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【最終予想】
積極的に買いたい馬が少ないレース。日曜は雨の影響かかなり時計が掛かっていて、直線序盤で先頭にたった馬がL1で沈むケースが目立ち、かなりタフな馬場で逃げ馬は買いづらい。
◎アルマリンピアはこの枠を引いたのはプラス。前走は緩い地点で押し上げてという内容で完勝したが、基本的には2走前のように平均ペースで地力戦になった方がパフォーマンスは高い。ラトルスネークとの接戦、3着以下は離しているし、1000万下でこの相手なら力が上。普通に流れに乗れさえすればしっかり抜け出せるはず。
〇ラインアンジュも同様で、基本的にはバテ差し型。追走力が足りない馬なので、今の時計が掛かる馬場は歓迎。前走大外回してキレ負けしているパターン。2走前は6着だが、意外としぶとく伸びてきているし、1600万下でも条件が揃えばやれる馬。ここは降級で馬場も時計が掛かる状態ならチャンス十分だろう。
フォーエバーマークは二の脚タイプの馬なので、この馬場でポジションを取りに行くと多分持ち味は出せない。まして今の馬場で人気なら見送るのが妥当だと思う。
【展望】
いよいよ夏の北海道シリーズが開幕。開幕を告げるのはやはり電撃スプリント戦。今年はなかなかの好メンバーだが、名前を憶えている馬が多いのは、降級が多いからだろう。特にOPからの二段階降級馬が多い印象だ。それと、勝って同条件という馬も多く、実績馬か上がり馬かといった夏の到来を匂わせる一戦。遠く函館の地で中山の電撃戦を見据えることができる馬が出てくるか。
中心は福島民友Cで逃げて復活の兆しを見せたフォーエバーマーク。前走はスタートもまずまずだったが、二の脚よくしっかりとハナを取りきる競馬。内枠ということもあったが、しっかり立ち回って3着に粘った。OPの逃げ馬相手にしっかりとハナを奪える出だしのスピードは魅力的。相手もドリームバレンチノやテイエムオオタカといったなかなかの強敵ではあったし、これを抑えきったのは評価したい。一本調子の感がある近走だが、昔はクロッカスSやからまつ賞といった東京1400の舞台で二の脚を利かして突き放す競馬もできた馬。前走自体も評価できるが、本来は単なる一本調子のスピードタイプというわけではないと思っている。それだけに不安は函館の洋芝。開幕週で時計が出やすいと言っても、8秒台を切ってくることは稀。その点で、前走同様積極的にハナを奪って最後まで持つかどうかという点は不安もある。馬場状況にもよるが、前走は最終週でもCコース替わりで内が有利の超高速馬場となっていた点を考えると、ここは二段階降級でも楽に前走の再現とはいかないとみる方が良いかもしれない。函館の洋芝がキーポイントだろう。血統的にはファルブラヴで問題なさそうに感じるが、実績は高速馬場に偏っているので。
相手筆頭には前走勝って同条件のアルマリンピア。大外枠から中団で追走。3~4角で外目から楽な手ごたえで押し上げて直線に向かうと、直線で粘るミヤジエムジェイを目標に入れ、しっかりL1で抜け出した。最速地点で外を回してL1もほとんど落ち込まない中で差し切っている。時計も大きく縮めてきていて、馬場を考慮しても一枚上手の競馬と言える。ある程度の位置には付けるスピードはあるし、そこから持続力もトップスピードも見せていた。だが、どちらかというと序盤あまり無理をしていいタイプのようには見えないので、京都が良かった可能性はある。函館1200mとなるとある程度ペースは早くなってくるので、前走のような道中で無理なく押し上げる競馬ができるかどうかは分からない。京都も内有利ではあったが、開幕週函館も相当に内有利が予想されるので。2走前の内容からも、比較的タフな馬場でもパフォーマンスは高い。ラトルスネークとのたたき合いでL1の落ち込みでも踏ん張っていた。個人的には1200mの成績は良いものの、若干良質なスピードという点では足りないところもあるので、そのあたりがどうか。トップスピードとある程度の先行力からも緩まなければ内枠が良いだろう。が、フォーエバーマークが楽に行き切って緩めてしまったとき内ポケットで対応できるかどうか。いずれにせよ勝ちきるにはある程度展開の利が欲しいものの、トップスピードは決して引けを取らない馬。
