2015年 タイム 1’36”3 (良) 1FAve=12.04 3FAve=36.11
ラップ
①12.3-②10.6-③11.4-④12.6-⑤13.1-⑥12.3-⑦11.5-⑧12.5
1FAveとの誤差
①+0.3 ②-1.4 ③-0.6 ④+0.6 ⑤+1.1 ⑥+0.3 ⑦-0.5⑧+0.5
テン34.3-中盤25.7(3F換算38.55)-上がり36.3 『前傾・中弛み』
『前傾』・・・逃げ× 先行△ 差し○ 追込◎
『中弛み』・・・逃げ◎ 先行△ 差し× 追込○
1着コパノリッキー・・・ゴールドアリュール×ティンバーカントリー=サンデーサイレンス×ミスプロ 〔1-o〕 2-2
2着インカンテーション・・・シニスターミニスター×Machiavellain=エーピーインディ×ミスプロ 〔22-a〕 4-3
3着ベストウォーリア・・・Majestic Warrior×Mr. Greeley=エーピーインディ×ミスプロ 〔1-s〕 8-8
4着グレープブランデー・・・マンハッタンカフェ×ジャッジアンジェルーチ=サンデーサイレンス×ボールドルーラー 〔3-n〕 4-5
5着 ローマンレジェンド・・・スペシャルウィーク×Awesome Again=サンデーサイレンス×ヴァイスリージェント 〔20〕 13-14
流れは、テン-上がりのラップ差から『前傾』と中盤の弛みから『中弛み』の複合ラップ。展開的には、追込が最も恵まれ、次いで逃げ、先行・差しには厳しい流れと考える。
1着コパノリッキーは、前走東海S1着(=中京D1800m)からの好走。東京Dコースは(2-0-1-1)、D1600m戦は(1-0-1-0)でした。14年フェブラリーS1着馬で、14年はチャンピオンズC12着(=中京D1800m:1.2秒差)以外は崩れずに好走した馬。5歳になり、古馬なので「老馬の法則」で前年よりも着順は下げる可能性は高いのだが、それでも3着以内に好走する可能性が高い馬と考えて、好走に期待して評価し、結果1着好走。前々走東京大賞典2着(=大井D2000m:0.8秒差)とこのレースと相性の良いレースでも好走しているし、東京DコースもD1600mの好走実績からも素直に信頼してよい馬と考えましたが、やはり東京大賞典好走馬は適性が嵌ると考える。今回は他に逃げ馬もいると思うので、控えて2~3番手の先行の位置から押し切る競馬になると考え、この位置取りの馬が好走が多いことにも期待していたのですが、結果想定した逃げ馬(=コーリンベリー)ではなかったのですが、展開的にはうまく嵌ったと考えます。また本馬は14年・15年と連続して1着に好走しましたが、基本的には「老馬の法則」は活きると思われ、近年リピーターの好走も増えている点からも、適性重視のレースと反省します。5歳馬で本格化モードということで、今後の活躍にも期待したい馬と思いましたが、残念ながら骨折とのことで、無事な復帰を願いたいと思います。
ゴールドアリュール産駒はサンデーサイレンス系で、芝なみのハイペースで飛ばしてもバテず、スピード化の進むダートに向く“芝も走れるダート血統”。ダートで人気の場合の信頼性も高く、軸馬としても安定している。どちらかといえば叩き良化型で、淀みないペースに向き、パワーとスタミナに富む。弱点は小刻みなギアチェンジが苦手なこと。母父ティンバーカントリーはミスプロ系で、軽いスピードのウッドマン系だが、パワーとスタミナを備えたステイヤーを多く輩出するタイプ。早めに先頭に立っての押し切りや、3~4コーナーからのマクる競馬を得意としていて、コーナーが4つある中山、阪神、ローカル小回りコースが合う。
No.〔1〕の牝系は、クラシックで好走が多く3歳春にはある程度完成する、完成度が高く仕上がりの早い牝系。3歳秋以降は緩やかに成長する。分枝記号oは、時計のかかる馬場や上がりのかかる展開で能力を発揮するが、急坂に弱い。シーズンオフも得意。
