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【最終予想】
こちらも展望時からは予想を大きく変えています。馬場が馬場なので、思い切った予想をしてみたい。外差し傾向ではあるけど、ある程度前目にいないと苦しい。外の好位ぐらいの馬が来ている印象。
◎レディアルバローザは基本的にばて差しタイプの持続馬。阪神で行われた中山牝馬Sの内容が本質だと思っていて、L1で落ち込んだところで突き抜けてくるようにかなりタフな持続力をもっている。中山牝馬Sでも道悪で逃げ切っていて、基本的に馬場は不問。重でも良でも脚を出し切る競馬なら戦える。確かに外差し馬場だが極端に内が伸びないというほどではなく、馬場も回復傾向。この枠で積極的に良い馬場を選んでロスなく運んでくれる内田に、タフな馬場も苦にしないこの馬の持ち味を活かせば。相手関係でもそう見劣る馬ではない。
〇トップゾーンも同じタイプ。やはりこういう馬場のステイゴールド産駒は注意しておきたいし、小倉大賞典ではエーシンジーラインが作った超ロンスパ戦で中目追走ししぶとかった。これは評価していい。前走は先行して案外だった印象ではあるが、序盤から追走して良いタイプではないので仕方ない。着順こそ微妙だが、中日新聞杯や小倉大賞典の内容は着差からももう少し評価されていい。これに道悪である程度の位置につけるというのは大きいし、地力的にももう少しやれても不思議ではない。
△マイネルスターリーは時計はともかく、追い切りが良く見えたので抑えたい。今のタフな馬場は歓迎の口。一発狙う。
レッドデイヴィスはこの枠だとかなり後方から勝負所で大外を回すことになりそう。外差し意識だけど、あんまり外過ぎると勝負所で置かれちゃうし、追走に脚を使わされて買いづらい。
トーセンレーヴはウィリアムズ人気なのかこの馬の人気なのかわからないけど半端に足を使っていいタイプのようには見えないので、難しい競馬になると思う。
【展望】
安田記念が終わり、春のGIシリーズもひと段落。あとは宝塚記念を残すのみとなった。その中で行われる東京1800mの重賞エプソムCだが、この中から宝塚に滑り込むというようなことは考えづらく、基本的には煮え切らない中堅馬VS夏へ向けての上がり馬の挑戦とみていいだろう。今年はしかしどちらかというと、注目の上がり馬というよりは、煮え切らない中堅馬たちが大挙して登録してきた印象だ。豪華なように見えるが、やや新鮮味を欠くメンバーだけに、レース内容であっと言わせてもらいたい。
中心はなんだかんだ言っても重賞3勝馬を無視はできないレッドデイヴィス。毎日杯、シンザン記念、鳴尾記念と1600~1800mのU字コースで鮮やかに勝ってきただけに、やはりこの路線では侮れない一頭だろう。前走マイラーズCは後方から最内をロスなく進んだがジリジリとしか伸びず。最後はなだれ込んでの5着で、やや迫力を欠いた。近走はやや後方からの競馬が目立っているのと、比較的ロングスパート戦になって持ち味を出せていないというイメージがある。中山記念は内有利馬場でロンスパ戦、外を回して3角で既に脚がなかった。それでも有馬記念では究極の3F勝負でトップスピード負け。しかし結果を出した鳴尾記念では最速地点のL2である程度のペースから終い鋭く伸びてきていて、L1の落ち込みでショウナンマイティには詰められたもののしっかりと捻じ伏せている。有馬は距離が長かったと考えれば、やはり基本的にはこのキレ味をこの距離で活かしてくるのではないかと思われる。毎日杯ではポケットの番手で進めて、直線序盤で最内しっかりと抜け出す器用さもあるし、要所の脚もこの距離では見せている。12.5 - 11.1 - 11.4 - 11.7というラップで、内ポケットで置かれなかったというのは、おそらく瞬発力をかなり秘めていることの裏返しでもあり、そこから直線序盤で抜け出すということからも、本質的に府中向きの可能性は高いとみる。この馬の良さは反応、瞬発力、トップスピードの速さだと思うので、ペースがそこまで上がりきらずに要所の脚と終い勝負になりがちなU字コースの1800mが抜群に合うと思われる。器用さを秘めている馬なので、内枠でも引けば面白い。ここは力的に1枚は上だと思っているし、前走はペースが上がりすぎたのと、位置取りが悪かったことがこの馬の良さをかき消したように感じる。この条件なら復活可能だ。
