サトノダイヤモンドが快勝した2歳500万

レース映像を見れば、この馬の勝ちっぷりがすごいことはすぐ分かるだろう。
私もレース映像を見て、これは強いと思い、レースラップを見るとさらにこの馬の強さに驚かされたので、それを説明する形で回顧をしたいと思う。

前半～中盤はゆったりと流れており、いわゆるドスローなのだが、注目すべきはラスト600mのラップである。
ラスト600mは11.8-11.5-11.3のラップが刻まれている。

このラップの刻み方が優秀。
いわゆる加速ラップで、こういうレースラップを勝った馬は強い馬が多い。
例えば、今年ならデンコウアンジュやバティスティーニがそれを記録して、活躍している。

また、ラスト1Fの11.3が優秀。
改修後の阪神2000mでラスト1F11.3で勝った馬は、
サトノラーゼン
デニムアンドルビー
ラキシス
ルーラーシップ
の4頭だけであり、全頭G1勝ちまたは好走経験がある。

そして、古馬との比較である。
同日に行われた1600万と比較すると、
タイムはほぼ同じだが、上がり及びラスト1Fに大きく差がある。
勝ったアースライズの35.1に対し、サトノダイヤモンドは33.9
ラスト1Fが12.5に対し、11.3
つまり、余力の点でサトノダイヤモンドが完全に勝っているのである。
ただし、この1600万はレースレベルに少し疑問が残る。

9月に行われた1600万と比較すると、
タイムは圧倒的に1600万の方が上だが、
上がりとラスト1Fに大きな差がある。
ラップグラフを作れる方にはすぐ説明できるが、それは無理なので、説明を省いて、これらから判断すると、こちらの1600万には少しだけ劣ると思う。
ただし、こちらのレースでは負けたメンバーが次走以降も好走しているので、平均的な1600万のレベルよりは上だといえる。

また、この2歳500万が行われた日の馬場差は決して速くない。

以上から考えてこの2歳500万は平均的1600万のレベルにまであると私は思う。

今年の2歳戦で1600万並みのラップを記録した馬は私の中ではこのレース以外にない。
ロードクエストの新潟2歳Sはそれに近かったが。

ちなみに、成長も考えるとロードクエストは1600万並みには少なくとも走れると思う。
ホープフルSで負けてしまったが、あれは最後方でレースを進めすぎたのが大きな原因だと考えている。

つまり、サトノダイヤモンドは記録という形ならば、今年の2歳戦の中で最も高いパフォーマンスを見せた馬ということになるわけだ。
最終週にこういうレースが見れたことはとても良かった。
現時点でダービーに最も近い存在だと私は思う。
レースレベル：5
→次走狙い馬:サトノダイヤモンド