敗れてもヤサシイキモチにならざる得ませんか。

　ペチカがハナを切る展開は予想の範囲内。ただ、今回違ったのは前走以上により積極的にハナを叩いて逃げたという点。前走は道中で12秒台のラップが２回発生したが、今回は最後の１ハロンのみ12秒台を計測。数字上からも比較的緩みのない流れだったことは確か。

　本命ヤサシイキモチは最後２頭の芦毛にやられて僅差の３着。そもそも緩みのない展開でこの馬のマイペースも叶わず厳しい状況だったが、ペチカの積極策にも慌てず騒がず、好位のインでじっと我慢。直線で前が開くとタイミング良く抜け出したが、最後は上位２頭に決め手負け。ただ、鞍上はむしろうまく乗っていたと判断したい。

　休み明けでもそこは降級馬、力のあるところは見せており、能力的にも引き続き狙えるのだが、買うとしたらレース条件に切れ味に乏しい末脚を補う何かしらかの要素が、馬場や展開、相手関係で少し欲しいところ。

　巻き返しがあるとすれば、前走では絶好の最内枠で連対、今回は一転大外枠に泣いた感のあるテキーラ。脚をためてナンボというタイプで、大外枠からの先行では完全になし崩し。小回りで一瞬の脚をうまく使えれば反撃は可能。

　１番人気が意外だったレッドジール。見た目敗因が分からないが、前走でもテーオーエンペラー、テキーラとは１馬身以上の差が開いており、あれが精一杯なら今回は厳しい展開と相手強化で単純に力負けと判断しても差し支えないかも。鞍上や厩舎のブランドで人気急落は考えにくいが、能力的な反撃は期待薄。

　フレジェールも前走の２着が評価され過ぎてしまった形。その前走、好走とはいえ最後の直線で前を追いかけ脚の上がったスペシャルポケットを待機策で交わしただけ。今回のようにペースが厳しかったり正攻法に出たりすると案外味がない。今後も好結果を出すには乗り方や展開にかなり注文が付くタイプとみて、むしろ人気なら嫌って妙味。

08/07 03:27　回顧アクセス：2799