12.5 - 10.7 - 12.3 - 12.5 - 12.2 - 12.3 - 12.5 - 12.5 - 12.9

中京のタフな馬場を考えると好時計と言っていいのかな。１３秒台まで落ち込む箇所は無かったし、反面ペースは競り込みがあって想定以上に厳しかった。コーナーが急な割にこの一貫ペースだし後ろの馬でも惰性で乗せていけば届く展開だったなあと。

サンビスタ　デムーロ　１０
まあ、これがデムーロの怖い所というか、出負けさえなければ日本では現在トップの騎手だし、人気ではリスク考えた方がいいけどこういう人気で押さえきれなかった点は予想の上で反省。それくらいインでスムーズに乗れていたしね。去年は松田がうまく展開に乗っての４着だったし、ＪＢＣの内容でもここまでやれる気がなかったけど結果論ＪＢＣは岩田が強気に乗りすぎたって事になる感じかなあ。それくらい消耗戦で来る事が想定できなかった。これは完敗。

ノンコノユメ　ルメール　７
ルメールにとっては全てのお膳立てが揃ったレースなんだったんだけどね。談合があったみたいにガンピットが無謀な出方してペースが上がったし、ローマンの無謀な捲りに後続が反応したとはいえ、ロワジャルダンが謎に最内を空けていた。まるで最初から最内空きますよというレース展開だったしまあ勘ぐりたくなる。それくらい嵌ったのにデムーロにやられるというのがね。騎乗的にはルメールが自身で切り開いた騎乗技術は全くなかったのでこれくらいの点数しかつけられない。さすがに動く意識はまだマシだったけど、全て嵌ってこの接戦の２着争いなのでちょっと人気では危険かなあ。

サウンドトゥルー　大野　９
いやあ、４コーナーからの持っていき方は驚いた。ノンコノユメが不自然にインを確保できていた分この馬が馬群に突っ込むしか選択肢のなさそうな所で、コーナーを敢えて我慢して入って、遠心力でスムーズに直線スペースを確保したのは好判断だったと思う。早めに動いていればあのバテ差しは無かったし、秋以降割と乗れている大野の良さが現れていたと思うね。ルメールよりは騎手としての能力を見せた点で評価したい。この感じならフェブラリーＳまでの年末年始のダートＧⅠで期待出来そう。

ロワジャルダン　浜中　７
まあとやかく言わないかな。不自然に最内空けていたのは明らかに談合があった印象だし、普段はそういう事突っ込まないけどあのコース取りはノンコノユメに関する話はあった感じ。ただ浜中としてはその縛りがある中で前半無理をせず、大外枠から最小限のロスで差し込んだのはいい騎乗だったと思うね。

ホッコータルマエ　幸　６
難しいところだけど、幸の判断としては馬の力を出し切る選択をしたというところで、これはドバイワールドカップで意外とそういう流れでやれていた事を考えての競馬なのかなというとこ。まあ中段に控える選択肢もあるけど中京のコーナーの入り的に馬群の真ん中では加速がかなり難しくなるしそのロスを避けたのもある。３コーナーの動きでもコパノリッキーの手応えがある以上動いて勝ちに行くしかないし、ベストの競馬ではもちろんなかったけど批判もできないとこかなあ。

ワンダーアキュート　和田　７
３コーナーの入りはちょっと悔やまれるかな。和田にしても脚を出し切る意識で外を選んだわけだし、外の馬が思った以上にだらしなくてより外に回ってしまったのは痛かったかな。惜しむらくは去年この展開ならなあってとこ。ただ最後まで意地は見せたレース。

コパノリッキー　武豊　７
人気を裏切った以上批判されるかもだけど、やはりガンピットの意図的な競り込みは痛かったし、入りが速い中で武豊としたら想定より微妙に速い、しかし緩ませない流れでギャンブル打ったわけで、それが嵌らなかった、コパノのこの距離で耐えうるスピード・スタミナバランスよりややきつい流れだったという事。まあボウマンやバートンだしあそこでハナ譲ればペースダウンして乱ペースになる可能性があったし判断としては正解だったと思うよ。

グレープブランデー　ムーア　９
流れている展開でムーアなので真ん中あたりで完璧に近い競馬はできていたと思う。あれで手応えが早めに苦しくなったしどっかで緩んで押し上げる展開でないとこのレベルでは厳しいかなという印象。

ナムラビクター　秋山　６
まあ普通に乗って負けたというとこ。この距離だとやはりスピード不足の印象は強いしこの馬にとってはかなり厳しい展開になった。それでいてインは社台勢が陣取っているし選択肢も無かったしね。

グランドシチー　津村　６
これも普通に乗って負けた感じ。今年の東海Ｓでも最高に嵌って大出負けしたインカンテーションに追い詰められているしこのメンツではというとこ。

ニホンピロアワーズ　酒井　８
これも出し切る競馬はしたかな。出して行ってインの番手と最高の位置にはいたし、これで要所の１脚で全く前の２頭を捕まえる勢いが無かった。最近のこの馬のレースでは一番いい競馬だったんだけど・・・

