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土曜の馬場を見ると、イメージ的には外回りはしっかりと時計、ラップともにかなり高速状態に入っているなという感じはあった。ただ内回りは若干ではあるが難しい判断で、最終レースは1400m戦、21秒台に何頭か入ってきていたし、これは例年と比べても普通に早い方に入る。かなりハイペースで時計が出やすかったのはあるにせよ、この辺を判断すれば明日は天気は微妙だがひとまずそこまでは降らないだろうし良馬場で時計が出やすい状況をイメージしておきたい。
展開だが、枠が絶妙に難解な感じになった。まあハクサンムーンが最内の方に入っていたらもっと混とんとして面白かったけど、ひとまずは中目の枠でそこまで極端に内ではない。ルチャドルは最近はゲートも二の足も速くなってきているし、ハクサンはゲートは基本的にはそこまで上手くないのでルチャドルとハクサンの序盤の先行争いはカギになる。もう一つポイントがあって、このレースは内の先行馬がかなり揃ったということ。マテンロウもいけるかはわからないが、リトルゲルダ、サカジロロイヤル、ホウライ、アクティブ、ハクサン、バーバラ、マイネルエテルネル、ルチャドルである。この並びを見ても先行争いが激化した時に内でまごついて3角の鋭角で外から切り込んでくる馬に入られてブレーキというシーンが結構多い阪神内1200mの傾向を考えると、ポケットに入り込むのは少々危険がある。特に一番厄介なのがルチャドルが行ききってハクサンが下げる形。こうなると下がってきたハクサンに合わせてブレーキを踏む必要が出てくるのでこの辺りは意識しておきたい。いずれにせよハクサンはまずハナを取り切る意識でいくだろうし、ルチャドルも当然。ルチャドルが安定したゲートを持っている以上ハクサンがペースを上手く落とすというのはちょっと難しいだろうとみて基本的にはハイペースを想定しておくべきだろうと。
◎バーバラはもう一度。拘っているわけではないが、このレベルでも通用する実力の持ち主だと思っているし、明らかに展開的に厳しかった北九州記念で強敵相手にコーナー大外回して最後まで伸びてくるというTS持続力の非凡さを見せたという点で馬が変わってきているなとは感じた。まあここ2走含めてだが。前走はペースバランスで見ると分かりにくいが離れた好位で進めていた馬で判断すればせいぜいややハイ程度の流れ、コーナーで前が下がって好位列が上がってという競馬で実質的にはコーナーで速いラップを刻んでいる隊列の中で大外を追走しながらL1まで伸びてきたというのはTS持続力で区分した方がいいだろうと。上がり3Fが33.2ということから判断しても、11秒前後を連続させてきている。2走前のバーデンバーデンCも自信はあったが展開は想定外でその中でよく勝ったなという内容。福島1200で33.9-34.0と平均、11.0 - 11.1 - 11.0 - 11.9のラップ推移で11秒前後を連続させる中でのL1バテ差し。好位外々で速いラップを刻んでいた3~4角でロスを作りつつも立ち回りながら直線で突き抜けるという競馬はかなりのもの。ただ本来はハイペースの基礎スピード戦で良さが出る一頭でもあり、32.2-34.5の超ハイペースとなった北九州記念3着時も10.6 - 11.1 - 11.5 - 11.9のラップ推移でコーナーで外々を回しながらもしぶとく踏ん張って伸びて着ての3着。超高速バテ差しならかなりのレベルにあったツルマルレオンやニンジャには上手く立ち回られて差されたものの勝ちに行って上々のパフォーマンス。ここ2走から覚醒期に入ってきていると思うし、この枠で先行勢の様子を見ながら好位~中団の外で様子を見つつ、3角あたりで窮屈になって崩れてくる先行列を尻目にストレイトガール辺りを目標に進められれば面白い。まあストレイトとこの馬の位置は前後するかもしれないが。いずれにせよ厳しい流れでこそだと思っている馬なので、ここ2走は適性の幅を広げてきたとみてここは強気に狙いたい。
〇ストレイトガールはこの枠は結果的に良かったかもしれんなという感じ。この馬はこれまでの傾向的に見てもTS持続力が最大の武器ではあると思うので序盤無理をしてハイペースについていっていいかと言われると微妙ではあったと思う。この枠で先行争いをしていくとなるとちょっと不安はあるし、近走は1200戦では後ろからの競馬になっていて実際ヴィクトリアマイルを制しているように距離に関しては上方修正必要な感じはある。今回はハイペースにはなると思っているので、その辺り序盤に無理していくと危うさが出るかなと思っていたが内に先行勢が偏り過ぎたことで最序盤は無理せずに様子を見ながらという選択肢を戸崎なら取りそうだし、それは今回は吉と出るかなと。3~4角で終始外を回す羽目にはなるので、それは決して楽ではないが前述のとおり先行馬が内に偏っていてスペースを無くして徐々に下がってくるリスクが今回は高いとみているので、下手に内で包まれて下がってきて終了になるぐらいなら外から序盤無理せずにTS持続力を引き出す競馬の方がいいかなと。届かないことはあっても序盤無理をしなければこの馬のTS持続力は引き出せるはず。この馬の凄いところはVMでもミナレットが11.2 - 11.4 - 11.2 - 11.6 - 12.2というラップを刻む中で離れた好位からL1で猛然と突っ込んできた点にある。ラストの上がりが33.0となっているが、この馬はミナレットのレースラップ比較で判断すれば恐らく上り4Fで見ても44.0ぐらいの時計になるはず。11秒前後を連続させる能力は非常に高いので、多少外を回しても最後まで脚を使えるとみての対抗。
▲ルチャドルアスール
重い印を打つつもりではいた馬だがどうやって打つかと考えて結果的にここに落ち着いたという感じ。思ったよりも人気がなかったのはシメシメ。ここ2走で馬が変わってきているなというのは感じていて、2走前がインパクト的に大きかった。京都芝内1200m戦はかなり強い馬でもハイペースで逃げ切るというのは至難の業で、3角の急激な上り下りでどうしても脚を使うと最後まで持たない。ところがこの馬は上り坂地点で10.4 - 10.6 - 11.1 - 11.0 - 12.3と10.6で入っていて後は減速ラップに近い流れを刻み切って最後までしぶとく踏ん張っている。これはなかなかあり得ない逃げ残りで、これでちょっと変わってきたなと。前走は札幌1200m、洋芝ではあったが高速状態の中33.4-34.1とややハイ程度のバランスでしっかりとレースメイク、最後は強敵に差し込まれたがスプリントポテンシャルタイプの重鎮レッドオーヴァルを撃破したのは評価されていい。純粋な二の足の速さだとハクサンムーンの方が上だとは思っているのだがこちらの方がゲートは上手い。ポンと出てハクサンが出負けしたとしたら一気に内に切り込んで主導権を取り切れるし、ハクサンが五分に出たとしても33秒前後のペースで一気に押していける馬なのでハクサンとともにレースを作っていけるという点でも面白い。福島民友カップで2列目からでもやれているので場合によってはBプランとしてそれもありだし、思っているより単調な馬ではないのはその民友カップでスローからの11.1 - 11.3 - 10.8 - 11.2で出し抜くアンバルブライベンに最後はジリッと伸びて2着を確保したという点でもわかるだろうと。出来ればハナを取り切ってもらいたいが、実力をつけてきている割に過小評価のままなのでここは積極的に穴狙いと行きたい。
完全予想はこちら↓ 09/13 13:31
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