2012年 タイム 2’05”4 (稍重) 1FAve=12.54 3FAve=37.62
ラップ
①14.0-②12.4-③13.4-④13.2-⑤13.0-⑥12.9-⑦12.0-⑧11.5-⑨11.0-⑩12.0
1FAveとの誤差
①+1.5 ②-0.1 ③+0.9 ④+0.7 ⑤+0.5 ⑥+0.4 ⑦-0.5 ⑧-1.0 ⑨-1.5 ⑩-0.5
テン39.8-中盤51.1(3F換算38.33)-上がり34.5 『加速・中弛み』
『加速』・・・逃げ◎ 先行○ 差し△ 追込×
『中弛み』・・・逃げ◎ 先行△ 差し× 追込○
1着エピファネイア・・・シンボリクリスエス×スペシャルウィーク=ロベルト×サンデーサイレンス 〔16-a〕 3-3
2着バッドボーイ・・・マンハッタンカフェ×Miswaki=サンデーサイレンス×ミスプロ 〔1-l〕 1-1
3着キズナ・・・ディープインパクト×Storm Cat=サンデーサイレンス×ストームバード 〔13-a〕 2-2
流れは、テン-上がりのラップ差から『加速』と中盤の弛みから『中弛み』の複合ラップ。展開的には、逃げが最も恵まれ、次いで先行、差し・追込には厳しい流れと考える。07年の重馬場の時のタイムよりは速いが、それでも例年の良馬場でのタイムと比較すると、稍重の影響もありタイムは遅く、また逃げ馬不在ということもあり、この流れになったと思われる。この緩い流れでは、前が圧倒的に有利な展開であり、後方に位置した馬にはノーチャンスの展開だったと考える。
1着エピファネイアは、前走京都2歳S1着(=京都芝2000m)からの好走。京都2歳S好走馬の場合、ステップ的にもこのレースで好走が多いのだが、特に先行して好走したようなタイプの信頼性が高い傾向にあるようで、本馬は崩れにくい馬だった考える。阪神芝コースは初で、芝2000m戦は(1-0-0-0)でした。前2走とも上がり最速で好走していて、上がり勝負は得意な馬で、今回も上がり最速34秒5で好走。大外枠でしたが全7頭の小頭数だったことと、また先行して好走できる馬でもあるため、不利にはならず、結果流れも相まって危なげなく1着好走。母シーザリオにて良血馬でもあり、クラシックでの好走に期待できる馬と考えて今後の成長にも期待する。
シンボリクリスエス産駒はロベルト系で、本格化前までは詰め甘で、持久力とスピードの持続性能に優れていて厳しい流れでこそ本領発揮するが、意外にあっさり強敵相手に凡走する淡泊さも持ち合わせている。2歳~3歳になりたての時期のロベルト系は全般的に詰め甘なことが多いが、クラシック春シーズンを終えると本格化を始める。またロベルト系は緩い流れよりも、ペースの締まる流れで底力を問われると好走しやすくなる特性もある。特にレコード決着など時計が速くなる厳しい流れで覚醒する。叩き良化型でさらに上昇中はロベルト系の好走ポイント。母父スペシャルウィークはスタミナ型サンデーサイレンス系で、長い末脚を使い、嵌った時の強さは破壊力十分で、カミソリというよりはナタの切れ味。その分、小回りコースでの取りこぼしやスピード競馬での不安定さがある。一方で2歳戦に強い早熟性も有するが、古馬での成長力は豊富。
No.〔16〕の牝系は、早い時期から走るのだが3歳春以降に成長を始め、距離が延びて本領発揮が多いステイヤー特性を持つ牝系。叩き良化型も多い。分枝記号aは、気性的に素直なタイプが多く、また父親よりもスケールが小さくなる傾向。