2着インカンテーションは、前走東海S3着(=中京D1800m:0.7秒差)からの好走。東京Dコースは(0-0-0-1)、D1600m戦は(0-0-0-1)でした。前走東海S3着では、1着馬コパノリッキーには完敗も2着馬とは0.1秒差で、落鉄しての内容で上がり1位で追込んだ内容を考えると評価してよいと思われ、今回好走に期待して評価し、結果2着好走。外枠の差し馬として、また母父Machavellianの底力にも期待して評価しましたが、母父Machiavellianは芝中長距離でGⅠ好走馬を輩出している血統でもあり、1着コパノリッキーも母父ティンバーカントリーが芝中長距離重賞好走血統でもあるので、ダート重賞なのだが芝向きの中長距離血統もやはり重要なポイントになると考える。今回の好走からも能力は評価できる馬であり、また不利な流れでの好走という点は評価したく、今後の活躍には期待したい。
シニスターミニスター産駒はエーピーインディ系で、ダートが主戦場で、牝馬は短距離が中心となり、牡馬は中距離以上で好走が多く、2歳から走るが身が入るのは3歳春以降。穴は距離変更で多く、芝→ダート替わりも注意が必要。東京Dコースが得意。母父Machiavellianはミスプロ系で、持続する流れに強い特性を持ち、その上でキレる末脚を繰り出す。一瞬の脚に優れた短距離・マイラー血統なのだが、抑えが利けば中距離もこなす。
No.〔22〕の牝系は、タフでスピードとスタミナに優れた牝系。消耗戦を前々にて踏ん張るタイプが多く、ペースが上がる締まった流れに向く。分枝記号aは、気性的に素直なタイプが多く、また父親よりもスケールが小さくなる傾向。
3着ベストウォーリアは、前走チャンピオンズC11着(=中京D1800m:1.0秒差)からの好走。東京Dコースは(3-1-1-1)、D1600m戦は(3-1-1-1)でした。東京Dコースでは好走が多く(=唯一崩れたのが14年フェブラリーSだったが)、また近2走は崩れているがまだまだ侮れない馬と考えて、反撃に期待して評価し、結果3着好走。D1600m戦の戦績も良く、得意コースでの反撃に期待したが、東京Dコース実績はやはり重視したいポイントと反省する。また1~3着馬は皆5歳馬なのだが、フェブラリーSは5歳馬の活躍が多く、この点も今後気を付けたいポイントと反省します。2着インカンテーション同様に不利流れでの好走でもあるので、好走を評価し、また今後の活躍に期待したいと思います。
Majestic Warrior産駒はエーピーインディ系で、早熟でもなければ、短距離だけでもない血統。ダートのマイルから中距離を守備範囲とし、芝も小回りコースならこなす。また夏にも強いのがエーピーインディ系の特徴。母父Mr.Greeleyはミスプロ系で、スピードに任せて先行するか、揉まれずに外々を走らせると強いが、そんな甘っちょろい競馬はそうそうできず、相手関係や展開を必ずチェックする必要がある。仕上がりは早く、ベストは芝のマイル。古馬はローカルが良い。
No.〔1〕の牝系は、クラシックで好走が多く3歳春にはある程度完成する、完成度が高く仕上がりの早い牝系。3歳秋以降は緩やかに成長する。分枝記号sは、立ち回りが上手く、スローの上がり勝負で強い。上級クラスでは展開利が必要。
4着グレープブランデーは、前走根岸S10着(=東京D1400m:0.6秒差)からの好走。東京Dコースは(1-1-1-2)、D1600m戦は(1-1-1-0)でした。近走は惨敗が多かったが、13年フェブラリーS1着馬でもあり、リピーターとして警戒は必要な馬だったと反省します。ただやはり「老馬の法則」は活きるものと思われ、古馬で6歳以上なら前年よりも着順を上げるのは難しいのが基本と考えるべきと思います。