3番手には早熟感たっぷりも洋芝で復活なるかロビンフット。相手関係が貧弱であることと、二段階降級、更に函館実績でどうしても人気しそうなのだが、近走の走りぶりを見るとなかなか食指が動かないというのも本当のところ。近走は追走に手いっぱいで、まず競馬できるポジションにいないことが多い。昨年のUHB杯はオープンだったにせよ、52kgのハンデで見せ場もないとなるとやや苦しい。ただ、一応この馬の持ち味はスピードではなく、多少緩んだ時の末脚勝負でそれなりに結果を出している。いちょうSの勝ち方も、ラベンダー賞でも、道中少し緩んで、ある程度のポジションで競馬をし、最速地点で頑張ってL1で抜け出す競馬。なので、このクラスになると好走条件では緩んでスピード不足を露呈しなくて済むような展開は必要かもしれない。その点でフォーエバーマークの出方次第によるところはあるだろう。いずれにせよ、二段階降級と洋芝というだけで買える馬ではないように感じるが。
穴どころからはむしろ同じ降級で結果が出ていない馬でもマイネショコラーデの方を狙いたい。5走前の小倉1200m、北九州短距離Sではハンデ差もあったしロスなく進めたが、強敵相手に僅差の2着。キョウワマグナムやボストンエンペラー相手と考えれば、1000万下なら通用するはずのもの。基本的には一般的なスプリンターの競馬の内容で、スピードに乗ってそれを保つというような形で好走している。先行力もトップスピードも物足りないが、持続力はまずまずなので、うまく立ち回れれば十分戦えるし、前傾ラップ向きなのは確かだろう。近4走は微妙に条件がマッチしていない印象で、3走は上がり勝負になりやすい軽さが問われる京都1200~京都外1400。3走前は不良馬場。そう考えると、降級である程度流れてくれれば圏内に食い込んできても良さそうではある。ただ北九州短距離Sはかなり嵌ってもいたので、同じように内ポケットで上手く押し上げていける競馬ができれば。洋芝はプラスに働く馬なので。
前走三河特別を制し、同条件のシュプリームギフトも圏内か。前走は中京で内からしっかりと伸びてくる競馬。最終週で序盤に比べると内が伸びる馬場にもなってはいたが、相手関係を考えればまずまず。問題はいくら洋芝とはいえ、持ち時計が足りない点。前走でも比較的いい位置につけられているし、こればかりは走ってみないとわからないのだが、どの条件でも時計勝負では結果が出せていないだけに、難しいところだろう。ただ、比較対象として同日の高松宮記念の時計が1:10.3ということを考えると前走の時計自体はまずまず早い。相対的には評価できる。地力は高いと思うので、あとは時計が出る馬場への対応一つだろう。中京の内容からも、まだ時計が少し掛かりやすい洋芝も歓迎材料か。人気の盲点になりそうな馬なので、ヒモ穴として狙う価値があるオッズなら面白い。
軽い馬場での上がり勝負で結果を出しているラインアンジュは洋芝の函館1200mが課題。降級ではあるが、ここは降級というだけでは微妙な相手関係。ここ数走は得意の上がり勝負でもポジション負けしている印象で、この辺りからも、準OPはやや荷が重い印象があった。とにかく出遅れが多いので、これを解消してこないとポジショニングで不利になりがちだ。トップスピードはこのクラスなら上位だとは思うが、やはり圏内まで加わろうと思えば開幕週なら当然序盤が全て。内枠でも引いて五分に出て上手く脚を出し切れる展開になればとは思うが、なかなか難しいところもあるだろう。
特注馬でトーセンマドローナ。1000万下までしか実績はないものの、高速馬場の東京1400mという器用さが問われる舞台で実績があり、ここに来るメンツとしてはやや特殊な適性を見せている馬。ただ、由比ヶ浜Sでは二の脚の速さを見せてすっと先頭集団に並びかけていたし、勝った高尾特別でもゲートは悪く、むしろ二の脚が速くて抑えるぐらいの手応え。府中1400にしては平均的な時計勝負で現級勝ちを収めていて、結構侮れない存在ではないかと思っている。前走は長期休養明けで流れには乗ったが惨敗した。流石に2走目でいきなり変われるかは分からないが、この馬は割と鉄砲が利く方ではあるので、劇的な変化がある場合は要注意。状態はしっかり見極めたいところ。1200mは初めてになるが、序盤のスピードを見る限りは短縮でも面白い存在となりそう。とにかく出来次第だろう。
http://blog.livedoor.jp/catassan/ 06/10 15:13
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