|
【最終予想】
雨と枠で予想を多少変えることに。
◎トーホウチェイサーは道悪のスピード勝負になった千葉Sで強い競馬。阪神1200だと番手の外が有利なコースで、この枠なら上手くその位置を確保できそうという点で。すばるSでは内枠でポジションを下げながらの競馬でこの馬の良さが全く出せなかった。素直に流れに乗ってスピード持続力を活かす競馬ならやれていいし、ダートスタートも問題ないタイプでスピード持続戦になりやすい阪神1200と条件は揃った。
〇アーリーロブストは緩めた方が良いタイプと思っていたのが千葉Sで一片。かなり速い競馬を作って粘っていた。ここ2走は条件的に苦しかったので、距離短縮で4走前を評価して、しっかりハナを奪ってくれれば今の超高速馬場なら勝ち負けできても。
△アースサウンドは穴狙い。BSN賞までは確実に力的に上位だったはず。ここ数走解せないにしても、今回はノーマーク。時計は足りる馬だし、昨年の天保山Sでも内容は悪くない。得意の夏を前にそろそろ目覚めても。
ファリダットは最内枠なので、一旦下げないと3角でごちゃつくリスクが高すぎてとてもじゃないけど買えない。この枠で下げて大外ぶっこ抜いてきたらちょっと異次元の強さ。タンジブルアセットもこの枠だと買いづらい。ダートスタートだとテンがそこまで速い馬ではないのでここで行き切れないと全て後手後手になりそう。この2頭は枠が悪かった。
【展望】
この時期のダート1200mオープン特別ということで、これと言った目標レースは中央にはあまりなく、割と豪華なメンバーが集まった印象。阪神1200mという条件ではあるので、ダートスタートからすっといけるスピードタイプ有利だろう。
中心は前走でハイレベル戦を一閃ぶち抜いたファリダット。栗東Sでは超ハイレベル戦で繰り広げられた前傾ラップの中で、後方からズドンと差し切る圧倒的なインパクトを見せた。何より、良馬場でタフな持続戦という課題に対して、このような圧倒的な形で答えを導いてきたのだから、脱帽するしかない。しかし、今回はもう一つ違う形の課題が残っている。距離短縮によりダートスタートの条件だ。これまではいずれも平均ペースでスピードに乗せることができた。芝スタートということもあったし、緩まない展開でダッシュを利かせたままコーナーに向かうことができたのも大きかったし、その結果しっかりトップギアに入れきることができただろう。今回はダートスタートだ。阪神の1200mはとにかく3角までの距離が短い。3角までに置いて行かれると押し上げるタイミングが難しくなる。その点でも外枠をできるだけ引きたいところ。内枠を引いてしまうと下げきるまでに終わってしまう危険性もある。もちろんダートスタートが合う可能性も考えておく必要はあるが、現実的にはまず序盤できるだけ離されないように、うまくコーナーで外から押し上げていきたいところ。能力の高さは間違いないが、1200mとなると不安は大きい。
相手筆頭には前走深草Sで先行して押し切ると言った形で成長を見せたタンジブルアセット。これまでのイメージは芝スタートで行き切って何ぼというような単調なスピードタイプだった印象なので、前傾ラップになったとはいえ、前走の内容は評価したいところ。ゲートもよく、ダッシュもまずまず。阪神1200mだともう少し先行争いは激化しそうではあるが、外枠からすっと番手につけられるような展開ならば前走同様力は発揮できるのではないかと思われる。持ち時計、相手関係という点でも前走はなかなか評価できるもので、勢いという点でも軽視はしがたい部分がある。
3番手には前走東京で鋭い脚を繰り出したマルカベンチャー。個人的にはアハルテケSに行った方が勝負になると思っているが、この馬は阪神1200mでもそれなりの実績は見せている。昨年の天保山Sでも3着。これも内から外に持ち出して伸びてくるのだが、如何せん位置取りの差が激しく届ききらなかった。阪神1200mだと京都と違って団子にはなりにくいので、道中緩んでくれないと厳しい印象。前走はハイペースで持続戦になっても鋭く伸びてきたし、しぶとく最後まで脚を使えた。本来ベストは1400m以上にあると思うし、1200で安定しているのは京都1200mで団子の末脚勝負になりやすいからだろう。阪神1200mでは根本的な不安はある。とはいえ、確実に脚は使えるので展開ひとつ。この馬もできれば外枠を引いた方が良いだろう。