相手筆頭には1800mでパフォーマンスを上げてくるダイワファルコン。この馬の持ち味はトップスピードとその持続力。中山金杯でフェデラリストと一緒に押し上げて強い競馬を見せたのは記憶に新しいが、11.7 - 11.8 - 11.7 - 11.4 - 11.5と5Fのロンスパ戦で、L2-1が11.4-11.5とかなり速く、まだまだ底を見せない内容だった。逆にディセンバーSでは最序盤こそやや遅かったが、そこから一貫したペースとなり、ここで追走に脚を使わされた感じ。根本的にペースが上がって良いタイプではないが、序盤緩く、後半に長く脚を使える競馬になる方が好ましいだろう。という点で、やはり東京1800mという舞台、それも重賞で相手も強力という条件になってくると、ポジションが重要になってくる早春Sが東京1800良で唯一の善戦と言えるが、この時は12.6 - 11.4 - 11.3 - 11.5の12.6の段階で最後方から外に出し、加速させて大外に向いた分、他の馬に比べて瞬発力を要求されずにトップスピードに乗せて直線に向かい、最後は抜け出してソラを使ったような感じにもなり3着に敗れた。ただし、この時は最後方からの競馬とこの馬らしくない形であった。先行、ある程度の位置で運べれば面白い。特に韓国馬事会杯の12.1 - 11.7 - 11.2 - 11.3の最速L2地点で余裕をもって抜け出したように、トップスピードも決して引けを取る馬ではない。あとはどの位置につけられるか。フェデラリストと戦えた能力を考えると、好位で運べさえすれば、ここでも最上位争いができるはずで。基本的には外から押し上げて結果を出している馬で、現時点では変にポケットで溜めるよりは好位の中目ぐらいでスムーズに加速できるポジションの方が良いかもしれない。前走はL1最速戦で前が壁になり、しっかりと加速できなかった。ここは力的にも巻き返せるはず。
3番手には同じくマイラーズCで半端に追走して半端に終わったトーセンレーヴ。マイラーズCでは道中ハイペースをかなり追走して中団。直線で手応えなく伸びを欠いての8着からも、マイルではスピード面で見劣ったと考える方が良いだろう。同じ舞台の洛陽Sではタフな馬場で押し上げて勝っているのだが、直線ではしっかり伸びた。やや時計が掛かる馬場で、ペースも道中若干緩んで、スピード面でマイラーズCほど問われなかったのも大きい。それでもL2-1が12秒台というラップを刻んでいるし、レースレベルにも疑問が残るので、あまり過度な評価はしづらい。リーチザクラウンだけハイペースのアイルランドTでは早めに集団から抜け出して最後まで脚色を衰えさせずに押し切った内容。基本的にはこの馬のベストはこういう競馬だと思われる。青葉賞、プリンシパルの内容からも、勝負所でもそれなりに脚は使えるが、L1でも脚色を大きく衰えさせないトップスピードの持続力は魅力。勝ちきるとすればアイルランドTのようにある程度早めに仕掛けて押し切りたいところ。そのためには序盤にある程度の位置につけたいところだ。その点で鞍上のウィリアムズは心強いパートナーといえそう。課題もあって、高速馬場での時計勝負はまだ適性面でも判然としていない。それでも前走はペースは上がりすぎたが、ある程度追走できたという点は大きな材料ではある。地力面では直接対決の毎日杯でレッドデイヴィスに完敗しており、近走の内容からもやや評価先行かなというきらいはあるものの、ここであっさり勝っても不思議ではない。
4番手には土日で重賞3勝と勢いに乗る福永が駆るダノンシャーク。マイラーズCではハイペースで内をロスなく立ち回ったが、4角でトーセンが壁でしっかりとは押し上げられず。それでもL1大きく落とす形ではあったので、そこまで大きなポイントではなかったか。ハイペースで追走に脚を使っても問題なかったという点は大きい。東京新聞杯では内有利の中、大外ぶん回し。前が突き放す競馬では苦しかった。ただ、トップスピードという点ではトップクラスと比べるとやはり若干見劣る馬。マイラーズや金杯と言った平均~ハイペースで一定のスピードを保って持続力で差し切るという競馬が得意な印象。ただし、逆瀬川Sでも番手から勝負どころでしっかり反応できているし、多少緩みがちな1800mでも対応できるだけの勝負所での器用さは見せている。時計勝負にも緩みにも対応できる馬ではあると思うのだが、基本的にはゲートが上手いわけではないので、この辺りがポイントだろう。五分に出れれば、トップスピードの遅さを補えることが可能だろうが、今回は割と強敵が揃っているので、出負けしてしまうとやや苦しい立場になるかなと感じる。1800m適性と言っても、結局のところ準OPまでのもの。とにかく序盤が大きなカギとなりそうで。
