2:11.9 = 35.8-36.1-23.7-36.3 47.7 59.6 +0.4
LAP=12.6-10.8-12.4-11.9-11.9-12.3-11.8-11.9-12.2-11.8-12.3

①ミライヘノツバサ・⑬リアファルが押していく中、外から⑰クリールカイザーがハナをきって１コーナーへ。
ここから12秒前半～11秒後半台が続くスピードの持続力勝負になりました。


1着ー⑧タンタアレグリア　　12-9-6-3 35.7(1位)
（ゼンノロブロイ/Stuka）
先行勢の一団の最後尾につけ、道中は内をロスなく進み、３コーナーでペースが上がったところでも徐々にポジションを押し上げての上り1位で勝利しました。
ステイヤーの休み明けということで割り引きましたが、流れが向いていたとはいえ完勝でした。
中山マイスター蛯名騎手の本領発揮でした。

2着◎⑩ゼーヴィント　　 　4-10-10-3 35.7(1位)
（ディープインパクト/ブライアンズタイム）
スタートは出して行きましたが、先行馬が密集してきたためか少しポジションが下がりました。
先行勢から少し間のある中断を進みました。
予想どおりの持続力を発揮しましたが、またの2着。
位置取りの差もありましたが、やはり少し足りないところがあると思います。
頭では買いづらいですが、持続力戦が予想される場合は相手にはしやすいと思います。

3着ー①ミライヘノツバサ　3-3-2-2 36.3
（ドリームジャーニー/シルバーチャーム）
ハナにたつ勢いで出ましたが、1コーナーではクリールカイザーにハナを奪われ３番手に。
４コーナーではクリールカイザーを追い越して抜け出そうとしますが、３着。
しかし、この持続力の必要な展開を前受して見せ場を作りました。
単身で逃げられる場合には注意したいと思います。特に小回りコースで。

〇⑬リアファルは逃げられずでこの展開では致し方ないでしょう。
気難しい馬のようですので、逃げられない可能性がある場合は割り引きたいと思います。

④シングウィズジョイにも展開が向くのではないかと思っていましたので、残念でした。


ラップを見れば、3F以下のラップの高低差が0.6秒の淀みのない流れ。
１～３着馬は、
父ゼンノロブロイ
母父ブライアンズタイム
父ドリームジャーニー＆母母父サドラーズウェルズ
を持つ、いずれもスタミナ血統保持馬。

馬場も展開も、欧州血統向きのスタミナが必要なレース質になったようです。

過去の血統を見直してみても、スタミナ色の強い血統馬が好走しています。
比較的人気になりにくいので、このレースのポイントとして覚えておきたいと思います。
レースレベル：3
→次走狙い馬:タンタアレグリア,ミライヘノツバサ
→次走危険馬:リアファル  

勝ったタンタアレグリアは中団からインを突き。
確かに実力上位でしたが、休み明けで狙うほどとは思えず。
メンバーが低調で繰り上がった感じ。次は苦しそう。

2着ゼーヴィントは中団から捲り差し。
崩れないものの勝ち切れないという典型ですね。
ディープ牡馬はこういう中途半端な馬が多いです。

ショウナンバッハは好位から強気の競馬で伸びず。
あんなに前に行くとは全く予想していませんでした。
もっと脚をためないとタイプ的に厳しいです。
ただ、次にはつながる負け方でした。
レースレベル：3
→次走狙い馬:ショウナンバッハ  
→次走危険馬:タンタアレグリア  

狙い＝タンタアレグリア
昨年の春天以来の馬が勝ったのには正直驚かされたが、全く蛯名らしい馬だと言える点には大いに納得。追いの甘い騎手なので小回り中山得意は道理に適うし。
いずれにしても、これで春天に直行と言うなら危険な部分もあるが、おそらくもう一つ走ってからの臨戦になると思われる事からこのレベルなら地力上位であるため次走も有力となるだろう。

危険＝リアファル
同馬を追走していたミライヘノツバサが３着に粘っているのだからペースが早すぎたとは言えないだけに、同馬は２年前の秋の頃と比べて能力が落ちているとしか評せない。
実際レースでも自然と前に行っており、決してムリに押していた訳じゃなかった。これでは能力低下以外に惨敗の理由はないだろう。
可哀想だが馬が終わってしまったと言えるため同馬は今後ずっと危険馬でしかないと判断する。

危険＝ゼーヴィント
ズブいの一語。しかも戸崎が乗ってコレでは今後はよほどの脚質変更でも出来ない限りずっと複勝候補で終わるだろう。
おそらくだが、同馬は絵に描いた相手なりで走る馬(＝銀メダリスト)だと思われる。
やはり木村厩舎(まだ一流に届かない)と言うのがネック。

