武豊には、がっかり。豊の悪い癖がもろに出た。切れ味のある馬に乗ると（特に人気で）ギリギリまで追い出さず、差しきれない。上がり３３．４の足をもともと、使っている。かなりスピードに乗っていることになる。溜めたところで、そのスピードが瞬間的にあがることは、望めない。

ウオッカでも、ポカをやった。（ヴィクトリアMでは、上がり３３．２）天皇賞では、ダイワが相手だったので、積極的に仕掛けにいったのに、また元に戻った。

勝負の世界である。人気を背負えば、安全策をとりたい気持ちもわからなくはない。負けない競馬でなく、勝ちに行く競馬を心がけて欲しい。天皇賞では、その気持ちがウオッカを勝利に導いた。（ちなみに、安勝は一度差されて、横を見て諦めた。）ジョッキーの気持ち一つが、勝負を決することもある。

このようなミスが起こるのも、ブレイクランアウトが強いからである。GⅢだからでは、困る。ここで重賞をとっておければ、クラシックに向けて選択肢がいくらでも広がったはず。あえて厳しく言うと、ダービー馬になる可能性をけずったことになる。
だからこそ、残念である。

前走は、明らかな岩田騎手のミスで、武豊に乗り替りが、オーナーのキャロットから指示が出された。今回は、武豊のミスである。ウオッカでは、武豊がVMでポカをした後、岩田が代打騎乗の安田記念で、ウオッカの良さを最大限に引き出して、結果を残した。オーナーの意向で、武豊が降ろされる事はないだろう。

ここ数年、武豊がクラシックに向けて騎乗馬が殺到し、どの馬も結果を残せないという悪循環が起きている。トップジョッキーに以来が殺到し、エリザベス杯のようにルメールが代打騎乗で結果を残すのも、必然であり、それが世界レベルである。
常に勝つ。勝つことで、騎乗依頼が来る。はっきりいって今年の武豊の重賞での結果は、トップジョッキーとは言えない。しかしながら、勝たずとも依頼がくる現状が、武豊の成長を阻害しているともみえる。

世界レベルのジョッキーで居続ける事。それは、武豊の、ジョッキーとして使命である。

11/23 07:09　回顧アクセス：1555