| 馬単 2-6番
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12月21日(日)阪神11R 朝日杯FS 阪神1600m外
長期に亘り、中山1600mで行われてきた伝統の朝日杯だが、今年から阪神で開催されることとなった。主催者の意図は不明だが、このような条件変更は昔馴染みのファンやデータで予想しているファン離れにつながると思われ、あまり行ってほしくないものだ。ただ、このレースを使ってクラシック3冠へという流れが近年少なく、実績もあまりないため(朝日杯を勝利しながらクラシック3冠を達成した馬は、1994年のナリタブライアンしかいないのではないか)、能力が結果に反映されやすい阪神マイルに変わるのは、悪いことではないのかもしれない。
したがって、これまで蓄積してきた朝日杯の予想データが使えないことから、同条件である阪神JFの予想過程をそのまま流用することとする。
このコース条件で求められるのはスタミナと末脚。スタミナに関しては、距離実績(とその内容)である程度の判断が可能である。ベストパフォーマンスレース(BPR)とセカンドパフォーマンスレース(SPR)の距離実績が1200m以下までの馬は消しで、1400m以下の馬は、これまでに0.5秒差以上の楽勝経験があるか、外国人騎手、指数1位馬を除いて消しとする。、
※BPRは一番近走の重賞3着以内、OP連対、条件戦以下勝利に該当するレースのことであり、SPRは二番目に近走のレースである
スタミナ判定の次に末脚の分析を行う。阪神マイルは、外回りコースができてから末脚が非常に重要となっているが、中団で折り合って、流れに乗った上で速い末脚が使えることが望ましい。第一に、上がり連対経験を必要とする。
末脚の力を測る具体的な判断基準として、1.BPRまたはSPRにおいて、3角12番手以降または4角11番手以降の追い込みではなく、2.当該レースにおいて上がり2位以上経験がある(1.が1番手の場合は3位まで可)、とする。
続いて、能力である。これは、暫定的ではあるが阪神JFと同じく指数1位を有力視する。なお、1800m以上からの臨戦馬の指数は多少低くても軽視してはならない。
次に、未知馬や1800m以上での低指数馬の手応えを確認する。手応えが並み以下だった馬については、指数1位、中弛み超スロー勝利、重馬場等のリスク、持続SHPに注目したい。
血統については、2006年以降の阪神JFで馬券に絡んでいる馬の多く(20/27)の種牡馬が、自身が2400mのG1(JC)を優勝しているか、既に産駒が同条件を優勝しているクラシック血統である(下記)。なお、例外の7頭中2頭はこの時期完成されたスピードを有する指数1位馬(アストンマーチャン、エイムアットビップ)。
※先週、人気薄で4着に来たムーンエクスプレスの父アドマイヤムーンもJC馬。
アグネスタキオン(4)(ディープスカイ)
ディープインパクト(3)(自身ダービー・JC馬、キズナ、ディープブリランテ、ジェンティルドンナ)
キングカメハメハ(2)(自身ダービー馬、ローズキングダム、アパパネ)
ステイゴールド(2)(自身ドバイシーマC馬、オルフェーヴル)
ネオユニヴァース(2)(自身ダービー馬、ロジユニヴァース)
ファルブラヴ(2)(自身JC馬)
ハーツクライ(1)(自身ドバイシーマC馬、ワンアンドオンリー、ヌーヴォレコルト)
ゼンノロブロイ(1)(自身JC馬、サンテミリオン)
スペシャルウィーク(1)(自身ダービー・JC馬、ブエナビスタ、シーザリオ)
ジャングルポケット(1)(自身ダービー・JC馬、トールポピー)
タニノギムレット(1)(自身ダービー馬、ウオッカ)
クロフネ(3)
ソングオブウインド(1)
ウォーエンブレム(1)
アグネスデジタル(1)
アドマイヤコジーン(1)
馬場(枠順とバイアス)については、開幕3週目となると外差しも決まりやすくなってくると思われるが、折り合いの面から、やはり11番より外枠の快速馬はリスクがあると考える。11番より外枠で軽視すべき馬は、「BPRまたはSPRで、マイル以下の距離をBPR3以内の逃げや番手で優勝経験のある馬(ただし、中弛み超スローペース勝ち経験馬及び外国人騎手又は地方出身騎手を除く)」。
さて、ここからは2014年のメンバーを上記の予想過程によって分析していきたい。
スタミナの土台として、BPRとSPRが1200mというまず消しで良い馬は、アクティブミノル、ペイシャオブロー、メイショウマサカゼ。
BPRとSPRが1400m以下という馬に該当するのは、セカンドテーブル、タガノアガザル、ワキノヒビキ。除外項目に当てはまるのは、セカンドテーブルの1頭。他の馬はマイナス評価をつけておく。