穴どころからはヴィクトリアマイルで完敗のレディアルバローザ。前走はやや中弛みがあった展開。自身の脚は使ったが、最後は下がってきた馬に多少の不利も受けたし、キレ負けで終わった。3着に健闘した昨年のヴィクトリアマイルは前傾ラップで厳しい中での粘り込み。朝日CCでは5Fのロンスパ戦で案外と粘ったように、基本的にはキレ味勝負よりは持続力で勝負するタイプの馬。阪神1800で行われた昨年の中山牝馬Sの内容がこの馬の能力を如実に物語っていると思われ、平均ペースから11.8 - 11.2 - 12.1 - 12.4とL3最速戦の持続戦で突き抜け、フミノイマージンやコスモネモシンと言った強敵相手に千切ったように、この馬の実力は意外と馬鹿に出来ない。ここは相手関係もそれなりに揃ったわけだが、朝日CCの善戦からも決して見劣る馬ではない。ただし、東京1800mという条件を考えれば、ある程度の位置で競馬がしたいということが1点、そして勝ちきるには仕掛け所が早くなるという展開面での恩恵が欲しいというところがもう1点だろう。脚さえ出し切れれば強い。
3歳勢から参戦で注目を浴びそうなのがNZT2着のセイクレットレーヴ。アドマイヤムーンの初年度産駒ということで、まだまだ傾向は掴めないのだが、NZTではハイペースを内で上手く立ち回って2着。内容面では完敗で、展開や馬場からもやや恵まれた2着だったと思っている。NHKマイルCでは上がり最速の脚を繰り出して5着だが、L1でようやく伸びてきたという点から、脚は出し切ってはいない。クロッカスSはこの競馬とは異質で、離れた逃げ馬が12.2 - 11.6 - 11.4 - 11.7というある程度瞬発力が問われる競馬になって内ポケットでポジションを上げられず。そこから直線序盤で進路ががっぽり空くと、最速地点でぐんぐん伸びてきた。意外とこの馬はこの辺りの瞬発力が武器のように感じる。NZTで完敗だった原因がスピード負けだったとすれば、伸びきれなかった点は納得できるし、この距離でペースが多少緩んだ時に面白い存在ではある。ただし、逆に1400mがベストだとするならば、この距離は少し長いということになる。一応未勝利で1800mを勝利しているとはいえ、1600mではやや力負けしている印象。ジュニアCでも最速地点ではオメガホームランの方が脚色が良かった。この点からも、ここは相手もそこそこ強敵で試金石の一戦。ここで結果を出せればマイル路線でも先が見えてくる。
新潟大賞典で3着と存在感を示したメイショウカンパクもここで重賞取りを狙う。前走は新潟の割には時計が掛かっていて、11.9 - 11.7 - 11.5 - 12.7とL1が12.7も掛かる消耗戦。ここで外からジリジリ差してきたのがこの馬。基本的にロベルト系を字で良くL1の落ち込みで差し切るタイプではあるのだが、八坂特別では軽い馬場で12.2 - 10.7 - 11.3 - 11.4とL3最速戦。L2で突き抜け、最後までしっかり。ランリョウオー相手にここでしっかりキレ負けもしなかった。福島記念(新潟2000)でもアドマイヤコスモス相手に最後方から凄い脚を繰り出していて、ポテンシャルという点ではむしろトップスピードの持続力だけでなく、そのキレ味もまた十分通用するものであると言える。そう考えると、近走の内容は実に厳しい条件が並んでいて、中日新聞杯、大阪杯は時計が掛かる馬場、前走はやや重とはいえ、上がり35秒台で最速となるような馬場状態に展開。この馬の良さが出せなかったともいえそう。東京1800mだとそう脚を出し切るような展開になるとも限らないのだが、そういう展開になりさえすれば、力的に、適性的にも非常に不気味。相手関係を考慮に入れても怖い1頭に入るだろう。
最後に超高速馬場なら出番のスピリタス。マイル1:31.7の持ち時計、前走のパフォーマンスからも示されている通りの超高速馬場の申し子。速い上がりも使えるし、時計勝負でも問題ない万能タイプだが、馬場は選ぶ。前走は外を回してもL1の落ち込みでしっかり差してきて、ネオヴァンドームに肉薄。1800mの実績は安定感があり、序盤の追走力がやや微妙であることからも、案外この距離がベターかもしれない。超高速馬場なら、緩んでもトップスピードに乗りさえすれば必ずいい脚を使える馬。展開の恩恵はある程度必要で、相手関係からも決して楽ではないが、この条件なら油断は禁物だ。
http://blog.livedoor.jp/catassan/archives/6282963.html 06/10 13:04
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