戦前に懸念していたが、前々で競馬をしそうな馬がやはり少なかったようで、悪い方の予感が的中。消しとしたアルティマトゥーレが好発からハナを切り、そのまま後続に２馬身以上の差を付けて快勝。もっとも、内枠で好スタートのテーオーギャングがアルティマトゥーレにハナを譲って番手に控える、あの時点で４角を見るまでもなくもう諦めの境地に辿り着いてはいたが。

　準オープンとしてはテンに速い馬が少なかったことも、能力以外でアルティマトゥーレが快勝できた一因。レース内容は強かったが、展開的には相手に勝たせてもらったようなもの。スピードもオープンでもそれなりに通用しそうだが、過去最速の前半３Ｆが33.9だから、数字上からは芝1200に関してそこまでの快速馬とも思えない。ここではあえて次走危険にはしないが、馬群で揉まれたり逃げて競られたり、激しく厳しい競馬になった場合には簡単にボロを出す危険性はまだ十分ある。そもそも、それほど強い馬なら阪神牝馬Ｓであそこまで負けはしないものだ。

　テーオーギャングはやはり平坦だとよく走る。だが、納得いかないのは陣営が折り合いにやや気を使い過ぎている点。今回も一旦控えてから流れ込んでの３着。決して責められる内容ではないけども、そもそも脚をためてところでそれほど味がありそうなタイプには映らない。控える競馬はおそらく陣営の指示通り。これは仕方ないとはいえ、ハナ争いでアルティマトゥーレを制して先手を取っていれば、良い意味でもっと違った結果が出ていたと確信している。折り合いを気にせず思い切って逃げたほうが自ずと良い結果を生むはずだが、現状のような先行馬のままではこれ以上の上積みはもう望めない気がする。

　その他、予想で本命にしたシャペロンルージュはもう少し時計のかかる馬場のほうがベターか。タイセイハニーは外枠のロスを考慮すれば、勝ち馬に離されたが長くいい脚を使って上々の２着。飛騨Ｓでのあわや勝利はやはりフロックではなかった。

　次走が狙いになるかどうかは別だが、人気薄で５着と健闘したナンゴクプラネットにも注意を。平坦の芝1200では結構堅実で、今後は小倉・新潟・札幌を控えている夏競馬、芝1200に出てくれば競馬場を問わず注目したい。あとは時計のかかる馬場か軽ハンデの条件が付いてくればなお良い。
レースレベル：3
→次走狙い馬:ナンゴクプラネット  
→次走危険馬:テーオーギャング