続いて、末脚を確認する。まずは、上がり連対経験がこれまでにない、コスモナインボールを消しとする。残っている馬で、BPRまたはSPRにおいて、3角12番手以降または4角11番手以降の追い込みではなく、当該レースにおいて上がり2位以上経験がある(逃げの場合は3位まで可)を満たせない馬はなし。
指数について。まず、指数下位である1600m56、1400m58のラインを割り込んでいるケツァルテナンゴ、タガノアガザル、セカンドテーブル、ワキノヒビキは消しで良いだろう。また、指数がぎりぎりのネオルミエール、ナヴィオン、ジャストドゥイングは少し評価を下げ、持ち指数上位のブライトエンブレム、ダノンプラチナは評価を上げる。
さて、このレースの中心軸となる指数1位馬はブライトエンブレムである。
16.ブライトエンブレム
前走が追込み判定をぎりぎりで免れていること、札幌2歳Sで追込みをしたミュゼエイリアンが中央開催で指数を下げていること、休み明けであること、札幌が得意で距離短縮は向かないオユニヴァース産駒であり条件は評価を下げるべきであること等から完全に信頼することもできない。
先週のコートシャルマンの分析の使いまわしだが、2006年以降の阪神JFで、BPRやSPRが1200m以下を除くと、2戦2勝以上の無敗馬は下記のとおり(2.1.2.2.0.4)。
2007年5番人気10着 ラルケット(指数自体が高くなかった)
2008年10番人気4着 ショウナンカッサイ(前走先行、差し返し)
2010年1番人気1着 レーヴディソール(前走追込、指数1位。持続SHP)
2010年2番人気9着 ダンスファンタジア(前走先行、残り200mから追い出し。加速SHP)
2011年1番人気3着 サウンドオブハート(前走先行、指数1位)
2011年5番人気4着 イチオクノホシ(前走追込、残り500mから追い出し。持続SHP)
2013年5番人気1着 レッドリヴェール(前走差し、残り350mから追い出し。持続SHP)
2013年1番人気2着 ハープスター(前走追込、残り550mから追い出し。持続SHP)
2013年8番人気3着 フォーエバーモア(前走差し、残り500mから追い出し)
2013年2番人気7着 ホウライアキコ(前走番手、残り350mから追い出し。加速SHP)
2014年3番人気10着 コートシャルマン(前走差し、残り300mから追い出し。指数自体が高くなかった)
スピードSHP(加速SHP)が優位の馬が末脚を溜められない又は使える末脚自体が短いために敗れているということと、距離実績が1400mまでだと3,4着止まりであることが言える。この観点で前走を見ると、後方からレースを進めて3~4コーナーで大外を回り、まだコーナーの途中である残り350mから追い出して最後まで伸びていること、平坦ラップであることから、持続SHPはそれなりであるという印象を受けた(ただし、直線が短いので確たるものではない)。
さて、前走の手応えが楽だった馬からはダノンプラチナ。血統的にスピードタイプではないのでプラス評価をしておく。中弛み超スロー勝ち経験馬はタガノエスプレッソ(未勝利戦時)。デイリー杯でその効果を使ってしまった気もするので消せないくらいで評価には影響せず。
血統的に、父自身が2400mのG1(JC)を優勝しているか、既に産駒が同条件を優勝している、ネオルミエール、ダノンプラチナ、ナヴィオン、アッシュゴールド、ジャストドゥイング、ペプチドウォヘッド、ブライトエンブレムはプラス評価。
馬場(枠順とバイアス)については、「BPRまたはSPRで、マイル以下の距離をBPR3以内の逃げや番手で優勝経験のある馬(ただし、中弛み超スローペース勝ち経験馬及び外国人騎手又は地方出身騎手を除く)」に該当するペプチドウォヘッドは軽視材料。
消しに至らなかった馬(既に記述したブライトエンブレムを除く)について、減点材料が少ない順にコメントする。
2.ダノンプラチナ
前走が楽勝であったこと、先週同条件G1を制したディープインパクト産駒であること等から、上位人気に支持されている。関東からの輸送についても、抽選対象である中、11日には既に栗東入りをしており、調教ではブライトエンブレムと併せて楽に先着していて調子も良さそう。指数上位かつ内枠にも恵まれたことから能力計算でも最有力と言えるし、前走はまだ手応えに余裕がありつつ、ディープインパクト産駒なのでスピード寄りという判断も不要だろう。蛯名騎手にも勢いがまだあり、素直に優勝に一番近い馬と評価する。
9.アッシュゴールド