マンハッタンカフェ産駒はスタミナ型サンデーサイレンス系で、ステイヤータイプだが素軽い先行力を持ち、難儀な不発が少ない堅実さが特徴で前半に脚を溜めれば鋭い瞬発力も使える。また道悪の成績が良く、パンパンの良馬場よりも多少時計の掛かる馬場向き。丈夫さが取り柄で、詰まったローテーションや高齢馬が穴をあける。母父ジャッジアンジェルーチはボールドルーラー系で、斬れもなければ馬群を割る根性もないなまくら血統。マイルが苦手で、1200m&1800m&2000mを稼ぎどころとしている。キレがない分、持続した流れに向くタイプで、今回は『前傾』の流れがプラスに働いたと考える。
No.〔3〕の牝系は、2歳戦から走れる仕上がりの早さとクラシックでも好走する成長能力を有した牝系。古馬での成長力も豊富で、東京コースなど広いコースでの好走が多い牝系でもある。スタミナは豊富。分枝記号nは、仕上がり早で素軽いスピードと立ち回りの上手さが持ち味。底力には欠けるが器用さでカバーする。また短距離向きの馬が多く、中距離馬は洋芝開催向き。
5着ローマンレジェンドは、前走東京大賞典5着(=大井D2000m:1.7秒差)からの好走。東京Dコースは初で、D1600m戦も初でした。前々走チャンピオンズC3着(=中京D1800m:0.2秒差)とGⅠでも善戦していた馬で、侮ってはいけない馬でした。14年よりJCD(=阪神D1800m)→チャンピオンズC(=中京D1800m)へとコースと名称が変更になっていますが、やはりJCDの時と同じように3カ月ではなかなか能力に変化はなく、上位好走している馬には要注意と反省したい。ただ今回本馬は最内枠を引いてしまい、近年のフェブラリーSの傾向からすると、外枠の馬の好走が内枠の馬よりも多いことから、やや不利な条件はそろっていた馬だったのではと考える。
スペャルウィーク産駒はスタミナ型サンデーサイレンス系で、本来はエンジンの掛かりが悪く末脚が不発に終わることも多いのが産駒の特徴なのだが、本馬は毎回ダート戦でも上がり上位を繰り出し、性能の良いエンジンを積んでいる様子。スペシャルウィーク産駒は、オークスヤダービーなど東京芝2400mでも好走しているし、有馬記念の中山芝2500mでも好走馬を輩出していて、スタミナは豊富な中長距離血統。母父Awsome Againはヴァイスリージェント系で、中長距離で強く、ダート、オールウェザーを問わないが、芝馬は少ない。実が入ると連勝するのがこの系統の最大の特徴。
No.〔20〕の牝系は、フサイチエアデールやフサイチリシャールなどがいる、2歳戦から走れて仕上がりは早いが、古馬になりもう一皮向ける成長力を有す牝系。人気では詰めが甘く、脇役にての好走が多い牝系でもある。小回りコースは得意だが底力はなく、近年は苦戦傾向にある。分枝記号なしは、やや晩成気味ながらも、平均的に能力を発揮するタイプ。
フェブラリーSのポイントは、
①流れは『前傾』が基本。逃げ馬の好走は少ないが、先行馬の好走は多い。
②スタミナ型の中距離馬向き。距離短縮となるステップ馬には注目。
③チャンピオンズC好走馬は、休み明けでも好走可能。好走率高し。ただし休み明け実績は良く考えること。
④東京大賞典や川崎記念好走馬も適性高い。チャンピオンズC、東京大賞典、川崎記念の複数好走馬は軸に最適。
⑤根岸S好走馬は3着候補。基本的に距離延長のステップ馬は良くて3着と考えるべし。
⑥東海S好走馬は、距離短縮のステップになるし、前走左回りの中京コースという点が活きやすいと思われ、侮るべからず。
⑦血統は芝長距離GⅠ血統もポイント。
⑧「老馬の法則」が活きやすい。
⑨初ダート馬は人気でも▲以上の評価はしないように注意。
⑩4歳馬は、3歳春の段階で世代トップクラスにいた馬なら、近走不振でも一変する可能性あり。調教等も良く吟味するべし。
⑪5歳馬の好走が多く、5歳馬を中心に考えると良い。
⑫内枠よりも外枠の馬の好走が多い。
→次走狙い馬:インカンテーション,ベストウォーリア