| ◎単勝 8番
290円的中 |
【最終予想】
◎アイムユアーズはファルブラヴ産駒によくありがちなワンペースで結果を出すタイプではあるが、この馬の良さはとにかく適性が幅広いという点。桜花賞でも12.2 - 12.1 - 11.0 - 12.2の最速地点で番手からしっかり対応し、ヴィルシーナあたりと差のない競馬ができていた。フィリーズレビューやオークスのように一貫ペースなら距離に関わらず高いパフォーマンスを見せているし、動きだしや折り合いに関しても徐々に成長してきていて緩急に対応できるようになってから大きく崩れる要素がなくなった馬と言える。今回不安を挙げるとすれば外人騎手から池添への乗り替わりという点にあるかもしれないが、3歳トップクラスの実力馬でこのメンツで先行できるのは大きな魅力だし、中目の枠でやや不安のある折り合いにも対応できそう。
〇フミノイマージンは57kgで不安材料が大きいのは確か。ただVMは軽い馬場で位置取りと動き出しの勝負になったし、阪神牝馬Sは距離が短すぎた。トップスピードの持続力が非常に魅力的な馬なので、ある程度のロングスパート戦になることが望ましい。ただ、今回は札幌の緩いコーナーでもあり、勝負どころでしっかりと加速しやすいコース。インを立ち回ってしっかり加速できる藤田。相手関係からもコスモネモシンよりは地力は上だと思っているのであとは57kgだけ。
△アニメイトバイオは少しずつ状態は上がってきていると思っていて、ここ2走の敗因はタフな馬場になったことにあると思っている。VMまでは確かに状態もあまり良くなかったと思うけど、前走は苦手条件を考えれば復調気味の内容だったと言える。今回は内枠で嵌るか詰まるかというようなポジション。軽い札幌の芝でスピードに乗りやすい緩いコーナーとこの馬の良さであるトップスピードの持続力が活きてきそうな条件。一発あるならココ。
【展望】
札幌も2週目、札幌開催最初の重賞が牝馬たちの戦いクイーンS。このレースでは秋華賞を目指す3歳馬VS古豪という分かりやすい構図になることが多く、今年も例に漏れず強力な3歳馬VS古馬という形。特にクラシック戦線で上位を演出している実力馬に、トライアルで強い勝ち方をした3歳馬が、古馬は牝馬重賞戦線で上位の馬に対してどんなパフォーマンスができるか。秋を見据えた熱戦が涼しい札幌で繰り広げられる。
中心は2歳からこの世代を引っ張ってきた実力馬のアイムユアーズ。フィリーズレビューではハイペースを先行策で追走、そのまま抜け出す相当なパフォーマンスを見せていた。基本的にはある程度スピードが問われた方がこの馬の良さが出るとは思うのだが、これまでのファルブラヴ産駒にはない距離への適応能力を見せている。特に平均ペースだったとはいえ2400mで世代NO2に対しては大きく見劣らない内容で4着に粘ったオークスは目から鱗だった。距離に関してはベストはマイル前後にあるとは思うが、2000mまでなら問題なく戦える幅の広い適性面が魅力。加えて安定した先行力、桜花賞で見せた12.2 - 12.1 - 11.0 - 12.2の最速地点でヴィルシーナに負けない反応・トップスピード、フィリーズレビューで見せたタフな馬場を軽々こなすパワーと持続力。様々な舞台で高いバランスで能力を見せている。相手関係はカギで、古馬戦線も今は非常にレベルが高いので一概には言えないが、3歳世代トップクラスの実力馬であることは間違いない。
相手筆頭には古馬戦線で上位、安定した持続力で力を出し切る展開なら必ず最後に食い込んでくるフミノイマージン。本格化以降初めて崩れたヴィクトリアマイルは超高速馬場で11.8 - 11.5 - 11.2 - 11.5とコース取りと動き出しの良さが問われる競馬になったのが痛かった。どうしてもポジションが悪くなるこの馬にとっては致命的だったし、勝負所でもポジションを下げるどうしようもない競馬になった。トップスピードの高さも府中牝馬Sで見せているので、緩いコーナーでもある程度は対応できそう。ただ、本質的にはバテ差しタイプであることは確かなので、やはり多少ロスがあっても何とか押し上げて直線に向かいたいところ。その点でインでの立ち回りが上手い藤田に替わるのはプラスともいえるか。能力面ではGIでも見劣らない馬だと思っているので、力を出し切れれば。
