2010年 タイム 1'11"2 (良) 1FAve=11.87 3FAve=35.60
ラップ
①12.1-②10.9-③12.0-④12.0-⑤12.0-⑥12.2
1FAveとの誤差
①+0.2 ②-1.0 ③+0.1 ④+0.1 ⑤+0.1 ⑥+0.3
テン35.0-上がり36.2 『前傾』
『前傾』・・・逃げ× 先行△ 差し○ 追込◎
1着マジカルポケット・・・ジャングルポケット×Danzig=グレイソヴリン×ダンチヒ 〔1-s〕 5-5
2着マイネショコラーデ・・・ロージスインメイ×マイネルラヴ=ヘイロー×ミスプロ 〔2-n〕 2-2
3着ルリニガナ・・・スニッツェル×Kingmambo=ダンチヒ×ミスプロ 〔9-f〕 5-5
今年もテン-上がりのラップ差から『前傾』の流れ。展開的には追込が最も恵まれ、次いで差し、逃げ・先行には厳しい流れと考えるが、今年も好走馬は4コーナー5番手以内に位置し、「ローカルコースの鉄則」が活きたと考える。また2歳のこの時期、まず緩いペースになることはないと思うので、上がり特化の瞬発力タイプが出走していないことも要因にあると思われ、より前に位置するタイプを上手く見つけられるか?が鍵になると考える。
1着マジカルポケットは、前走新馬戦1着(=函館芝1200m)からの好走。前走の新馬戦2着馬ロビンフットはこのレースと好相性のラベンダー賞1着好走していて、実力的に十分好走できる下地があったと反省する。6月の開催前半の新馬戦を圧勝していたため、今の馬場に対応できるか?が疑問に思えて(=ジャングルポケット産駒がこの時期の芝1200m重賞好走のイメージが浮かばなかった)、嫌っていましたが、前述の新馬戦2着馬がラベンダー賞好走していることから対応可能と考えるべきでした。また新馬戦のタイムは芝1200m戦の中では平凡なため侮ってしまったので、戦った相手から実力を良く考えるべきと反省します。
ジャングルポケット産駒はグレイソヴリン系で、長い直線をぐんぐん伸びてくる末脚の長さや、一瞬のもたつきはトニービン系に共通する特徴。反面小回りコースの成績も良いタイプもいる。しかしトニービンほど徐々にエンジンがかかる感じはなく、もっと瞬間的に前に出る馬力があり、この点は父母父ヌレイエフによる影響と考える。本来はもっと距離が延びてこそと思うが、この時期の好走が可能なのは、父母父ヌレイエフの影響が出ているものと思われる。母父Danzigはダンチヒ系で、緩急のある流れよりも全体的に速いペースに強く、短距離~マイル向きのスピード血統。夏にも強い。母父の特性としては、サンデーサイレンスやマイラー血統との配合だとスピードを良く伝え、ステイヤー種牡馬との配合だと2200m&2500mなど半端な距離が得意となる傾向がある。
No.〔1〕の牝系は、No.〔1〕の牝系は、2歳戦から好走する仕上がりの早さを有し、クラシック春シーズンには完成することの多い成長力を有した牝系。分枝記号sは、立ち回りが上手く、スローの上がり勝負で強い。上級クラスでは展開利が必要。
2着マイネショコラーデは、前走ラベンダー賞2着(=函館芝1200m:0.0秒差)からの好走。ラベンダー賞好走馬は函館2歳Sではよく好走する傾向があり、今年も好走した事実からも軸としての信頼性は高いと考える。この時期での現時点での能力を証明していると考え、簡単に能力の逆転は出来ないと考えて素直に評価すべし。
ロージスインメイ産駒はヘイロー系で、同父系のタイキシャトル産駒のように仕上がり早く小脚を使える器用さを有している。夏のローカルは鬼。母父マイネルラヴはミスプロ系で、仕上がりの早いスプリンター血統。2歳~3歳春は稼ぎ時で、この時期は重賞でも侮れない。夏のローカルコースと軽量が好走のポイントになりやすい。父×母父ともにローカル向きのタイプで、仕上がりも早く秋シーズンの2歳重賞まではまだまだ好走可能と考える。また今回は好走馬の中では流れが向かない中での好走なので評価したい。
No.〔2〕の牝系は、2歳戦から走れる仕上がりの早さとクラシックでも好走する成長能力を有した牝系。直線の長いコースでの末脚勝負に強いのだが、小回りでも終いキレる。分枝記号nは、仕上がり早で素軽いスピードと立ち回りの上手さが持ち味。底力には欠けるが器用さでカバーする。この特性は2歳~3歳春までの時期なら大きなアドバンテージになるので、今後の好走にも期待。
3着ルリニガナは、前走新馬戦1着(=函館芝1000m)からの好走。新馬戦は6月の開催の早い時期の好走でしたが、血統配合から開催後半の馬場でも対応可能なスピードとパワーがあると考えて期待して3着好走。
新種牡馬スニッツェルはダンチヒ系で、距離に融通性のあるディンヒル系ながら短距離~マイルで持ち味のスピードを発揮する。芝でこその血統で、素質のある馬は早い時期から頭角を現し成長力もある。母父Kingmamboはミスプロ系で、格の高いレースで究極のスピード競馬(=レコード決着)になるほど凄味をきかす血統。本格化前は詰めの甘さがあるのだが、底力が問われる淀みなく流れる展開で強い。2歳戦のこの時期はレース経験も少なく、ペース配分関係なく淀みなく流れる展開になると考え、この特性を上手く活かしたと考える。
No.〔9〕の牝系は、2歳戦の早い時期から好走できるが本格化前までは詰め甘なところがある牝系。小回りコースが鬼門で、広いコースでの好走が多い。分枝記号fは、休養明けは苦にしない反面、叩いて一変が少ないタイプ。前走好走だと調子は維持と考えて好走が期待できる。
函館2歳Sのポイントは、
①流れは『前傾』になりやすい。展開的には逃げ・先行に厳しいが、「ローカルコースの鉄則」が活きやすく4コーナー5番手以内に好走馬が多い。
②短距離に強い芝・ダート兼用血統。ヘイロー系は好走馬多い。
③仕上がりの早い牝系。No.〔1〕〔2〕〔3〕〔4〕〔9〕〔23〕は好走馬多し。
④開催前半の6月の新馬戦好走馬は疑ってかかること。開催後半の7月後半の新馬戦好走馬の方が信頼できる。ダート経験もプラス要因。
⑤ラベンダー賞好走馬は堅軸。ラベンダー賞好走馬と互角の勝負以上の新馬戦経験馬も注目。
⑥外枠に好走馬多し。
→次走狙い馬:マイネショコラーデ