穴どころからアースサウンドを。昨年の天保山Sでは好スタートからダッシュよくハナを取りきる競馬で、最後まで頑張って2着とは僅差の4着と力は見せた。このコース適正というよりは、ダートスタートですっとハナを切れたスピードは魅力的。ただ、ここ3走が全くダメダメで評価を落とす形。もともと新潟1200mのOP特別勝ち馬で2連対しているように力はある。それに、芝スタートとダートスタートの違いはあれど、先行力と番手の外からの競馬が活きるという点では阪神1200mに近い要素が多い。昨年の天保山では逃げてつぶれたが、番手の外からしっかりと追走できるような競馬ができればレディルージュやシルクフォーチュンを降してきたのだから当然力は上位の馬。単に左回りが得意な可能性は否定できないが、それでも昨年の天保山の内容なら通用するはずで、後は立て直してこれるかどうか。
マルカ2頭出しのマルカバッケンも圏内。前走は前傾ラップでスピード持続戦を外から。伸びはあったがL1で伸びを欠いたように基本的にはあまりスピード持続戦は好まない印象。ダートスタートだとこれが結構いい先行力を見せていて、ペースが上がりきらないことで、末脚のキレ味を引き出してきているタイプ。橿原Sでは中団で楽に運ぶと直線で切れた。本質的にやはりクロフネ産駒らしくゆったり運んで終いを活かすタイプだろう。となると、やはり坂があってペースが上がりにくい京都から、直線までゆったりとした下り坂でペースが上がりやすい阪神1200という条件に変わるのはプラスとは言えないだろう。ただし、この馬の場合は中山の良質なスピード持続戦にも対応できているので、一概にダメと決めつけない方が良いとは思う。ここ2走の内容は決して悪くはないし、クロフネ産駒にありがちなOPで頭打ちというようなタイプのようではなさそう。この辺をどう判断するかだ。ただ、押し上げていい馬が結構いる今回は、展開面で多少の後押しは欲しいか。
同じくクロフネ産駒で取捨に難しいトシギャングスター。この馬はダートスタートの1200mとなるととにかく出が悪いので、ここで終了してしまう可能性が高い。それに、大体がペースが上がって良くないタイプの馬なのは2~3走前からも明白であり、ペースが上がりにくい京都1200ならまだしも、阪神1200mとなるとかなり苦しい条件になるといえそう。それでいて、前走の好走で人気をしてきそうなので、こちらに出てこないで素直にアハルテケSに出ることをお勧めしたい。
ここ2走でやや評価を落としているタイセイレジェンド。前走はハイペースで先行しきれず、外目でコーナーを追走し、終い甘くなった形。相手も強敵ではあったが、この馬としてはもう少し頑張ってほしかったかなという印象は確か。元来、出は良い馬ではなく、二の脚で押し上げていくタイプの馬なので、この辺りは阪神1200という条件は合致しそうでもあり、カペラSの内容からも根岸Sからも持続戦自体は歓迎のはず。相手は1頭手ごわい馬はいるが、適性面ではこちらが上。地力と適性を考えるとここは挽回したい。
最後にゼンノベラーノ。すばるSでは先行策からケイアイテンジンに千切られる内容ではあったが、4角の手応えほど伸びきれなかった感じ。ジャニュアリーSからも基本的には良馬場のダートでタフなスピード持続力を活かす馬なのではないかという印象。すばるSはラップも落ちず、スピードの絶対値でケイアイに見劣ってしまった。芝スタートの中山1200mだとOPクラスではスピードで見劣るので、ダートスタートの阪神1200に変わるのは面白そうだ。この馬も番手で競馬したいタイプだと思うので、うまく流れに乗れれば十分戦える。
http://blog.livedoor.jp/catassan/ 06/10 13:03
|