ドリームジャーニー、オルフェーヴルの全弟という良血。初戦は惨敗したが、未勝利戦、デイリー杯と指数を上昇させ続け、素質の片鱗を見せてきた。デイリー杯組はこれまで10月に行われており、朝日杯では上位人気で馬券圏外に飛ぶことも珍しくないのだが、今年は11月となり、朝日杯が阪神に変わるので何とも言えない。指数上はまだ中位の1頭であり、妙味は感じられないのだが、ソエが治ったとの噂もあり、素質で更に上昇してくる可能性もある。また、ステイゴールド産駒は京都より阪神を得意にしているので、適性によるパフォーマンス上昇もありえ、相手には買う必要がある。
1.ネオルミエール
前走のいちょうSでは、後方からレースを進めて残り450mから追い出し。残り400mまでは外に出そうか少し迷いがあったようだが、内に決めてからは鋭く脚を伸ばし、最後までも伸びているから持続SHPもそれなりに感じられる内容だった。クラリティスカイとの比較では、今回こちらが内枠を引き、相手が外枠を引いたので、道中のロスを織り込めば逆転できる可能性も出てきた。指数は特筆できず、休み明けでもあるが、相手には入れたい。
6.アルマワイオリ
前走のデイリー杯ではスタート直後から引っ掛かり、残り600mまで鞍上が抑え込んだままというヘグリ騎乗になりながら、直線もそこそこ伸びてナヴィオンと僅差でゴール。前々走のもみじSでの指数はここでも中の上という位置におり(札幌2歳Sの指数は58.2で指数4位)、折り合いがつけば上位に食い込んでも不思議ではない。鞍上が関西での実績に乏しく、前走同様折り合いをつけられないおそれのある勝浦騎手であることと、東京2400mG1は適性が全く合わなかった父マツリダゴッホという点は懸念されるが、悪い所を出した後だけに狙ってみたい。
14.クラリティスカイ
指数3位。前走のいちょうSではレコードを更新し、時計的には最上位と言っても良いのかもしれないが、最内から抜け出すロスのない競馬だったことから、やや妙味に薄い気がする。それでも、残り400mから追い出して残り50mくらいまでは伸びていたので持続SHPもそこそこは感じられる。岩田騎手が乗るし、クロフネ産駒はこの条件で好走が複数回あり、相手に選んでおくべき。
15.タガノエスプレッソ
前走のデイリー杯はスローペースとなったが、しっかり抑えられながら外目の好位、4角3番手につけ、先に抜け出した分、アッシュゴールドを退けることに成功した。先行力はあるが、今回は外枠を引いてしまったが、中弛み超スローペース優勝経験馬であること、能力的にアッシュゴールドと大差ないことを踏まえれば、この馬もおさえておくべき。
8.ナヴィオン
手応えは良いがピッチ走法で短距離向きと思っている。指数はこのメンバーでは中の下。前走はアルマワイオリに前に入られて位置取りが悪くなり、直線も進路が開くまで少し手間取ったが、追われてからの末脚は長くなかった印象。差し有利なコースだが、長く良い脚が求められる条件のため、人気と比較すると妙味はなく、おさえまで。
13.ペプチドウォヘッド
前2走はダートで後続を突き放す楽勝。ダート実績馬にムーア騎手と言えば昨年の覇者アジアエクスプレスを思い出すが、今回は昨年ほどは人気にならないようだ。走法はダート向きであり、昨年の好走もあくまでもレアケース。フィリーズレビュー等、1400mの条件ではダート実績馬の好走例も多く見られるが、阪神マイルではあまりイメージがない。ダービー馬であるキングカメハメハ産駒なので可能性はあるが、今回は割り切って軽視する。
10.ジャストドゥイング
今年も東スポ杯はレベルが高く、着順は悪かったが指数は56.4と芙蓉Sほぼ同水準をキープしている。持続SHPは新潟戦で証明しているが、前走の上がり順位(9位)は評価微妙。ゼンノロブロイはJC勝ちのある種牡馬であるので、これだけ人気が落ちれば妙味はあるのでおさえても良いという程度か。
結論
◎ダノンプラチナ(調整指数1位。重馬場適性不明なのが唯一の不安)
○ブライトエンブレム(指数1位。重い馬場は実績あり)
▲アルマワイオリ(前走の敗因は明確。修正できれば穴の可能性)
△アッシュゴールド(重い馬場への適性に期待でき)
△ネオルミエール(本命馬の後ろからうまく捌ければ)
△クラリティスカイ(指数上位の1頭で)
△タガノエスプレッソ(中弛み超スローペース勝ち経験あり。デイリー杯勝ちも評価)
注ナヴィオン(加速SHP馬だと思うのでやや軽視)
注ジャストドゥイング(人気薄の中では能力はあるので) 12/20 22:18
スカイポット
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