終いのラップだけを見ればどうせ道中緩みまくったんでしょ…と思えてしまうがそんなに緩んだわけでもなくて平均ペース。このペースで終い最速を叩き出してくるならもう怪物の域。


１着のサトノダイヤモンドは今回も無難に出て中団を確保して今までより速いペースでも楽に追走。直線に向けて徐々に追い出していって仕掛けられてからはあとは突き離す一方だった。もうこれは怪物認定してもいいと思う。
前走は公式HPのラップとはちょっと違うと思うんだけど、簡単に言うとここ３走全て終い最速で全く底をみせていないのが驚愕に値する。キャリアの浅い馬にありがちなスローしか経験しておらずペースが上がって追走した時にどうか、というのは今回の課題ではあったんだけどそれもあっさりクリアしてきた。ここまでくるともうモノが違う。
毎年弥生賞やスプリングＳまで順調に来た馬でもスローしか経験しておらず、流れる傾向が強い皐月賞で案外という馬は多いんだが、この馬に限っては今回のペースをこなしてまだ底を見せていない時点でそれも杞憂だろう。
それでも唯一未知数な点があるとすれば超スローからの１０秒台に入るような競馬。ダービーの時期は超高速馬場からの超スローでかなりの加速が要求されるワンアンドオンリーやエイシンフラッシュの例がある。あとはその適性さえどこかで見せてくれれば３冠青信号じゃないかな…。今回大きいのは底を見せなかったのはもちろんだけど、ペースが上がっても全く苦にしなかったのは皐月当確ランプが灯ったと考えていい。
このパフォーマンスを見せられてもまだまだとは人気馬が嫌いな人でも言えないでしょう。


２着のレプランシュは行き脚が付かずに後方からの競馬を強いられた。仕掛けられてからもちょっとモタついた感じだったが終いはグッと伸びて２着を確保。
終いの持久力という点ではいい物を見せてきたと思うんだが11,7-11,9の地点では目立った脚は使えなかったので、キレるというよりはやっぱりジリジリとしぶとく脚を伸ばしてくるタイプなのだろう。
皐月に向けては追走力が現状良くないので苦しい競馬を強いられるだろうし、前が落としてくれてナンボという感じなのでこれからも安定する感じはちょっとしなかった。皐月でコケてもおかしくはないタイプ。


３着のロイカバードはスピード面は未勝利戦で、持久力面は今回で底を見せてしまった。サトノを目標に仕掛けていくのはレース前の作戦としては間違いではなかったし、武騎手はそれをやれたと思うんだけどサトノの強さは置いておくにしても馬がそれに応えられなかった。
敗因というかこの程度のパフォーマンスに終わってしまったのは、やはりペースが上がって追走に脚を使って後半に脚が残せなかったんだと思う。ロワも恐らくそうで、スローしか経験していなかった馬がそうなるのもよくあることで普通。
サトノが凄すぎるというのがロイカとロワの２，３番人気がこういう結果になったことからもわかる。


４着のノガロは残り300~100mくらいまではこれが２着かなと思うくらいの脚を使えていたんだが、ラスト100mくらいで結構失速したと思われる。こういう馬を見て思い出すのがいつぞやの有馬の三浦が乗ったエイシンフラッシュで、一瞬勝つかも？と思わせる脚を使ってもそれが短くて甘くなってしまう。
こういう馬は脚の使い所次第なので騎手の腕が問われるタイプで大物食いもあるんだけど格下にコロッと負けちゃったりもするので買い時は難しい。人気が無い時に押さえておこうかというくらいか。


５着のオンザロックスは大分離されたし特段書くこともないので割愛して７着のロワアブソリューについて少し触れておく。
ロイカバードの所で書いたんだけど敗因はペースが上がって追走で脚を使ったことでほぼ間違いないと思う。新馬とはペースが段違いだったので、現状ではハイペース適正は無いということ。ただ新馬のスローから瞬時に加速して後続を突き離す競馬はセンスのある走りだったので、自己条件のスローなら楽勝してくると思う。弱いというよりはこのペースに戸惑っただけ。


http://keibayarude.blog.fc2.com/　でも記事を書いていますのでよろしければご覧下さい。

02/07 20:26　回顧アクセス：3350