ヴィクトワールピサにとって相手に不足はなかったと思います。
毎年のように昇級の１勝馬が多かったが、なかなか強い勝ちっぷりだったヒルノダムール、ダノンシャンティ、アドマイヤテンクウ、エーシンウェズン・・・２勝馬にもコスモファントム、サクラエルドール・・・雪辱を期すメイショウホンマル、アドマイヤプリンス・・・敢えて朝日杯に行ったローズキングダムを除いた現時点での好メンバーが揃っていたのではないだろうか？


内枠を引いてもまれる競馬をしてほしいと思っていたら見事に内枠を引いたヴィクトワールピサ。陣営としてはいい経験が出来たし勝てたし、とりあえず無事に行けば大きいところで好勝負が出来る態勢は整ったと思っているでしょう。
４コーナーからの反応は他馬と違いすぎた。大外を回りながら直線を向いたときの速さの違いはここでは力が違ったというべきものと思う。
コスモファントムが自分の競馬に持ち込んだ分抵抗されたがきっちり差し切ったのは着差以上の強さ。

そのコスモファントムはエーシンウェズンの作る流れに乗って２番手の競馬。瞬発力勝負では分が悪いという陣営のコメントの通り、４角先頭のスタミナ比べに持ち込んだ。さすがにヴィクトワールピサには屈したが、現時点での力が相当であることは示していると思う。パドックで見せる馬体の張りは相当抜けていたと思う。筋骨隆々でいかにもダートor短距離で向きそうな身体だった。そう考えれば芝の中距離のここでここまでやれてれば十分すぎるでしょうね。

ダノンシャンティは上手く内を突いて３着でした。低評価ですみませんね。いいところを通っていたのを考えればこのぐらいやれても驚きはしませんが、将来的にはどうでしょうね。

ヒルノダムールは３着にわずかに届かず。ヴィクトワールピサと同じようなところにいましたが瞬発力の違いを見せつけられた形ですね。デビュー戦で負けた相手がホープフルＳを勝ったので、ヴィクトワールピサを抜きにした相手比較だとだいぶ上にランク付けできるんじゃないですかね。


逃げたエーシンウェズンもコスモファントムと同じように筋骨隆々でダートでもやれそうな短距離系の身体をしていました。かなり離された７着したがコスモファントムに早目に来られてもそこまで粘っているわけですから馬体的には向かないここでは十分ではないでしょうか？


アドマイヤプリンスはこんなもんですね。頭が高くて馬群に入れるのもダメですし、大跳びでエンジンがかかるのが遅すぎるし、あまり期待するのは酷ってやつです。
レースレベル：4
→次走狙い馬:ヴィクトワールピサ       

ド固い決着。

1着ヴィクトワールピサ　▲
何の問題も無く勝利。ファントムには多少てこずったが、和田騎手の好騎乗もあっての走りだったので、その差は結果よりも決定的だったかも。もちろん武騎手もここ最近の重賞に限っていえば
武騎手も好騎乗ではあったけども。


2着トーセンファントム　◎
枠の問題くらいしかマイナス要素がなく実際勝ってもおかしくない展開。ヴィクトに完敗したし走りっぷりにもこれからの成長度は測り知れる感じ。クラシックでは人気するものの、掲示板パターンなのかもしれない。

3着ダノンシャンティ　　無
思ったよりも良い馬だった。OPまで追っていけばそれなりに稼がせてくれるかもしれない。2歳限定の重賞をどっかで一個くらい獲るかも。もちろんGⅠではもう少し成長度を見極めないといけないけど。


危メイショウホンマル
他の上位人気陣と比べると明らかにまだ力不足だった。

危アドマイヤプリンス
前回の反省を踏まえてか、後方から。
まず陣営がこの馬のベストパフォーマンスをまだ見極めてない気がする。あと２，３回は迷走しそう。


あと一応、荒れる想定で2頭の穴候補でヘイダーリン、タガノエポレットをだしたものの、見事に散った。
レースレベル：1
→次走狙い馬:ヴィクトワールピサ,ダノンシャンティ
→次走危険馬:メイショウホンマル,アドマイヤプリンス

本命に推したヴィクトワールピサは１着。
中団やや後方からレースを進め、折り合いも問題無さそうだったので、今後も安定した力を見せてくれそうで楽しみ。
少し気になった点は、直線に入って仕掛けてから反応が鈍い様に見えたので、相手のレベルが上がった時に勝負所で置いていかれるパターンもあるかも。
このレースを見た限りローズキングダムの方がまだ１枚上かなと感じた。