ダノンリバティ　アッゼニ　５
アッゼニの中ではペースは緩くなると踏んでいたような出方かな。位置取りは取りに行ったけど、この馬の場合良馬場でこういう競馬しちゃうとオーバーペース。レパードＳもフラットに後方から中緩みで外を進出しての内容だし、ペース決め打ちが裏目に出た感じかな。ここ２戦は競馬が嵌らなかっただけで次も狙っていいと思う。

コーリンベリー　松山　７
まあこういう競馬になっては苦しい。この馬は１８００の一貫ペースだと厳しく緩急作っての馬だし。松山にしても外の２頭が競り込んで緩まなかった時点で流れに乗って賭けるしかないというとこ。これでフェブラリーＳで人気落ちてくれるとかなり美味しいなあ。

ローマンレジェンド　岩田　２
まあ走らないとは思っていたけど騎乗は酷いよね。岩田嫌いとかそういうのじゃなくて純粋に評価できない。出して行こうとして行けずにあのハイペースなら控えていつもの岩田競馬でいいのに外から捕まえに行くとか終始ロスしかない競馬だしね。論外。

クリノスターオー　ボウマン　６
ボウマンの競り込みは戦略として十分認める範囲。コパノを潰しつつこの馬の消耗戦でナンボの競馬が嵌ればというとこだし、正直競馬としてはオーバーペースとはいえ案外な結果かなあ。もうちょっと踏ん張って欲しいところ。

ガンピット　バートン　１
まあ初めからコパノ潰す為のレースだしね。それはそれでいいんだけど海外馬で人気していた馬なんだし馬券購入したファン・バートンに期待していたファンからしたら裏切り行為だよねと。バートンの騎手能力で考えればあそこで急激に入れば中京ダートは耐えられないのはわかるはずだし、そこは敢えて言及しない。ただレースとしてガッカリした要素は最もこの馬が大きいかな。
レースレベル：4
→次走狙い馬:コーリンベリー,ダノンリバティ
→次走危険馬:ノンコノユメ,クリノスターオー

勝ったサンビスタは好位から抜け出し快勝。
確かに昨年4着ですし、あまり走れる馬がいなかったので、
同じように安定して走ったら勝ってしまった感じですかね。
消去法的に選ぶことはできた馬でした。

2着ノンコノユメは最内を強襲。
若さは有利でしたし、意外とスムーズな競馬ができたので、
これで6歳牝馬に完敗では今後厳しいかもしれません。
長く活躍する血統とは思えませんし。

3着サウンドトゥルーは直線一気。
好調時のフレンチ産駒の典型みたいな馬ですね。
とにかく条件問わず最後は凄い脚を使います。

ダノンリバティは中団から全く伸びず。
やはり力的に疑問な上に勢いもなしでは無謀でした。

そこまで本命のハードルを下げるなら、
消去法でサンビスタにできても良かったはず。
恐らくライトファンならサンビスタは選びやすい馬でしょう。

深く考えすぎて技巧的になるとドツボにはまるのです。
簡単に分かることを見ずに、予想技術を駆使しようとします。
それで納得のいく馬を導き出せるならいいですが、
今回のように無理矢理選ぶのは最悪。

もっと頭を柔軟にしないといけません。
レースレベル：2    
→次走危険馬:ノンコノユメ  

回顧
ヨーロッパ最優秀２歳牡馬とフランス年度代表馬に選ばれたダビルシム（ハットトリック産駒）に、内ラチ沿いを最後方から追い込んで勝ったレース（ジャン・リュック・ラガルデール賞）がある。デットーリが「これまでに乗った中で最高の２歳馬でスーパースターだ。間違いなく2000ギニー馬になれる」と賛えたレースだ。
このレースの映像を見て、これは奇跡のようなレースではないかと思った。一頭でも内ラチにコースを変える馬がいれば勝利はあり得なかったからだ。

そして、内ラチ沿いを１頭分空けるのは、ヨーロッパの騎手にとってはル－チンになっているのではないか、競馬学校で教え込まれたことなのではないかとさえ考えた。

ノンコノユメ、ルメールの騎乗もそれに近いものがあるが、さすがに今回はそのようには考えない。
日本の騎手が競馬学校でそう教えられたということはあり得ないことだろう。
日本の騎手にとって、内ラチ沿いを空けるのは、「経験則」によるものだと思う。
レースの１０中８、９は追い込み馬は外からやってくるものだという経験がそうさせるのだろう。
逃げ馬の騎手は、追い込んできた馬に馬体を合わせたいと考えるから、どうしても外に意識が向く。余力のある先行馬はそのすきをついて内から出し抜こうとするだろうが、そもそも余力の残っている先行馬というのは少ない。今回のような逃げ・先行馬総崩れのレースではなおさらである。余力のなさがコースを外目にとらせ、結果として一本のビクトリーロードが現れたということだろう。

