武豊騎手が無理に抑えたため同馬のスピードを活かさずにもったいない競馬を選んだこと、マカヒキは出負けにより最後方となったところ１角で多少出していったこと、思ったより先行馬が飛ばして、1000m通過が59.5秒と想定していたより厳しい流れになったこと、３強それぞれが完全な乗り方でなかったものの、直線は３強対決となり、マカヒキが父を彷彿とさせる軽い脚捌きで粘るリオンディーズを差し切ったこと等を思いつつでした。想定の範囲内というところです。

　しかし、これが中弛み超スローのラップだったということがわかって驚きました（実際には「超スロー」と呼ぶのは違和感があるかもしれません、「中弛み超高速上がりラップ」と言うほうが適切でしょうね。また、先日データで示した上がり２Ｆが22.4以内という条件には合致していませんが、私が用いている超高速上がりラップの条件はもう少し緩やかなのでこれは中弛み超高速上がりラップに該当するレースです）。

　かれこれ12年若駒戦の予想をしてきましたが、中弛み超高速上がりラップで３連勝した馬は初めてのこと。上のクラスで馬券になる理論からはＧ１でも馬券に絡むと考えて良いでしょうし、指数も頭ひとつ以上抜けた値が出ましたのでクラシックでも中心視せざるをえないと考えています。

（中略）

　負けたリオンディーズは、先行負荷を多少見積もれるかもしれませんし、先行できたのは皐月賞に向けて収穫でしょう。エアスピネルはこれで腹を括って本番は前に行けるのではないでしょうか。リオンディーズとの指数差は１．５程度ですから、多頭数となる本番では立ち回り次第で逆転可能と見るべきでしょう。

　全文版は競馬ナンデメルマガにてお送りする予定です。
レースレベル：5
→次走狙い馬:マカヒキ       

マカヒキの末脚が際立ったレースではあるが、
隊列が決まるまで時間を要したことは覚えておきたい。

テン3F34.3というラップで前付けしたリオンディーズと
ここで無駄な脚を一切使わず後方待機し、
ペースが緩んでから押し上げてきたマカヒキとは
勝負所で残っているスタミナが全然違った。

それでも直線楽に先頭に立つとマカヒキ以外を
突き放す競馬をしたのだから本当に強い馬だと再認識。
リオンディーズは皐月賞馬にもっとも近い存在だと思う。
本番も同じペースになったら話は別ですが。
→次走狙い馬:リオンディーズ       

マカヒキ（１着）
まず前提として、ラップタイムは
12.5 - 10.5 - 11.3 - 12.2 - 13.0 - 12.8 - 12.5 - 12.5 - 11.3 - 11.3
で、これを見ずにリアルタイムで見た時はマカヒキ自体パフォーマンスを上げて来たなと評価していたんだけど、ラップ見ると嵌った感が出てきたかなあ。この馬の場合これまで京都で２Ｆ戦の仕掛けの遅いレースが主なんだけど、今回もそういう展開にはなった。大外はぶん回しているけどここで12.5の刻みだしほとんど脚自体は使っていない。まあこの馬に限らず最序盤だけが速く（３Ｆで３４．３）、あとはスローで３頭だけが２Ｆ戦でこの時計を叩きだしたのでレースレベルは全体としては凡戦というのはある。対リオンディーズ・エアスピネルにおいても２Ｆ戦で２頭が仕掛けをかなり待ったのに比べて後方からフラットにギアを上げていた優位性もあった。本番でどうかとなるとちょっと怪しくて、このペースであの位置ではまだペースが上がった時の適応、それと馬群全体がロンスパになった時に不安はあるかな。ルメールも正攻法で外回しがちだし、できれば内枠は欲しい。そうでなかったら消極的押さえで、ダービーで狙った方がいい１頭ではあるかな。

リオンディーズ（２着）
まあ本番でこう乗っちゃうと騎手の責任問題だけど、トライアルの乗り方としては正しいし収穫あったんじゃないかな。比較的ポジションに融通効かせた乗り方ではあるし、哀しいかな前が要所でペースが全く上がらず仕掛けをかなり待つ形にはなった。この馬はマカヒキに比べてもかなり緩いところから一気に最大速度に持ってきている仕掛けにはなったし、負けて強しという２着だと思う。皐月賞は本命で決まったかなという内容で、ペースが上がっても今日の余裕度なら全く不安ないし、１か月後が楽しみ。

エアスピネル（３着）
うーん、このラップ見ると本番の乗り方が難しいかな。これは武豊がどうとらえるかに拠る。リオンの後ろで競馬するという前哨戦として１つプランをやってきた事は正解だし、あれで脚を出し切る競馬で負けたならいいけど、２Ｆ戦で結果こちらもリオンの仕掛けに合わせちゃった感はあるかな。こちらもそこまで急激なギアチェンジが良さそうな馬ではないしね。今の段階なら、本番は溜めるだけ溜めてのギャンブルをして欲しいかな。リオンが今日の内容で前を意識する競馬に向かっていきそうな分、こちらは待機策でどう噛み合うかなというとこ。


その他はまあ、前受けで２Ｆ戦で仕掛けてみたモーゼス（蛯名）以外は全員駄目だわな。前が飛ばしているだけで位置取りとしてはリオンやエアスピネルの位置くらいで後方待機、マカヒキの位置が最後方でいいレベルで他の番手馬は勝負いってないし、タイセイサミットやアドマイヤエイカンなんかも持ち味殺しまくっている競馬だし論外。本番のペースで期待したい馬ではあるけどね。
レースレベル：3
→次走狙い馬:リオンディーズ,タイセイサミット
→次走危険馬:マカヒキ