２着コスモファントム
レース経験が多くどんなレース展開でも好走しそうな気がしていたが、スローペースで先行した楽な展開で２着に粘った。
父は外国馬で日本ではあまりなじみが無いので、今後どんな馬になってくのか注目したい。
が、勝ち馬とは力の差があってひと皮むけないとクラシックでは勝負はきつそう。

３着ダノンシャンティ
１戦１勝での重賞挑戦だったが、壁にはじき返された印象。
しかし勝ち馬とは１馬身ちょいだったのでレース経験を積む事で、馬体的にも気性的にも成長するだろう。
レースレベル：3
→次走狙い馬:ヴィクトワールピサ       

勝ったヴィクトワールピサは中団やや後方から差し。
揉まれると危ないと思いましたが、早めに外に出してきました。

2着コスモファントムは先行して粘り。
聞き慣れない父名ですが、条件問わず崩れませんね。

3着ダノンシャンティは後方から。
フジキセキ産駒で連続好走するタイプなのでしょう。

ヒルノダムールは終始手応えイマイチ。
一応僅差4着ですが、あまり進んでいかずスムーズさを欠き。
マンハッタン産駒で、このタイミングで3着来れないというのは・・・。
レースレベル：3    
→次走危険馬:ヒルノダムール  

◎メイショウホンマル…13着
スタートは五分。序盤やや気合いをつけて中団前目の位置に。道中は7番手の中。やや押しながらの追走。4Cではいつものように手応えが悪く、ムチが2,3発飛んだ。直線入口でヴィクトワールピサに前カットされる不利。交差するように外にだしたが、その時点で失速気味。直線では伸びがなくなった。4Cで手が動いたのはこの馬の個性だから気にしてはいないが、直線伸びなかったのは、カットされて戦意喪失したからなのか、元より脚がなかったのか。その辺りは非常に気になるところ。

○コスモファントム…2着
スタートは好発。内に飛ぶようにゲートを出た。行けそうな感じはあったが、無理には行かない。エーシンが行ってくれたこともあってそれを見る形での2番手に落ち着く。抜群の手応えで終始追走。4Cから逃げ馬に並びかけていく。持ったままでの進出。直線入口でやや押していって、坂下でスパート。坂上でやや勢いが鈍ったところを勝ち馬に差された。それでも危なげなく2着は確保。

▲エーシンウェズン…7着
スタートは五分程度。無理に行く感じはなかったが、内の各馬が行く様子がないのを見るとハナを奪いに行く。3-4Cでやや手応えが怪しくなり、差が少しずつ詰まっていく。4Cで早目に並びかけられ、直線早々に抜け出される。後は失速したような形になり7位入線。

無印ヴィクトワールピサ…1着
スタートはまずまず。前半は出たなりの形で進めて、中団やや後方。後方5番手を折り合い、抜群の手応えで追走。3-4Cでもジッと我慢。4Cを回る辺りから一気にスパート。直線も良く伸びて、坂上で前にいたコスモファントムをしっかり捉えた。騎手としては100点満点の競馬だっただろう。

次走狙い馬コスモファントム
特段買いたい訳ではなく、選ばないとならないため選んだ格好。キャリア2戦のエクセルサスも気になったが。
コスモはスタートも抜群だし、競馬も番手からと安定した内容。毎回必ず力を出し切る。強い馬に負け、弱い相手に勝つ。軸としては今後とも信頼出来そう。この馬が今年のクラシック路線の物差し馬となるはず。
レースレベル：4
→次走狙い馬:コスモファントム       

12.6 - 《11.0》 - 《12.7 - 12.9 - 12.5 - 12.6》 - 12.2 - 《11.6 - 11.4 - 11.8》

スタート後すぐに上り坂・急な1～2コーナーがある阪神としては、このテンのラップは速目。

コーナーで緩んでからはそのままペースが落ち着き、最後は11秒台のラップが並ぶ切れ味比べ。

序盤のテン争いで脚を使いつつも最後のキレ比べに対応したコスモファントム、大外をぶん回して間に合わせたヴィクトワールピサはそれぞれにハイレベルな競馬。持続力・切れ味を兼ね備えたこの2頭は、来春のクラシックでも大崩れなく活躍できそうです。


7着以下を5馬身千切った3～6着馬も「高い時計レベルでの上がり勝負」に対応したと言ってよく、次走以降堅実に走ってきそう。重賞でも要注意でしょう。

しかし最近の競馬はなかなかハイペースになりませんねぇ…
レースレベル：4
→次走狙い馬:アドマイヤテンクウ,エクセルサス