2014年 タイム 2’30”5 (良) 1FAve=12.04 3FAve=36.12
ラップ
7.2-①12.0-②11.2-③11.7-④11.8-⑤11.7-⑥12.1-⑦12.4-⑧12.6-⑨13.1-⑩11.4-⑪11.3-⑫12.0
1FAveとの誤差
①±0 ②-0.8 ③-0.3 ④-0.2 ⑤-0.3 ⑥+0.1 ⑦+0.4 ⑧+0.6 ⑨+1.1 ⑩-0.6 ⑪-0.7 ⑫±0
テン42.1(3F換算36.09)-中盤73.7(前半35.6-後半38.1)-上がり34.7 『加速・中弛み』
『加速』・・・逃げ◎ 先行○ 差し△ 追込×
『中弛み』・・・逃げ◎ 先行△ 差し× 追込○
1着フェイムゲーム・・・ハーツクライ×アレミロード=サンデーサイレンス×リボー 〔1-t〕 8-7
2着クリールカイザー・・・キングヘイロー×サッカーボーイ=リファール×ファイントップ 〔4-c〕 2-1
3着スーパームーン・・・ブライアンズタイム×Sadler’s Wells=ロベルト×サドラーズウェルズ 〔12-c〕 6-5
流れは、テン-上がりのラップ差から『加速』と中盤の弛みから『中弛み』の複合ラップ。展開的には、逃げが最も恵まれ、次いで先行、差し・追込には厳しい流れと考える。
1着フェイムゲームは、前走オールカマー6着(=新潟芝2200m:0.2秒差)からの好走。東京芝コースは(1-0-0-1)、芝2500m戦は初でした。東京芝コースでは、14年ダイヤモンドS1着(=東京芝3400)と重賞好走もしていて、好走できるスタミナは十分備えていた馬で、天皇賞春6着(=京都芝3200m:0.4秒差)→宝塚記念6着(=阪神芝2200m:0.8秒差)とGⅠではもう一押しが足りないが、GⅡやGⅢでは能力上位と考えて、好走に期待して評価し、結果1着好走。トニービン系の好走が多い重賞でもあり、ハーツクライ産駒はそのトニービン系の特性を有していることも好走要因と思うが、1番人気ではなく2番人気というところがハーツクライ産駒の特性をさらに引き出しやすかったと考える。展開的には不利な流れで好走したので、好走は評価したいと思います。ただGⅡ大将でもあったバランスオブゲームが半兄にて、一族としても能力的には今後も重賞でも好走出来る能力はあると思うのでの活躍には期待したいが、ただしこの一族のキャラはGⅠでは足りずなので、GⅡやGⅢで狙いたい馬と考える。
ハーツクライ産駒はサンデーサイレンス系で、ハーツクライ自身はサンデーサイレンス×トニービン配合。母父トニービンの不器用さをやや受け継ぐタイプが多く、一瞬でエンジンがかかり加速できる器用さはないが、助走をつけて末脚が全開になりギアが入れば長く良い脚を繰り出す。馬群の外をのびのび走れるコース向き。サンデーサイレンス系としては、ダンスインザダーク産駒に近く、点火しづらい弱点を持ちつつ、嵌れば大仕事という“難儀なステイヤー血統”。ペースが締まるGⅠほど、大駆けが期待できる。また距離が延びて成績が良くなる馬も多く、本質は中距離~クラシックが能力を活かしやすい。牡馬は芝1800m~2600m、牝馬は芝1400m~2000mを中心に走る。後方一気型は展開に左右され、直線だけの勝負や、内しか伸びない馬場は不発多数。スローが苦手なわけではなく、前半じっくり追走して、助走付きのロングスパートが出来れば好走可能。長い直線+剛腕騎手はプラス条件になる。母父アレミロードはリボー系で、本質はステイヤー血統ながら、気性が前面に出過ぎていてマイル~中距離が適距離。仕上がりは早いが、高齢馬でもハイペースから追込が効く展開になれば一発があり侮れない。出来れば時計のかかる馬場が良く、ダートは湿った馬場を得意とする。
No.〔1〕の牝系は、クラシックで好走が多く3歳春にはある程度完成する、完成度が高く仕上がりの早い牝系。3歳秋以降は緩やかに成長する。分枝記号tは、京都や中京などスパイラルカーブのあるコースで本領を発揮する。一瞬の脚があるので中山も得意。
2着クリールカイザーは、前走オールカマー3着(=新潟芝2200m:0.1秒差)からの好走。東京芝コースは(1-3-2-4)、芝2500m戦は(1-1-0-3)でした。前走オールカマー3着は12番人気での好走で、今年に入り条件戦をじわじわと力をつけて崩れずに好走できるようになったようで、本格化とみて今回も好走に期待し、結果2着好走。格上挑戦に向く血統配合でもあり、人気的にも好走が十分期待できると考えて評価したが、このレースはこの手の格上挑戦で真価を発揮するステイヤータイプがやはり狙い目と考える。今回の好走からもやはり本格化と考えて、今後の好走にも期待する。
