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巷の専門家の予想では、岩田パパのノースブリッジがハナを奪い、スローに落として、ジュニア騎乗のホウオウビスケットのアシストする…という見解が有力視されている。
私の見解はというと、それとは全く異なる。横山パパが闘志の強い個性派の先行馬に騎乗している為、この馬の個性を引き出した騎乗になると考える。
ペースは、遅くとも平均以上には流れると考える。2022年ほどのハイペースにはならないにしても、内容的にはそれに近いものになると考えて予想してみたい。
よりによって、ルメールジョッキー騎乗の、レーベンスティールは、よりによって大外枠に。ステップ、タイミング的には最高だったが、今回は運に見放された感が強い。コース形態的に、スタート直後から不利を食らい、馬混みに入れ難いために折り合い面でも苦労しそう。
かなり穴っぽい2頭を推奨するが、G1馬の勢いがぼんやりとしているタイミングだけに、下剋上があると見る。キングズパレスとマテンロウスカイの単勝を中心に馬券を組み立ててみたい。
◎キングズパレス
(血統)
父キングカメハメハ
母父ドバウィ
(オプション)
多頭数内枠、「G3→G1」格上げ、生涯初G1。
ヨーロッパ色一色でありながら、父から精神力と主流適性、母父からスピードとパワー、母母から持続力を受け継ぎ、「究極の天皇賞秋仕様」とも言える血統バランスに魅力を感じる。
相性という面でも、キングカメハメハ直系馬はこの10年で4勝。「キングカメハメハ+シーキングザゴールド」の組み合わせは、2018年のレイデオロで実績がある配合でもある。
血統的にも本質的にも、ヨーロッパ側に寄った主流色。天皇賞秋とマッチした心身構造と考えており、今回はこの馬をイチ推し、激推しするつもりでいる。
何の因果か?、「2021年最強の新馬戦」と呼ばれているレースでデビュー。素質を買われ、イクイノックスに次ぐ3番人気と評価された。後の阪神JFの勝馬サークルオブライフよりも高い評価を受けていたが、結果は…後のダート界のシルバーコレクター、ウィルソンテソーロよりも更に3頭後ろの9着。初勝利を上げたのは、年が明けて3歳の春。ヨーロッパ色の強い血統にありがちな奥手タイプだったという事だ。
オープン入りを果たしたのは、5歳になった今年の春。それから3戦ローカル重賞を使われたが、その3戦全てで馬券に絡み安定感を見せている。
ここで、注目すべきところは、そのローカル重賞で勝ち切れていないという事と、勝ったレースは全て中山、府中の中央コースで、且つ上がり2位以内のものであるという事。ローカルコースは基本的に非主流脚質向きである為、主流脚質の馬には不利だという事。そんなレースで勝てないながらも安定感を見せるという事は、不得手なコースでありながら、極めて内容の高い競馬を見せている可能性が高い。
バイオリズム的に見ても、長い時間を掛けてめきめきと力を付けて来ており、ピークに近いタイミングであると考える。そのタイミングで、今回は生涯で初めてのチャンピオン戦となる。重賞を使ってはいるが、ここ3戦はシーズンオフのローカル重賞で、今回はこれまでとは全く異なるメンバーとの対戦となる。感じるフレッシュさは格別で、精神的アドバンテージが圧倒的な部分も魅力である。
主戦の松岡正海は、馬鹿の一つ覚えであるかの如く大外をぶん回したがる嫌いがある為、シュタルケへの乗り替わりは願ってもないチャンスと考える。
シュタルケの重賞勝鞍は過去に4勝。古い話ではあるが、そのいずれもが内枠、もしくは内目を突いてのもの。隠れた "イン突き、内枠" 巧者であり、松岡とは真逆のコース取りを得意としている。先週日曜日に1勝を挙げているが、それもやはり最内枠でのものだった。内枠巧者はキンカメ産駒にも言える事で、人馬の相性面でも期待が持てる。コースバイアスとの兼ね合いもあるが、これまでのような、「コースロスの大きな競馬」から解放され、これまでとは一味違う競馬を見せてくれる事も期待出来る。
今回は血統本来の集中力を生かす騎乗に期待してみたい。
新潟大賞典では、この馬1頭だけがはっきりとした脚色の違いを見せてヤマニンサルバムに迫っている。このレース内容から、かなりの力量を感じ取っており、この面子に入っても十分に勝ち負けになると見ている。
この馬がこのレースで連対するようなら、2021年8/28新潟5レースの新馬戦デビュー組から、4頭のG1連対馬(イクイノックス、サークルオブライフ、ウィルソンテソーロ…)が誕生する事になる。オカルト馬券師にもお勧めの1頭だw。
○マテンロウスカイ
(血統)
父モーリス
母父スペシャルウィーク
(オプション)
「逃げ→差し→逃げ」バウンド位置取りショック、「1800→2000㍍」距離延長、「G2→G1」格上げ、生涯初国内G1。