実は１週遅れの出し証文になってしまったが、ジャパンＣの結果を見て、予想に「騎手加点」というものを加えようと考えていたのだが、ジャパンＣＤの結果を見てなおさらの感をもった（詳しくはグリーンベルトに書いてみたい）。

勝ったサンビスタについて。
痛恨の予想でした。所属しているクラブの代表馬でもあるし、昨年の４着馬ですからね。もう少し重い印をつけるべきだった。人気と実力の乖離度という点ではこの馬が一番だったんですけどね。交流重賞ばかり使っていて、頭の中に交流重賞は格下という偏見があったからでしょう、反省。

実はこの馬、春の時点で引退の予定だったのですが、調教師の起っての希望で引退を一年延ばした馬なんですよね。しかも、早くからデムーロを確保していたということですし、調教師のこのレースへの想いのほどを考えるべきでした。

角居調教師は、ＪＲＡに入る前はこの馬の生産者であるグランド牧場で働いていた人です。自分が調教して厩舎へ送り出した馬がすぐに返されてくるのを見て「何が足りないんだろう。それが知りたい」との思いでＪＲＡに入ったという人です。そのことで、グランド牧場とは、必ずしもいい関係ではなかったわけで、ようやく最近になって関係が修復されました。そういう物語を知っているのに、そのことを予想として反映することができなかった、自分のヘボ予想を反省しなければなりません。
レースレベル：4
→次走狙い馬:ノンコノユメ,サウンドトゥルー     

狙い…ノンコノユメ
展開が向いたから良かったものの、位置取りだけならとても２着に来れなかった所を直線入口で鞍上が内を突くと決めた事で人気並みの結果が得られた。もしも鞍上の判断が遅れていたら間違いなく２着は大野になっていただろう。
今回だけ見れば今後の課題(馬群を捌ける腕のある鞍上が必要)になる馬だが、今回人気通りに能力を見せたのは同馬だけである事から今後一番の狙い馬になると判断。

危険…サウンドトゥルー
もしも鞍上がもっと早い判断が出来ていたら勝てたかもしれないほどの凄い脚を見せた。
能力はトップクラスかもしれないが、今回の競馬でも分かるように、展開が向いても鞍上が馬を殺してしまう怖れ(今回なら直線入口でどこを突くか瞬時迷った所…もうちょっと早く外に出す決断をしていれば勝てたかもしれない)があり、裏を返せば展開が向かなければ見せ場もなく敗れる馬と騎手のコンビとなる。
この怖れがあるからには、今回の好走で次走必ず人気に推される事になる馬だけに危険馬と考えるのが順当である。

※…完敗の日
サンビスタが勝ってしまっただけなら何も騎手を懸念する事はなかったが、同馬の前走騎手が岩田だった事を考えると今日の結果は「日本人騎手完敗の日」と言わざるを得ない。
岩田は日本人騎手の中では実力(馬を勝たせる事のできる腕)では一番の騎手。これは彼だけが馬の能力じゃなく騎手の腕で海外レースを勝った唯一の騎手だから。その唯一の騎手では勝てない馬を勝たせてしまったのでは「ミルコ＞岩田」がここで確定したと言えるだろう。
これでは天才などと言われていた武豊など霞んでしまうどころか、「やっぱりデキレースで勝たせてもらっていたんだ」を証明するようなもの。
これを完敗の日と言わずして何と言えるだろうか！
いずれにしても、武豊もマスコミが持ち上げるほどの騎手ではない事だけは間違いなく、もう中央騎手などに海外で勝てそうな馬を乗せる必要はなくなった事は確か。
騎手予想を基本にしている私としては、正直こんな結果になるとは思ってなかったので(日本人騎手低レベルを見せられた事が)とても残念でならない。
レースレベル：3
→次走狙い馬:ノンコノユメ  
→次走危険馬:サウンドトゥルー  

サウンドトゥルーは外回した分ロスだったが内をついても前がつまって伸びなかったと考えれば好判断だったかもしれない。
直線半ば完全に諦めていたのに最後すごい脚だった。3着だけど一番強い競馬をしたのではないか。
内をついて伸びてきたノンコノユメはやはり力がある。フェブラリーSは期待大。
ホッコータルマエとコパノリッキーは両者共倒れの形。幸の仕掛けの早さが招いた敗戦。
ただそれでも5着に残るのだから力はある。GI10勝は時間の問題。
→次走狙い馬:サウンドトゥルー,ノンコノユメ     

サウンドトゥルー：３着も強し、内を回ったノンコノユメと力さ無、騎手の違いと判断します。　安定しているので引き続き狙います。

ノンコノユメ：ルメールがうまく乗りました、力もあるけど外国人騎手恐るべき。

ホッコータルマエ：息切れした直線から力が衰えたのか、ローテーションが悪いのか期待以下でした。
レースレベル：4
→次走狙い馬:サウンドトゥルー,ノンコノユメ
→次走危険馬:ホッコータルマエ