キングヘイロー産駒はリファール系で、嵌れば大物喰いも出来るが、いつ嵌るかあてにならない展開次第の大穴血統。旬の時期は格上げでも狙い、旬を過ぎた実績馬は深追いしないのがポイント。気合をつけて前々で勝負するか、後方一気に懸けるか、自分の型に徹すると高い能力を示し、逆に人気を背負って中途半端に脚を溜めると勝ちきれない。勝率や連対率が高いのは、福島・札幌・函館の芝で、小回りの方が届く差し馬も多い。ハイペースに強い反面、緩急があると勝負どころの反応が鈍かったり、馬群の外しか回れなかったり、展開に左右されるため安定感はないが、このツボの狭さが大穴の多さを生んでいる。また叩き良化型で、休み明けは不振。詰まったレース間隔で調子を上げる。母父サッカーボーイはファイントップ系で、ディクタスの特性がよくでていて、夏~秋にかけてよく軌道に乗ることが多い。ディクタスはスタミナ型の特性とまた強敵相手に食い下がる勝負根性が特徴。強敵相手の格上挑戦など重賞挑戦はプラス要因。ひとたびスピードにのるとグイグイ加速して、息の長いロングスパートを繰り出せる。ロングスパートの消耗戦は望むところ。
No.〔4〕の牝系は、3歳春から力をつけてクラシックで好走するような成長力もあるが、さらに3歳秋から古馬にかけて成長力が著しい。またスタミナを活かしての好走が得意。分枝記号cは、開幕週・最終週や重馬場での持久力勝負に強い傾向。欧州的な瞬発力を秘めるがゴチャつく展開は苦手。
3着スーパームーンは、前走アイルランドT3着(=東京芝2000m:0.6秒差)からの好走。東京芝コースは(3-5-2-2)、芝2500m戦は初でした。アイルランドTからのステップ馬は、上がり上位で好走している場合は期待値が高く、本馬も前走上がり3位で好走。出走馬中唯一のアイルランドTからのステップ馬でもあり、また血統的にも格上相手の重賞挑戦に向く馬でもあるため、好走に期待して評価し、結果3着好走。ステップ的にも、やはりアイルランドT好走馬には、来年以降も注目したいと思います。ブライアンズタイム産駒は菊花賞・天皇賞春に縁のある血統だったし、母父Sadler’s Wellsもスタミナが豊富で、適性は向いた馬だったと考える。厳しい流れでこその血統でもあり、今後も格上挑戦するようなときには積極的に狙ってみたいと考える。
ブライアンズタイム産駒はロベルト系で、スタミナ豊富な持久力血統で、タフな展開に強く、ペースの緩まない流れで本領を発揮する。強い相手や厳しい展開こそ秘めた能力が発揮され、間隔を詰めたローテーションやマイルの忙しい競馬をはさむなど、スパルタ的な刺激で調子を上げる。母父Sadler's Wellsは、成長力豊かで底力がある。力の要る馬場や厳しい展開でこその血統で、大レースでの強さ、底力に優れ、消耗戦は望むところ。
No.〔12〕の牝系は、早い時期から走る馬もいるが、3歳秋から古馬にかけて本格化する馬が多い牝系。また高齢でも衰えが少なくタフな馬が多い。分枝記号cは、開幕週・最終週や重馬場での持久力勝負に強い傾向。欧州的な瞬発力を秘めるがゴチャつく展開は苦手。
アルゼンチン共和国杯のポイントは、
①流れは『中弛み』が基本。展開的には逃げが恵まれるが、直線が長いコースということもあり、目標にされやすいためか逃げ馬の好走は少ない。先行・差しを中心にすべし。
②東京芝コース実績は大切。小回りコース向きよりも広いコース向きのタイプを。
③東京芝2500mはステイヤータイプの好走が多いコース。菊花賞や天皇賞春好走血統に注目。
④特注はグレイソヴリン系、ロベルト系。
⑤近走条件戦好走馬。好調な上、ハンデも軽く、好走しやすい。
⑥今後GⅠで活躍しそうな馬を狙うのもあり。
⑦前走アイルランドT上位好走馬(=0.2秒差以内)は要注目。上位好走馬も上がり上位でなら期待できる。
⑧京都大賞典からのステップ馬は3~5着前後の馬に注目。ただし斤量は重い馬が多いので、ヒモ受けが正解。
⑨前年好走馬は割引が必要。東京巧者ならヒモには一考。
→次走狙い馬:フェイムゲーム,クリールカイザー