前向きさと闘志の強い典型的なモーリス産駒。血糖背景的にはヨーロッパ色がかなり強く、イメージ的には2022年4着のジャックドールというよりは、逃げて2着となったパンサラッサの方に近い。
今回は前向きさや闘志を煽るようなオプションに加え、初の国内チャンピオン戦という鮮度も加わる魅力的なタイミングでもある。
先週に述べた事だが、横山典ジョッキーは、ダノンデサイルのような個性の薄い人気馬ではなく、個性の強い穴馬で強みを引き出す騎乗をしてくるタイプだ。今回は人馬の相性も良いはずなので、先週の汚名返上に期待してみるのも良い。
ドバイでは、輸送による大幅馬体減。惨敗の原因が発揮としている。体力が落ちていた状態でハナに立ち競馬をしていた訳で、闘志の衰えは無いと判断できるし、体調を戻した今ならばドバイでの「苦しい経験」は今回の良い布石にもなりえる。
前走はスローになり、ポジショニングだけで結果が決まってしまったような競馬。位置取りを悪くしながら、勝馬から0.5秒差なら、むしろしっかり走れている。しっかりレースを使えていた事から、ドバイのダメージは皆無だろう。前走は全くの不完全燃焼だった事から、今回は大幅なパフォーマンスアップに期待したい。
中山記念では、「G3→G2の」格上げでありながらの圧勝劇。あのパフォーマンスこそがこの馬の力だと素直に評価したい。
▲ベラジオオペラ
(血統)
父ロードカナロア
母父ハービンジャー
(オプション)
多頭数内枠
「ロードカナロア+ハービンジャー」とヨーロッパ側に寄った主流脚質で、物理的に合うタイプ。
ただ、ダービーから中距離の主力と戦っている。「路線的マンネリ化」が進行しており、モチベーション的な部分で上位2頭とは劣るのも事実。
ここ2戦は先行策も、理想はダービーのような差し競馬。
もともと夏場にガタっとくる馬らしく、ひと叩き出来なかったのはその辺が影響していそうなので、ちょっと評価を落としてみた。
△レーベンスティール
(血統)
父リアルスティール
母父トウカイテイオー
(オプション)
「1800→2200→2000㍍」バウンド距離短縮、「差し→先行→差し」バウンド位置取りショック、多頭数、「G2→G1」格上げ、生涯初国内G1。
ルメール騎乗で、トライアル勝ち。人気になるだろうし、距離短縮とステップ的にも良い。母はヨーロッパ寄りの血統で合っていそうに見えるが、実は意外と相性の悪い血統背景を持つ。
リアルスティールの父ディープインパクトは、抜群の繁殖成績を残した名種牡馬だったが、天皇賞(秋)の勝馬はスピルバーグのただ1頭のみ。母父トウカイテイオーは7着凡走、その父シンボリルドルフもギャロップダイナに敗れた。
父父リアルシャダイも社台Fの主力種牡馬だったが、このレースの勝馬を出していない。
唯一の救いは母母母父ターゴワイスで、レッツゴーターキンを輩出している。
この血統背景はしっかり競走成績に反映されており、更に嫌な部分となっている。実はこの馬の勝鞍は、全て非根幹距離なのである。
それでも敢えて、「○」と高い評価を下したのは、距離短縮で物理的精神的なカバーがなされている事、国内G1初挑戦と精神的なフレッシュさがある事。加えて、鞍上がルメールであるが故、位置取りショックによる体力補完、この馬のスピードを生かした競馬がしっかり担保されているからである。エプソムカップのような末脚を生かした競馬に期待する。
前向きさが前面に出た馬なので、外枠は割引。母父父の悪夢が脳裏をよぎる。
△リバティアイランド
(血統)
父ドゥラメンテ
母父オールアメリカン
(オプション)
休み明け。
血統面では、オセアニア寄りの主流で、キンカメ直系も微妙に適性からズレたタイプか?
出走数少なく消耗低いも、JCやドバイシーマCを使った事で牡馬一線級との対戦を済ませており、鮮度が落ちたタイミング。
おそらく1番人気だろうが、人気ほどのパフォーマンスは期待出来ないと考える。
大差を付けられたJCやドバイの内容からも、底が割れた感じで、強い馬には決して食い下がる馬でもない事がはっきりした。地力が高いので、掲示板には載せて来そうだが、勝ち切るイメージとなると…
?ドウデュース
アメリカ色が加えられた血統背景を持ちながら、実はかなり重苦しいタイプか?
ダービーは叩き3戦目の距離延長、有馬記念も叩き3戦目の距離延長。年々適性方向にシフトしていそうだが、その分休み明けに疑問を感じる。
✕ホウオウビスケッツ
父の影響強く、パワーと前向きさが前面に出たタイプ。適性からかなり離れたタイプで。
前走は明らかに恵まれた内容でありながら、それでも勝ち切れなかった訳で、取り上げられる材料無く。今回は「楽→苦」ステップ。 10/27 10:36
夏影 予想歴41年 回収率% | 予想のベースになっているのは、今井雅宏氏考案の『Mの法則』。 総拍手獲得数:1260 | |
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