ちなみに…
リアファルがこの展開で惨敗してしまったのにはガッカリしたが、脚元不安で競争意識まで萎えてしまったのならこの負けは仕方ない。
それよりもゼーヴィントが勝てなかった事の方が問題があると思われる。
なぜなら、木村厩舎は今回の戸崎や柴山など元地方ジョッキーを起用する厩舎なので、それだけ危険度も高いと言えるから。
周知のように元地方ジョッキーは競馬学校上がりに譲らされる傾向を自然と抱えさせられている。今の岩田や内田博が良い例である。
たしかに今回の勝ち馬であるタンタアレグリアはＧ１での健闘実績があるので勝つこと自体はおかしくはないが、戸崎と蛯名と言う比較ではさすがに天地の差がありすぎ。
馬に恵まれるのが競馬学校の特典なのは主催者が運営しているレースなのでやむを得ない傾向だが、ここでは臨戦過程でゼーヴィントが有利だっただけに今後の活躍に影が差した事は否定できないだろう。
道理でディーマジェスティが凋落する訳だと納得できる結果になったのが残念でならない。そのディーマジェスティも誰かさんが乗っているからダービーを勝てなかったのだから！
また、惜しくも４着だったルミナスウォリアーには同情感を覚えてならない。掲示板に載れてるように馬の調子は悪くなかったが、さすがに鞍上が柴山では２・３着ジョッキーが戸崎と内田には先着できなくて当然だから。妙なもので元地方ジョッキーだと重賞ではちゃんと実力の通りになるのが不思議である。私的には1～４着の中で一番下手なのは勝ちジョッキーだと思ってるのだが？(苦笑)

余談ですが…
ゼーヴィントがseawindのドイツ語で潮風と言う意味なのが何かＡＪＣに絡んでいるのかと考えていたが、まさかトランプの髪型がseawindと言うのには大笑いさせられた。
さすがは高本氏の盟友である井崎氏と思わず拍手したくなったほど！
確かにアメリカだったら欧州系ジョッキー騎乗の馬は消えてもおかしくない…それがＡＪＣ杯なのだから！
しかしルメールが落馬したのには驚いた。名手がいなくなる事ほど辛い想いを抱く事はないのでどうか大けがじゃない事を祈ってやまない。
レースレベル：3
→次走狙い馬:タンタアレグリア  
→次走危険馬:リアファル,ゼーヴィント

思ったより流れてしまったなあという感覚。
こうなると３コーナーから直線区間が長い中山外回りだし、ここでペースも緩まないので最内のコース取りが余計に優位。まあだから外から動いて勝ちに行ったゼーヴィントは思った以上に強い２着だったし、だからこそ春の天皇賞・・・となると消えそうな馬かな。トライアル向き・あるいは宝塚記念で。
逆に、リアファルは気にしなくていい敗戦だったと思う。結局芝で初めてのがっちり流れた１戦でハイペース適性が無かったというだけ。３歳の４戦もすべてスローだし高速馬場もあったのでこのまま人気落として本番向かってほしいかな。ダートでも流れると踏ん張れない馬だったので。
落馬（シングウィズジョイ）に関しては映像でもまあどれが加害馬という話でもないかな。詰まりかけて大丈夫だった次の段階で足が引っ掛かった感じだしそれ以上言うべき事はなく、馬とルメールの大事無い事を期待するのみ。
その件で狙いとして引っ掛かったのはシルクドリーマー。ちょっと４コーナーの上がり方は予想していたとはいえ脅威だったし、その直後内外から包まれて加速を削がれて終了。ただあわや馬券圏内という手ごたえだったし、小倉大賞典とか合いそうな馬で警戒したい。
レースレベル：3
→次走狙い馬:リアファル,シルクドリーマー
→次走危険馬:ゼーヴィント  

前半５Ｆが５９．６、後半５Ｆが６０．０で０．４ハイのイーブンペース。さすがに今の中山で前半で６０秒を切ってくるとなかなかスピードというわけにもいかず、消耗戦か極端に仕掛けが遅い競馬になりがちです。３Ｆ以降は０．５以内の殆ど振幅地の少ないラップで、ステイヤー資質、スタミナを問われる厳しいレースとなりました。
ミライヘノツバサを除く先行した馬は皆沈んでしまい、馬券になった３頭は長距離Ｇ１でも着に入れるタンタアレグリア、コース相性良くスタミナもあるゼーヴィント、ミライヘノツバサとなりました。
何が前に行ってもペースはスローで中は緩むとした前提から予想は崩壊・・・でした。
レースレベル：4
→次走狙い馬:ミライヘノツバサ