3番手には2000mで復権を誓うオークス1番人気馬ミッドサマーフェア。オークスでは何が何だか分からないほどの大惨敗。距離と決めつけるのは怖いが、少なくともこれまでのパフォーマンスからは考えられないほどの負け方であったことだけは事実。仕切り直しの一戦となるが相手は強力。この馬の良さは高いバランスを持った末脚。フローラSでは軽い馬場で12.7 - 11.4 - 11.2 - 11.5という瞬発力が問われる展開で楽に出し抜く強い競馬。君子蘭賞では道悪でかなり力が要る状態で、一貫ペースで大外から押し上げてぶっこ抜く素晴らしい持続力を見せた。反面1600mでは序盤の位置取りが悪く、後手後手になりがちだったので距離も2000m前後が良いのかもしれない。ギムレットの仔なので札幌の緩いコーナーならトップスピードを殺さずに済む舞台。フローラSを丸々信じれば動き出しの良さとトップスピードはなかなかのものがある。ただ3歳勢でもトップクラスとは結果が出ていないだけに過信は禁物。
穴どころからはラブフール。福島牝馬Sでは大外から追いこんで6着。0.4差なら悪くない。この馬もロブロイ産駒らしく軽い馬場でトップスピードを活かす形で結果を出してきている馬。それだけに前走かなり時計が掛かる函館の馬場で平均的なスピードを要求されてはつらかった。今の札幌は前開催の函館と比較するとかなり軽く、トップスピードをより要求される緩いコーナーもあり、この馬にとってはかなりの追い風となりそう。相手関係から考えると強敵であることは間違いないが、この馬自身底を見せているわけではないので、うまく嵌れば一波乱を起こすだけの素質は侮れないだろう。
抜群の安定株コスモネモシンも登録。昨年も後の秋華賞馬アヴェンチュラにこそ敗れたがしっかりと2着は確保。ある程度の位置につけられる脚、持続力、トップスピードはどれもそこそこではあるが、大きな展開のぶれがない1周コースの2000mで安定するのはそのあたりにありそう。札幌記念でも強敵相手にトップスピード勝負で4着に入ったり、札幌の緩いコース適正も洋芝適性も示している。昨年も強敵揃いの中での2着だし、今年も強敵は揃ったが決して見劣る馬ではない。ただ何か一つ抜きんでたものがあるわけでもないので、勝ちきるかどうかとなると、やはりコース取りや展開の影響が大きくなってきそうだ。
勢いという点ではレインボーダリアも注目だ。前走は函館のタフな馬場、2000mで平均ペース12.1 - 12.4 - 11.9 - 12.3のラップ推移で番手からしっかり抜け出す強い競馬。この馬の良さはそれだけではなく、むらさき賞の12.2 - 11.0 - 11.1 - 11.5のラップでしっかり番手からこの加速についていけているように、動き出しの良さもある程度備えている点と、2000m前後ならしっかり先行できるスピードもあるという点。今回は1800mだが、緩いペースからでも動き出せる馬だし、札幌の緩いコーナーでトップスピードもある程度もっているのだから内目枠にでも入ってロスなく進めてくると面白い1頭になりそうだ。
昨年の3着馬、アパパネの筆頭ライバルとして頑張ってきたアニメイトバイオだが今年は苦しい戦いが続く。特に前半戦は全くいいところなく終わってしまっていて、明らかに全盛期からの力の衰えを感じさせるここ数走になっている。ただ、この馬は軽い馬場でトップスピードとその持続力を活かす馬であることは確かで、その点でタフな馬場で苦しくなったここ2走は単純な力負け以外にも敗因はあるかもしれない。いずれにせよ復調してこないと話にならない。今のトップスピードが活かせるやや軽い札幌の馬場なら昨年ぐらいはやれて良い馬。巻き返しなるか。
最後にオークス勝利以降全くいいところがないエリンコート。特に近走気になるのはオークスのようにある程度の位置につけられていないという点にある。オークスを見ても、あれぐらいの距離に適性がありそうな感じで、ローズSでも軽いスピード不足という印象だし、マーメイドもばててはいないが平均的な競馬でスピード面を多少問われたのも大きかった。その点で1角までの距離が短く、序盤の脚が重要な札幌では苦しい競馬になるのは間違いないだろう。トップスピードも足りない馬だし、根本的に距離が短いだろう。ただ前走は56kgでばてなかったのはこの馬なりに復調してきたともいえるので、ここの内容次第では次走以降狙いに入れるのもありかもしれない。今回は厳しいだろうが。一度札幌2600mを走らせてみてもらいたい。
http://blog.livedoor.jp/catassan/ 07/29 13:26
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