2着バッドボーイは、前走東京スポーツ杯2歳S5着(=東京芝1800m:0.6秒差)からの好走。阪神芝コースは初で、芝2000m戦も初でした。前2走は上がり上位で好走していたし(=上がり33秒台で出走馬中3位以内)、また前々走きんもくせい特別3着(=新潟芝1600m:0.2秒差)の1着馬はゴッドフリートで、次走朝日杯FS3着好走、前走東京スポーツ杯2歳Sでは、1着馬コディーノが次走朝日杯FS2着好走と考えると、僅差好走していた本馬をもう少し評価すべきだったと反省する。それから外人騎手はこれまで後方に位置して好走していた馬を、いきなり先行させて好走させることがある点にも注意が必要でした。血統的には、クラシック好走可能な血統配合だし、牝系もクラシックでの成長力は侮れないので、今回は展開で恵まれたと次走侮られるようなら、逆に期待したい馬と考える。
マンハッタンカフェ産駒はスタミナ型サンデーサイレンス系で、ステイヤータイプだが素軽い先行力を持ち、難儀な不発が少ない堅実さが特徴で前半に脚を溜めれば鋭い瞬発力も使える。また道悪の成績が良く、パンパンの良馬場よりも多少時計の掛かる馬場向き。丈夫さが取り柄で、詰まったローテーションや高齢馬が穴をあける。母父MIswakiはミスプロ系で、距離は個々によって違うが、ミスプロ系の中では、中長距離適性に優れ、成長力もある。先行させるとしぶとく、脚を溜めると末脚もしっかりしていて、思い切りの良い騎手と好相性。大レースにも向く。
No.〔1〕の牝系は、クラシックで好走が多く3歳春にはある程度完成する、完成度が高く仕上がりの早い牝系。2歳のこの時期は成長力で他の牝系よりも完成度は高い。分枝記号lは、クラシックで特注の記号で、能力が高くトップクラスのポテンシャルを秘めていて、成長力も豊富。
3着キズナは、前走500万条件戦黄菊賞1着(=京都芝1800m)からの好走。阪神芝コースは初で、芝2000m戦も初でした。前2走とも上がり最速で好走していて、本馬も上がり勝負は得意な馬でした。上がり2位34秒5で好走するも僅差届かずの3着。半姉ファレノプシスで、今後の成長に期待出来る馬にて、今後の活躍に期待する。
ディープインパクト産駒はサンデーサイレンス系で、広いコースで加速をつけながら全開になる末脚が武器で、スローで脚を溜めてキレキレの瞬発力を繰り出す。一瞬でトップスピードに乗れるタイプと点火に時間がかかるタイプがいて、前者は馬体重が軽い馬、後者は馬体重の重い馬が多い。道中が速いペースだと脚をなし崩しに使わされて末脚が鈍るので、距離短縮の速い流れの時には過信禁物。逆に距離延長で緩い流れとなるときには狙い目。スローでしか好走歴のない馬の距離短縮時は、疑って掛かる方が良い。母父Storm Catはストームバード系で、斬れよりも全体のスピードに優れ、ハイペースに強い。走りが一本調子で、緩急のあるレースに弱い。仕上がりは早く、2歳~3歳前半が稼ぎ時の早熟タイプ。
No.〔13〕の牝系は、クラスの壁をキャリアを積みながら超えていくタイプが多い牝系。叩き良化型でもある。分枝記号aは、気性的に素直なタイプが多く、また父親よりもスケールが小さくなる傾向。
ラジオNIKKEI杯2歳Sのポイントは、
①流れは、『加速・中弛み』になりやすく、4コーナー5番手以内の馬の好走が多い。
②スタミナ型サンデーサイレンス系の好走が多く、特にクラシック好走馬を輩出した(=特にダービー馬輩出)スタミナ型サンデーサイレンス系に注目。
③京都2歳S好走馬。先行しての好走なら中心にすべし。
④札幌2歳S好走馬。こちらも先行タイプなら崩れにくい。
⑤近走上がり上位で好走している馬。
⑥阪神JFや朝日杯FS好走馬との対戦内容などで、各馬の能力を見極めるべし。
→次走狙い馬:エピファネイア,バッドボーイ